ブリティッシュ・コロンビア(BC)州デイビッド・イービー州首相は7月11日、勢いを増す山火事とひどくなる一方の干ばつ状態について言及、カナダ全体が100年に一度の自然火災の多発という状況に直面するなか、BC州もまた例外ではなく、非常に前途多難であると述べた。
B.C. Wildfire Serviceが7月13日に発表した報告によると、BC州で現在起こっている349の山火事のうち、3分の2以上がBC州北西部で発生している。週末の雷雨の影響で新たな山火事が発生しており、その影響で、山火事に近い地域ではさらなる避難命令や勧告が発令されている。11日午後時点で150人が家を離れ、さらに数百人が避難勧告を受けているという。
州政府は今年度予算で、山火事への対応として2億400万ドルを充てていたが、夏季に入ってまだ1カ月もたってない7月10日の時点で、すでに約2億300万ドルが投じられたという。州首相は、連邦政府に対してさらなる援助を求めるとしている。
またイービー州首相は、現地で消火活動にあたっているアメリカ、メキシコからの消防士たちに感謝の意を表した。今後、海外からのさらなる援助と、消火のための設備、特に空からの消火活動を増強していくと話している。
B.C. Wildfire Serviceが7月13日に発表した2023年シーズンの山火事の状況
これまでに発生した山火事の数:1,042件(2022年:272件、10年間平均:576)
これまでに焼失した面積:1,227,052ヘクタール(2022年:8,894ヘクタール、10年平均:76,008ヘクタール)
山火事の原因:人的発生33%、自然発火6%、現時点で原因不明61%
(記事 編集部)
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