トロント・ブルージェイズのホームグランウドの日程が決まった。ニューヨーク州バッファローのサレン・フィールドでの初戦は8月11日。臨時本拠地でマイアミ・マーリンズを迎え撃つ。
本来なら7月29日から8月2日までワシントン・ナショナルズとフィラデルフィア・フィリーズを本拠地に迎えるはずだったが、3A球場をメジャーリーグ仕様とする準備期間が必要となったため、バファローでの開幕戦は2週間遅れることになった。
バッファローのバイロン・ブラウン市長は、ブルージェイズの本拠地決定を歓迎している。
2020年シーズン本拠地決定に迷走
大リーグ(MLB)は24日から2020年シーズンが開幕した。しかし、カナダを本拠地とする唯一のチームはホームグランドがなかなか決まらなかった。ようやく決まって発表されたのは開幕当日。ブルージェイズ傘下3Aの本拠地を今季のホームとすると発表した。
新型コロナウイルス感染拡大の影響で、北米プロスポーツリーグはどこもシーズン再開、もしくは開幕の方法について苦慮した。
要因の一つはアメリカでの感染拡大が一向に収まる気配を見せないことだ。ほとんどのチーム本拠地はアメリカにあるが、一部のチームはカナダに本拠地を置く。
MLBの場合はブルージェイズのみで、しかもリーグは各チームの本拠地でレギュラーシーズンを開催すると決めた。
そのため、トロントが本拠地のブルージェイズのホームゲームはカナダ・アメリカ国境を超える必要がある。しかしカナダ政府はカナダに入国するすべての渡航者へ14日間の自己隔離義務を課している。
アメリカを本拠地とするアウェイチームの選手やスタッフがカナダに入国して3日間の試合をすることは不可能で、カナダ政府はトロント市ロジャーズセンターでの今季レギュラーシーズンの試合を承認しないと決定した。
そこで、アメリカでの臨時本拠地を探すことになったが、有力候補と思われていたピッツバーグ・パイレーツのPNCパークはペンシルバニア政府が新型コロナ感染拡大を懸念して拒否。ボルチモア・オリオールズのカムデンヤーズ球場も検討されたが、メリーランド政府の回答を待たずにブルージェイズが撤退した。
川﨑元選手もプレーしたバッファローは若いブルージェイズにも親しみが
バッファロー・バイソンはブルージェイズ傘下のマイナーリーグ3Aチームで、臨時本拠地となったバイソンのホームグラウンド、サレン・フィールドは、現在メジャーでプレーする若い選手たちが一度はプレーしたことがある球場だ。全く知らない球場というわけではない。
以前にはブルージェイズに所属していた日本人内野手川﨑宗則氏もプレーしたことがあるグラウンド。今季は臨時とはいえ、ここで山口投手が活躍することになる。
川﨑氏が所属していた頃には日本プロ野球広島カープと東北楽天ゴールデンイーグルスで監督を務めたこともあるマーティ・ブラウン氏が監督をしていたこともあり、何かと日本人ファンにもなじみがある3A球場。今季の山口投手の活躍が期待される。
山口逆転負けで黒星発進
タンパベイ・レイズとの開幕3連戦となったブルージェイズは1勝1敗で迎えた最終日は初の延長戦となった。
10回裏を任されたのはMLBデビューとなる山口俊。10回表に1点をリードし、クローザーとして登場した。
今季のみ延長戦ではイニング開始から2塁に走者を置くタイブレークが採用されているため、いきなり無死2塁からの登板。結局1死も取れずに逆転サヨナラを許し、黒星発進のほろ苦いデビューとなった。
山口の起用については、この日の中継で解説者のバック・マルチネス氏が言及。昨季は読売ジャイアンツで先発投手として最多勝利投手だったが、チャーリー・モントーヨ監督の話として、起用方法がまだ定まっていないがロングリリーフかセットアッパーで起用することになるだろうと話していた。
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