これまでカフェやフードベンダーに課されていた使い捨てカップへの課金25セントが5月1日から廃止される。
これは、バンクーバー市が3月28日に発表した使い捨てカップ条例廃止の施行によるもの。これにより、これまで使い捨てカップでコーヒーなどを購入した時に課金されていた25セントがなくなる。
対象は使い捨てカップを使用している店やフードベンダーなどで、バンクーバー市は5月1日よりカップ代25セントを削除するよう通達している。
使い捨てカップへの課金は、ごみ削減のために取られた政策だったが、課金によるごみ削減に効果がないため、今回廃止を決定したとしている。
市は、カップ代は廃止したものの、引き続き、「使い捨てカップのゴミを減らすために、再利用可能なオプションを採用し続けることを企業に奨励する」としている。
また、2023年末までに使い捨てカップの削減に役立つ潜在的な政策や戦略に関する推奨事項を審議会に報告する予定と発表している。
視点:新型コロナの影響で再利用オプションに変化
今回の決定で、市は、業者に対して、使い捨て飲料用カップに最低25セントの課金、ビジネスライセンスの更新時に使い捨て飲料用カップ数の報告、店内での注文時に清潔なリユースカップ受け取り義務の3点を廃止すると通達した。
また、「再利用可能なオプションの採用」として、「全ての温かい飲み物・冷たい飲み物(店内、モバイルアプリ、ドライブスルー)で再利用可能なカップを受け入れ、マイカップを持参した客に割引を提供する、リユースカップでのドリンク提供、持ち帰り用カップの貸出」などを推奨している。
これらは、新型コロナウイルス感染拡大前には環境問題への取り組みから推奨されていた対応だが、2020年春以降は新型コロナ感染予防のために停止されていた。
新型コロナ感染予防対策もすでに多くが撤廃され、ようやく環境問題への配慮も再開したと言える。
(記事 編集部)
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