BC検死局は1月24日、ブリティッシュ・コロンビア(BC)州の違法薬物死についてデータを発表、2023年は過去最悪となる2,511人が死亡したと報告した。リサ・ラポンテ検死局長は1日あたり7人が死亡したことになると述べた。
発表された予備データによると、昨年11月は220人、12月には219人が死亡、1日に7.2人死亡したことになるとしている。通年では、過去最高だった2022年の2,383人に比べ5%の増加となった。
2023年の死亡者のうち、70%は30歳から59歳で、77%が男性。また80%が室内で死亡し、車内を含む屋外での死亡は19%だったという。地域別では、ダウンタウンイーストサイドを含むバンクーバー-センターノース・ローカルヘルス区域が州平均の12倍という多さだった。検視局によると、検査では85%以上で違法フェンタニルが検出されたとして死因の最大要因としている。10歳から50歳までの死因の1位が違法薬物で、殺人、自殺、事故、病気での死亡者数の合計より多くなっていると報告している。
BC州は2016年4月に「公衆衛生上の緊急事態」を宣言。しかしそれ以降も少なくとも13,794人が違法薬物によって死亡している。
ラポンテ局長は、これらの死は汚染された違法薬物が引き起こしたものであって、薬物の非犯罪化や安全に供給された薬物によるものではないと強調。薬物所有の非犯罪化などの試みが政治化されてる現状を痛烈に批判した。
(記事 編集部)
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