カナダ銀行は3月6日、政策金利を5%に据え置くと発表した。これで昨年7月から続けての据え置きとなった。
声明では、「カナダの第4四半期の経済成長率は予想を上回ったが潜在成長率を下回る弱いペースで推移。実質GDPは、第3四半期の0.5%減の後、1%拡大した。消費は1%増と小幅にとどまり、最終内需は企業投資の大幅な減少により縮小。輸出の大幅な増加が成長を押し上げたが、雇用は人口成長率よりも緩やかな伸びを続けており、賃金上昇圧力が緩和される兆しもある。全体として、データは経済が緩やかな供給過剰にあることを示している」と発表。「インフレ見通しに対するリスク、特に基調的インフレの持続は依然として懸念材料で、コア・インフレのさらなる持続的な緩和と、経済における需給バランス、インフレ期待、賃金上昇、企業の価格設定行動に引き続き注目している」との見解を示した。
カナダ銀行ティフ・マッカレム総裁は会見で政策金利引き下げは時期尚早と述べた。インフレ率が目標の2%を上回る状況が続くことは好ましくないと考えているが今年上半期は3%付近を維持するとみている。
カナダの1月のインフレ率は2.9%で、徐々に下がってきている。しかし食料品や住宅などは依然として高い伸び率となっている。
次回のカナダ銀行の発表は4月10日。
(記事 編集部)
合わせて読みたい関連記事