カナダde着物
第37話 *風合い豊かな絞りの着物*
夏の風物詩と言えば花火ですね。
3年振りの花火大会Honda Celebration of Light(*1)が再開されました。
私の好きな歌、whiteberryホワイトベリーの「夏祭り」(*2)は夏を代表する名曲で、2016年の「日系祭り」では、元メンバーでボーカルの前田由紀さんが歌われました。
夜空に消える花火は、元々、江戸時代に慰霊と悪疫退散を祈って水神祭を行い、その時に花火を打ち上げたのが始まりだそうです。
今も昔も、人々の思いは変わりませんね。
「風合い豊かな絞りの着物」
日本が誇る素晴らしい伝統工芸の数々の中でも、絞りの藍染めは400年以上の歴史があり、その技法の数の多さは世界一と言えるのではないでしょうか。(*3)
今回の里帰りでのメインイベントでしたが、名古屋市有松「日本遺産有松・鳴海絞りの旅」絞り染めの魅力をお伝えいたします。
有松駅の近くにあります町並みは、旧東海道で繁盛した商家の町屋建築が美しく、国が選定する「重要伝統的建造物群保存地区」に選ばれました。
近年に文化遺産にも指定され、絞りの工芸産業で全国的に有名になった町です。もちろん絞りの産地は他の地域にもありますが、名古屋の有松と鳴海が代表的な二大産地でしょう。
今回、私の里帰り旅行に同行してくれた高校時代の友人と絞り染めの体験をしてみました。
私たちは「縫い締め絞り」に挑戦しました。デザインした箇所を縫い、糸を引き締めるのですが、これがなかなか地道な作業でして、どうして絞りの反物が高価であるのかが良く分かりました。
作業中はふたりでの話は絶えず、日本とカナダの教育事情や日本人夫とカナダ人夫の違いなどを発見したりと手を動かしながらしっかり口も動かしました。
この産業を支えてきた多くが女性たちであるというのも納得です。(笑)
染め上がったハンカチをワクワクしながら糸をほどいていきます。偶然の面白さがあり、二つと同じものが出来上がらないでしょう。
風合いは豊かで、世界に一つの絞り染めになります。
さあ、この夏はタンスに仕舞い込んでありました絞りの浴衣を取り出して愉しむことにしましょう。(*4)
*おまけ*
お盆参り@東漸寺のお知らせ
今年も東漸寺ではお盆参りがございます。是非、皆様お揃いでお越しくださいませ。
浴衣や着物でのお参りも大歓迎です。
ご自分で着られることが出来ない方へ
和の学校*着付教室の皆さんが着付のお手伝いをいたします。(ドネーション)
お家に眠っている浴衣がございましたら、ご持参くださいませ。
コナともこ
和の学校@東漸寺主宰
***東漸寺「お盆参り」2022年夏***
日時:8月13日(土曜日)午後6時から 法要(お経読み)
法要の後に、盆踊りなどが予定されております。
会場:東漸寺Tozenji、館内及び敷地内
209 Jackson Street, Coquitlam
Tel: 604-939-7749
Facebook:https://www.facebook.com/tozenji.bc
和の学校ホームページ:https://wanogakkou.jimdofree.com/
引用
日本の行事・暦:koyomigyouji.com/index.html
参照
名古屋市公式観光情報「名古屋で味わう伝統美。日本遺産「有松」を巡ろう。」
https://www.nagoya-info.jp/spot/detail/55/
(*1)Honda Celebration of Light
バンクーバー新報オンライン 記事より:https://www.japancanadatoday.ca/life/event/2022/08/02/honda-celebration-of-light-spain-july-30-2022/
(*2)whiteberryの歌「夏祭り」:https://www.youtube.com/watch?v=pYk8Tk_qr40
(*3)日本で高度に発展した多種多様な絞り
絞り染めは、布の一部を糸で括る、縫い締める、折りたたむ、など圧力をかけた状態で布を染めることで染料が染み込まないように防染し、文様表現をしたもの。世界各国で古くから自然発生的に行なわれている技法ですが、日本のように多様な絞りの技法がある国は他にはなく、国際絞り会議(International Shibori Symposium)も名古屋から始まりました。
(*4)絞りの着物について
絞り染めの歴史と技法:https://furisode-hakubi.jp/blog/tie-dye/
雑誌「美しい着物」より、清々しい藍染の有松絞り:https://www.fujingaho.jp/uts-kimono/kimono/g33582021/asakasatoko23-200819/
コナともこ
アラフィフの自称着物愛好家。日本文化の伝道師に憧れ日々お稽古に励んでおります。
10年前からコキットラム市の東漸寺で「和の学校」を主宰。日本文化を親子で学び継承する活動をしております。和の学校オンラインサロン*無料*は、対面式が始まりましたので、不定期で開催することになりました。次回の開催日と内容につきましては、後日お知らせいたします。
その折には、是非ご参加くださいますよう宜しくお願い申し上げます。また皆さまとお会いできることを楽しみにしております。
*詳しくはコナともこ までお問い合わせ下さい。tands410@gmail.com
東漸寺は非営利団体で、和の学校の収益は東漸寺の活動やお寺の維持の為に使われています。
カナダ人の夫+高校生と大学生3人娘+老犬1匹と暮らしております。バンクーバー近郊在住。
和の学校ホームページ https://wanogakkou.jimdofree.com/
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