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ヌナブト準州で初の新型コロナ感染者、全国では3,600人

Canada COVID-19 November 6, 2020 by Government of Canada
2020年11月6日カナダの新型コロナ感染状況。From Government of Canada website

 これまで1人の感染者もいなかったヌナブト準州でこの日初の新型コロナウイルス感染者が確認された。これでカナダ全州で感染者が確認されたことになる。

 この日確認されたのは1人。ヌナブト準州公衆衛生局長は、ハドソンベイ・コミュニティで確認されたとして、約850人の小さなコミュニティで感染者が出たため、コミュニティへの出入りを制限、接触者の確認を急いでいると発表した。

 同準州はこれまでも感染者が確認されたと2回発表したが、4月30日の感染者は誤陽性で、9月の感染者は準州在住者ではないとして、除外されている。

全国で3,600人、9州1準州で感染者

 全国的に感染者が急増しているカナダで、この日も3,670人の感染が確認された。

 最多はケベック州で1,133人、次いでオンタリオ1,003人。アルバータ州はこの日は609人だったが前日は802人でこれまでの最多に、ブリティッシュ・コロンビア州はこの日589人で2日連続で最多を更新した。

 この日感染者が確認されなかったのは、ニューファンドランド&ラブラドール州、ユーコン準州、ノースウエスト準州の1州2準州のみ。

 カナダでの感染者数累計は255,809人となり、死亡した人は10,436人。現在感染している人は34,136人、これまでの新型コロナ検査数累計は9,826,986となった。

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バンクーバー市2030年五輪招致、議論継続へ

2010年2月に開催されたバンクーバー五輪の聖火。©The Vancouver Shinpo
2010年2月に開催されたバンクーバー五輪の聖火。©The Vancouver Shinpo

 冬季五輪を再びバンクーバーへ、という動きがあるブリティッシュ・コロンビア(BC)州バンクーバー市。4日には市議会で議論を継続することが決まった。

 2030年冬季オリンピック・パラリンピック招致については、メリサ・デジェノバ市議が今年4月に動議を提出。新型コロナウイルス感染拡大の影響で延期された議会での議論が4日に行われた。

 市議会はこの日、7対4で招致に向けた議論を来年に継続することを可決した。

 市によると、これから市の職員が招致に必要な情報などを準備して数カ月以内に市議会に提出するという。議論はそれからで、2021年3月までには報告される予定としている。

 動議を提出したデジェノバ市議は、今回の議会の決定を歓迎。市民からも意見が出ることを期待していると語っている。

 2030年冬季五輪招致については、今年2月の2010年バンクーバー五輪開催10周年の記念イベントで、元バンクーバーオリンピック・パラリンピック実行委員会CEOジョン・ファーロング氏が市に招致を促していた。

 ただ五輪開催は多額の費用がかかることから税金の無駄遣いと反対する声も根強い。それだけの税金を費やすのであれば、ほかに使い道があるはずと訴えている。今回も市議の4人は反対に回った。

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BC州1日の新型コロナ感染約600人、2日連続最多更新

BCCDC modeling on Oct 5, 2020
10月5日にBCCDCが発表したモデリングの感染者増加予測。By BCCDC on October 5, 2020

 ブリティッシュ・コロンビア(BC)州保健省がこの日発表した1日の新型コロナウイルス感染者は589人で、昨日に続いてこれまでの最多感染者数を更新した。

 昨日は425人で、2日間で900人以上の感染者が確認されたことになる。累計は17,149人。

 入院患者も約200日ぶりに100人を上回り、うち集中治療室(ICU)患者は28人、この日は死亡者も2人と発表された。感染者予備軍とも言える現在自己隔離をしている人も約8,000人で、まだまだ感染者が増える可能性がある。

 新規感染者が最も多いのはフレーザーヘルス区域で402人、全体の約7割を占めている。次いでバンクーバー・コスタルヘルス104人。

 前日の記者会見でBC衛生管理局長ボニー・ヘンリー博士は、同区域での感染者多い理由に、食品加工工場や長期療養施設などが多く、エッセンシャルワーカーが多いこともあげられると説明した。

 そのほかにも、結婚式や誕生会など個人のイベントで発生しているケースも多いと指摘。こうした祝い事のイベントは、食事をしながら話したり、ハグをしたりと接触する機会が多く、ひとり感染者がいるとクラスターを引き起こすとため、注意が必要と促した。

 現在BC州では個人宅での集まりは同居人以外に6人までと制限している。

 ハロウィンから1週間。サンクスギギンズなど例年なら集まる機会が多い祝日やイベントごとがあるたびに感染者が急増している。

 ヘンリー博士はこの日の声明で、「この新型コロナの嵐を乗り越えるために私たち全員が自分の役割を果たし、感染者数曲線を押し下げるために努力しなければならない」と呼びかけた。

 明日7日午後1時からヘンリー博士とBC州政府エイドリアン・ディクス保健大臣が臨時会見を開く予定となっている。これまで感染者が急増しても規制強化に踏み切らなかったBC州。明日の会見で動きがあるか注目される。

11月6日ブリティッシュ・コロンビア州新型コロナ感染状況

・新規感染者 589人、感染者累計 17,149人
・死亡者 2人、累計 275人
・入院患者 104人、集中治療室患者 28人
・現在の感染者 3,741人
・回復した人 13,035人
・現在自己隔離している人 7,887人

地域別感染者数

・バンクーバー・コスタルヘルス 新規 146人、累計 5,369人
・フレーザーヘルス 新規 402人、累計 10,109人
・アイランドヘルス 新規 5人、累計 286人
・インテリアヘルス 新規 24人、累計 845人
・ノーザンヘルス 新規 12人、累計 450人

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BC州選挙最終集計始まる、政治空白中コロナ急増

The Legislative Assembly of British Columbia, Victoria, Canada.
ブリティッシュ・コロンビア州の州都ビクトリアにある州議事堂。

 新民主党(NDP)の過半数が確定しているブリティッシュ・コロンビア(BC)州選挙。BC選挙管理委員会は4日、最終投票結果への集計を6日から開始すると発表した。今日から集計が始まっている。

 BC州では郵送による投票と不在者投票は、投開票日に集計されず、投開票日から通常13日後に集計が始まる。

 BC選管委は、「郵送されたすべての認証投票封筒は、多重投票を防止するために、法律で定められた要件を満たしていることを確認してから集計されなければならない」と説明している。郵送投票の開票に時間を要するのはそのためという。

 集計には最短でも3日間を要するとも発表した。ただ今年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で郵送による投票が通常の選挙より多く、3日以上かかる可能性もあるとしている。

 10月24日の投開票でBCNDPの過半数は確定しているが、得票数が僅差で当選者が確定しない選挙区もある。

 そのため最終結果を待って、すべての選挙区の当落決定後に、組閣など政治が本格的に動き出すことになる。

 9月21日BCNDPジョン・ホーガン州首相が、新型コロナ禍で選挙強行を発表し政治が止まってすでに1カ月半が経つ。

 この間BC州では新型コロナウイルス感染者が急増。5日には初めて1日の感染者数が400人を超えた。感染者累計は16,560人となり、入院患者は97人、現在の感染者3,389人、自己隔離者は7,519人にもなっている。

 9日には11月のモデリングが発表される。

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BCで1日の新型コロナ感染者数が400人を超える

BC geographic distribution of covid-19 by BCCDC
地域別の新型コロナウイルス感染者マップ。左が今年1月1日から11月5日まで。右が10月23日から11月5日まで。by BCCDC

 全国的に新型コロナウイルス感染者数が増加しているカナダで、ブリティッシュ・コロンビア(BC)州も決して例外ではない状況が続いている。

 この日、記者会見したBC衛生管理局長ボニー・ヘンリ―博士が発表した1日の感染者数は425人とこれまでで最多となった。感染者数累計は16,560人。最近感染者が急増しているアルバータ州やマニトバ州と同様に感染拡大が収まる気配を見せない。

 この日はヘルス区域ごとの新規感染者数も発表。フレーザーヘルスが268人で半数以上を占めた。続いてバンクーバー・コスタルヘルスが126人。メトロバンクーバーで90パーセントを占めている。

 この日の会見でヘンリー博士は「感染が拡大しないように州民の協力をお願いしたい」と訴えた。

 感染拡大防止策はこれまでと全く変わっていないとヘンリー博士。「何度も言っているが、手を洗う、2メートルの距離を取るフィジカルディスタンスを実行する、それが実行できないような屋内施設などではマスクを着用するなどを徹底してほしい」と語った。

 学校や社会的な活動を閉鎖せず、現状を維持するには感染拡大を防止するほかないと語り、「自分の生活する地域にとどまり、自宅で一緒に過ごす人は家族、プラス最大でも親しい6人までとし、職場や学校、自宅でも、感染防止策を徹底して感染拡大を抑えるよう協力してほしい」と語った。

 特にメトロバンクーバーでは自宅が広くない場合、家族以外に6人でも多いことがあるとし、自身の状況に合わせて「とにかく接触する人を最小限に抑えること」と注意を促した。

 BC州政府エイドリアン・ディクス保健大臣は、「自宅でのパーティは開かない、誘われても断るなどを実行してほしい」と州民に呼びかけた。

11月のモデリングは9日に発表

 会見の中でヘンリー博士は11月のモデリングを9日に発表すると語った。これまでもどの地域で感染が拡大しているかなど、詳細なデータを毎月発表している。

 10月に入り、急速に感染者が増加する中、クリスマスも控えている。詳細なデータを示すことで、州民に他人事ではなく自分たちのこととしてとらえてもらいたいとヘンリー博士。

 BC疾病管理局(BCCDC)で現在BC州内の詳細なデータを毎週更新していることも紹介。BC州での検査数も公表している。

 自分の地域で、BC州で、カナダで、世界で、現在新型コロナ感染状況がどのようになっているかを確認してほしいと語った。

BCCDCの新型コロナ感染状況ダッシュボードはこちらから。

BCCDCがデータを公表しているサイト: http://www.bccdc.ca/health-info/diseases-conditions/covid-19/data

BCCDCが公表している感染者が確認されたクラスターなどのサイト: http://www.bccdc.ca/health-info/diseases-conditions/covid-19/public-exposures

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メトロバンクーバーでオオスズメバチに注意

Asian Hornet photo by BC Ministry of Agriculture
ブリティッシュ・コロンビア州農務省が発表しているオオスズメバチの写真。Photo by BC Ministry of Agriculture

 ブリティッシュ・コロンビア(BC)州政府農務省はメトロバンクーバーでオオスズメバチ(Asian giant hornet)が見つかったとして、注意を促した。

 オオスズメバチが見つかったのは、アボツフォード市。2日にBradner Roadの7000 blockで発見された。

 今年はラングレーで、2019年はホワイトロックとラングレーで、それぞれオオスズメバチが1匹見つかっているが、これまでのところ、フレーザーバレーやローワーメインランドで巣は見つかっていないと同省は報告している。

 今年10月にはアメリカ・ワシントン州農務省が、ブレインで単一のスズメバチが複数発見されたことを受け、同地域を調査し、巣を発見、除去したと報告している。

 BC農務省によるとスズメバチは気温が下がると活発な動きをしなくなるが、もし見つけた場合は、Invasive Species Council of BC へ1-888-933-3722まで電話か、 https://bcinvasives.ca/report から報告するよう呼びかけている。

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ハロウィンの夜、被害は45万ドル

Canada News by Vancouver Shinpo; Designed by ©Vancouver Shinpo

 新型コロナウイルス感染が拡大する中で迎えた今年のハロウィン。ブリティッシュ・コロンビア(BC)州衛生管理局長ボニー・ヘンリー博士はパーティを自粛するよう呼びかけたが、街のあちらこちらで花火が上がった。

 バンクーバー市消防局が1日に発表したところによると、消防局への通報数は10月31日夜を含めた24時間内で295件もあったという。

 同消防局アシスタントチーフのケニー・ジェミル氏は、通常より30パーセント多い件数とメディアに語った。ハロウィンはいつも通報が多く、花火が理由と説明した。

 295件の通報のうち、火事は38件。その多くは花火が原因とジェミル氏。被害額は約45万ドルにもなると試算されている。火事の規模は大小さまざまで、高級車の窓から花火が入ったり、生垣となっている木に燃え移ったり、ゴミ箱が燃えたケースもあるという。

 特に今年は、バンクーバー市で花火の所有・販売が11月1日午前零時から違法となったため、今年のハロウィンが花火の使用納めとばかりに使ったのではないかと説明した。

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バンクーバーで大規模停電

バンクーバー市停電マップ by BC Hydro
11月4日バンクーバー市停電マップ by BC Hydro

 水曜日の朝からバンクーバーは突然の停電にみまわれた。ブリティッシュ・コロンビア(BC)州電力公社BC Hydroは、午前9時15分ごろから停電が発生したと報告。影響を受けたのは約50,000戸という。

 北はキツラノから南は41ストリートまで、西はダンバー・ストリートから東はキャンビー・ストリートまでと、キャンビー、ショーナシー、アービュータスなどを中心にバンクーバー市の広い範囲で停電となった。

 約1時間後にはほとんどの世帯で復旧したが、一部では復旧までに1時間以上かかったところもあったとしている。

 BC Hydroは原因について、「送電回路の故障」と説明している。

 この日は朝から大雨だったが、気温は幸い高めだった。

バンクーバーが2030年冬季五輪招致か?

2010年2月に開催されたバンクーバー五輪の聖火。©The Vancouver Shinpo
2010年2月に開催されたバンクーバー五輪の聖火。©The Vancouver Shinpo

 バンクーバーで再び聖火が灯るのか? ブリティッシュ・コロンビア(BC)州バンクーバー市でオリンピック招致に動き出した市議の動議が4日市議会で議論される。

 動議を提出しているのは同市メリサ・デジェノバ市議。今年4月1日に議論される予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大で市議会が停止。今月にずれ込んだ。

 デジェノバ市議はCBCのインタビューに、新型コロナ拡大からの経済的回復にオリンピック開催が一役買う可能性があるなら、検討するに値すると語っている。「せっかくの機会を逃したくはないし、あとで後悔したくない」と言う。

 動議によると、4日の市議会では2030年冬季五輪招致に向けた費用などは議論されず、次のステップへ準備するかどうかを検討するという。可決されれば、連邦政府と州政府の協力が得られるかを市長が問い合わせるとしている。

 両政府の支援を取り付けられれば、住民投票を実施する。

 デジェノバ市議の動議によると、2010年オリンピックでは、20,000人の雇用を生み出し、連邦政府への税収は7020万ドルから9190万ドル、10.5億ドルの実質国内総生産があったという。

 2010オリンピック・パラリンピック実行委員会(VANOC)CEOだったジョン・ファーロング氏も、今年2月の10周年イベントでバンクーバー市に招致を検討するようメディアに語っている。

すでに反対の声も、カルガリーは26年招致断念

 新型コロナ感染が拡大する直前の今年2月、バンクーバーは2010冬季オリンピックから10周年を迎えた。雪が降らないバンクーバーで開催されたオリンピックは盛り上がりを見せ、市民も「大成功」に終わったと自負している。

 そうした多少のノスタルジックな雰囲気が残る3月に提出された動議が現在のバンクーバー市民にどう受け止められるのか。

 2010年五輪開催時も、ホームレス問題や薬物中毒問題、住宅価格の高騰などさまざま問題を抱えたまま多額の税金を2週間のスポーツイベントに費やすのは税金の無駄遣いと反対の声があった。

 今回もすでに市議の1人は反対を表明している。

 2026年に2度目の冬季五輪招致を目指していたアルバータ州カルガリー市は、国際オリンピック委員会(ICO)からも賞賛されるほど順調に準備を進めていたが、住民投票で反対が過半数となり断念した。

 バンクーバーで開催となれば、2010年時の会場などが利用できる利点があると優位点を強調しているが、動議内で紹介されている、BC州政府ジョン・ホーガン州首相、同市ケネディ・ストゥワート市長のコメントは、住民の同意が必要としている。

バンクーバー市メリサ・デジェノバ市議の動議: https://council.vancouver.ca/20201104/documents/pspc7.pdf

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BC州ハロウィン週末に新型コロナ1,000人以上

BCCDC geographic modeling on October 5, 2020
10月5日にBCCDCが発表したモデリングの地域別感染者。FSはフレーザーヘルスサウス。By BCCDC on October 5, 2020

 ブリティッシュ・コロンビア(BC)州保健省が発表した週末の新型コロナウイルス感染者数が初めて1,000人を超えた。

 BC衛生管理副局長レイカ・グスタフソン博士はこの日の会見で、新たに確認された3日間の感染者数が、10月31日が352人、11月1日389人、2日379人、合計1,120人になったと発表。11月1日の感染者数はこれまでの最多となる。感染者の累計は15,501人。

 3日間の感染者が最も多い地域はフレーザーヘルス区域内で840人。累計では9,049人と突出している。フレーザーヘルス区域は、サレーやバーナビー、ホワイトロックなどが含まれている。

 次に多かったのはバンクーバー・コスタルヘルス区域で234人、累計4,898人。バンクーバー、リッチモンド、ノースバンクーバー、ウィスラーなどの地域となっている。

 入院患者も90人まで増え、集中治療室で治療を受けているのは19人。週末に死亡した人は6人と最近では最も多くなった。この日の発表を含め265人が新型コロナで死亡している。

 感染者は今後も急増する可能性が高い。BC州では感染者に接触したり、クラスターに関係したりした人に自己隔離を要請し、その人数を発表している。つまり感染者予備軍ということだが、今日発表された現在の自己隔離者は6,448人。予備軍数も最多となった。

 グスタフソン博士やBC州政府エイドリアン・ディクス保健大臣は、BC疾病管理局(BCCDC)が発表している感染発生情報をこまめに確認し、注意するよう呼びかけている。

自宅での集まり、BC州が規制強化

 ディクス保健大臣は、感染拡大要因の多くは個人の集まりと説明した。結婚式やベビーシャワー、誕生会、個人宅でのイベントごとなど、自宅やプライベートな場所での感染が拡大していると言う。

 10月26日にはヘンリー博士が、個人宅での集まりは家族などの同居人以外では6人までと公衆衛生命令を発表した。この6人の定義については、家族にとって「安全な6人」であり、これまでの交際範囲内、つまり同じバブル内に限るとしている。さらに自宅の広さによって6人でも多い場合があると注意を促した。

 ヘンリー博士は、個人宅に大勢で集まっているという通報があるなど、明らかに違反している場合は罰則も適用されると厳しい姿勢で臨むことを強調した。

 さらにBC州政府は2日のツイッターで、感染が拡大しているフレーザーバレー地域では自宅への訪問は控えるよう呼びかけている。

 ハロウィンだった10月31日にはバンクーバー・ダウンタウンに夜遅くまで集まっている若者らの姿が多くのメディアで報道された。今後も、リメンバランスデーやクリスマスなど集まる機会多い季節に、保健大臣は感染防止策を実施してほしいと呼びかけた。

・BCCDC新型コロナ感染クラスター発生状況サイト: http://www.bccdc.ca/health-info/diseases-conditions/covid-19/public-exposures

・フレーザーヘルス感染発生状況サイト: https://www.fraserhealth.ca/covid19exposure#

・バンクーバー・コスタルヘルス感染発生状況サイト: http://www.vch.ca/covid-19/public-exposures

BCCDC modeling on Oct 5, 2020
10月5日にBCCDCが発表したモデリングの感染者増加予測。By BCCDC on October 5, 2020

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財務相アプリで自己隔離、BCはアプリ導入否定的

covid 19 alert app

 連邦政府クリスティア・フリーランド財務大臣が10月31日、新型コロナウイルス感染者と接触した可能性があるとして自己隔離すると発表した。翌日には検査で陰性が確認された。

 この時フリーランド財務相に感染の可能性を知らせたのが、連邦政府が導入を推進しているCOVID Alert アプリ。

 財務相は、アプリから感染者と接触した可能性があると知らせを受けたため検査結果が出るまで自己隔離すると、ツイッターに投稿。COVID Alert アプリは新型ウイルスと闘うための重要な手段なので、ぜひダウンロードしてほしいと続けて投稿した。「感染拡大を防ぐために役立つ」と説明した。

 連邦政府では10月初め、メアリー・エング中小企業大臣もアプリからの通知を受け、検査し、陰性だったと明らかにしている。

 トルドー首相はアプリが発表された当初に自らもダウンロードしたと国民に進めた。

 このアプリは、ダウンロードしておくと、新型コロナ感染者と近い距離で一定の時間を過ごした場合に感染の可能性があるとして知らせる仕組みになっている。アプリが感染防止に威力を発揮するには多くの国民がダウンロードする必要がある。

 カナダ公衆衛生局長テレサ・タム博士も、記者会見で機会があるごとにダウンロードを推奨している。

BC州ではCOVID Alert アプリ導入に消極的

 このアプリは現在、ブリティッシュ・コロンビア(BC)州とアルバータ州以外の州ですでに導入されている。

 しかしBC州衛生管理局長ボニー・ヘンリー博士は10月26日の会見で、BC州でのアプリ導入には問題があるとして現時点では非現実的との見解を示した。

 さらに11月2日に会見したBC衛生管理副局長レイカ・グスタフソン博士も、改めてアプリ導入は現時点では考えていないとヘンリー博士の見解を強調した。

 新たなテクノロジーは常に更新されるため今後は変わるかもしれないがと前置きしながらも「現時点ではBC州で行なっている感染接触者追跡調査と自己隔離要請の手助けになるような機能にはなっていない」と理由を説明した。

 この日BC州が発表した感染者数は週末3日間で1,120人となった。

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カナダ政府、入国規制1カ月延長

Parlament, Ottawa, Canada; File Photo by Japan Canada Today

 カナダ政府ビル・ブレア公安大臣は10月30日、新型コロナウイルス感染拡大防止対策として実施している入国制限について、アメリカを除くすべての国からの入国規制を1カ月延長すると発表した。11月30日までとなる。

 アメリカとの国境閉鎖については11月21日までとなっている。

国内で新型コロナ感染者急増

 入国規制対象外となっているのは、カナダ国籍者、永住権者、その家族や、エッセンシャルワーカーなど。入国制限に関してカナダ政府は10月に規制をやや緩和し、カナダに入国できる家族の範囲を拡大したほか、留学生の入国も10月20日から可能になっている。

 一方で、カナダ国内では新型コロナ感染者が急増している。現状はすでに感染者累計が24万人となり、死亡者は1万人を超えた。オンタリオ州やケベック州では毎日約1,000人の感染者が確認されている。

 さらにマニトバ州やアルバータ州でも毎日の感染者が300人から400人と急増、感染拡大が抑えられていない。ブリティッシュ・コロンビア州では週末のハロウィンにはグランビル通りで賑わう若者の姿が伝えられ、これからますます増える可能性が高くなっている。

カナダ政府の発表: https://www.canada.ca/en/public-safety-canada/news/2020/10/government-extends-international-travel-restrictions.html

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