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Naomi Mishima

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バス、スカイトレイン、フェリーでマスク着用推奨へ、空港は義務化継続

Skytrain in Vancouver, British Columbia; File photo © Japan Canada Today
メトロバンクーバーを走るスカイトレイン。 File photo © Japan Canada Today

 ブリティッシュ・コロンビア(BC)州が7月1日から新型コロナウイルス感染防止対策の規制緩和第3段階(ステップ3)に移行するのに合わせて、各公共交通機関でも対応が変更される。

 第3段階では、これまで公共の屋内施設内で義務化されていたマスク着用が、7月1日から推奨へと緩和される。

 これに合わせて、メトロバンクーバーの公共交通機関を管理運営するトランスリンクは、7月1日からマスク着用義務を解除すると6月30日に発表した。しかし「引き続き推奨する」としている。これでバスやスカイトレインでのマスク着用は個人の選択肢となる。

 ビクトリアの公共交通機関BCトランジットでも同様の対応が6月29日に発表された。

 バンクーバーとビクトリアを結ぶBCフェリーでは6月30日付で、7月1日からマスク着用はフェリー内、ターミナル内ともに、12歳以上で新型コロナワクチン接種が完了していない場合は推奨とすると発表した。ワクチン接種完了証明などは必要としない。

 バンクーバー空港だけは、第3段階への移行で国内旅行ができるようになり空港利用者が増加すると見込んでいるが、マスク着用は、空港内、機内ともに引き続き義務とすると発表している。

 またすべての公共交通機関で、新型コロナ感染対策は利用者と従業員の安全のため継続するとし、利用者も引き続き手指消毒などの実施を心がけてほしいと呼びかけている。

トランスリンク: https://buzzer.translink.ca/2021/06/face-masks-now-recommended-on-transit-in-metro-vancouver/

BCトランジット: https://www.bctransit.com/victoria/news?nid=1529712852154

BCフェリー: https://www.bcferries.com/travel-advisories/8796191371043

バンクーバー空港: https://www.yvr.ca/en/media/news-releases/2021/yvr-welcomes-you-back

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BC州でカナダ最高気温3日連続更新、メトロバンクーバーでも40度越え

BC州各地で猛暑記録更新。The Wather Networkウェブサイトより
BC州各地で猛暑記録更新。The Wather Networkウェブサイトより

 ブリティッシュ・コロンビア(BC)州でカナダ最高気温を3日連続で更新した。

 内陸部にある町リトンでは6月27日に46.6度を記録。それまで最高だった1937年サスカチュワン州ミデール&イエローグラスの45度を抜き、83年ぶりに国内記録を更新した。

 しかし記録更新はこれで終わらない。25日からカナダ西部を襲っていた熱波の勢いは止まる所を知らず、リトンでは28日に47.9度、29日には49.6度に達した。

 そのほかの都市でも内陸部では、ケローナ45.2度、カムループス47.3度、リルエット46.8度など45度を超えた。

 バンクーバー周辺都市でも軒並み最高記録を更新。ウィスラー42.9度、ペンバートン43.2度、スコーミッシュで43.0度、ホープでも41.4度となった。メトロバンクーバーではウエストバンクーバー40.6度、アボツフォードで42.9度、ピットメドウ41.4度、州都ビクトリアでも39.8度に達した。

 バンクーバーやビクトリアは真夏でも最高気温25度程度と過ごしやすいことで知られ、エアコンなどの冷房機を備えていない住宅が半数以上を占める。そのため、市町村などはコミュニティセンターなど冷房設備のある施設に避難するよう呼びかけた。しかし、BC検視局はこの日、25日からの5日間で486人がこの熱波の影響による突然死とみられると発表した。

 BC州電力公社BCハイドロによると電力需要も1時間当たりのピーク時使用量が過去最高を記録。

 BC Wildfire Serviceは猛暑と乾燥が続いている影響で山火事が相次いでいるとして、火の後始末には十分に注意するよう呼びかけた。山火事発生の約40パーセントが人的なもので、注意すれば防げる山火事と喚起した。

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BC州7月1日から第3段階へ、個人の集まり制限なし、マスクも推奨、非常事態宣言解除へ

BC Restart plan step 3

 ブリティッシュ・コロンビア(BC)州政府が7月1日から規制緩和「BC’s Restart Plan」第3段階(ステップ3)へと移行すると発表した。新型コロナウイルス感染対策のための規制がほとんど緩和されることになる。

 この日会見したBC州衛生管理局長ボニー・ヘンリー博士は、「ほぼノーマルな日常に戻る」と述べ、この夏は祖父母との交流や家族での集まりなど楽しんでほしいと語った。

 第3段階では、マスク着用が義務化から推奨へ引き下げられ、個人の集まりについては制限がなくなる。レストランやバーなどの飲食店への規制も概ね解除されるほか、屋外でのイベントなどもほぼ通常に戻る。国内に限り、州外からの旅行者も歓迎するという。

 ヘンリー博士によると、18歳以上の約80パーセントがすでに1回目のワクチン接種を終え、30パーセントが2回目を終えているという。ワクチン接種を引き続き推進しつつも、新型コロナの感染による重症化のリスクは減少したとして第3段階へ進むことが決定されたと説明した。

 この日のBC州の新規感染者数は29人。メトロバンクーバーでは、バンクーバーコスタルヘルスが7人、フレーザーヘルスが7人と大幅に減少している。入院患者は110人、集中治療室患者は34人、現在の感染者は876人。

 こうした状況を踏まえ、15カ月に渡り発令されていたBC州緊急事態宣言も第3段階への移行に合わせ、6月30日午後11時59分で解除となる。

 これでいよいよ9月7日からの第4段階「ポストコロナ」へ移行する準備段階に入る。ただビジネスでは引き続き感染症対策実施が推奨され、公衆衛生緊急事態宣言も継続される。国外からの旅行者についても7月21日までは制限されている。

「BC’s Restart Plan」第3段階(ステップ3)

集まりについて

  • 個人の集まりは屋内外で通常に戻る。人数制限の解除
  • 屋内での集会は最大収容人数50人、もしくは、会場の総収容人数の50%までのいずれか多い方
  • 屋外でのイベント的集まりは最大収容人数5000人、もしくは、会場の総収容人数の50%までのいずれか多い方
  • 屋内での結婚式やイベントは最大収容人数50人、もしくは会場の総収容人数の50%までのいずれか多い方
  • フェア、フェスティバル、トレードショーなどのイベントは感染症対策を実施しながら通常に戻る。人数制限の解除
  • 衛生管理局長による宗教的活動への規制解除

移動について

  • カナダ国内の余暇目的の移動制限なし(ワクチン接種が完了していることが望ましい)
  • 移動についてのガイドライン:ワクチン接種が完了するまで引き続き注意すること、旅行は目的地に着く前に計画をしっかり立てる、遠隔地や先住民コミュニティへの旅行は現地のルールを尊重すること

ビジネスについて

  • レストラン、バー、パブ:テーブル数は各店舗で決定、酒類提供の時間制限解除、店内でのイベント開催可、ただしテーブル間の客の移動・交流は不可
  • ナイトクラブ:再開、1テーブルにつき10人まで、ダンスは不可、テーブル間での客の移動・交流不可、テーブル間は2メートル離れていること
  • カジノ:収容人数を制限して再開、ゲーミングステーションは最大50%までオープン可、仕切りやマスク着用を推奨

その他

  • 感染症対策を実施して、スポーツや運動施設の制限解除
  • マスク着用については、ワクチン接種を完了していない12歳以上に室内公共施設での着用推奨
  • 職場での公衆衛生対策は、新型コロナ感染予防安全計画から感染症対策へ移行。手指消毒、換気、体調不良時の自宅待機など

BC州第3段階ウェブサイト: https://news.gov.bc.ca/files/RestartBC_Step3.pdf

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カナダ西部を熱波が襲う、BC各地で猛暑続く

BC June 28 afternoon temperature by Weather Network

 温暖な気候で夏でも最高気温25度とさわやかで涼しいバンクーバーで猛暑が続いている。季節外れの熱波がカナダ西部を襲っているせいで、ブリティッシュ・コロンビア(BC)州では各地で軒並み過去最高記録を更新し、高温注意報、大気質注意報も出されている。

 BC州内陸部のリトンでは2日連続でカナダの最高気温を更新。27日には1937年にサスカチュワン州で記録した45度を更新する46.6度を記録。28日にはさらに上がって47.3度を記録したとカナダ環境省が発表した。しかもこの温度は暫定で、夕方になればさらに上がる可能性もあるという。

 高温はメトロバンクーバーの各地でも記録されている。バンクーバーでは週末から6月としては異例の30度越え、アボツフォードでは40度を超えている。湿度も高く、体感温度は40度から50度とまるで州全体がサウナのような状態になっている。

 この影響で、メトロバンクーバーの新型コロナワクチン接種会場では時間を短縮したり、会場を変更するなどの対応が取られている。この日会見したBC州公衆衛生局長ボニー・ヘンリー博士は、ワクチン接種を受ける人、接種をする医療関係者の両方の安全を考慮して、このような対応をしていると説明した。

 メトロバンクーバーの多くの学校区では28日を休校とした。

 暑さのピークは28日と予測されているが、異例の猛暑はまだしばらく続く予報で、保健省は水分補給や涼しい場所に移動するなど、暑さ対策と体調管理に注意するよう呼びかけている。

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求人(個人):クラシファイド

掲載日:2021年6月24日

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BC州規制緩和15日から第2段階へ、州内の移動制限も解除

BC Ferry to Victoria, British Columbia; Photo by © Japan Canada Today
バンクーバーからビクトリアへ向かうBCフェリー。 Photo by © Japan Canada Today

 新型コロナ感染拡大防止策として実施されている規制がブリティッシュ・コロンビア(BC)州で段階的に緩和されている。

 BC州政府は5月25日に同日から4段階で規制を緩和していくと発表。6月15日から第2段階に入った。

 計画が予定通りとなるためには条件をクリアしなければならない。第2段階への移行には、18歳以上の65パーセントが1回目のワクチン接種を終えていること、感染者数と入院患者数が減少していることが条件となっていた。

 BC保健省の14日の発表によると、18歳以上の75.9パーセントがすでに1回目を接種。感染者数は、14日の新規感染者数が96人、感染者数は1,537人、入院患者数136人、うち集中治療室患者が42人と、第3波ピーク時より大幅に減少している。条件は確実にクリアしている。

 BC州衛生管理局長ボニー・ヘンリー博士は、引き続き感染状況を注視しながらも、社会的なつながりを安全に拡大していくのに十分な数字と第2段階への移行に自信をみせた。

 予定通りにいけば第3段階へは7月1日から移行する。

 第2段階で緩和されるのは以下の通り。これ以外については、第1段階の緩和を引き継ぐ。

・屋外での個人的な集まりは最大50人まで

・屋内での着席型イベント(バンケットホール、映画館、劇場など)は公衆衛生感染対策を講じて最大50人まで

・屋内での宗教的行事については、感染防止策を講じながら、最大50人、もしくは収容人数の10%のどちらか多い方を許可

・屋外スポーツで観客最大50人まで可

・レストラン、バー、パブでのアルコール提供は深夜零時まで

・感染防止策を講じた、無観客での屋内スポーツ試合とフィットネス可

・BC州内の移動制限なし

以下は第1段階から継続される

・公共屋内施設でのマスク着用、フィジカルディスタンスや感染防止策は継続
・屋内の個人的集まりは引き続き最大5人の訪問者または1家族とする

BC州の規制緩和計画「BC Restart Plan」は「BC州政府が規制緩和4段階を発表、7月からほぼ「ノーマル」に近い生活に」を参照。

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カナダ入国、7月初めにホテル隔離緩和へ

バンクーバー国際空港の到着ロビー Photo@ The Vancouver Shinpo
バンクーバー国際空港の到着ロビー Photo@ The Vancouver Shinpo

 カナダ入国制限として実施されているホテル隔離が緩和される。カナダ政府がこの日の会見で明らかにした。

 パティ・ハイデュ保健大臣は、現在空路入国で実施している入国時のPCR検査結果を待つための政府指定ホテル3日間滞在義務について、緩和する考えを示した。条件として、新型コロナワクチン接種が完了していること、カナダ保健省が承認したワクチンを接種していることをあげている。

 ただこれがすぐに国境再開となるわけではない。ハイデュ大臣は政府として段階的に入国制限の解除を実施していくとし、今回の措置は第1段階で7月第1週からの実施を目指していると語った。まだ各州政府やカナダ国境サービス庁など関係政府や機関と調整しなければならないと説明した。

 対象者は現在入国が許可されている市民権・永住権保有者などで、旅行者は対象外。またワクチン接種完了を示す証明書がどのようなものになるのかも未定としている。

 会見に同席したカナダ公衆衛生局長テレサ・タム博士は、国境再開に向けての指標として、ワクチン接種対象者の75パーセントがワクチン接種を完了していることと語った。

 アニタ・アナンド調達大臣によると、6月にはファイザー製の毎週約250万回分に加えて、モデルナ製が700万回分届くという。現在の接種率は1回目が約70パーセント、2回目は約10パーセントとなっている。

 前日の会見でジャスティン・トルドー首相は段階的な国境再開を予定していると述べたが、明確なタイムラインや具体的な条件などには言及しなかった。この日のハイデュ保健大臣も、国境再開予定のタイムラインは示さなかった。早いうちに発表するにとどめた。

カナダ入国制限緩和条件

実施時期

・7月第1週を予定。詳細は後日発表

対象者

・現在でも入国が許可されている人。市民権、永住権保有者やエッセンシャルワーカーなど

緩和される制限

・空路入国時に空港で実施されているPCR検査の結果を待つための自己負担による3日間のホテル隔離
・入国後14日間自己隔離

対象者の緩和条件

・入国の14日以上前に新型コロナワクチン接種を完了していること
・カナダ保健省が承認しているワクチンを接種していること。現在は、ファイザー/ビオンテック製、モデルナ製、アストラゼネカ製、ジョンソン&ジョンソン製の4種類。今後これ以外のワクチンを承認する可能性あり
・入国後に検査結果を待つための自己隔離場所を確保していること。自宅などが含まれる

継続される制限

・出発地での搭乗72時間前PCR検査で陰性証明
・到着空港でのPCR検査実施
・到着空港で実施したPCR検査結果が出るまでの自己隔離

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BC州ワクチン接種率72%でも規制緩和は予定どおり

BC州政府新型コロナからのRestart Plan4段階。BC州政府プレゼンテーション資料より。
BC州政府新型コロナからのRestart Plan4段階。BC州政府プレゼンテーション資料より。

 ブリティッシュ・コロンビア(BC)州では4日の発表段階で、18歳以上で72.4パーセント、12歳以上で69.6パーセントが少なくとも1回の新型コロナワクチン接種を終えている。

 6月もファイザー製ワクチン供給量が安定しており、さらにモデルナ製も供給される予定で、ヘンリー博士は3日の会見で8月末までに希望するすべての人に1回目と2回目を接種するだけのワクチンを確保していると語った。できるだけ多くの州民にワクチンを接種してほしいと呼びかけている。ワクチン接種が進むことが規制緩和の条件にもなっている。

 BC州政府は5月25日に発表した規制緩和計画「BC Restart Plan」で、6月15日から第2段階に進むには18歳以上の65パーセント、7月1日からの第3段階には70パーセント以上が接種を終えていることという条件をつけている。

 ワクチン接種率だけをみれば、すでに第3段階の条件をクリアしているが、BC州エイドリアン・ディクス保健大臣は「期日設定は最短でということであり、接種率条件をクリアしてもそれ以上早くなることはない」と緩和の前倒しを否定した。

 6月4日発表された新たな感染者は183人、入院患者は224人、うち集中治療室患者は59人。感染者数は最近数日増加してはいないが、減少にも転じていない状況となっている。感染者数の減少も規制緩和の条件となっている。

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アストラゼネカ製ワクチン接種者の2回目はファイザーも可能に

canada vaccine

 新型コロナワクチン接種が進むカナダで、2回目のワクチン接種について1回目と異なったワクチンの接種に問題ないとの見解を予防接種に関するカナダ諮問委員会(NACI)が発表した。

 これを受け、ブリティッシュ・コロンビア(BC)州でも3日、1回目でアストラゼネカ製ワクチンを接種した州民が、2回目のワクチンについて選択できると発表した。

 BC州衛生管理局長ボニー・ヘンリー博士は3日の会見で「1回目にアストラゼネカ製ワクチンを接種した人は、2回目にアストラゼネカ製ワクチン、もしくはmRNAワクチンのどちらかを選択できる」と述べた。

 mRNAワクチンは、ファイザー・ビオンテック製とモデルナ製で、アストラゼネカ製以外を選択する場合は、このどちらかを接種することになる。

 1回目がアストラゼネカ製ワクチンだった人には6月7日から2回目のワクチン接種予約通知が届くという。

 その場合、薬局で接種した人は薬局からアストラゼネカ製ワクチン接種の通知が届く。アストラゼネカ製を希望する場合はそのまま予約接種を、mRNAを希望する場合は、オンラインで予約して接種会場で受ける。どちらにしても2回目は、8週間後以降となる。

 ヘンリー博士は会見の中で、NACIが異なる種類のワクチン接種について安全で有効との指導を発表したが「同じ種類のワクチンを2回接種することが望ましい」と語った。ただ選択は自己判断に委ねられる。

 アストラゼネカ製ワクチンについては、血栓が発症する事例が国内でも報告され、BC州でも一時1回目接種への使用を停止していた。BC州でアストラゼネカ製を接種したのは約280,000人で、3件の事例が報告されている。

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BC州2回目接種は8週間後、大幅に前倒しへ

canada vaccine

 ブリティッシュ・コロンビア(BC)州新型コロナワクチン接種の2回目が大幅に早められる。

 この日会見したBC州衛生管理局長ボニー・ヘンリー博士は、1回目接種から遅くとも8週間後には2回目を接種できると語った。ワクチン供給が増加するためで、これまでは最大で16週間後としていた。8月中には全員が接種完了する予定。

 すでにこの日から対象者には2回目接種の知らせを送っているという。まずは70歳以上の高齢者と疾患がある人からで、基本的には年齢順に進められる。

 予約が可能になると登録しているEメールアドレスや電話番号にその旨の案内が届く。そのため、1回目が、4月15日以前の事前登録システムが導入される前で各保健当局に電話予約だったシニアや薬局でアストラゼネカ製だった人に早めに登録するよう呼びかけた。

 ただ1回目が事前登録でなかった人でも、州の新型コロナワクチン接種システムには名前やワクチンの種類などの詳細が登録されているため、事前登録していないからといって2回目が受けられないという心配はないという。

 もし対象になっているにもかかわらず事前登録されていない場合は、保健当局から2回目接種の知らせが郵便で届くとヘンリー博士が説明した。「事前登録よりは少し遅くなるかもしれないが全員確実に接種することができる」と語った。

ワクチン接種率はすでに65パーセント以上

 この日の発表によると、少なくとも1回目のワクチン接種を終えた州民は3,032,811人。18歳以上の65.8パーセント、12歳以上の62パーセントになるという。

 今月25日から第1段階が始まった規制緩和計画では、6月15日からの第2段階へ進む条件の1つとして18歳以上ワクチン接種65パーセント以上となっていたが、今日の発表ですでに超えていることが明らかになった。

 ただこの日の新規感染者数は378人と前日より120人以上多く、入院患者数も286人(集中治療患者88人)と依然として多い水準となっている。

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BC州政府が規制緩和4段階を発表、7月からほぼ「ノーマル」に近い生活に

BC州政府新型コロナからのRestart Plan4段階。BC州政府プレゼンテーション資料より。
BC州政府新型コロナからのRestart Plan4段階。BC州政府プレゼンテーション資料より。

 ブリティッシュ・コロンビア(BC)州政府が規制緩和計画を発表した。順調にいけば、7月1日からほぼ「ノーマル」な生活ができるようになるという。新型コロナ感染拡大前のような生活に戻るのは9月7日以降。それでもこの日の「RESTART PLAN」は、個人、社会、ビジネスなどすべてが新型コロナから「再出発」する計画として明るい兆しをもたらした。

 会見したBC州衛生管理局長ボニー・ヘンリー博士は、感染者数や入院患者数、ワクチン接種数が順調に推移することが条件と念を押した。

 規制緩和計画は4段階。第1段階が5月25日から、第2段階は6月15日から、第3段階は7月1日から、そして第4段階は9月7日以降。

BC州「RESTART PLAN」

第1段階:5月25日から

条件

・18歳以上の60%が1回目のワクチン接種を終えていること。

・新型コロナ感染者数と入院患者数が安定していること。

規制緩和

・屋内での個人的な集まりは、最大5人の訪問者または1家族

・屋外での集まりは最大10人まで

・屋内での着席型イベントは公衆衛生感染対策を講じて最大10人まで

・屋外での着席型イベントは公衆衛生感染対策を講じて最大50人まで

・必要不可欠以外の移動はこれまで通り3つに分けた広域保健区域内のみ

・飲食店での店内・店外飲食は公衆衛生感染対策を講じて最大6人グループまで

・観客のいない屋外でのスポーツ(試合を含む)、公衆衛生感染対策を講じた低強度のフィットネスの再開

・職場での仕事を緩やかに再開

・マスク着用、フィジカルディスタンス、ビジネスでの公衆衛生感染対策は継続

・公衆衛生局のアドバイスに基づいた、定員を削減しての屋内での対面式宗教的集まりの再開

第2段階:6月中旬(最短で6月15日)

条件

・18歳以上の65%が1回目のワクチン接種を終えていること

・感染者数と入院患者数が減少していること

規制緩和

・屋外での集まりは最大50人まで

・屋内での着席型イベント(バンケットホール、映画館、劇場)は公衆衛生感染対策を講じて最大50人まで

・屋内外での公衆衛生感染対策を講じた大人数での集まりについて当局と協議して準備

・BC州内の移動制限なし

・公衆衛生感染対策を講じた屋内スポーツ(試合を含む)とフィットネス可

・観客入り屋外スポーツ可(最大観客数50人)

・マスク着用、フィジカルディスタンス、ビジネスでの公衆衛生感染対策は継続

第3段階:7月上旬(最短で7月1日)

条件

・18歳以上の70%が1回目のワクチン接種を終えていること

・感染者数が少ないこと、入院患者が減少していること

規制緩和

・BC州緊急事態宣言・公衆衛生緊急事態の解除

・屋内外の個人的な集まりが通常に戻る

・屋内外のイベント収容人数を公衆衛生感染対策を講じて拡大

・公衆衛生対策と人数制限を講じてナイトクラブとカジノを再開

・個人防護具、フィジカルディスタンス、ビジネスプロトコルについて、新しい公衆衛生と職場へのアドバイスを設定

第4段階:9月上旬(最短で9月7日)

条件

・18歳以上の70%以上が1回目のワクチン接種を終えていること

・感染者数が少ない水準で安定(クラスターを抑えていること)、入院患者が少ないこと

規制緩和

・社会的接触が通常に戻る

・大規模な組織的集会での人数増加

・屋内外のスポーツイベントで観客収容数の制限なし

・ビジネスは新しい安全対策を実施

詳しくはBC州ウェブサイトを参照: https://www.gov.bc.ca/restartbc

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BC州5月25日から規制緩和へ

BC州政府新型コロナからのRestart Plan。BC州政府プレゼンテーション資料より。
BC州政府新型コロナからのRestart Plan。BC州政府プレゼンテーション資料より。

 ブリティッシュ・コロンビア(BC)州はこの日から「元通りの生活」へ第1歩を踏み出した。3月29日から実施されていた規制強化措置「サーキットブレイカー」が5月25日午前零時に期限切れとなり、州政府の緩和計画の発表に期待がかかっていた。

 発表では、規制緩和は4段階で、第1段階が5月25日から、第2段階は6月15日から、第3段階7月1日から、そして、第4段階は9月7日からとなっている。新型コロナ感染拡大防止策として実施されていた規制がようやく解除されていく。

 各段階で規制は徐々に緩和される。第1段階では、サーキットブレイカー中に強化された規制が緩和され、屋外は10人と変わらないが屋内では5人まで、もしくは1つの家族と集まれるほか、レストランなどでは店内でも1グループ6人まで同席で飲食できる。アルコールの提供も10時までとなった。ただ公共施設の屋内でのマスク着用やフィジカルディスタンスは引き続き実施される。さらに、州内5つの保健区域を3つの広域保健区域とした移動制限も継続される。

 ジョン・ホーガン州首相はこの日の会見で、警察によるチェックポイントの設置は引き続き必要なときは実施され、大人数での集まりに対しても取り締まりがあると述べた。

 第2段階では集まる人数が屋外では50人までとなり、屋内でも着席型イベントでは50人まで集まることができる。ただし必要なマスク着用やフィジカルディスタンスは継続。あくまでも公衆衛生命令の範囲内で規制が緩和される。移動は州内で可能に。

 第3段階になればかなり緩和され、屋内公共施設でのマスク着用は「推奨」に引き下げられ「義務」ではなくなるほか、個人での屋内での集まりは通常に、イベントなども感染防止策を講じながら人数制限が撤廃される。移動はカナダ国内なら可能となる。

 ホーガン州首相はプロスポーツイベントも観客を入れて実施できるのはこの段階だろうと説明した。ただアメリカとの国境を越えるリーグについては連邦政府の国境規制によると語った。

 そして第4段階はほぼ「ノーマル」な生活となる。

 ただし、これらはすべて「感染者数と集中治療を含む入院感謝数、そしてワクチン接種人数のバランスで、予定通りにいくことが条件」とあくまでも公衆衛生データを基して決定していくとBC州衛生管理局長ボニー・ヘンリー博士は念を押した。

 それでも順調にいけば7月1日以降は、これまで離れ離れになっていた家族が集まって「ハグ」もできるようになるとヘンリー博士。「州首相と7月以降に『ハグデー』を設置しようかと話していた」と笑った。

 国境再開については連邦政府の管轄のため今回の発表には含まれていないが、国境を越える移動にワクチン接種を証明するワクチンパスポートのようなものが導入される可能性は高いとしながらも、BC州内での活動や移動にワクチンパスポートを導入する予定はないとヘンリー博士は強調した。

詳しくは「BC州政府が規制緩和4段階を発表、7月からほぼ「ノーマル」に近い生活に」を参照。

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