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Naomi Mishima

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もう一つの8月9日〜グレイ大尉と女川と北極と

命名式でスピーチする山野内大使。2025年8月9日、ノバスコシア州ハリファックス。写真 在カナダ日本国大使館
命名式でスピーチする山野内大使。2025年8月9日、ノバスコシア州ハリファックス。写真 在カナダ日本国大使館

寄稿 在カナダ日本国大使館・山野内勘二大使

 第二次世界大戦末期の1945年8月9日午前11時2分、原子爆弾が長崎に投下された。以来、8月9日は、世界中の人々に記憶され、犠牲者の追悼と平和を祈念し、「核兵器のない世界」への決意を確認する特別な日だ。

オンタリオ州オタワ市にあるハンプトン・グレイ大尉の胸像。写真 在カナダ日本大使館
オンタリオ州オタワ市にあるハンプトン・グレイ大尉の胸像。写真 在カナダ日本大使館

 一方、一般には殆ど知られていないが、1945年8月9日は、東北地方の宮城県牡鹿半島の女川湾で英空母フォーミダブルの艦載機による空襲が敢行された日でもある。そして、作戦遂行中に攻撃隊長であったブリティッシュ・コロンビア(BC)州出身のロバート・ハンプトン・グレイ大尉が戦死した。享年27歳。UBCの医学生から志願した優秀なパイロットで、第二次世界大戦におけるカナダ軍人最後の戦死者だ。今日に至るまでカナダ海軍史上唯一のヴィクトリア・クロス勲章受賞者である。首都オタワの中心部コンフェデレーション広場の一角にあるヴァリアント記念碑で顕彰されている14人の英雄の1人としてグレイ大尉の胸像もそこにある。

 そして、グレイ大尉は日加関係の進展を象徴するカナダ人でもある。但し率直に言えば、その名前や意味合いは知られていない。概要を記せば次のとおりだ。

 第二次世界大戦が終結し時は流れ、日加関係は共にG7メンバーとして発展する。1989年1月、カナダ政府がグレイ大尉慰霊碑を女川に建てたいとの意向を伝えると、地元では、反対意見が圧倒的だった。カナダにとっては英雄でも地元女川にとっては200人以上の命を奪った女川空襲を指揮した「敵」であると。ここで、空襲当時の日本海軍女川防備隊の通信兵であった神田義男氏が立ち上がる。「戦争を憎む気持ちは日本人もカナダ人も同じだ。憎いのは、敵兵ではなく、戦争そのものだ」と述べ、反対派を説得した。1989年8月、慰霊碑は完成。除幕式には、グレイ大尉の姉フィリスさんら親族も参加。女川の人々も暖かく歓迎し、怨讐を乗り越えて友情が育まれる。日加間の素晴らしい絆だ。因みに、この慰霊碑は、日本に存在する唯一の外国人兵士の慰霊碑だ。

 実は、除幕式の機会に、神田氏は寄せ書きのためのカナダ国旗を用意して、参加者はメッセージと名前を記した。以来、神田氏は、この旗を日加友好のシンボルとして様々な機会に持参し、日加関係者の寄せ書きが増えていった。2003年には、フィリスさんの孫マルシアさんの結婚式がバンクーバーで行われ、神田氏の家族も招待された。交流は深まっていく。2005年に神田義男氏は天寿を全うするが、その後も国旗への寄せ書きは続く。余白が埋まると2代目のカナダ国旗に寄せ書きは続いた。

 しかし、2011年3月11日、東日本大震災の大津波が女川を襲い全てを飲み込んだ。グレイ大尉碑も失われた。が、地元女川の人々の手で再建された。神田家も家族全員が犠牲となった。仙台在住で難を免れた孫の義健さんは、何度も女川に戻り探索するも何の手掛かりもない失意の日が続く。ところが、6月、義健さんは、瓦礫の下から、ポリ袋に入れられ丁寧に畳まれた新旧2つの友好の国旗を見つける。全てを失った神田家に残された唯一のものだった。正に奇跡だ。そして、寄せ書きは、今も続けられている。イアン・マッケイ駐日カナダ大使も私も日加友好親善に最善を尽くすと署名した。グレイ大尉と女川の逸話は、ここまででも十分にインパクトがある。だが、物語は更に続く。

 本年7月、1枚の招待状が私に届いた。曰く、8月9日にカナダ海軍の最新鋭北極・沖合哨戒艦への命名式がハリファックス海軍基地で挙行される、艦名はHMCSロバート・ハンプトン・グレイだ、と。命名式はグレイ大尉の命日(1945年8月9日)に因んで計画された。日加関係の重要性から駐カナダ日本大使として私も招待された。しかし、長崎県出身の私は悩んだ。8月9日にはオタワ・ガティノーで原爆犠牲者追悼式典があるからだ。身体が二つあればと思ったが、ハリファックスに出張し命名式に出席した。そこで見聞した事は極めて印象的だった。是非、読者と共有したい。

 まず、HMCS Grayの来歴だ。全長103メートル、排水量は約6,600トン、速力は最高17ノット、航続距離は6,800海里だ。主たる任務は、北極海域での主権維持、領海警備、災害対応、NATOや国際任務の支援。過酷な環境に対処するため、厚さ2メートルの一年氷を3ノットで連続突破する砕氷機能を持つ。断熱構造と強力な暖房・換気システムを完備し、北極圏で補給なしで120日間の自立行動が可能だ。更に、大型フライトデッキと格納庫を備えており、CH-148サイクロン対潜哨戒ヘリコプターを搭載する。

 カナダ海軍は、連邦政府が打ち出した「国家造船戦略」に基づき、HMCS Grayを含む6隻の北極哨戒艦を2018年から順次、建造し今般完結した。国防戦略「Our North, Strong and Free」に規定されているとおり、北極圏は最重要海域だ。

命名式での集合写真。2025年8月9日、ノバスコシア州ハリファックス。写真 在カナダ日本国大使館
命名式での集合写真。2025年8月9日、ノバスコシア州ハリファックス。写真 在カナダ日本国大使館

 命名式には、サヴェージ州総督、マクギンティ国防大臣、トプシー海軍司令官、アーヴィン造船所関係らが列席。カナダの国防政策上の重要性は明らかだ。私は、スピーチの中で、日加関係が飛躍的に発展する中、グレイ大尉の名が刻まれた背景には神田義男氏の信念がある旨指摘。神田氏の孫の義健さんと曾孫の惟吹君も命名式に招かれている旨紹介すると、会場から大歓声が両名に送られた。命名式後には、神田家とグレイ大尉の親族との周りには人垣が出来ていた。国と国の関係の土台には個々人の友情があるのだと得心する光景だった。

神田家とグレイ大尉の親族と一緒に。2025年8月9日、ノバスコシア州ハリファックス。写真 在カナダ日本国大使館
神田家とグレイ大尉の親族と一緒に。2025年8月9日、ノバスコシア州ハリファックス。写真 在カナダ日本国大使館

 HMCS Grayは、今後、所要の準備を経て太平洋岸のエスカイモルト基地に配備され、太平洋、ベーリング海峡側から北極海を守る任務に就く。21世紀の苛烈な地政学的な現実を考えれば、最初の小さな一歩かもしれないが、時宜にかなった的確な動きだ。今後更に強化されることが期待される。

 日本も北極に関し、地球環境、ビジネス、先住民、国際協力の観点のみならず、安全保障面からも注視している。日加間で合意された「自由で開かれたインド太平洋に資する行動計画」には、北極における協力も明記された。カナダ軍が主催し米軍も参加している北極圏でのナヌーク演習にも自衛隊もオブザーバー参加している。

 資源大国カナダとの経済・ビジネス面での関係は緊密だが、安全保障分野での日加協力も進展している。80年前の8月9日に女川で戦死したロバート・ハンプトン・グレイ大尉は21世紀の新しい日加関係を象徴する。昨日の敵が今日の友になり、明日の平和のための同志国となるのだ。

命名式記念盾。写真 在カナダ日本国大使館
命名式記念盾。写真 在カナダ日本国大使館

(了)

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岡本フル出場バンクーバー・ライズ、NSLプレーオフ初戦勝利

試合後のインタビューで。オタワ・ラピッド戦。2025年11月4日、スワンガードスタジアム(バーナビー市)。Photo by Koichi Saito
試合後のインタビューで。オタワ・ラピッド戦。2025年11月4日、スワンガードスタジアム(バーナビー市)。Photo by Koichi Saito
ラピッドの選手と激しい攻防の岡本。オタワ・ラピッド戦。2025年11月4日、スワンガードスタジアム(バーナビー市)。Photo by Koichi Saito
ラピッドの選手と激しい攻防の岡本。オタワ・ラピッド戦。2025年11月4日、スワンガードスタジアム(バーナビー市)。Photo by Koichi Saito

 バンクーバー・ライズがなんとか1点差を守り、NSLプレーオフ初戦に勝利した。11月4日、スワンガードスタジアム(バーナビー市)にオタワ・ラピッドFCを迎え、スタジアムには満員のファンが詰めかけた。

 前半はライズが圧倒した。14分にアブドゥが先制点をあげると、21分に再びアブドゥが得点。このまま快勝するかに見えた。しかし、後半に入り66分にプリダムに得点されると、そこから一進一退の攻防が続く。緊迫した接戦は最後まで続き、ライズは何とか1点リードを守り切り、初戦を勝ち取った。

 次は11月8日にオタワで第2戦に臨む。

11月4日(スワンガードスタジアム)
バンクーバー・ライズFC 2-1 オタワ・ラピッドFC

岡本はプレーオフも左サイドバックでフル出場

後半リードが1点となり守りに力が入る。オタワ・ラピッド戦。2025年11月4日、スワンガードスタジアム(バーナビー市)。Photo by Koichi Saito
後半リードが1点となり守りに力が入る。オタワ・ラピッド戦。2025年11月4日、スワンガードスタジアム(バーナビー市)。Photo by Koichi Saito

 左サイドバックで先発出場した岡本祐花は、「入る前はちょっと緊張していたんですけど」と笑って、「入りも良かったし先に2点決めたところで前半はすごく有利に進めたと思います」と振り返った。ただそこはやっぱりプレーオフ。簡単にはいかない。「後半は相手もすごく強い気持ちでくる中でもっと点を取れた場面があったので、そこで取れていればもうちょっと落ち着いた試合になったと思います」と反省点を口にした。

 岡本も前半は攻撃に積極的に絡むシーンが多く見られた。「試合に入るにあたって先に点を取った方が勝つと思っていたので、積極的にいこうとは思っていました。そういう意味ではいつもより攻撃に絡むことができたかなと思います」。ただ、後半の体力的に厳しくなってくる時間帯でも攻撃に絡むことができるプレーが出せたらと、勝っても反省を口にする。

試合後のインタビューで。オタワ・ラピッド戦。2025年11月4日、スワンガードスタジアム(バーナビー市)。Photo by Koichi Saito
試合後のインタビューで。オタワ・ラピッド戦。2025年11月4日、スワンガードスタジアム(バーナビー市)。Photo by Koichi Saito

 まずはホームで勝って第2戦へという目標は達成し、「リードはありますけどフラットの状態と思って、自分の良さを出して攻撃に絡んで、自分が点を取ったり、クロスでアシストができるように、数日しかないですけどしっかり調整してがんばりたいと思います」と次戦に臨む。

 試合後は最後までファンにサインをして話しかけていた。「最初の花火ですごい!って思って気分が上がって、それからはファンの声が最後までずっと後押ししてくれました。勝ち切れたのはファンのおかげかなって思います」と笑顔を見せた。

NSLプレーオフは4チームで優勝を争う

 今年カナダで4月に開幕した女子サッカープロリーグ、ノーザンスーパーリーグ(NSL)は、11月1日からプレーオフが始まった。6チーム中上位4チームがプレーオフに進んだ。

 1日はモントリオール(Stade Boreale)で、AFCトロント(1位)とモントリオール・ローゼズFC(4位)が戦い、2-0でトロントが勝利。第2戦は9日にトロント(York Lions Stadium)で行われる。トロントには木﨑あおいが在籍している。ライズ(3位)は8日にラピッド(2位)とオタワ(TD Place)で対戦する。

 決勝は11月15日、トロント(BMO Field)で行われる。

カナダ人ファンも「がんばれ」と日本語で応援。オタワ・ラピッド戦。2025年11月4日、スワンガードスタジアム(バーナビー市)。Photo by Koichi Saito
カナダ人ファンも「がんばれ」と日本語で応援。オタワ・ラピッド戦。2025年11月4日、スワンガードスタジアム(バーナビー市)。Photo by Koichi Saito

(取材 三島直美/写真 斉藤光一)

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「カナダ“乗り鉄”の旅」第30回 「ラッキー」と思ったことを後悔、山火事の爪痕に心を痛める シリーズ「カナディアン」【4】

山火事の被害に遭ったカナダ西部アルバータ州ジャスパーでは、多くの木も焼けただれていた(大塚圭一郎撮影)
山火事の被害に遭ったカナダ西部アルバータ州ジャスパーでは、多くの木も焼けただれていた(大塚圭一郎撮影)

大塚圭一郎

VIA鉄道カナダの列車「カナディアン」に連結されたスカイラインドームカー(ブリティッシュ・コロンビア州で大塚圭一郎撮影)
VIA鉄道カナダの列車「カナディアン」に連結されたスカイラインドームカー(ブリティッシュ・コロンビア州で大塚圭一郎撮影)

 カナダ西部ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバーと最大都市の東部オンタリオ州トロントの約4466キロを4泊5日で結ぶVIA鉄道カナダの看板列車「カナディアン」に2024年8月に乗車する前、私は「本当に走るのか」とやきもきしていた。というのも、途中に通る西部アルバータ州の保養地ジャスパーを襲った山火事によってカナディアンも運休が相次いでいたからだ。予約していた2024年8月12日バンクーバー発のトロント行き列車も「出発前または運行中に代替輸送手段を提供せずに運休する可能性がある」と警告されていたが、被災したジャスパー駅を通過して運行すると分かると「ラッキーだった」と胸をなで下ろした。

 だが、中央に突き出た2階のドーム形部分から360度の眺望を楽しめる客車「スカイラインドームカー」に乗り込み、山火事の爪痕の大きさを目の当たりにした時には心が痛んだ。そして、自分の都合ばかりを気にしていたことを悔いた。

【スカイラインドームカー】アメリカの金属加工メーカー、旧バッドなどが製造した1954年登場のステンレス製客車。1階にはテーブル席や長いすがあり、天井部分までドーム状のガラス張りになった2階には左右二つずつのクロスシート座席が6列、計24席並んでおり、車両全体で計62人が着席できる。名称は1933年にカナディアンロッキーを踏破したハイキング愛好家団体「スカイライン・トレイル・ハイカーズ・オブ・ザ・カナディアンロッキー」に由来する。カナディアン・パシフィック鉄道(CP、現・カナディアン・パシフィック・カンザスシティー)が発注して1954~55年に製造した。

 国営企業VIA鉄道カナダが1978年に国内の都市間旅客鉄道を集約した際、CPのスカイラインドームカーを含めた車両を譲り受けた。VIA鉄道は看板列車「カナディアン」の他に、中部マニトバ州のウィニペグ―チャーチル間を走る夜行列車などにもスカイラインドームカーを連結している。

▽「非常事態宣言」の連絡で運休も覚悟

 カナディアンの乗車を控えた日本時間2024年8月8日、VIA鉄道からバンクーバー発トロント行きのカナディアン2号の予約者宛てのメールを受け取った。「ジャスパーでの山火事の拡大により、非常事態宣言が発令されました」と説明した上で、VIA鉄道は「安全運行が保証できない場合、本列車は出発前または運行中に代替輸送手段を提供せずに運休となる可能性があります」と注意を促した。

 さらに「運行の安全性および大気の質に関して状況を注視しています」という一文を読み、運休を覚悟した方が良いかもしれないと思った。山火事の勢いが収まったとしても、火事による有害な煙も運休要因になりかねないと警告していたからだ。

 それだけに、列車がバンクーバーのパシフィックセントラル駅を8月12日午後3時に出発しても、走り続けられるかどうかには一抹の不安があった。ジャスパー周辺で火事が続き、煙が線路の周辺に立ちこめていた場合には運行を取りやめる可能性があると考えていたからだ。

 先を見通せない中で、なんとか手がかりを得ようと日中にしばしば足を運んだ客車がある。それは2階部分にあるドーム状の窓ガラスからから360度の眺望を味わえるスカイラインドームカーだった。

 夏の繁忙期だったため、列車は機関車と客車を計22両もつないでいた。途中には3両のスカイラインドームカーが連結されており、うち先頭から6両目がリクライニング座席で過ごすエコノミークラスの利用客用で、10両目と18両目が私の利用した寝台車「スリーパー寝台車クラス」にあてがわれていた。

 うち10両目は、2023年12月にトロントからバンクーバーまでのカナディアン1号を利用した時に乗り込んでいた客室乗務員のエミリー・ファラージさんが担当すると本人から連絡を受けていた。

 バンクーバーを出発した約1時間後、私は息子とともに15両目の2人用個室寝台を出て10両目へ向かった。

▽「W」と記した看板の意味は

VIA鉄道カナダの列車「カナディアン」に連結されたスカイラインドームカーで、書籍を示す客室乗務員のエミリー・ファラージさん(ブリティッシュ・コロンビア州で大塚圭一郎撮影)
VIA鉄道カナダの列車「カナディアン」に連結されたスカイラインドームカーで、書籍を示す客室乗務員のエミリー・ファラージさん(ブリティッシュ・コロンビア州で大塚圭一郎撮影)

 ファラージさんは地質学者の父親が北海道大学で研究していたため札幌市で生まれ、約7カ月過ごした。オーストラリア・クイーンズランド州の州都ブリスベーンを経て、1988年の冬季オリンピックが開かれたアルバータ州カルガリーへ2003年に引っ越した。岐阜県内の高校を卒業した日本語教師の母親から日本語を教わり、高校卒業後の15年には福岡市の日本語学校で約3カ月間学んだ。

 ファラージさんと約8カ月ぶりに再会し、日本からのお土産の菓子を手渡した。ファラージさんから「この後、ドーム(2階部分)で列車の説明をします」と聞き、息子と一緒に参加させてもらうことにした。

 スカイラインドームカーでのイベントは担当者に裁量が与えられており、カナディアンについての紹介や沿線地域の説明、沿線のワインの試飲会、ビンゴ大会などが催される。私がつくづく感心するのは、客室乗務員が内容をよく調べた上で、自分の言葉で参加者に話しかけていることだ。これはとかくマニュアルに書かれた文言に頼りがちな日本の列車乗務員とは大違いだと言える。

 ファラージさんが出発1時間半後の西部時間午後4時半に始めたレクチャーに、私はヤマを張った質問が試験に出題された学生のような気分で参加した。解説のあった線路沿いの「W」の文字を記した看板は「WHISTLE」の頭文字で「警笛を鳴らせ」の意味、「W」の文字に車線が入った看板は「警笛を鳴らすな」の意味、線路沿いに点在している柱はかつて電報を打つ際に使われていたといった事柄は既に知っていたからだ。

 というのも、ファラージさんはカナダでの鉄道旅行を紹介する書籍『Canada by Train(カナダ・バイ・トレイン)』を引用しながら説明しており、私もこの書籍を読んだからだ。2023年12月にカナディアン1号に乗った際にファラージさんから教えてもらい、途中のジャスパー駅の売店で購入したのだ。

▽再チャレンジ

VIA鉄道カナダの列車「カナディアン」の前に立つ筆者(ブリティッシュ・コロンビア州のブルーリバー駅で)
VIA鉄道カナダの列車「カナディアン」の前に立つ筆者(ブリティッシュ・コロンビア州のブルーリバー駅で)

 2日目の2024年8月13日の午前8時25分ごろ、列車はブリティッシュ・コロンビア州の無人駅、ブルーリバーに到着した。車外に出ると美しい山並みが広がり、空気も澄み切っている。

 15分の停車は、車内で禁煙を余儀なくされている喫煙者にとってはまるでオアシスを見つけたような至福の時間で、あちこちで紫煙をくゆらせていた。

 最高峰とされるロブソン山(標高3954メートル)をはじめとするカナディアンロッキーの車窓を楽しむため、ファラージさんが乗務する10両目のスカイラインドームカーの2階部分に陣取った。しばらくするとファラージさんが現れ、「皆さん、カメラの準備はいいですか。シャッターチャンスが近づいてきますよ」と予告した。

VIA鉄道カナダの列車「カナディアン」から撮影したブリティッシュ・コロンビア州の「ピラミッドの滝」(大塚圭一郎撮影)
VIA鉄道カナダの列車「カナディアン」から撮影したブリティッシュ・コロンビア州の「ピラミッドの滝」(大塚圭一郎撮影)

 この区間を通る列車に乗らなければ全容を見られないという滝が進行方向右手に迫っているのだ。2段になった高さ約90メートルのピラミッドの滝で、私は2023年12月のカナディアン1号乗車時にはシャッターを切るタイミングを逃して“玉砕”した。

 そこで再チャレンジとばかりに、スカイラインドームカーの1階にある窓の一つに陣取って「今度こそ」とカメラを構えた。すると、列車の速度が遅めだったためか成功した。

▽言葉を失う光景

 食堂車でトーストなどのブランチを味わった後、2階の席に戻るとカナディアンロッキーの麓に群青色に彩られた湖面が車窓に広がった。列車は長らく走ってきたブリティッシュ・コロンビア州をようやく抜け、アルバータ州へと入った。

VIA鉄道カナダの列車「カナディアン」の車窓に広がる山並みと湖面(大塚圭一郎撮影)
VIA鉄道カナダの列車「カナディアン」の車窓に広がる山並みと湖面(大塚圭一郎撮影)

 通常ならば次の停車駅の有名保養地、ジャスパーが近づいているため、客車では準備作業に当たる客室乗務員がそわそわするところだ。降車客も支度を始めるところだが、この日は慌てた様子は全く見られなかった。

 というのも、山火事で大きな被害を受けたジャスパーを通過し、次の停車駅のアルバータ州の州都エドモントンへそのまま向かうからだ。ジャスパーに近づくとファラージさんが2階に上がってきて、「ジャスパーは山火事によって町の約4分の1が消失しました」と説明を始めた。約8カ月前に通った時に住宅が並んでいた一角は燃えた木材が山積みにされ、樹木は焼けただれており、火の勢いがいかにすさまじかったのかを物語っていた。

山火事の被害に遭ったカナダ西部アルバータ州ジャスパーでは、多くの木も焼けただれていた(大塚圭一郎撮影)
山火事の被害に遭ったカナダ西部アルバータ州ジャスパーでは、多くの木も焼けただれていた(大塚圭一郎撮影)
山火事の被害に遭ったカナダ西部アルバータ州ジャスパー(大塚圭一郎撮影)
山火事の被害に遭ったカナダ西部アルバータ州ジャスパー(大塚圭一郎撮影)

 そんな光景が眼前に広がっていることに言葉を失った。そして、カナディアンが予定通り運行するかどうかという些事で一喜一憂していたことを申し訳なく思った。

 住民の皆様が避難して無事だったことは不幸中の幸いだったものの、家を失って茫然自失とした方々も多いはずだ。被害に遭われた皆様が1日も早く日常を取り戻せることを心から願った。

 カナダ輸出開発公社によると、2024年時点で約4780人の人口を抱えていたジャスパーの就労者の半数弱は旅行業に就いているが、山火事の影響で24年の旅行者数は前年より46%減の約114万人に落ち込んだ。計358の住宅と企業が山火事で焼失し、宿泊施設は約2割減った。

アルバータ州観光公社の国際市場担当事務局長、ダーリーン・フェドロシンさん(大阪市で大塚圭一郎撮影)
アルバータ州観光公社の国際市場担当事務局長、ダーリーン・フェドロシンさん(大阪市で大塚圭一郎撮影)

 今もジャスパーは復興の途上にあるが、2025年9月に来日したアルバータ州観光公社の国際市場担当事務局長、ダーリーン・フェドロシンさんは「ジャスパーにとって観光業は極めて重要であり、火災後の復興に協力して取り組んでいる町に対して私たちも支援してきました」と訴えた。そして「ジャスパーが以前にも増して美しい観光地として必ず再生するでしょう」と強調した。

 次にVIA鉄道でジャスパーを訪れる時には、魅惑的な山岳リゾート地によみがえった元気な姿を見せてくれることを強く期待している。

共同通信社元ワシントン支局次長で「VIAクラブ日本支部」会員の大塚圭一郎氏が贈る、カナダにまつわる鉄道の魅力を紹介するコラム「カナダ “乗り鉄” の旅」。第1回からすべてのコラムは以下よりご覧いただけます。
カナダ “乗り鉄” の旅

大塚圭一郎(おおつか・けいいちろう)
共同通信社経済部次長・「VIAクラブ日本支部」会員

1973年、東京都生まれ。97年に国立東京外国語大学外国語学部フランス語学科を卒業し、社団法人(現一般社団法人)共同通信社に入社。2013~16年にニューヨーク支局特派員、20~24年にワシントン支局次長を歴任し、アメリカに通算10年間住んだ。24年9月から現職。国内外の運輸・旅行・観光分野や国際経済などの記事を多く執筆しており、VIA鉄道カナダの公式愛好家団体「VIAクラブ日本支部」会員として鉄道も積極的に利用しながらカナダ10州を全て訪れた。

 優れた鉄道旅行を選ぶ賞「鉄旅(てつたび)オブザイヤー」(http://www.tetsutabi-award.net/)の審査員を2013年度から務めている。共同通信と全国の新聞でつくるニュースサイト「47NEWS(よんななニュース)」や「Yahoo!ニュース」などに掲載されている連載『鉄道なにコレ!?』と鉄道コラム「汐留鉄道倶楽部」(https://www.47news.jp/column/railroad_club)を執筆し、「共同通信ポッドキャスト」(https://digital.kyodonews.jp/kyodopodcast/railway.html)に出演。
 本コラム「カナダ“乗り鉄”の旅」や、旅行サイト「Risvel(リスヴェル)」のコラム「“鉄分”サプリの旅」(https://www.risvel.com/column_list.php?cnid=22)も連載中。
 共著書に『わたしの居場所』(現代人文社)、『平成をあるく』(柘植書房新社)などがある。東京外大の同窓会、一般社団法人東京外語会(https://www.gaigokai.or.jp/)の広報委員で元理事。

モントリオールのアルバム10月

赤いレンガの巣門/The Crimson Web Gate

Silent Painter

色彩の番人/The Gatekeeper of Colours

光と木の葉に包まれて/In the Company of Leaves and Light

Montreal, 6:49 p.m.

写真撮影:鎌田淳平
Instagram:junpeke1984

晩秋の風景♪

写真撮影:鎌田珠代

Atwater Market

晩秋の彩り

Casino de Montréa

紅葉

写真撮影:芝本季代子

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ホワイトキャップス、FCダラスに劇的逆転勝利で西カンファ準決勝へ

大声援を送るバンクーバー・ホワイトキャップスのファン。FCダラス戦。2025年10月26日、BCプレース。撮影 斉藤光一/日加トゥデイ
大声援を送るバンクーバー・ホワイトキャップスのファン。FCダラス戦。2025年10月26日、BCプレース。撮影 斉藤光一/日加トゥデイ

 劇的な逆転勝利だった。MLSプレーオフ1回戦、FCダラスと対戦しているバンクーバー・ホワイトキャップスは10月26日の第1戦にホームで勝利して、第2戦のダラスに乗り込んだ。勝てば西カンファレンス準決勝進出が決まる。

 第2戦は大接戦となった。25分にダラスが先制した後、両チーム追加点がないまま90分を終えて0-1とダラスが1点リード。残り時間はアディショナルタイムの約5分。しかし、キャップスには5分あれば十分だった。コーナーのチャンスから93分にプリソがネット前混戦で押し込み同点に。そして勝敗はPK戦に持ち込まれた。

 ホワイトキャップスが1人目のミュラーから4人連続で決めたのに対し、FCダラスは2人目、そして4人目が失敗。この時点でホワイトキャップスの勝利が確定した。試合終了5分前まで1点を追いかけていたホワイトキャップスの劇的な逆転勝利で、西カンファ準決勝進出が決定した。

準決勝はBCプレースで11月22日

 西カンファレンス準決勝は、11月22日(土)BCプレースで行われる。対戦相手は西3位、韓国代表のソン・フンミン擁するLAFC。時間は未定で後日発表される。

 準決勝からは一発勝負。勝利したチームが西決勝に進出する。

(記事 三島直美)

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モントリオールとその他のイベント情報

茶道裏千家淡交会モントリオール協会の外務大臣表彰:
10月19日、ウェストマウントの聖レオン教会での年次総会終了後、表彰状が内川総領事から同協会のクリスチアン・ドランジュヴィル会長に授与されました。50年に及ぶ同協会の活動に対するものです。おめでとうございます。
(写真は同協会提供)

モントリオール近辺での日本人・日系カナダ人関連の催し物などフェスティバル

餅つき:於日系文化会館、11月8日12:00-17:00、8155, rue Rousselot, Montreal, H2E 1Z7、
www.jcccm-cccjm.ca/?language=en
www.facebook.com/jcccmcccjm/
(jcccm_yh@bellnet.ca)

モントリオール国際旅行博
日本観光局(JNTO)トロント事務所を中心とした、日本コース出展、11月7日‐9日、Palais des Congrè, 1000 Place Jean-Paul-Ripelle,
https://salontourismevoyages.com/

巡回展「構造環境:もうひとつの日本ガイド」:日本に現存する建築・土木・ランドスケープなど80点の写真、テキスト、映像での紹介展示。11月20日‐2026年1月25日、Centre de design de l’UQAM, 1440 rue Sanguinet,
https://centrededesign.com

モントリオール植物園Montreal Botanical Garden, 4101 Sherbrooke E.
https://espacepourlavie.ca/en/botanical-garden

日本庭園日本館:514-872-0607、9 :00 -17:00
https://espacepourlavie.ca/en/japanese-garden
(植物園内では中国庭園、先住民庭園での特別展示も行われています。)
・日本館展示「HIROSHIMA, Passing the Torch: a powerful exhibition」10月31日まで。

GARDENS OF LIGHT:11月2日まで。
園内をさまざまな照明で飾る夜の催し。日曜₋木曜18:00-21:00、金曜₋土曜18:00-22:00。オンラインでチケットが買えます。大人$23.75、65歳以上のシニア$21.50、学生(証明書提示)$17.50、子ども(5~17歳)$12.25
https://comm-espacepourlavie.ca/experiences/jardins-de-lumiere/?Codelang=En

IKEBANA INTERNATIONAL MONTREAL CHAPTER:
11月28日、小原流 Lynne Williams、Adrienne Doedelによるポインセチアのいけばな
Monkland Community Centre, 4410 Ave. West Hill、 Montreal、会費:$20。連絡先:田中和子 kazuko.dorangeville@gmail.com

RIVES-YUKI ISAMI:五老海幸(フルート)コンサート、
・11月29日(土)19 :30、Maison de la culture du Plateau-Mont-Royal 465, avenue du Mont-Royal Est, Montreal
https://montreal.ca/evenements/rives-yuki-isami-89596
・2026年2月8日(木)19 :30、Maison de la culture Maisonneuve 4200, rue Ontario Est, Montreal
https://montreal.ca/evenements/rives-yuki-isami-90554
・2026年3月28日(土)14 :00, Maison de la culture Mrie-Uguay, 6052 boul. Monk, 2階、
https://montreal.ca/evenements/rives-yuki-isami-89135
・2026年4月4日(土)19 :00, Le centre communautaire Victoria Hall, 4626 Rue Sherbrooke O, Westmount

その他の催し

モントリオール日系文化会館、8155, rue Rousselot, Montreal, H2E 1Z7
地下鉄:Jarry下車、バス197 E.
電話:514-728-1996、514-728-5580
www.jcccm-cccjm.ca/?language=en
www.facebook.com/jcccmcccjm/
(jcccm_yh@bellnet.ca)

(日系文化会館のニュースの引用についてはスーザン・レベックの了解を得ています。)

<図書館>
開館時間:日曜日・水曜日13:00 – 16:00 、木曜日10:30 -14:30、一度に借りられる冊数が10冊に。会館入口に売本コーナー(1冊$1、現金のみ)。

<KAIWA⁻ランゲージエクスチェンジ>:毎月の第2、第4日曜日(祝日のある週末以外)、13:30‐15:30。要会員登録 www.jcccm-cccjm.ca/?language=en

<シニア・ドロップイン>:
‐月に2回開催。要予約、ランチ代$10、参加予約必須。予約は開催3日前までに。
11 月13日、27日(木)10:30-14:00
申込先:reiko_leojp@yahoo.co.jp または514-728-1996まで。

<チームオレンジ>:11月19日(水)
11:00‐14:00、参加予約必須。連絡先:
mnishi_jamsnetcanada@gmeil.com

<和菓子作りボランティア募集>
上記のドロップインカフェでのボランティアに参加できる方、月に1~2度の予定。
連絡先:jcccm_yh@bellnet.ca

<遠藤さんの手作り納豆・味噌・大豆の販売>(会員限定):納豆(200g $4)、手作り味噌($6)、小粒大豆($8/2kg)、現金支払い、詳細:514-728-1996

<子どもクラブ>:各自弁当持参、参加費$1、問合せ:kodomoclub.montreal@gmail.com

・日系文化会館会員への会員優待プログラム:当館会員限定の割引サービスを提供してくださっている日系企業をサポートするために、この特典をぜひご利用ください。有効会員証を提示するだけで利用できます。サービスをご提供くださるのは、
Beauté Business, Brasserie San-O(Promo code「JCCCM10」₋パントリー製品10%割引)、 Kokoro Care Packages, Kyoto Fleurs, Misa Oku, Myofu-an Dojo, Thés Guru, Tokusen Store, Yen cuisine japonaise, Charyu, MTL Shamisen Project, Yamato Karate Academyの各企業です。

トロント

JCCCトロント: 6 Sakura Way, Toronto, ON, M3C 1Z5

・反田恭平ピアノコンサート:11月12日19:30
https://jccc.on.ca/event/2025/11/kyohei-sorita-concert-2025

・SAMURAI IN OUR CLOSET:11月30日、14:00
https://jccc.on.ca/event/2025/11/samurai-our-closet

JSS(ジャパニーズソーシャルサービス):
会員登録をすると、オンラインでの講座などにも参加できます。https://jss.ca/en/

国際交流基金トロント日本文化センター:E-libraryで日本の本、マンガや雑誌などを読めます。
https://jf.overdrive.com/
https://tr.jpf.go.jp/

ケベック市

日本ケベック友好協会:
www.facebook.com/associationdamitiequebecJapon/

・ランゲージ・エクスチェンジ(仏語-日本語):ラヴァル大学院生が主催するオンライン・ランゲージ・エクスチェンジが、毎週土曜日朝8時(カナダ東部時間)から開催されています。
www.meetup.com/en-AU/canasian-station/
問い合せ先:Pascal Paradis pascal.paradis.2@ulaval.ca

オタワ市

Kimono Fashion Show:11月1日、Canadian Museum of History, 100 Laurier Street, Gatineau, QC
https://ojca.ca/2025/09/14/kimono-fashion-show/

一般のフェスティバル

モントリオール

LA GRANDE DEGUSTATION 2025:SAQによる今年の葡萄酒の試飲イベント、11月6日-8日
https://lagrandedegustation.com/

MUNDIAL MONTREAL 2025:ミュージックタレントのブティックでのフェスティバル。11月18日‐21日
www.mundialmontreal.com/en/

SALON DU LIVRE MONTRÉAL 2025
フランス語の本の著者による諸行事と書籍の展示即売、11月14日‐23日
www.salondulivredemontreal.com/

MTL À TABLE:参加レストランでの食事のフェスティバル、11月16日まで。
https://mtlatable.mtl.org/en

FESTIVAL INTERNATIONAL BACH MONTRÉAL : 恒例のバッハ国際音楽祭。11月15日‐12月10日
https://festivalbachmontreal.com/?gad_source=1&gad_campaignid=22687374449&gclid=Cj0KCQjw_rPGBhCbARIsABjq9cco6M733lELh1Xjy9o8TyF4AzidwrOR5ORRret0ZABH79a0fsZDgp8aAorwEALw_wcB

映画:

CINEMANIA FESTIVAL:ケベックと国際映画各100本ずつを上映する映画祭。11月4日‐11日。CCI:Centre Cinéma Imperial, 1430 Rue de Bleury
https://festivalcinemania.com/en/news/appel-a-soumission-de-courts-metrages-pour-la-31e-edition

MONTREAL INTERNATIONAL DOCUMENTARY FILM FESTIVAL(RIDM):国際ドキュメンタリーフィルムフェスティバル、11月20日‐30日。https://ridm.ca/en
CQ : Cinémathéque Québécoise, 335 boul. De Maisonnneuve est

トロント

Toronto International Festival of Authors (TIFA) :作家のフェスティバル、Margaret Atwoodも出席、10月29日‐11月2日、https://festivalofauthors.ca/

オタワ

OTTAWA CHAMBER FEST:11月4日、22日、29日、2026年2月14日、3月6日、3月25日 https://www.chamberfest.com/series/2025/concert-series-2025-26/

展覧会・展示

MONTREAL MUSEUM OF FINE ARTS: www.mbam.qc.ca/en/ (MMFA)
Decorative arts, design pavilionでの展示再開

-FROM THE FUNCTIONAL TO THE FABULOUS, 600 Years of Decolative Arts and Design:9月31日から。
-KENT MONKMAN:History is Painted by the Victors:2026年3月8日まで。
-MARIE-CLAIRS BLAIS: Streaming Light:2026年1月4日まで。
‐美術館アクティビティ サイト:www.mbam.qc.ca/en/calendar/?filters=7

MAC:Musée d’art Conemplain de Montréal http://macm.org/ (改装中)展示はPVM, Place Ville Marieで。

-In Praise of the Missing Image:2026年3月8日まで。
Graphic Worlds:
Outdoor mural:2026年1月31日まで。
-Online Workshops:
https://macm.org/quoi-faire-au-mac/#activites

MCCORD STEWART MUSEUM:www.musee-mccord-stewart.ca/fr/expositions/
-Africa Fashion:2026年2月1日まで。
-Aunties Work-The Power of Care:2026年5月24日まで。

MUSÉE POINTE-À-CALLIÈRE, cité d’archéologie et d’histoire de Montréal : https://pacmusee.qc.ca/en/
-Alley-oop, An Interactive Adventure:2026年1月11日まで。
-Montréal Night Life, 2026年2月15日まで。

PHI FOUNDATION FOR CONTEMPORARY ART:https://phi.ca/en/
-Josèfs Ntjam :Swell of Spæc(i)es:2026年1月1日まで。
-Manuel Mathieu: Unity in Darkness:
2026年3月8日まで。
-Keiken: Sensory Oversoul, 2026年3月8日まで。

市外

NATIONAL GALLERY OF CANADA:wwwgallery.ca/ NGC、オタワ
-IN RELIEF: THE WORK OF DORA DE PÉDENY-HUNT(1913-2008)、2026年4月12日まで。
-THINGS WHICH ARE PER SE CONTINUOUS: THE MICHAEL NESBIT COLLECTION, WINNIPEG:12月14日まで。
-PUCKER UP! The Lipstick Prints of Joyce Wieland:11月26日まで。
-FOCUS SERIES:2026年6月まで。
-JIN-ME YOON: HONOURING A LONG:2026年3月まで。

OTTAWA ART GALLERY:オタワ
OAG https://oaggao.ca/whats-on/
-GROTTO:2026年2月8日まで。
-CHAOS BLOOM-TIDAL WAVE:2026年6月6日まで。
-VISIONS AND VIEWS : LANDSCAPE AND VIEWS IN FIRESTONE COLLECTION OF CANADIAN ART:2026年1月11日まで。

ROM:www.rom.on.ca/en/ 、トロント
‐SAINTS, SINNERS, LOVERS And FOOLS-300 Years of Flemish Masterworks。2026年1月まで。

オンライン展示
‐AFTERSHOCKS-Japanese Earthquake Prints:
‐The Burgess Shale, Bluewhale Discoveredなど。
www.rom.on.ca/en/exhibitions-galleries/exhibitions/aftershocks-japanese-earthquake-prints

ART GALLERY OF ONTARIO、トロント。https://ago.ca/exhibitions
-Yayoi Kusama’s Infinity Mirrored Room-LET’S SURVIVE FOREVER:2026年5月まで。
-Joyce Wieland:Heart On、2026年1月4日まで。
-Painted Presence: Rembrandt and his Peers:2026年2月1日まで。
-Naoko Matsubara:展示中
-Kazuo Nakamura:展示中

JFT(Japan Foundation Toronto):https://tr.jpf.go.jp/
-HIROSHIMA APPEALS: A Poster Exhibition of Global Message:12月20日まで。

コンサート・パフォーマンス

ORCHESTRE SYMPHONIQUE DE MONTRÉAL:音楽監督 Rafael Payare,
www.osm.ca/fr/
www.osm.ca/en/season-25-26/

ORCHESTRE METROPOLITAIN:
2025‐2026 Season
https://orchestremetropolitain.com/fr/concerts/sortileges-symphoniques/?show_date_id=9090

ORHHESTRE CLASSIQUE DE MONTRÉAL:https://en.orchestre.ca/

BOURGIE CONCERT HALL:BCH www.mbam.qc.ca/en/bourgie-hall/

GRANDS BALLETS CANADIENS https://grandsballets.com/en/
(日本人ダンサーがいます。)
-The Nutcracker, 12月12‐30日
14:00、19:30、SWP、Place-des-Arts
$197‐232

OPÉRA DE MONTRÉAL:
www.operademontreal.com/en
Janáček’s Jenůfa :11月22日19 :30、27日19 :30、30日14 :00、SWP、$30‐154
https://operademontreal.com/en?gad_source=1&gad_campaignid=672193426

DANSE DANSE:https://www.dansedanse.ca/en

TANGENTE DANSE: https://tangentedanse.ca/

CENTAUR THEATRE: https://centaurtheatre.com/prices-subscriptions/

CENTRE SEGAL : www.segalcentre.org/en/hom

市外

オタワ

NAC‐National Art Centre
https://nac-cna.ca/en/season、オタワ

・MOZART, SHOATAKOVICH, & HAYATO AUMINO:角野隼斗がモーツァルトのピアノコンチェルト「戴冠式」をNACオーケストラと共演。11月12日、13日20:00、Southam Hall
https://nac-cna.ca/en/event/38406

トロント

TORONTO SYMPHONY ORCHESTRA
今シーズンのカレンダー。
https://www.tso.ca/concerts-and-events/calendar

永田社中:(和太鼓)
Nagata Shachu, https://nagatashachu.com/

・コンサート:12月6日20:00、
Harbourfront Centre Theatre,
Fleck (231 Queens Quay West, M5J 2G8トロント ON)
https://harbourfrontcentre.com/event/oto-no-nami-sound-waves/

講座、講習、ワークショップ

和太鼓:Stephen Chan
onikenbai.mtl@gmail.com
www.instagram.com/onikenbai.mtl

AU PAPIER JAPONAIS:店舗のみ営業、火曜‐土曜11:00-17:00、APJ
www.aupapierjaponais.com/index.php

宮本食品店:日曜ワークショップ:すし、味噌造り、練切菓子、抹茶、https://miyamotomontreal.com/
MF

日本の踊り:こまちモンレアル、練習の問合せは、
mtlkomachi@gmail.com
514-886-8129

三味線ワークショップ:JacintheのMTL三味線プロジェクト、問合せ先:Jacinthe
info@mtlshamisenproject.com

茶道裏千家淡交会モントリオール協会:chadomontreal@hotmail.com

-小西真美子(宗真)指導、許状取次可(初級から上級)、市内、ウエストアイランド教室、514-630-0260 mamikoni54@hotmail.com
-クーパー達子(宗立):全級、昼間、夜間、514-934-0410

古流松藤会: kazuko.dorangeville@gmail.com

草月流いけばな清美会:連絡先:Alain Carriere, Alain.carriere@hotmail.com

桃扇書道教室(JCCCM):
師範シマード桃扇(美紀子)
水曜:10:00‐12:00ラブレックホール
土曜:10:00‐12:00地下集会室
tosen.shodo@gmail.com 514-298-4966

書道教室(NDG)有元合歓
稽古日:月曜日13:30-16:30 (月3回)
連絡先:arimotoakiko@gmail.com

和田翠苑書道教室:LaSalle、ダウンタウン教室。和田扶美、514-750-3543、438−939−5643
info@japaneseshodo.com
www.japaneseshodo.com

間由加里陶器アトリエ:陶器ワークショップ、ギフトの注文承りなど。Studio Pottery Hazama, 7255 Rue Alexandre #103, Montreal, QC H2R 2Y9、514-483-4547
www.potteryhazama.com

Makiko Hicher:陶器制作、
www.facebook.com/makikohicher/

ORIGAMI MONTREAL:問合せ:
origami@sympatico.ca

LANGUAGE TEA TIME:NUMA INSTITUTE、月曜—仏語、木曜‐英語、水曜‐日本語、15:30-17:30。

武道

志道館柔道クラブ:中村浩之指導、毎日、全クラスを指導 http://shidokanjc.ca/?lang=en

CLUB JUDO METROPOLITAN INC:http://club.judo.com/

CLUB DE JUDO HAKUDOKAN INC: http://judohakudokan.com/

マギル剣道クラブ:Christian D’Orangevilleほか指導
https://mcgillkendoclub.wordpress.com/

モントリオール剣道クラブ:戸井田健寿七段ほか、指導
www.montrealkendoclub.com/index.php?l=en

志道館剣道・合気道クラブ:www.shidokanmontreal.ca/

市外

HEATHER MIDORI YAMADA: www.ARTyamada.com/

JSS ONLINE PROGRAM:https://jss.ca/en/services/programs/online-programs/

映画

モントリオールの映画館、上映作品の情報:www.cinemaclock.com/qc/montreal/
https://hotdocs.ca/festivals/hot-docs-festival

Cinéma Public: Casa d’Italia, 505 Jean-Talon E. https://cinemapublic.ca/?gad_source=1&gad_campaignid=13288483102&gclid=EAIaIQobChMI9NGjytrCkAMVuUhHAR3r3DDWEAAYASAAEgI9VfD_BwE

映画祭(前出)
CINEMANIA FESTIVAL:11月4日‐11 日 https://festivalcinemania.com/en/news/appel-a-soumission-de-courts-metrages-pour-la-31e-edition

MONTREAL INTERNATIONAL DOCUMENTARY FILM FESTIVAL(RIDM):国際ドキュメンタリーフィルムフェスティバル、11月20日‐30日。https://ridm.ca/en

トロント

Cine FAM-Women of Colours: 11月6日‐8日、https://cinefam.ca/

JFT Theater:国際交流基金による日本映画の配信が無料で行われています。フランス語字幕の映画もあります。https://en.jff.jpf.go.jp/

イベント会場

AGO Art Gallery of Ontario, 317 Dundas St. W.
APJ Au Papier Japonais, 24 Av. Fairmount O., 514-276-6853
AQHP Agora de l’Assemblée nationale du Québec Hôtel du Parlement、1045, rue des Parlementaires, Québec
BCH Bourgie Concert Hall, 1339 Sherbrooke W.
BDM Biodome of Montreal, 4777 Pierre-de Coubertin
BNM Basilique Notre-Dame de Montréal, 110 Notre-Dame W.
CCI Centre Cinéma Imperial, 1430 Rue de Bleury
CCL Centre Communautaire de Loisirs Sainte-Catherine d’Alexandrie, 1700 Atateken
CI Casa d’Italia, 505 Jean-Talon E.
CQ Cinémathéque Québécoise, 335 boul. De Maisonnneuve est
DZB Dazibao, 5455 de Gaspé Ave., suite 109 (GF)
IM Insectarium, 4581 rue Sherbrooke E.
JCCC Japanese Canadian Cultural Centre, 6 Sakura Way, Toronto
JCCCM Japanese Canadian Cultural Centre of Montreal, 8155 Rousselot Street, 514-728-1996
JFT The Japan Foundation, Toronto, 2 Bloor St. E., 3rd Floor of Hudson Bay Centre, suite 300, 418-782-2277
LC La Cenne, 7755 boul. Saint-Laurent, suite 300
LN Le National, 1220 Ste-Catherine E, 514-845-2014, http://lenational.ca
MAC Museum of Contemporary Arts, address →PVM
MCC Monkland Community Centre, 4410 West Hill, NDG
MBG Montreal Botanical Garden, 4101 Sherbrooke E., Japanese Pavilion, 514-872-0607 pavillon_japonais@ville.montreal.qc.ca
MCSM McCord Stewart Museum, 690 Sherbrooke St.W., 514-861-6701
MF Miyamoto Foods, 382 Victoria, 514-481-1952
MMFA Montreal Museum of Fine Arts, 1410 Sherbrooke W.
MSM Maison symphonique de Montréal, 1600 St-Urbain
NAC National Arts Centre, 53 Elgin, Ottawa, 613-947-7000 ext. 565, 1-888-991-2787
NGC National Gallery of Canada, 380 Sussex Dr., Ottawa, 613-234-6306
OAG Ontario Art Gallery, 50 Mackenzie King Bridge, Ottawa
OSM Orchestre symphonique de Montréal, 260 Maisonneuve W., 514-842-9951, www.osm.ca
PAC Pointe-à-Callière, 350 Place Royale
PDA Place des Arts, 175 Ste-Catherine W., 514-842-9951, www.pda.qc.ca
PDC palais des congrès de Montréal1001 Pl. Jean-Paul-Riopelle
PHIC PHI Centre, 451 & 465 rue Saint-Jean
PRT Planetarium Rio Tinto Alcan, 4801 Pierre-de Coubertin
PVM Place Ville Marie
ROM Royal Ontario Museum, 100 Queen’s Park, Toronto, 416-586-8000, www.rom.on
RTH Roy Thompson Hall, 60 Simco St., Toronto
SPF Studio Pottery Hazama, 7255 Rue Alexandre #103, Montreal, QC H2R 2Y9
SWP Salle Wilfrid Pelletier, PDA
TM Thèatre Maisonneuve, PDA
YW YWCA Westmount, 4585 Sherbrooke W.

バンクーバー国際マウンテン映画祭(VIMFF)で雪崩に巻き込まれた日系カナダ人を巡るドキュメンタリー映画「1910: The Uncovering」を上映

 バンクーバー国際マウンテン映画祭(VIMFF)で、1910年にブリティッシュ・コロンビア州で起きた雪崩事故に巻き込まれた日系カナダ人たちの物語を追う日本人スキーガイドとビジネスマンの友情を描いたドキュメンタリー映画「1910: The Uncovering」が上映されます。

 ワールドプレミア上映となる11月12日の上映会以外にも、オンラインでも視聴可能です。

1910: The Uncovering
(27 mins | Canada | 2025)

劇場上映情報

日時:11月12日(水)7:00‐10:00 pm
会場:Rio Theatre(1660 East Broadway, Vancouver, BC)
ウェブサイト・チケット情報:https://vimff.org/film/1910-the-uncovering/
(11月12日のオープニングでは、8本のドキュメンタリーが上映され、「1910: The Uncovering」もその中の1本として上映)

オンライン視聴情報

視聴可能日時:11月19日12:00 pm ~12月14日11:59 pm(PST)
ウェブサイト・チケット情報:https://vimff.org/show/online-adventure-show/
“Adventure Show”のカテゴリーで上映される8本のうちの1本として上映。

DIRECTOR: Chad Townsend
LANGUAGE(S): English, Japanese | SUBTITLES: English

あらすじ(ウェブサイトより翻訳)

長年にわたり、カナダを横断する唯一の交通手段は一本の鉄道だった。カナダをつなぐこの鉄の帯は、高く雪深く予測不能な山々を越えて建設された。1910年3月、ロジャーズ峠の頂上で発生した悲劇的な雪崩は、今なおカナダ史上最悪の雪崩災害とされている。線路上の雪を除去しようとしていた鉄道作業員58名が犠牲となり、その大半は日本人だった。暗い夜の最中、反対側からさらに大きな雪崩が襲ったのだ。

このドキュメンタリー企画では、現在の意外な二人の友情にも焦点を当てている。バンクーバー中心部のビジネスマンと、日本生まれのスキーガイド。目的や癒しを求める思い、そしてこの出来事の謎や不正義を探る情熱によって彼らは結びついた。

制作中には、1910年の犠牲者のひ孫が東京から訪れ、チームを驚かせた。

日本漢字能力検定(2026年1月)のお知らせ:グラッドストーン日本語学園

グラッドストーンで漢字検定開催

 2026年1月31日(土)に『公益財団法人 漢字能力検定試験』を実施いたします。

 この検定は国内はもとより、世界の日本語学校でも実施されているものです。日本国内でも高校や大学の入学試験において有利であったり、企業内でも受検を促しているところもあるとのことです。

 カナダにいるけれども、将来日本で勉強しよう、あるいは働こうと思っている方、もしくはいずれ日本で社会生活を送ろうと考えている方は、この機会に受検をお勧めします。

 日本語能力試験に大変役に立っているという声もあります。

 受検をご希望の方は、グラッドストーン日本語学園までお問い合わせ下さい。

公益財団法人認定日本漢字能力検定実施要項

実施日:2026年1月31日(土)午後4時から
会場:グラッドストーン日本語学園(日系文化センター・博物館2階)

申し込み締切日:2025年12月6日(土)
※定員になり次第、締め切りとさせて頂きます。
※学園ホームページからお申込み頂けます(https://www.gladstonejls.com/kanji/

申し込み連絡先:グラッドストーン日本語学園
電話:604-515-0980
Email:info@gladstonejls.com
ホームページ:https://www.gladstonejls.com

上映会のお知らせです!『ある家族の肖像〜被爆三世代の証言〜』

テレビ朝日の「報道ステーション」を立ち上げた上松道夫監督によるドキュメンタリー映画で、このバンクーバーでの上映が海外初上映になります。

広島で被爆した一人の男性、その娘、そして孫へと継承された負の遺伝子。科学的には放射能の影響が3世代へ引き継がれると証明はされてはいませんが、現実には二世や三世で病気に苦しむ人たちはたくさんいるのです。そのほとんどの人が声を上げずに、差別を恐れ、病気の苦しみにただ無言で戦っているのです。

この家族は、そういう現実の中で、実名をあげ、顔を隠すことなく映画の中で思いを語っています。たくさんの方々に見ていただき、核の解明されない恐ろしさを知っていただきたい。そして、戦後80年経った今も、戦争を知らない世代が向き合わなければならない身体を通しての戦争体験、そして、20代の3世が癌とどのように向き合い、未来を思うのかを見ていただきたいロードムービーです。

監督が挿入の音楽にこだわり、言葉ではなく音楽で語りたいと言わしめた音楽を提供した作曲家でありジャズピアニストである金谷康佑氏のピアノ演奏と、映画に出演した二世である鈴木カオル氏のトークショーも行います。映画は英語の字幕付きです。

▶︎上映日時 2025年11月22日(土) 開場13:00 開演13:30 終演16:00

13:30〜 映画『ある家族の肖像〜被爆三世代の証言〜』(60分)英語字幕付き
14:45〜 金谷康佑ピアノ生演奏+鈴木カオル(二世)のトークショー

▶︎場所 日系文化センター・博物館(Nikkei National Museum & Cultural Centre)

▶︎参加費 $10(会員) $15(非会員)

▶︎予約 お申し込みはこちらからお願いします https://00m.in/xoFSU

▶︎共催/後援 日本カナダ商工会議所共催・バンクーバー広島県人会後援・日加トゥディ(メディアスポンサー)

日系クラフトフェア

手仕事が紡ぐ、あたたかい贈り物。

2025年 11月15日(土)と16日(日)
10:00-17:00

日系文化センター・博物館 6688 Southoaks Crescent, Burnaby
入場料: 大人5ドル [18歳未満、65歳以上、NNMCC会員は入場無料]

80以上のクラフトと食べ物ブースが集います。無料のキッズコーナーやドロップイン・プログラムもお楽しみいただけます。

<バンクーバー日系人合同教会から11月のお知らせ>

  • バンクーバー日系人合同教会はすべての人に開かれた教会です。キリスト教会が初めてという方も大歓迎です。聖書や信仰に関心がある方は牧師に相談ください。ZoomやIn Personでお会いすることもできます。
  • 毎週日曜日午前11時から12時日本語で礼拝を行っています。聖書についての話しを聞き、讃美歌を歌い、礼拝後は軽食を囲み交流の時を持っています。ワーキングホリデー、留学生の方々の情報共有も行われています。
  • 日英バイリンガル礼拝のお知らせ。
    11月9日(日)午前11時より、お亡くなりに家族、友人(召天者)を覚えての礼拝をします。お写真がありましたらお持ちください。
  • オンラインZoomで聖書を読む会(火曜、水曜)があります。聖書を読むことに興味がある方はお問い合わせください。
  • ボランティアしてみませんか?
    ダウンタウンイーストサイドのホームレスは、必要とされる方々に手渡すサンドイッチ作りと食料品の配布するボランティアを募集しています。木曜日午前9時から教会に集合、現地で11時頃から手渡しします。ご都合に合わせての参加も可能です。
  • 結婚、葬儀、その他の人生相談をお伺いします。

お問合せ:604-618-6491(テキスト可)、vjuc4010@gmail.com  牧師 イムまで
住所:4010 Victoria Dr, (Between 23rd and 25th Ave East), Vancouver

  • Zoom(ID 5662538165、パスコード1225)
    ホームページ、Facebook “バンクーバー日系人合同教会”で検索

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サレーNorthwood 合同教会 日本人会衆礼拝
11月16日(日)午後2時より。
住所:8855 156 St, Surrey, BC, V3R 4K9
お問い合わせ:604-618-6491(テキスト可)イム、kuniokazaki98@gmail.com 岡崎まで 

日本カナダ商工会議所、設立22周年を迎え第22回年次総会を開催

2025年10月10日、バンクーバーにて日本カナダ商工会議所(Japan Canada Chamber of Commerce/JCCOC)の第22回年次総会(Annual General Meeting)が開催されました。今年も会員企業、個人メンバー、関係者が多数集まり、前年度の活動・会計報告、新年度の計画発表が行われました。

本会は2003年に設立されて以来、ビジネス・文化・教育・観光を通じて日本とカナダを結ぶ活動を続けており、今回の総会ではその歩みと未来への展望が力強く語られました。

会長挨拶

冒頭の挨拶では、6年間会長を務めたサミー高橋氏が登壇。会の歴史と設立者/初代会長である小松和子氏らの功績に触れながら、「JCCOCの使命は、ビジネスをはじめとする多様な交流を通じて日本とカナダをつなぐことにある」と改めて強調しました。また「今期は持続可能でより開かれた組織づくりのために、今後の体制と運営方針を見直す」と述べ、会員への感謝を述べました。

理事紹介

今年度の運営理事12名が紹介され、それぞれの役職が発表されました。会長はサミー高橋(Sammy Takahashi)、副会長にはケーシー 若林(Casey Wakabayashi)氏、疋田 拓也(Takuya Hikita)氏とウィットレッド 太朗(Taro Whitred)氏。その他に、入谷 伊都子(Itsuko Iritani)氏、宮鍋 健樹 (Kenki Miyanabe)氏、田尻 純一(Junichi Tajiri)氏、鈴木 美和(Miwa Suzuki)氏、吉川 英治(Eiji Yoshikawa)氏、加藤 真理(Mari Kato)氏、渡部 句美子(Kumiko Watabe)氏、悠治 マトソン(Yuji Matson)氏が理事として名を連ねています。名誉理事にはパトリシア・ベーダー – ジョンソン(Patricia Bader-Johnson)氏が紹介されました。

会計報告

会計担当の入谷氏より、2024年7月〜2025年6月期の財務報告が行われました。本年度も健全な財政運営が維持されており、主要な収入源は会費および各種イベントの収益であることが説明されました。支出は保険料、事務費、寄付金などが中心であり、朝日野球チームやニューウェストミンスター高校音楽プログラムへの寄付も実施されました。長期負債はなく、安定した財務運営が確認されました。

会員報告

2025年度の会員数は個人会員29名、法人会員28社、計57名。前年から引き続き増加傾向にあり、文化・教育・観光など多様な分野の会員が活動に参加しています。

活動報告

活動報告は宮鍋健樹氏より行われ、4期にわたる多彩な取り組みが紹介されました。

第1四半期(2024年7月〜9月)

税務セミナー、文化交流パフォーマンスの歓迎会、守口市(大阪)との姉妹都市高校バンド交流支援などを実施。また、「つなぐ塾」では年間を通して8回のセミナーと文化祭を開催しました。

第2四半期(10月〜12月)

お笑い芸人あらぽん氏によるひょうたんアート・ワークショップ、メンタルヘルスウェビナー、クリスマスパーティなどを実施。同パーティでは第4回 Kazuko Komatsu Award 授賞式が行われ、ケーシー若林氏と鈴木美和氏ら6名が表彰されました。

第3四半期(2025年1月〜3月)

リーダーシップ・ワークショップ、防災セミナー、全米ボクシング殿堂入りの吉川英治氏による特別講演などを開催。また、UBCとCareer-tasu との共催によるJapan Connect Fairには28社、500名以上が参加し、過去最大規模の成功を収めました。

第4四半期(4月〜6月)

早稲田大学長谷川教授による起業セミナー、居合道実演、戦後80年記念イベントなど文化・教育・社会貢献活動を展開。さらに、子ども向け創作ワークショップやネットワーキング交流会も実施されました。

監査済み財務諸表承認・理事承認

監査担当の悠治マトソン氏が登壇し、前年度の監査済み財務諸表が承認されました。続いて、2025-26年度の12名の理事体制が正式に承認されました。

新年度計画

副会長のウィットレッド太朗氏が新年度の展望を発表。今年は個々の理事による活動に加え、商工会主導のプロジェクトを強化していく方針を示しました。

主な計画として、Japan Connect, Career & Networking Fair(UBC学生団体との共催)、日加スタートアップ&投資カンファレンス(2026年6月予定)、パウエル街地域再生プロジェクト(Kintsugi Associationとの協働)などが挙げられました。これらを通じて、地域社会・文化・経済の架け橋としての役割をさらに強化することが期待されます。

閉会の挨拶

副会長の疋田拓也氏が登壇し、「急速に変化する時代の中で、柔軟さと確固たる価値観を両立させ、質の高い交流機会を創出していきたい」と力強く述べました。「皆さまのご支援のもと、JCCOCはさらに強く成長してまいります」と結び、第22回年次総会は盛会のうちに幕を閉じました。

懇親会

総会後のディナーでは、在バンクーバー日本国総領事館より経済担当領事、木山雅之氏が挨拶を行い、日加両国の経済協力とスタートアップ連携の重要性を述べました。

続いて、George Sim氏が自身の半世紀にわたる日本との交流をテーマにゲストスピーカーとして登壇。長年にわたり千葉市とノースバンクーバー市の青少年交流を通して姉妹都市活動に貢献してきた経験が紹介され、若者との文化交流にまつわる心温まるエピソードが共有されました。

最後にサミー高橋氏より、12月開催予定のパウエル街再生支援イベントやクリスマスランチなど、今後のイベント予定が共有されました。

おわりに

設立22周年を迎えたJCCOCは、日加両国の絆を深める懸け橋として、これまで培ってきた基盤をさらに発展させながら、より開かれた交流の場を築いていくことを確認しました。次年度も、持続的な成長とネットワークのさらなる広がりが期待されます。

著者: 西田珠乃
撮影: 乘峯良輔
寄稿: 日本カナダ商工会議所

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