日系ビジネス団体の企友会の毎夏恒例バーベキューパーティが7月22日に日系文化センター・博物館で行われた。会員ら約80人が参加し、楽しい交流のひと時を過ごした。
今年のパーティでは企友会35周年を記念して、バンクーバーを代表する起業家3人、JINYA Ramen Barの遠竹啓太郎さん、JAPADOG 田村徳樹さん、KOJO & Kizuna Sake 菅龍夫さんのトークショーも開催。一代でカナダを代表するビジネスに発展させた3人の話に、参加者らは熱心に耳を傾けていた。
トークショーが終わると、日系センター前庭でバーベキューパーティ。参加者らは用意された焼き肉や焼きそばなどに舌鼓を打ちながら、バンクーバーの青空の下で話に花を咲かせていた。最後には子どもたちによるスイカ割もあり、大いに盛り上がった。
若い企業を目指す人たちへ「失敗や苦労の中にヒントがある」、起業家3人のトークショー
35周年を記念して、今年は特別にバンクーバーで起業した3人のトークショーが行われた。
参加したのは、JINYA Ramen Barの遠竹啓太郎さん、JAPADOG 田村徳樹さん、KOJO & Kizuna Sake 菅龍夫さん。
司会者から「苦労話を」と促された3人は体験談を披露。その中で、「苦労の中にヒントがある。苦労があってその中で見えたものが実現したという感じ」「失敗しかないからどう話そうかと」「バンクーバーに来てダウンタウンのお店がある程度軌道に乗った時にオーナーから首にされて2週間後に日本に帰らなければならなくなった」など、それぞれに失敗や苦労した話を明るく語った。
また、若い起業家、起業を目指す人へのアドバイスとして、菅さんは「名詞ではなく動詞で仕事を選ぶ。業種に飛びつくのではなく、好きなことで職種を選ぶことが成功の秘訣。サッカーが好きなら、人をサポートすることが好きなのか、作戦を作るのが好きなのか。動詞形で自分は何が好きなのか、得意なのかを見つけるのがいいと思う」とアドバイスした。
田村さんは「昔こういうことをやりたいなって思ってたことが実現するんだということに最近気づくことが多い。20年前に日本で想像していたことがカナダで実現できていることを今になって実感する。そう思うと、今思っていることをすごく大事にした方がいいと思う。ワクワクすることを思って、それが実現するのがいいなと思う」と語った。
最後に遠竹さんは「昔、先輩から言われた『素直なバカになれ』という言葉から、言葉は悪いが『バカ』という言葉が好きで、人前で失敗しても立ち直れる心構えがあった方がいいのかなと思う。みんな若い人は失敗することを嫌がるが、対談したある有名なシェフが『ばかずを踏む』経験を積むという表現をしたが、『場数』と『バカの数』という意味で使っていて、それだけ失敗して経験を積むことが大事だということを伝えたい。ここに3バカがいるので、バカなところを見習って成功していただきたいと思います」と締めくくった。
(取材 編集部)
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