バンクーバー港の施設封鎖3日目、労使交渉再開の見通し立たず長引く恐れ

バンクーバー市ウォーターフロントにあるカナダ最大の貨物港バンクーバー港。Photo by Japan Canada Today
バンクーバー市ウォーターフロントにあるカナダ最大の貨物港バンクーバー港。Photo by Japan Canada Today

 カナダ最大の貨物港バンクーバー港を含むブリティッシュ・コロンビア州の港湾で11月4日から始まった施設封鎖は2日たった現在も続いている。

 700人以上の現場監督を代表する労働組合インターナショナル・ロングショア・アンド・ウェアハウス・ユニオン(ILWU)Local 514が11月4日午前8時からストライキを実施すると通告した対抗策として会社側BCマリタイム・エンプロイヤーズ・アソシエーション(BCMEA)が施設封鎖を実施している。

 報道によると労使交渉再開のめどは立っていないという。このまま施設封鎖が長引けば、国内で商品が品薄状態になる可能性があり、これから本格的に始まるクリスマス商戦にも影響が出る可能性があるという。カナダから海外に向けた貨物輸出も停止したままで、カナダの信用問題に関わると懸念する声もビジネス界から上がっているという。

 BCMEAは最終案として4年で19.2%の賃上げとその他の改善を提示しているが、組合は港湾の自動化による人員レベルの対応を要求しているとされている。

 バンクーバー港では今年すでに2回のストライキが実施されている。8月にはカナダの主要鉄道会社2社に関連して、9月には複数の穀物ターミナルで数日間ストライキが実施された。昨年には港湾労働者のストライキが13日間にわたり、カナダ経済に大きな影響を与えた。

 現時点で連邦政府が介入する予定は発表されていない。

(記事 編集部)

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