カナダ政府は4月10日、今年も山火事が全国で頻発する可能性があるとして記者会見を開いて警告した。
連邦政府によると、この冬のカナダは例年になく暖冬で、今後数カ月は平年を上回る気温が予想されるため、昨年同様の大規模な山火事シーズンに直面する可能性があるという。
カナダ政府によると昨シーズンの山火事による全国の焼失面積は約18万平方キロメートル(1800万ヘクタール)で過去最高を記録。ただ発生件数は約6,600件と過去最高を記録した1989年の11,000件よりも少ない。
カナダの山火事シーズンは春から夏までだが、今年は早めに始まっている。国土の大半が乾燥し、積雪量も例年より少なかったことが理由と説明する。ハージット・サージャン緊急事態準備大臣は「全国的な暑さと乾燥により、今年の山火事のシーズンは早く始まり、遅く終わるだろう」と記者会見で語った。
毎年山火事が多く発生するブリティッシュ・コロンビア(BC)州では州政府が3月にはすでに山火事シーズンについて警告した。3月18日、山火事に備えて早めの準備をと呼び掛けた。
2023年はBC州にとって最悪の山火事シーズンとなった。28,400平方キロメートル(284万ヘクタール)を焼失し、家屋約600戸が全焼もしくは一部焼失した。48,900人に避難命令、137,000人に避難勧告が出された。州政府によると今年のシーズンは3月の時点ですでに始まっているという。
5月に入りこれから本格的な山火事シーズンを迎えるBC州で、州政府は避難計画、住宅保険の見直し、緊急時の正確な情報収集、気象警報の取得など、州民ができる準備をするよう呼び掛けている。
山火事や洪水などに対応するためのBC州政府によるPrepared BCウェブサイト:http://www.preparedbc.ca
(記事 編集部)
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