人生の一瞬一瞬の輝きを描くラブストーリー「We Live in Time」 (ジョン・クローリー監督)

Courtesy of TIFF
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 あっと言う間に秋がやって来ましたね!街で見かける木々の色づきは、夏とは違った美しさで見ているだけで心が癒される気がします。忙しい毎日にふと「きれいだなぁー」と心から思える瞬間を持てるのはこの季節ならではの幸せ。雨で葉っぱが散ってしまうまでの期間限定ですが出来るだけ足を止めて楽しもうと思っています。

 今回ご紹介するのはフローレンス・ピューとアンドリュー・ガーフィールドが共演するラブストーリー「We Live in Time」(ジョン・クローリー監督)。トロント国際映画祭(TIFF)でプレミア上映され、いよいよ劇場公開です。

あらすじ:思いがけない出来事がきっかけで知り合った、シェフのアルマット(フローレンス・ピュー)とシリアル会社に勤めるトバイアス(アンドリュー・ガーフィールド)。すぐに惹かれあった二人は共に時を過ごしながら、少しずつお互いの愛を育んでゆく。結婚し娘が生まれ仕事も充実していた二人だが、アルマットの病からある大きな決意をする。

TIFF上映の際に登場したアンドリュー・ガーフィールドとフローレンス・ピュー
TIFF上映の際に登場したアンドリュー・ガーフィールドとフローレンス・ピュー

 感想は一言、最高でした!ラブストーリーで主人公のアルマットが病を抱えるという筋書きは予告から知っていました。なのでよくある最後に泣かせる系の映画かなと観はじめたのですが、良い意味で期待を裏切り笑えるシーンもたくさんあり最後に温かい笑顔になれる映画でした(でも泣いたけど)。映像は別れで失うことの悲しさよりも、共に過ごす日々で得られることの美しさに焦点をあてています。そして人生の一瞬一瞬がいかに大切で輝いているのかに気づかせてくれもます。もちろん笑顔の日々ばかりではないけれど、いかに生きるかが大切なんだと。

 二人の演技とケミストリーがもう最高で感情移入もとても自然にできました。時間軸で追うのではなく過去の物語を何度も挟みながら進む構成も、二人のアルバムを見返していて、一枚一枚の写真のエピソードを話してもらっているような感じでとても効果的だったし。

 強く優しく自分の人生と家族にまっすぐ向き合うアルマットの眼、全ての感情を静かに表すトバイアスの眼差し(お前いい奴すぎ・・・泣)あぁ・・・もう笑えるところも泣けるところもたくさんの大満足な映画でした。

 バンクーバーではCineplex系で上映です。

Lalaのシネマワールド
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バンクーバー在住の映画・ドラマ好きライターLalaさんによる映画に関するコラム。
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Lala(らら)
バンクーバー在住の映画・ドラマ好きライター
大好きな映画を観るためには広いカナダの西から東まで出かけます
良いストーリーには世界を豊にるす力があると信じてます
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