ホワイトキャップスはホームでメキシコのレオンと対戦。リーグスカップ第1戦はPK19回の死闘の末、メキシコに軍配が上がった。
リーグスカップ初戦、いきなりメキシコの強豪クラブ・レオンと当たったホワイトキャップス。バンクーバーでも大声援を受けるレオンと互角の戦いを見せ、試合は同点でPK戦に。GK高丘も見せ場を作ったが、一歩及ばなかった。
7月21日(BCプレース:17,391)
23分に先制されたホワイトキャップスは、前半終了間際の44分。Cordovaが落ち着いて決め同点とした。後半に入って、動きが良くなったキャップスは57分、再びCordovaが決め2-1とリード。しかし、77分にHernandezがミドルシュートを決め同点に。その後、両チーム決定弾が出ず、PK戦へ。後攻のキャップスは、GK高丘が止め、次を決めれば勝てるというチャンスを作ったが決められず、19回のPKの末、敗れた。
「勝ちたかった…」GK高丘
試合後、GK高丘は「勝ちたかった」と何度か口にした。勝てるチャンスがあった試合だった。前半はレオンが試合を圧倒したがそれでも1-1の引き分けで折り返した。後半はリードした。しかし、2023年CONCACAF Champions League優勝チームはそう簡単には勝たせてくれなかった。
77分に追いつかれると、試合はPK戦に。リーグスカップは必ず勝敗を決める。90分が終了して同点の場合は、延長戦はなく、そのままPK戦となる。
この試合、結局19回目で決着した。勝ったのはレオン。後攻のホワイトキャップスは、先にレオンが決めたあと、Martinsが決められず試合は決定した。「外したキッカーは責任を感じていると思うので、僕がもっと早く止めて勝利に導きたかったなと思います」と高丘はチームメートをかばった。
PK19回の間には高丘自身が蹴る場面もあった。19回までPKが続く経験をしたのも初めてなら、自身が蹴ったのも初めて。「たぶん初めてだと思う。まさか自分が蹴るくらいまで回ってくるとは思ってなかったので」と話したが、「まあ、落ち着いて蹴れたかなと思います」と自身のゴールを振り返った。「こういう大会が変わるときはPKの練習をするので、それを出せたかなと思います」と落ち着いていた。
それでも最後に口をついて出たのは「勝ちたかった…」。相手が「チャンピオンズリーグの優勝チームでもありますし、能力も高かったですし、チームとしてもコンセプトがある相手でしたけれども、90分間を通して僕らも互角以上の戦いをできたと思いますし、そういうところは自信を持っていいと思うんで、次はアウェイですけど、いい準備をしたいなと思います」
次は、7月29日にロサンゼルスでLAギャラクシーと対戦する。
注目のメッシがいきなり決勝ゴールで盛り上がるリーグスカップ
リーグスカップは7月21日から始まった。ウエスト、イースト、セントラル、サウスの4地区に分かれ、ウエストが3グループ、他は4グループでグループラウンドを戦う。1グループは3チームで、上位2チームが次のラウンドに進む。
ホワイトキャップスはウエスト3グループで、レオン、LAギャラクシーと対戦する。この日レギュラータイムで引き分けたため1ポイントを獲得した。次のLAギャラクシーに勝てば次のラウンドに進む可能性も十分にある。
リーグスカップと言えば、同日にインター・マイアミCFでMLSデビューしたメッシがFKでいきなり決勝ゴールを決める活躍を見せ、注目を集めた。
ホワイトキャップスがサウス3のマイアミと当たるには、決勝まで進む必要があるが、おもしろいトーナメントとなりそうだ。
(写真・ビデオ 斉藤光一/記事 三島直美)
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