エドサトウ
新『ショウグン』の撮影が終わると、知人から、「映画を作りたいので、J君がインタビューをしたい。」と連絡があり、後日、自宅の近くにあるレストランで昼食を兼ねて雑談をした。彼の両親には、面識があり、個人的にも親しくしているが、このJ君と会うのは初めてである。少々、緊張はしたが、あって見れば、穏やかな好青年であった。
話は、以前このコラムにも書いたことであるが、「どうして、『ショウグン』の映画のオーデションを受けてパスしたかとか、どうしてカナダにきたのか?」などを話した。
彼も小生に興味があり「エドがこの冬に脊椎管狭窄症の手術から回復しつつあるまでをドキュメンタリー映画にしたい。」と言う。台本があるわけでもなく、彼は「エドの記録したフィルムを編集して映画にしたい。」と言うので、僕が「取り敢えず、8月初めにあるパウエル祭で公演する僕たちグループ『ザダイコン』の稽古風景から本番までを撮ってみたら?」と助言すると、彼も同意をして、週に2回ある日本語学校での稽古風景を撮りに来た。
パウエル祭が終わり僕が「1時間の撮影で5分くらいのワンカットのフィルムができれば1時間以上の映画の完成ができるのでは?」と言うと、彼も「うまくゆけばね?」と笑っていた。
それから、J君とそのカメラマンのハナさんによる僕のインタビューと撮影が金、土、日の週末にかけて続いた。
まだ、フィルムは未完成であるけれども、私用で監督のJ君は英国に出かけ、カメラマンのハナさんは大学の授業も始まり、撮影は一時的に中断であるが、9月末から、また再開の予定である。
少々不自由な左足と手の指先の僕が何を伝えられるかは、曖昧な性格の僕から、僕が気づかなかった新しい意味に何らかの豊かさを表現できれば大成功と思うのですが、いかが相成るかが楽しみです。