連邦政府クリスティア・フリーランド財務大臣が12月16日、辞任した。フリーランド議員は副首相も務めるなどジャスティン・トルドー首相からの信頼も厚かっただけに、突然の辞任発表に衝撃が走っている。
フリーランド議員が辞任を表明したのは秋期の経済報告が行われるわずか数時間前。ソーシャルメディアで「トルドー首相に宛てた書簡」を公開。12月13日にトルドー首相から財務大臣ではないポジションを打診されたため、内閣を去る決意をしたと述べている。さらにアメリカのトランプ次期大統領による「25パーセントの関税通告」問題への対応についてもトルドー首相を批判している。
報道によると、両者はカナダ政府が発表した「GST/HSTホリデー」(12月14日から2カ月間の免税)や「ワーキング・カナディアンズ・リベート」(一人250ドルの支援)を巡って対立していたという。トルドー首相は元カナダ銀行総裁マーク・カーネイ氏を財務大臣として迎え入れたい意向があるのではとも報道されている。
フリーランド議員は大臣を辞任したものの自由党にはとどまり、次期選挙には前回同様オンタリオ州トロント市のユニバーシティ・ローズデイル選挙区から立候補するとしている。
トルドー首相は新たな財務大臣にドミニク・ルブランク公安大臣を任命した。しかし、野党はもとより自由党内でもトルドー首相に責任を取るべきとの声が上がっている。
(記事 編集部)
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