連邦職員の労働組合The Public Service Alliance of Canada(PSAC)が4月18日、ストライキを実施すると発表した。18日も政府側と交渉を続けてきたが同日午後9時(東部標準時)までに合意に達しなければストライキを実施すると公表していた。ストライキは19日から実施される予定。
ただ話し合いは継続する。PSAC会長Chris Aylward氏は会見で、お互いの内容はまだ合意に至るにはかけ離れているが、我々の目的は労働協定を結ぶことであり、話し合いは継続すると語っている。
連邦職員12万人の労働組合でストライキ実施に賛成多数
連邦職員約12万人の大多数がストライキ実施に賛成したと労働組合The Public Service Alliance of Canada(PSAC)が4月12日、発表した。
職員は13州・準州全国で勤務しており、ストライキが実施されると連邦政府が提供するサービスに大きな影響が出るとされている。
もしストライキが実施されれば、23省庁が影響を受ける。中でも、歳入庁、外務省、移民・難民・市民権省は、申請などの手続きが遅れるなどの直接的な影響が出る可能性がある。
歳入庁職員の労働組合でPSACグループの一つThe Union of Taxation Employee(PSAC-UTE)はPSACに先駆けてストライキ実施に労働組合が賛成したと発表した。ストライキになれば、タックスリターンなどの処理が遅れるなどの影響が出ると歳入庁は発表している。
外務省は、「国民の安全、安心、健康に影響を及ぼす可能性のある全ての必須サービスを維持する」としている。トラベルアドバイスなどのサービスは影響を受けない一方で、「市民権やパスポートサービスを含む領事サービスは、在外公館のネットワークを通じて引き続き提供されるが、遅れが生じることが予想される」という。その他、文書認証や輸出入許可証のサービス、CanExportプログラムなども影響を受ける可能性があると発表している。
移民・難民・市民権省は、申請書などのオンラインや郵送での提出やオンラインアカウントは影響なく利用できるが、以下には遅れなどの影響が出るとしている。
・申請書類の処理、・市民権授与式を含む対面での予約またはイベント、・Eメール、電話、ソーシャルメディアを通じた連絡への返信、・領事館での市民権・パスポートサービス、・カナダでのパスポートサービスなど。永住権カード(Permanent Resident Card)の更新も同省への申請のため影響を受ける可能性がある。
PSACは5グループからなり、UTEも含まれる。組合員は約159,000人で、そのサービス内容は多岐にわたっている。
カナダ環境省や、州営のカナダポスト、CBC(カナダ放送協会)、カナダ輸出開発公社(Export Development Canada)などは労働組合が違うため今回のストライキに影響しない。
(記事 編集部)
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