アメリカ次期大統領ドナルド・トランプ氏は11月25日、自身のソーシャルメディアで大統領に就任した際には、カナダとメキシコからの全ての輸入品に25%の関税をかけると言及した。カナダとメキシコが違法薬物や不法移民への対策を打ち出さない限り、大統領就任式が行われる2025年1月20日から開始するとしている。
アメリカはカナダにとって最大の貿易相手国。さらにアメリカ・メキシコ・カナダ協定のもとで3カ国間の貿易においては多くの輸出入品は免税となっている。そのため25%関税の発表はカナダ国内に衝撃を与えた。カナダドルは一時急落し、専門家はインフレの加速や成長率の抑制、サプライチェーンへの影響などを懸念している。
中でもカナダからアメリカへの輸出でトップを占める原油やガス、またアメリカ・カナダ間を何度も行き来する自動車部品については大きな打撃を受けるとみられている。
ジャスティン・トルドー首相は25日、トランプ氏と電話会談したことを明らかにした。さらにオンタリオ州ダグ・フォード州首相などとも電話で会談し、27日には各州の州首相と緊急会議を行った。フォード州首相は今回の措置について「家族に心臓を一突きされたようなもの」と憤りを示している。
(記事 編集部)
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