カナダ中央銀行は1月25日、政策金利を0.25%引き上げ、4.5%とした。2007年以降で最も高い金利となる。これで2022年3月から中央銀行によるインフレ率抑制のための政策金利引き上げは8回連続。前回は2022年12月7日に0.5%引き上げた。
カナダ銀行は声明で、カナダ経済は依然過熱しているとし、同銀行理事会が再び利上げに踏み切ったと発表した。
また「世界のインフレ率は引き続き高く、かつ広範囲に及んでいる。インフレ率は多くの国で下がっているが、これは主にエネルギー価格の低下とグローバルなサプライチェーンの改善を反映している」と分析。
中央銀行は「世界経済の成長率は2022年に約3.5%、2023年に約2%、2024年に約2.5%に減速すると予測している」とし、この予測は10月の予測よりやや高くなっている。
またカナダ経済については「2022年の成長率を3.6%と推定し、10月の予測より上方修正した。2023年半ばまでは成長が停滞するが、同年後半には持ち直すと予想。2023年の国内総生産(GDP)成長率を約1%、2024年を約2%と予想しており、10月の見通しからほとんど変化していない」と発表した。
そして、経済状況が現在の予測どおりであれば、主要金利を現在の水準で維持する見込みともしている。ただしこれは一時的な措置とし、インフレ率を2%の目標に近づけるためにもっと努力する必要があれば、(金利引き上げを)実施するとカナダ銀行ティフ・マックレム総裁は話している。
カナダのインフレ率は2022年6月には8.1%を記録。その後は徐々に下がっているが、カナダ統計局の発表では12月でも依然として高く6.3%。カナダ銀行は、2023年半ばには3%台に、2024年には2%の目標インフレ率に落ち着くと予測している。
カナダ銀行の次回の発表は3月8日の予定。
(記事 編集部)
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