ジャスティン・トルドー首相、辞任を表明

 ジャスティン・トルドー首相は1月6日、オタワで首相と自由党党首を辞任すると発表した。次期党首決定後に退く。

 トルドー首相は2013年に自由党党首に選ばれ、2015年に選挙で自由党が圧勝し首相に就任した。しかし最近は支持率が低迷し、党内からも辞任を求める声が上がっていた。昨年12月にはクリスティア・フリーランド前財務大臣兼副首相の突然の辞任により、さらに首相への非難が高まり、去就が注目されていた。

 トルドー首相は、メアリー・サイモン総督に3月24日まで国会を休会するよう求め、了承されたと述べた。今後、自由党は次期党首を選出し、次の選挙に備える。

 一方、アメリカではドナルド・トランプ次期大統領の就任が2週間後に迫っている。トランプ氏は、カナダの輸出品全てに25%の関税をかけると公言しており、このタイミングでの首相辞任がさらなる混乱をもたらすことが懸念されている。昨年12月にトルドー政権は、国境警備の予算を約10億ドル増強すると発表したが、それが25%関税の阻止につながるかどうかは不明。

 2025年に内閣不信任決議を行うとしていた保守党ピエール・ポリエブル党首は、トルドー首相の辞任について「何も変わらない」とし、ただちに選挙を行うよう求めた。新民主党(NDP)ジャグミート・シング党首も、医療制度の不安定さなどを理由に「自由党に二度目のチャンスはない。誰が党首になっても同じだ」と話している。 

(記事 編集部)

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