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CFL今季の開催を断念

Winnipeg Bluebombers at BC Place, Vancouver, BC; Photo © the Vancouver Shinpo
ウィニペグ・ブルーバマーズとBCライオンズの対戦。バンクーバー・BCプレース。 Photo © the Vancouver Shinpo

 カナディアン・フットボール・リーグ(CFL)は今季の開催を断念すると発表、2020年シーズンの中止が決定した。

 通常なら6月に開幕していたはずのCFLだが、新型コロナウイルス感染拡大の影響でシーズン開幕がずれ込んでいた。

 7月21日にはマニトバ州政府が全面的な協力をすることで、同州ウィニペグをハブシティとする対策を発表。今月14日にはカナダ公衆衛生局副局長ハワード・ヌー博士が会見で、CFLのハブシティプランはよくできていると語ったばかりだった。

 しかし、新型コロナの影響で財源の確保が厳しいことから、8月3日に連邦政府へ無利子の3000万ドル融資を申し出ていた。

 CFLコミッショナーのランディ・アンブロージー氏は、カナダ政府とは何度か話し合いをしたが結局CFLが望む支援は受けられなかったと声明で語っている。

 CFLがシーズンを中止するのは1919年以来のことだという。北米プロリーグで最も長い歴史を持つとされている優勝チームに贈る優勝杯グレイカップは100年ぶりにどのチームの手にも渡らないシーズンとなる。

 それでもオンタリオ州ダグ・フォード州首相は会見で「CFLファンとして、なんとか開催する道を模索してほしい」と開催を熱望した。

 CFLはカナダ独自のアメフトリーグで、カナダに本拠地を置くプロスポーツリーグとしては唯一アメリカとリーグを共有していない。

 全国に9チームあり、6月に開幕し、11月のグレイカップ優勝戦で幕を閉じる。今季開催されれば、9月からの短いシーズンとなる予定だった。

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歳入庁がサイバー攻撃を受け、影響は1万件以上

Parlament, Ottawa, Canada; Photo © the Vancouver Shinpo

 カナダ歳入庁(CRA)がサイバー攻撃を受け、登録している1万以上のアカウントが被害にあったことが明らかになった。

 オタワで会見したカナダ予算庁事務局情報局長マーク・ブロウラード氏によると、クレデンシャルスタッフィングというサイバー攻撃を受けたという。ハッカーは別のサイトへのサイバー攻撃で得たユーザーネームやパスワードなどのログイン情報を元にCRAにログインしたとみられると説明。

 ログインして本人になりすまし、CERB(Canada Emergency Response Benefit:カナダ緊急対応給付金)を申請したり、自身のアカウントに給付金が振り込まれるように情報を勝手に変更したりしたという。

 「ハッカーは以前に別のところでハックされて得た情報を使ってCRAポータルサイトからログイン。(CRAの)セキュリティソフトウェアの設定の脆弱性を衝いてサイト内を探り、CRAセキュリティ用質問に答えることなくCRAアカウントにアクセスできたとみられる」と語った。

 ただ「攻撃を早いうちに検知することができたため、被害は最小限に抑えることができた」とも説明した。

 攻撃を受けたのはCRAとGCKey(雇用保険や退役軍人用給付金、移民申請などのサービスにアクセスするための安全なオンラインサイト)の約11,200件。GCKeyが約9,000件、CRAは約5,600件。被害にあったCRAアカウントの約半数はGCKeyアカウントとリンクしていると説明している。

 ブロウラード氏は、被害にあったアカウントは分かった時点でアカウントへのアクセスをキャンセルしたと語った。

CRAアカウントへのアクセス回復は今週半ばの見通し

 記者会見に同席したCRA情報局長アネット・ブティコファー氏は、サイバー攻撃を3回受けたと明らかにした。

 最初の攻撃は8月7日だったという。11日には連邦警察(RCMP)に通達、CRA独自で安全対策に乗り出したと説明した。

 しかし国民に通達したのは週末になってから。理由はその後も攻撃が続き、ウェブサイトを一時的にアクセス停止にしなければならなくなったためという。

 CRAは被害にあった当事者には通達していると説明。書簡も送り凍結された自身のオンラインアカウントの復活方法などを説明していると語った。

 CRAによると現在一時的にアクセスを停止しているのは、CRAのMy Account、 My Business Account、 Represent a Client。

 新型コロナウイルス給付金CERBを申請する場合は、電話で受け付けていると説明した。1-800-959-8281

 ビジネスアカウントは今週半ばには回復する見通し。カナダ政府はCEWS(Canada Emergency Wage Subsidy:カナダ緊急賃金助成制度)の申請資格を拡張したばかりで、ビジネスを優先的に回復するとみられている。

 CRAはこうした被害にあわないように、パスワードは強力なものにし、決して他のログイン情報と共有したり、同じものを使いまわしたりしないようにと注意を呼びかけた。

申請していないCERBを申請されたケースも

 CERBについては以前から詐欺が横行しているため、カナダ政府などが注意するよう警鐘を鳴らしていたが、新型コロナ後CRAがハッキングされる被害は今回が初めて。

 カナダ不正防止センターによると今年に入り、詐欺による被害は13,000人で総額5100万ドル。新型コロナに限定しても1,729人で555万ドルの被害総額となっている。

 CRAに関する詐欺被害については8月初めから各メディアに被害者が出演し、自身の被害状況を訴えていた。

 中には、CERBを申請したことがないにもかかわらず申請メールが届いたという被害者や、被害を訴えてもCRAの対応が遅くていらだったという報告もあった。

 CRAは今回被害にあった対象者について、ほかで同じパスワードなどを使っている可能性が高いため、銀行口座やその他のサイトのパスワードを変更するよう促している。

 ただセキュリティの専門家は、CRAは個人にパスワードの変更などで対策強化の責任を押し付けるのではなく、まずはCRAのセキュリティ強化をすることが最優先と批判。カナダの歳入庁がサイバー攻撃を受けて国民に被害を与えるのは言語道断と語っている。

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バンクーバーの広場で今日からお酒が楽しめる

Vancouver Art Gallary North side; Photo © the Vancouver Shinpo
バンクーバー市が今夏に限り飲酒を許可した屋外広場の一つ、バンクーバーアートギャラリー北側広場。Photo © the Vancouver Shinpo

 バンクーバー市で今日から屋外の指定された広場でお酒を楽しむことが可能になった。カナダではブリティッシュ・コロンビア州に限らず、公園やビーチなど屋外の公共の場所での飲酒は禁止されている。

 公園で花見をしながら、ビーチでバーベキューを楽しみながら、ビールやワインを飲むというのも禁止で、飲酒に関しては厳しい規制がかけられている。

 しかし新型コロナウイルス感染拡大で、屋内で集まることを規制し、屋内よりも屋外の方が感染の危険性が低いことから、夏の期間に限り屋外の指定された場所で飲酒を許可する動きが活発になっている。

 すでにノースバンクーバー市やポート・コキットラム市で始まっているが、バンクーバー市でもようやくこの日から4カ所で可能となった。

バンクーバーアートギャラリー北側にはベンチも設置

 飲酒が許可された場所は、バンクーバーダウンタウン3カ所とキャンビーストリート沿いで1カ所。

 いずれもレストランや利用できるトイレが近くにあり、広場のようになっている場所だ。

 市は、あくまでも友人や家族が少人数で、屋外でビールやワインを楽しむためのもので、大勢で集まって騒いでいいというわけではないと注意する。屋外の方が感染の危険性が低いといっても誰でも庭付きの家に住んでいるわけでないと説明している。

 導入の理由が新型コロナというのは皮肉だが、バンクーバーの夏に屋外でお酒を楽しめるというのは歓迎する人も多いはず。新型コロナウイルス感染防止策を忘れず、楽しく、安全に、たしなむのが大原則。

 バンクーバー市は、今回はあくまでも新しい試みとして導入するものと強調、市民からの意見もアンケートで受け付けている。

 今回の導入は、7月28日バンクーバー市公園庁が決定した市内の公園やビーチでの飲酒許可の決定とは関係なく、公園庁が決定した市内22カ所での飲酒についての導入時期は決まっていない。

バンクーバー市アンケートサイトはこちら。 https://shapeyourcity.ca/alcohol-in-public-spaces

8月10日からバンクーバー市で飲酒が許可される屋外広場と時間

  • バンクーバーアートギャラリー北側広場:12:00pm – 9:00pm
  • Lot 19(Hornby St とW. Hastings St):11:00am – 9:00pm
  • Bute – Robson Plaza: 11:00am – 9:00pm
  • 17th & Cambie Temporary Plaza: 11:00am – 9:00pm

地図はバンクーバー市ウェブサイトを参照: https://shapeyourcity.ca/alcohol-in-public-spaces/widgets/61182/photos/16623

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トランスリンク、マスク着用義務化へ

Skytrain in Vancouver, British Columbia; File photo © Japan Canada Today
メトロバンクーバーを走るスカイトレイン。 File photo © Japan Canada Today

 トランスリンクはバスやスカイトレインを利用する乗客にマスクもしくはフェースシールドやバンダナなどの顔を覆う物の着用を義務付けると発表した。

 ブリティッシュ・コロンビア(BC)州メトロバンクーバーを網羅する公共交通機関を運営するトランスリンクは、新型コロナウイルス感染拡大防止策として、これまでマスク着用については推奨するが義務化はしないとの姿勢を示してきた。

 一方で、春には実施していた利用できる座席を限定するフィジカルディスタンス対策はバスとスカイトレインですでに終了している。それでも現在の利用率は通常の約40パーセントという。

 こうした中で利用者のマスク着用義務化を求める署名運動が起こるなど、市民の声が大きくなったことを受けて決定したと説明。さらに9月から新学期が始まることもあり、利用者が増加すると見込まれることでフィジカルディスタンスがますます取りにくくなることも理由にあげた。

 マスク着用義務化実施は8月24日から。トランスリンクCEOケビン・デズモンド氏は当面は罰則などを設けず、トランジット警察とも協力して義務化の必要性を周知するという。ただ必要な時期がくれば、罰則を設け違反切符を切ることも検討していると語った。

 疾患がある人や5歳以下の子どもなどはマスク着用が免除される。

BC州以外の州ではマスク着用義務化が一般化

 BC州で公共施設でのマスク着用が義務化されたのはこれが初めてとなった。

 今回の決定に、BC州衛生管理局長ボニー・ヘンリー博士は6日の記者会見で歓迎する意向を語った。

 しかしヘンリー博士は学校や公共施設でのマスク着用義務化には消極的だ。会見のたびに記者からマスク着用義務化を何度質問されても笑顔で反論。マスクは必要な新型コロナ感染防止策の一つに過ぎないとの姿勢を貫いている。

 一方でBC州以外の州では、早くからマスク着用義務化に動いている。オンタリオ州トロント市では6月に公共施設でのマスク着用義務化を発表した。

 アルバータ州でもカルガリー市のほか、人気観光地バンフでは屋内だけでなく屋外でも一部マスク着用を義務化している。

 学校でのマスク着用は、低学年を除いてオンタリオ州などで発表。アルバータ州でも同様の対策が見られる。

 カナダでは新型コロナウイルス感染状況は、各地で規制緩和が進み、急増こそしないものの7月に入りじわじわと増加し始めている。

 一方でマスク着用義務化に反対するグループは、着用義務化は「自由意志の侵害」と反対運動を続けている。

 新学期再開まであと1カ月。経済活動もますます活発になっていくことが予想される中、マスク着用については今後も議論が起こりそうだ。

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NHL新型コロナ感染なし、チームが続々とカナダのハブシティ入り

Canada News by Vancouver Shinpo; Designed by ©Vancouver Shinpo

 シーズン再開間近のNHL(ナショナル・ホッケー・リーグ)は、プレーオフに向けて出場する24チームが続々とハブシティ入りしている。

 NHLはシーズン再開に向け、オンタリオ州トロントを東カンファレンスの、アルバータ州エドモントンを西カンファレンスのハブシティと決定。8月1日からシーズンを再開する。

 各チームはNHL再開プラン第3段階を終了し、これまでのところ新型コロナウイルスに感染した選手やスタッフはいないと発表。ハブシティ入りして、エキシビション試合を経て、シーズン再開となる。

ハブシティ2都市で全日程、10月にスタンレー杯開催予定

 NHLは当初はアメリカ・ラスベガスとブリティッシュ・コロンビア(BC)州バンクーバーの2都市で開催を予定していた。

 しかしバンクーバーはBC州公衆衛生局と新型コロナ対策で折り合いが合わず撤退。ラスベガスは新型コロナ感染者数が急増したことから、ハブシティ決定直前で変更を余儀なくされた。

 そこで比較的感染者が少なく、NHLチームを持つ2都市に決定。トロントはスコシアバンク・アリーナ、エドモントンはロジャーズ・プレースが会場となっている。

 日程ではプレーオフを通常通り行い、スタンレー杯決勝は10月になる予定。2020・21年シーズン開幕時期にずれ込むことになるが、今年はなにもかも異例の事態となりそうだ。

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バンクーバー公園庁が飲酒を許可、早ければ8月中旬にも

Vanier Park, Kitsilano, Vancouver, British Columbia; File photo © Japan Canada Today
Vanier Park, Kitsilano, Vancouver, British Columbia; File photo © Japan Canada Today

 いよいよバンクーバー市民の悲願が叶う時が来た? 早ければ8月中旬にも市内の公園で飲酒が可能になりそうだ。

 ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバー市の公園やビーチを管轄する公園庁が、市内22カ所で飲酒を認める決定をした。

 これまで何度か議論されてきたが、この日も2時間に及ぶ議論の結果、賛成5、反対2で、「公園でアルコールを消費する試験的プログラム」を承認。いよいよバンクーバーの公園でお酒を楽しむことができるようになる。

 公園庁では2018年12月にも同様の意見が持ち上がったが、議論が進まないまま1年以上が経ち、新型コロナウイルス感染拡大の中で実現した。屋内よりも屋外の方が安全というのも背景にあるようだ。

 しかし、すぐに実現しないのが残念なところ。現時点では許可することを決定しただけで、今後は法改正などが必要になるという。

 実現するのは早くても8月中旬以降になるとみられている。提案されている期限は10月12日までで、時間は午前11時から午後9時までになる予定。

飲酒が許可される予定の主な公園やビーチ

  • Harbour Green Park
  • Kitsilano Beach
  • David Lam Park
  • New Brighton Park
  • Pandora Park
  • Queen Elizabeth Park
  • Stanley Park
  • Vanier Park

バンクーバー市公園庁が予定している公園・ビーチのマップ(公園庁資料より)

Vancouver Park Board Alcohol Pilot Project Map; Vancouver Park Board 資料より
バンクーバー公園庁が発表した飲酒を許可する予定の公園22カ所マップ。Vancouver Park Board 資料より

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山口黒星発進、ブルージェイズ本拠地デビューは8月11日

MLB Toronto Blue Jays home stadium, Rogers Centre in Toronto, Ontario; Photo by ©the Vancouver Shinpo
MLBトロント・ブルージェイズのホームスタジアムRogers Centre。CNタワーから撮影。Photo by ©the Vancouver Shinpo

 トロント・ブルージェイズのホームグランウドの日程が決まった。ニューヨーク州バッファローのサレン・フィールドでの初戦は8月11日。臨時本拠地でマイアミ・マーリンズを迎え撃つ。

 本来なら7月29日から8月2日までワシントン・ナショナルズとフィラデルフィア・フィリーズを本拠地に迎えるはずだったが、3A球場をメジャーリーグ仕様とする準備期間が必要となったため、バファローでの開幕戦は2週間遅れることになった。

 バッファローのバイロン・ブラウン市長は、ブルージェイズの本拠地決定を歓迎している。

2020年シーズン本拠地決定に迷走

 大リーグ(MLB)は24日から2020年シーズンが開幕した。しかし、カナダを本拠地とする唯一のチームはホームグランドがなかなか決まらなかった。ようやく決まって発表されたのは開幕当日。ブルージェイズ傘下3Aの本拠地を今季のホームとすると発表した。

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で、北米プロスポーツリーグはどこもシーズン再開、もしくは開幕の方法について苦慮した。

 要因の一つはアメリカでの感染拡大が一向に収まる気配を見せないことだ。ほとんどのチーム本拠地はアメリカにあるが、一部のチームはカナダに本拠地を置く。

 MLBの場合はブルージェイズのみで、しかもリーグは各チームの本拠地でレギュラーシーズンを開催すると決めた。

 そのため、トロントが本拠地のブルージェイズのホームゲームはカナダ・アメリカ国境を超える必要がある。しかしカナダ政府はカナダに入国するすべての渡航者へ14日間の自己隔離義務を課している。

 アメリカを本拠地とするアウェイチームの選手やスタッフがカナダに入国して3日間の試合をすることは不可能で、カナダ政府はトロント市ロジャーズセンターでの今季レギュラーシーズンの試合を承認しないと決定した。

 そこで、アメリカでの臨時本拠地を探すことになったが、有力候補と思われていたピッツバーグ・パイレーツのPNCパークはペンシルバニア政府が新型コロナ感染拡大を懸念して拒否。ボルチモア・オリオールズのカムデンヤーズ球場も検討されたが、メリーランド政府の回答を待たずにブルージェイズが撤退した。

川﨑元選手もプレーしたバッファローは若いブルージェイズにも親しみが

 バッファロー・バイソンはブルージェイズ傘下のマイナーリーグ3Aチームで、臨時本拠地となったバイソンのホームグラウンド、サレン・フィールドは、現在メジャーでプレーする若い選手たちが一度はプレーしたことがある球場だ。全く知らない球場というわけではない。

 以前にはブルージェイズに所属していた日本人内野手川﨑宗則氏もプレーしたことがあるグラウンド。今季は臨時とはいえ、ここで山口投手が活躍することになる。

 川﨑氏が所属していた頃には日本プロ野球広島カープと東北楽天ゴールデンイーグルスで監督を務めたこともあるマーティ・ブラウン氏が監督をしていたこともあり、何かと日本人ファンにもなじみがある3A球場。今季の山口投手の活躍が期待される。

山口逆転負けで黒星発進

 タンパベイ・レイズとの開幕3連戦となったブルージェイズは1勝1敗で迎えた最終日は初の延長戦となった。

 10回裏を任されたのはMLBデビューとなる山口俊。10回表に1点をリードし、クローザーとして登場した。

 今季のみ延長戦ではイニング開始から2塁に走者を置くタイブレークが採用されているため、いきなり無死2塁からの登板。結局1死も取れずに逆転サヨナラを許し、黒星発進のほろ苦いデビューとなった。

 山口の起用については、この日の中継で解説者のバック・マルチネス氏が言及。昨季は読売ジャイアンツで先発投手として最多勝利投手だったが、チャーリー・モントーヨ監督の話として、起用方法がまだ定まっていないがロングリリーフかセットアッパーで起用することになるだろうと話していた。

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7月16日‐22日 週刊カナダニュースまとめ読み

Canada News by Vancouver Shinpo; Designed by ©Vancouver Shinpo

7月22日 BC州レストランやバーの新型コロナ対策規制を強化

 ブリティッシュ・コロンビア(BC)州衛生管理局長ボニー・ヘンリー博士は会見で、レストランやバーの新型コロナウイルス感染拡大防止策を強化すると発表した。BC州では規制緩和第2段階からレストランなどの飲食店が再開したが、7月に入り飲食店での新型コロナ感染が拡大したため、規制を強化すると説明した。

7月22日 6月のインフレ率がやや回復

 カナダ統計局は6月のインフレ率を発表。0.7パーセントで3カ月ぶりにプラスに転じた。4月はマイナス0.1パーセント、5月はマイナス0.4パーセントだった。

 価格が上昇したのは衣料品や電化製品で、ガソリン価格も上昇している。

7月21日 バンクーバープライドに自由党参加せず

 ブリティッシュ・コロンビア(BC)州バンクーバーで毎年開催されるLGBTQの祭典プライドパレードを主催するバンクーバープライドソサエティは、今年バーチャルで開催するプライドパレードにBC自由党を招待しないと発表した。同党ソロネス議員が転向療法を支持する発言をしているが自由党に留まることを許しているためと説明している。

7月21日 CFLエドモントンのチーム、名称を変更

 カナダ・フットボール・リーグ(CFL)エドモントン・エスキモーズがチーム名称を変更すると発表した。

 以前からエドモントンのチーム名は差別的として変更を求める声があったが、今回はスポンサーからの圧力もあり変更を決定した。

7月21日 CFLハブシティにウィニペグが決定

 カナダ・フットボール・リーグ(CFL)は2020年シーズンの開幕に向け、ハブシティをマニトバ州ウィニペグに決定したと発表した。マニトバ州政府が全面的に協力する。

 選手会との労使交渉がまとまれば早ければ9月に開幕する。

7月20日 ウクライナ航空機のフライトレコーダー解析へ

 今年1月8日に起きたイランによるウクライナ国際航空752便撃墜事件で回収されたブラックボックスがフランス当局に引き渡され、コックピットのボイスレコーダーのデータをダウンロードすることに成功したとカナダ運輸安全委員会が発表した。

 この事件で、カナダ国籍55人、カナダ永住権保有者30人を含む乗客乗員176人全員が死亡。カナダへの留学生なども含めこの便の乗客の多くがカナダを目指していた。

7月20日 BC州新型コロナの傾向は、感染者カーブは抑えたが再上昇中

 ブリティッシュ・コロンビア(BC)州衛生管理局長ボニー・ヘンリー博士はこの日、新型コロナウイルス感染に関する最新のモデリングを発表した。BC州では5月に州民から広く新型コロナについてアンケート調査を実施。今回のモデリング発表の中に一部を加えた。

 ヘンリー博士によると、BC州では実施した予防策が新型コロナ感染拡大を抑えたことが調査の結果分かり、症状があるすべての人に検査はしなかったが、それでも陽性率は1パーセントだったと発表した。

7月18日 BC州で新型コロナ感染者4月28日以来の多さに

 ブリティッシュ・コロンビア(BC)州がこの日発表した新型コロナウイルス感染者数は51人で、パンデミック最中の4月28日に確認された55人以来の多い感染者となった。

 BC州では7月に入り、内陸部都市ケローナでクラスターが発生するなど感染者が増加。同州衛生管理局長ボニー・ヘンリー博士も、現在はまだ気を緩める時ではない、一人ひとりが新型コロナ予防対策を守り、この夏を乗り切ることが必要と注意を呼び掛けた。

7月18日 カナダ政府、大リーグチームにホーム開催承認せず

 開幕が間近に迫っている大リーグ(MLB)だが、カナダ政府はオンタリオ州トロントに本拠地を置くトロント・ブルージェイズに、2020年のカナダ国内でのレギュラーシーズン試合を承認しないと発表した。

 カナダでは新型コロナウイルス感染拡大が抑えられているが、アメリカでは毎日増加し続けている。MLBチームの本拠地がある都市も例外ではなく、ブルージェイズとビジターチームが国境を往来することを懸念してホームスタジアムでの試合開催を回避する対策が取られた。

7月17日 バンクーバーでクラスター発生の可能性

 ブリティッシュ・コロンビア(BC)州バンクーバー市セントポール病院で感染者が1人確認されたとバンクーバー・コスタル・ヘルス(VCH)が発表した。VCHは緊急感染防止対策を実施し関係者や通院には問題ないと説明した。

 またバンクーバー市ダウンタウンにあるサンドマン・スーツを利用した人に感染者が確認されたとして同ホテルを利用した人に注意を呼びかけた。

7月17日 BC州学校再開の詳細は7月中に発表予定

 ブリティッシュ・コロンビア(BC)州ロブ・フレミング教育大臣はこの日の会見で9月にできるだけ多くの子どもたちが戻れるよう計画中と語った。

 BC州では3月に全公立学校を新型コロナウイルス感染拡大防止策のため休校としたが、6月から一部再開。現在は夏休みに入り、9月からの新学期に向け州政府の対策が注目されている。

7月17日 BC州で薬物中毒死が過去最高となる

 ブリティッシュ・コロンビア(BC)州検視局は16日、6月の薬物過剰摂取による死亡者数を発表。175人という過去最悪の記録を更新したことが分かった。

 BC州では薬物過剰摂取による死亡者数が絶えないことから、新型コロナウイルス感染が拡大する前から公衆衛生非常事態宣言が出されていたが、新型コロナ感染後はさらに死亡者数が増加している。

 BC州衛生管理局長ボニー・ヘンリー博士によると、新型コロナにより一人で薬物を使用する機会が多くなっていることも理由の一つにあるという。ヘンリー博士は薬物を使用する場合は一人ではなく必ず誰かが側にいる時にしてほしいと17日の会見で声を震わせて訴えた。

7月17日 バンクーバーのサンドマンホテル利用者に新型コロナ注意喚起

 バンクーバー・コスタル・ヘルスはブリティッシュ・コロンビア州バンクーバーダウンタウンにあるホテル、サンドマン・スーツを7月7日から16日の間に利用した人に自身の体調に注意するよう呼びかけた。

7月17日 アメリカとの国境閉鎖を8月21日まで延長

 カナダ政府は現在実施しているアメリカ国境閉鎖対策について8月21日まで延長することでアメリカ政府と合意したと発表した。期限は7月21日までとなっていた。すでに各メディアで延長が発表されていたが、この日の公式発表となった。カナダ公衆衛生局副局長ヌー博士は当面は閉鎖した方が好ましいとこの日の会見で述べた。

CFL今季ハブシティはウィニペグ

Winnipeg Bluebombers at BC Place, Vancouver, BC; Photo © the Vancouver Shinpo
ウィニペグ・ブルーバマーズとBCライオンズの対戦。バンクーバー・BCプレース。 Photo © the Vancouver Shinpo

 CFL(カナディアン・フットボール・リーグ)は2020年シーズンのハブシティをマニトバ州ウィニペグに決定したと発表した。

 20日にはマニトバ州ブライアン・パリスター州首相が会見し、CFLの2020年シーズンハブシティへ向けた支援を発表していた。

 マニトバ州政府はウィニペグでCFLシーズンを開催するために250万ドルを支援すると発表。「CFLにとってウィニペグが適切な都市だと確信する。最も安全な場所だ」と語った。

 マニトバ州政府によると、15週間で60試合をウィニペグで行う予定とし、州政府が練習用フィールドの賃貸料、移動のための交通費、さらにその他の経費を負担するという。グレイカップ決勝もウィニペグで開催する。

 シーズン開幕に今後は州の公衆衛生局からの承認と労使交渉による選手会との合意が必要になる。

 州の公衆衛生局長ブレント・ロウシン博士は20日、新型コロナウイルス感染防止策として、選手はまずマニトバ州に到着したら自己隔離をし、リーグ全体を一つのグループとしてとしてウィニペグで過ごす必要があると説明。「マニトバ州民の健康と安全が最優先」としてリーグの関係者全員が、州政府とリーグで定めた防止策を遵守することが必要と声明で語っている。

 CFLのハブとなれば380万ドルの経済効果が見込めるという。ホテル業界など直接的な経済効果に加え、飲食業界も集まるファンなどで潤うと予想されている。

 マニトバ州ウィニペグの他に、西隣サスカチュワン州レジャイナとアルバータ州カルガリーも立候補していた。

早くてもシーズン開始は9月、中止の可能性も

 CFLはアメリカのNFLとは違いシーズンは夏。通常6月から始まり11月のグレイカップで終了する。しかし今年は新型コロナウイルス感染拡大の影響でいまだに開幕していない。

 リーグは現在選手会と短いシーズンで開催するための労使交渉中で7月23日が締め切りになっているという。CFLコミッショナーによれば、2020年シーズンが開催されるとして最も早い時期の開催でも9月、中止もあり得るとしている。

CFL(カナディアン・フットボール・リーグ)

 カナダ国内で9都市9チームで構成されるプロフットボールリーグ。アメリカのNFL(ナショナル・フットボール・リーグ)と似ているが、CFLはカナダ独自のリーグ。

 東西地区に分かれ、東4チーム、トロント・アーゴノッツ、ハミルトン・タイガーキャッツ、オタワ・レッドブラックス(以上オンタリオ州)、モントリオール・アロエッツ(ケベック州)、西5チーム、BCライオンズ(ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバー)、カルガリー・スタンピーダーズ、エドモントン・エスキモーズ(以上アルバータ州)、サスカチュワン・ラフライダーズ(サスカチュワン州レジャイナ)、ウィニペグ・ブルーバマーズ(マニトバ州)。

 優勝杯はグレイカップで、北米プロスポーツでは最も古い歴史を持つ。

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CFLエドモントンのチームが名称変更の可能性

CFL Edmonton Eskimos at BC Place, Vancouver, BC, in 2014; Photo by ©Sam Maruyama
CFL エドモントン・エスキモーズ、バンクーバー市BCプレースで。2014年。 Photo by ©Sam Maruyama

 カナディアン・フットボール・リーグ(CFL)エドモントン・エスキモーズがチーム名を変更すると決定したとカナダのスポーツ専門チャンネルTSNが16日に伝えた。TSNはCFLの全試合の放送権を持つため、そのニュースの信ぴょう性が高く一気に話題となった。

 エスキモーズという名前については、以前から変更を求める声があったが、チームは変更する予定はないと発表してきた。今年2月にもチーム名変更について調査をしたが変更する理由が見当たらないとチーム名を維持することを発表していた。

 しかしアメリカで始まったブラック・ライブズ・マター(Black Lives Matter)運動から、カナダでは黒人だけではなく、国内で歴史的に差別をされてきた先住民族への差別撤廃運動も盛り上がりを見せている。

 アメリカではナショナル・フットボール・リーグ(NFL)でワシントンに本拠地を持つチームが名称を変更すると発表した。エドモントンは7月8日に3年に渡って調査した結論を今月中には公表するよう手続きを早めると発表。2月とは状況が変わったとしてチーム名変更へ態度を軟化させていた。

 背景にはチームのスポンサーが名前を変更しないならスポンサーを降りると発表したことがあるようだ。

 7月7日メインスポンサーである保険会社Belairdirectが、チーム名が変更されなければスポンサーを降りると発表した。その他にも同様の発表をしたスポンサーがある。

 「エスキモー」とは北極圏に近いところに住むイヌイット先住民族のことを指すと言われ、カナダのイヌイットコミュニティは以前からチーム名変更を要求している。語源としては一般的に歴史専門家の見解として発表されているのは、アルゴンキン語で「生肉を食べる人々」という意味とされ差別用語として認識されている。

 今回のチーム名変更の決定について、チームは公式には発表していない。

カナダ政府、ブルージェイズのホームゲームを許可せず

MLB Toronto Blue Jays home stadium, Rogers Centre in Toronto, Ontario; Photo by ©the Vancouver Shinpo
MLBトロント・ブルージェイズのホームスタジアムRogers Centre。CNタワーから撮影。Photo by ©the Vancouver Shinpo

 カナダ政府は新型コロナウイルス感染拡大の懸念があるとして、オンタリオ州トロントを本拠地とする大リーグ(MLB)トロント・ブルージェイズがロジャーズ・センターでシーズン中に試合を行うことを許可しないと18日に明らかにした。

 カナダ公共放送局CBCに18日に出演したマルコ・メンディチノ移民・難民・市民権大臣は、「私も大の野球ファンだが、今回のことはファンベースで決めるわけにはいかない」と語り、チームがカナダ・アメリカ国境を頻繁に往来すること、特に、ブルージェイズがアメリカで感染が拡大している地域で試合をした後にトロントに帰ってくること、そして感染が拡大している地域を本拠地とするチームがカナダに入国することは国民の安全を最優先に考えれば避けなければならないと説明した。

 カナダ政府は入国するすべての渡航者に入国後14日間の自己隔離を義務付けている。違反した場合は罰則も設け、徹底を心がけている。

 そのため、MLBチームが試合のためだけに国境を越えることは14日間の自己隔離義務が実行できないとも語った。たとえプロスポーツリーグのチームであっても例外はないと強調した。

 17日にはオンタリオ州、トロント市が許可していただけに連邦政府の発表はファンからはツイッターなどでがっかりする声が聞こえている。

 しかしブルージェイズは連邦政府の発表に理解を示す声明を発表。関係者の努力に感謝するとともに、トロントでプレーできないとしても唯一のカナダチームとしてのプライドを持って2020年のシーズンに臨むと語っている。

 トロント市ジョン・トーリ市長も連邦政府の決定を尊重するとの声明を発表した。現在、オンタリオ州の中でもトロントは依然として多くの感染者が確認されている。

ブルージェイズの開幕は7月24日、タンパベイ戦

 MLBは60試合とする2020年シーズンのスケジュールを発表した。ブルージェイズの開幕戦はフロリダ州を本拠地とするタンパベイ・レイズ。開幕投手は19日に韓国出身リュ・ヒョンジン投手と発表された。

 試合は全てスポーツネットが中継する。20日は最初の16試合の放送スケジュールも発表され、いよいよシーズン開幕に向けて盛り上がっている。

 ただ今季の本拠地が決まっていない。ブルージェイズは今後アメリカでのホームグラウンドが必要になるが、現在はニューヨーク州バッファローにあるブルージェイズの3Aチーム本拠地シャーレン・フィールドと、元ブルージェイズの関係者がいるペンシルバニア州ピッツバーグ・パイレーツの本拠地PNCパークが候補として有力と報道されている。

 20日の報道ではブルージェイズの親会社ロジャーズコミュニケーションが持つスポーツ専門局スポーツネットがメリーランド州ボルティモアのカムデン・ヤーズも候補に挙がっていると伝えた。

 ブルージェイズには元読売ジャイアンツの山口俊投手が今季から在籍。ロジャーズネットによるとどうやら先発ローテーションには食い込めなかったようだ。ただ同電子版は、チャーリー・モントーヤ監督は正式な先発ローテーションをまだ発表していないと伝えている。

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バンクーバー・サンドマンホテル利用者への新型コロナ注意喚起

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 バンクーバー・コスタル・ヘルス(VCH)は7月17日付でコミュニティに対し新型コロナウイルス感染への注意を発表。7月7日から16日の間にバンクーバーダウンタウンにあるホテル、サンドマン・スーツ(1160 Davie St., Vancouver)を訪れた人は自身の体調に注意するよう呼びかけている。

 VCHは、新型コロナ陽性者が対象期間中に同ホテルを利用していたと説明。感染経路確認のため濃厚接触者にはVCHが直接連絡している。

 対象期間中に同ホテルを利用した人は14日間は自身の体調に十分に注意し、新型コロナに感染したような症状が出た場合は、すぐに自己隔離し、検査を受けるよう呼びかけている。

 対象期間中に同ホテルを利用した人で症状がない場合は、特に自己隔離の必要も検査の必要もなく、通常の生活を送って問題ないとしている。

 コミュニティへの感染拡大の危険性は低く、対象期間以外の日に同ホテルを利用した人は問題ないと発表している。

VCHからの注意喚起: http://www.vch.ca/about-us/news/news-releases/covid-19-notification-for-sandman-suites

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