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Naomi Mishima

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ひょうたんアーティストあらぽんさん、バンクーバーで展示会

作品を持つあらぽんさん。展示会場で。2025年9月1日、バンクーバー市。撮影 三島直美/日加トゥデイ
作品を持つあらぽんさん。展示会場で。2025年9月1日、バンクーバー市。撮影 三島直美/日加トゥデイ

 ひょうたんアーティストとして活動しているあらぽんさんが今年9月にバンクーバーで展示会を開催した。会場はバンクーバー・ダウンタウンのアート展示スペース。5人での共同開催となったが、昨年11月の初訪問時に語っていたカナダでの展示会を1年たたないうちに実現した。

 一つひとつ夢を叶えていくあらぽんさんに展示会場で話を聞いた。

カナダでの展示に向けて日本で準備

 日本ではカナダでの展示会開催を前提に作品に取り組んでいたという。「カナダっぽい作品や、カナダをイメージする作品を作っていました」。テーマはカナダの自然。昨年バンクーバーを訪れた時のイメージや人から聞いたことを基に作品のイメージを作り上げていった。

バンクーバー市で人気のスタンレーパークをイメージして作った作品「Stanley Park」。2025年9月1日、バンクーバー市。撮影 三島直美/日加トゥデイ
バンクーバー市で人気のスタンレーパークをイメージして作った作品「Stanley Park」。2025年9月1日、バンクーバー市。撮影 三島直美/日加トゥデイ

 「カナダの人って森とか海とか自然を大切にするという印象があって、海や森をテーマに多く作りました。それ以外では、カナダの人が好きそうな日本の柄で、今回は初めて和紙と絵具を混合して作ったんです」

 普段の作品では和紙と絵具を合わせて作るということはないという。「新しい挑戦でしたね」。ヒントは昨年のバンクーバーでのワークショップ。参加した子どもたちが、和紙の上から色を塗っていたのを見て、「もともと色が付いている和紙に色を付けるという発想は僕にはなかったのでアートでも使えるな」と昨年のインタビューで語っていた。

和紙とマーブリングを融合させた作品。2025年9月1日、バンクーバー市。撮影 三島直美/日加トゥデイ
和紙とマーブリングを融合させた作品。2025年9月1日、バンクーバー市。撮影 三島直美/日加トゥデイ

 今回は「マーブリングした後に和紙で装飾した作品を作ってみました」と説明する。これまでのこだわりを捨て、なにか新しいものと考えた時に「混ぜちゃえばいいんだって。これでカナダの人で和が好きな人にも、マーブリングが好きな人にも、どっちにも刺さるかなって」。作品として上手くできたと自負する。

 そうして作った約20点を展示販売。展示会開催をドキドキしながら迎えた。

「自分のアートを選んで買ってくれたのはすごくうれしい」

 9月1日の展示会の前日、バンクーバーで開催されていた台湾フェスティバルでも販売を試みた。次の日の本番前の前哨戦だ。しかし「洗礼的な雰囲気でした。ヤバいこれ、みたいな。3時間で販売ゼロみたいな感じで、超心が折れまくってました」。

 そうして迎えた当日。「昨日の今日でもう大丈夫かなって、不安でした」。しかしふたを開けてみると「入場前からお客さんが待ってくれていて。今日はずっと人がいっぱい入っている状態で。皆さんの協力に感謝です」とうれしそうだ。今回もGifts and Thingsオーナー佐藤広樹さんやスタッフ、日本カナダ商工会議所がサポートした。

展示会場の様子。多くの人が作品を鑑賞していた。2025年9月1日、バンクーバー市。撮影 三島直美/日加トゥデイ
展示会場の様子。多くの人が作品を鑑賞していた。2025年9月1日、バンクーバー市。撮影 三島直美/日加トゥデイ

 口コミで多くの人が来てくれたようだと話す。「人から教えてもらってきたよって人が多かったみたいです。『楽しかったよって言われたから来ました』とか言ってもらって」。展示会は1日のみの開催。「午前中に来た人が友達に伝えて、こうして(夕方に)来てくれているみたいで。本当にうれしいですね」と笑顔が弾けた。

 インタビュー中にも購入者が話をしたいからということで中断するほど。絵を買った人の中にはカナダの人も多かったという。

ひょうたんに込めた思い

 今回の展示から始めたというのが「メッセージボトル・シリーズ」。作品の中のひょうたんを海岸に流れ着いた「メッセージボトル」に見立て、「気持ちはいつか誰かに伝わるよって意味を込めています」と語る。

バンクーバーのガスタウンをイメージした作品。2025年9月1日、バンクーバー市。撮影 三島直美/日加トゥデイ
バンクーバーのガスタウンをイメージした作品。2025年9月1日、バンクーバー市。撮影 三島直美/日加トゥデイ

 「海に来ている時って、10人いたら10通りの気持ちで来ていると思うんです。楽しい、うれしい、悲しいとか。その気持ちによって海の見え方も違っていると思います。ひょうたんは海に流れ着いたメッセージボトルをイメージしていて、それぞれ色々な気持ちで海に来ていると思うけど、メッセージボトルが海岸に届くように、うれしい気持ちも、悲しい気持ちも、いつかは誰かに届くよって」。

 そうして気持ちを込めて創作した作品を買ってくれる人がいるのは「むちゃくちゃうれしい」という。

 「色々なアートがある中で、自分のアートを選んでくれて、買ってくれて、それで飾って毎日見てくれるわけじゃないですか。自分の絵を見てそういう感覚になってくれたのはめちゃくちゃうれしいです。自分が思っていることが伝わっているんだなって、感じますね」

次はカナダで個展を

 昨年バンクーバーでワークショップを開いた時には次の目標は「カナダで個展を開く」だった。今回はクラウドファンディングを立ち上げて展示のための資金を集めたが目標額には少し足りなかったという。それでも個展とはならなかったが、展示会は実現できた。次はバンクーバーで個展を開きたいと話す。

 そしてもう一つ、自分の作品を評価してもらえるコンテストのようなイベントに出店したいという。それが何なのかはまだぼんやりとしか見えていないが、「こんな作品を作っている日本人がいるぞって分かるようなことを何かやってみたいなと思います」と語った。

 作品はいまも自身で育てたひょうたんを使っている。今年は夏が暑くひょうたんの出来にも影響したということだが、秋に収穫したひょうたんが来年の作品になるという。

 これまでひょうたんが縁でさまざまな夢を実現してきたあらぽんさん。次の目標に向けて、さらなる1歩を踏み出しているようだ。

小さいひょうたんを使った作品。2025年9月1日、バンクーバー市。撮影 三島直美/日加トゥデイ
小さいひょうたんを使った作品。2025年9月1日、バンクーバー市。撮影 三島直美/日加トゥデイ

(取材 三島直美)

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日系餅つき

2025年12月29日 (月)

11:00 – 15:00

入場無料

場所:日系文化センター・博物館(バーナビー)6688 Southoask Crescent, Burnaby, BC

年末恒例の伝統行事にぜひご家族やお友達といっしょにご参加ください。

  • お餅を販売します。
    • その場で食べられるつきたてのお餅
    • お持ち帰り用の冷凍餅
  • バンクーバー日系ガーデナーズ協会による臼と杵を使った餅つきのデモンストレーションを行います。11時15分頃から。
  • 大人も子供も餅つき体験できますので、ぜひ当日にお申込みください。
  • ステージ・パフォーマンスをお楽しみください。11時:ちび太鼓、12時半:彩月会、2時:沖縄太鼓
  • お食事・おやつ・飲み物を提供するベンダーが出店します。

このイベントはバンクーバー日系ガーデナーズ協会と、NNMCC活動補助グループの協力で行われます。

ウェブサイト https://centre.nikkeiplace.org/events/mochitsuki-2025/

第31回 “家の中を探しても何も出てこない時代”の終活 ~Let’s 海外終活~

終活は新しい大人のマナー

叶多範子

12月に入り、今年もいよいよ締めくくりの季節となりました。
街はホリデーの雰囲気に包まれ、少し気持ちが忙しくなる頃です。

そんな年末だからこそ、自分や家族のために見直しておきたいことがあります。
今回は、“オンライン時代の終活”をテーマに、海外で実際に起きた例を紹介します。

先日、とある方(Z子さん)から、深いため息まじりにこんな言葉がこぼれました。

「実は家じゅう探しても、亡くなった息子の財産に関するものが一つも出てこないの。」

紙の明細はすべてオンライン。
ログイン情報もどこにあるのか分からない。

特に最近増えているのは、パスワードが分からないことで

「携帯を開けられない」
「Emailが見れない」

 というケースです。

携帯電話もメールも、実は“情報の宝庫”なんです。
友人や仕事先とのやりとり、サブスクの契約状況、届いている通知……。
大切な情報がぎゅっと詰まっています。

Z子さんのケースでは、銀行だけは一緒に開設を手伝ったので把握できていたものの、年金、保険、投資口座……。“存在していたのかどうか”さえ手がかりがない状況でした。

こうした状況は、紙の明細が減り、オンライン管理が当たり前になった今、とくに海外在住者のまわりで増えてきています。家族と離れて暮らすからこそ、誰も情報に触れられないまま時間が経ってしまうことが多いのです。

便利さの裏側で、家族が大切な情報にまったくアクセスできないリスクが、静かに大きくなっているのが今の時代です。

だからこそ、年末のこのタイミングで、次の3つだけ、ぜひ見直してみてください。

1 まずは“存在しているもの”を把握する
銀行や保険、投資口座、クレジットカードなど、持っている“種類”だけ分かればOKです。金額がわからなくても、「どこに何を持っているのか」を把握できるだけで、家族の負担は驚くほど軽くなります。

2 ログイン情報は“どこに保存しているか”を決めておく
パスワードそのものではなく、安全な「保存場所」をメモしておくと実用的です。紙のノートなのか、パスワード管理アプリなのか、家族が後で確認できる“場所そのもの”を決めておくことが大切です。

3 家族に“見てほしい場所だけ”伝えておく
すべて説明する必要はありません。「何かあれば、このノート(フォルダ)を見てね。」このひとことが、将来の大きな助けになります。

終活というと重く感じる方もいますが、
本質は“未来の自分と家族をラクにすること”。 忙しい年末だからこそ、来年の心が軽くなる一手を、小さく始めてみませんか?

*ご感想・ご質問は、メールにてお気軽にどうぞ。voice@shukatsu.ca

本コラムは終活に関する一般的な情報提供を目的としています。内容には十分配慮しておりますが、必要に応じてご自身での確認や、専門家へのご相談をおすすめします。なお、本コラムをもとに行動されたことによる不利益については、免責とさせていただきます。

「Let’s海外終活~終活は新しい大人のマナー」の第1回からのコラムはこちらから。

叶多範子(かなだ・のりこ)

グローバルライフデザイナー/海外終活アドバイザー。カナダ・バンクーバー在住。

カナダで親しい友人を突然亡くした経験から、「準備があることで、まわりの負担が減り、安心して暮らせる」ことを痛感。現在も相続専門の弁護士アシスタントとして実務に携わりながら、海外で暮らす日本人が将来の不安を少しずつ整理できるよう寄り添いながら活動している。

エンディングノートを通じて、終活を“死の準備”ではなく、これからの自分の人生を整える“私活(わたしかつ)”として紹介している。

家族はカナダ人の夫、2人の息子、愛猫1匹。
ホームページ:https://www.shukatsu.ca

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FIFAワールドカップ2026、バンクーバーとトロントでの試合日程決定

FIFA2026W杯北中米大会マスコット。BCプレースに現れる。左から、Maple(カナダ)、Zayu(メキシコ)、Clutch(アメリカ)。2025年10月18日、BCプレース。撮影 斉藤光一/日加トゥデイ
FIFA2026W杯北中米大会マスコット。BCプレースに現れる。左から、Maple(カナダ)、Zayu(メキシコ)、Clutch(アメリカ)。2025年10月18日、BCプレース。撮影 斉藤光一/日加トゥデイ

 組み合わせ抽選会が行われた翌日の12月6日、FIFAワールドカップ2026北中米大会の日程が発表された。カナダ国内で行われる13試合は、西海岸のバンクーバー市BCプレースで7試合、東部のトロント市BMOフィールドで6試合が予定されている。両都市とも1次リーグに加え、決勝トーナメントの試合も組み込まれており、カナダ代表の戦いを間近で観戦できる貴重な機会となる。 

 バンクーバーでは、カナダ代表が6月18日にカタール、6月24日にスイスと対戦。さらに、エジプト対ニュージーランド、ニュージーランド対ベルギーといった注目カードも予定されている。決勝トーナメントではラウンド32とラウンド16の試合も行われる。

 トロントでは、6月12日にカナダ代表の初戦でカナダでの大会が幕を開ける。対戦相手は欧州プレーオフ勝者で現時点では未定。イタリアが有力候補とされている。その他にはガーナ対パナマ、ドイツ対コートジボワール、パナマ対クロアチアなど多彩なカードが組まれている。さらに、セネガル対プレーオフ勝者の試合や、7月2日のラウンド32も予定されている。 

 カナダ代表はトロントでの開幕戦を皮切りに、バンクーバーで2試合を行う。地元開催の利を活かし、1次リーグ突破できるかに注目が集まる。もし勝ち上がれば、7月2日バンクーバーでの決勝トーナメントに進出する可能性もある。

 2026年W杯北中米大会は、カナダ・アメリカ・メキシコの3カ国共同開催で、6月11日メキシコシティのメキシコ対南アフリカで幕を開ける。

 今大会から出場チームが48カ国に拡大。6月11日から7月19日まで熱い戦いが繰り広げられる。

(記事 北野大地)

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ホワイトキャップス惜敗、MLSカップに届かず

MLSカップ決勝。2025年12月6日、BCプレース。Photo by Koichi Saito
MLSカップ決勝。2025年12月6日、BCプレース。Photo by Koichi Saito
MLSカップ決勝まえのBCプレース。注目のホワイトキャップ・ミュラー対インテル・メッシがスクリーンに。2025年12月6日、BCプレース。Photo by Koichi Saito
MLSカップ決勝まえのBCプレース。注目のホワイトキャップ・ミュラー対インテル・メッシがスクリーンに。2025年12月6日、BCプレース。Photo by Koichi Saito

 バンクーバー・ホワイトキャップスは12月6日、MLSカップをかけてフロリダ州フォート・ローダーデールでインテル・マイアミと戦った。

 前半にオウンドールで1点を献上したものの、圧倒的な攻撃力を見せ、後半に望みをつないだ。

 そして60分、アマードのゴールで同点に追いついた。その直後にはサビが放ったシュートが2度ポールに当たったがゴールとはならなかった。

 一方インテルはホワイトキャップスの守りの一瞬の隙をついて2点を追加。今季MLSカップはインテル・マイアミの初優勝で幕を閉じた。

BCプレースからも大声援

同点ゴールでBCプレースが盛り上がる。2025年12月6日、BCプレース。Photo by Koichi Saito
同点ゴールでBCプレースが盛り上がる。2025年12月6日、BCプレース。Photo by Koichi Saito

 MLSカップ決勝当日にはホワイトキャップス本拠地のBCプレースに熱狂的なファン約15,000人が集まり、大声援を送った。

 圧倒的に攻めるホワイトキャップスだったがなかなかゴールが決まらず、後半同点に追いついた時には大歓声が上がった。

 しかし、まもなく歓声はため息に。今季ここまでドラマチックにプレーオフを勝ち上がってきたホワイトキャップスだったが、MLSカップにはあと1歩届かなった。

会場に来たファンに配られた記念Tシャツ。2025年12月6日、BCプレース。Photo by Koichi Saito
会場に来たファンに配られた記念Tシャツ。2025年12月6日、BCプレース。Photo by Koichi Saito

(記事 三島直美/写真 斉藤光一)

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滋賀とカナダを結ぶ移民の歩みを辿る ― 松宮哲さん、バンクーバーで講演

滋賀とカナダを結ぶ移民の歩みを辿る ― 松宮哲さん、バンクーバーで講演

2025年9月15日、滋賀・カナダ移民研究所、滋賀大学・びわ湖東北部地域連携協議会主催(日本・カナダ商工会議所共催)のもと、「カナダ移民セミナー」がバンクーバー市内で開催された。

今回の講師は、かつてパウエル街で「松宮商店」を営んでいた移民の孫であり、カナダ移民研究者としても知られる松宮哲さん。松宮さんは自身の祖父母が歩んだ道のりをたどりながら、滋賀からカナダに渡った人々の歴史を語った。

滋賀とカナダを結ぶ移民の歩みを辿る ― 松宮哲さん、バンクーバーで講演

開会にあたり、在バンクーバー日本国総領事館の岡垣首席領事は「滋賀県とカナダの深いつながりを知ることは、将来日本とカナダの架け橋となる若者にとって、移民の歴史を学ぶ上で非常に重要な経験になる」と話した。会場には滋賀大学の学生も参加し、国際的な歴史研究の広がりを感じさせた。

滋賀とカナダを結ぶ移民の歩みを辿る ― 松宮哲さん、バンクーバーで講演

移民史研究と家族のルーツ

松宮さんの祖父は1896年に渡加し、バンクーバーの旧日本人街・パウエル街で食料品や雑貨を扱う松宮商店を開いた。戦前まで続いたこの商店は、地域の日系社会の暮らしを支える存在であったという。

「2014年、映画『バンクーバーの朝日』を観たことがきっかけで、自分の家族史と日系移民史の関わりに改めて関心を持ちました」と松宮さんは振り返る。その後、独自に資料を収集・研究し、2017年には著書『松宮商店とバンクーバー朝日軍』を出版。滋賀県人を中心とした移民の歴史を掘り下げてきた。

滋賀とカナダを結ぶ移民の歩みを辿る ― 松宮哲さん、バンクーバーで講演

移民の背景 ― 水害と生業の伝統

講演ではまず、明治期の日本が進めた移民政策に触れた。とりわけ滋賀県では1896年に琵琶湖周辺を襲った大水害が人々の暮らしを直撃し、多くの農民が生活の再建を余儀なくされたという。松宮さんは当時の写真や記録を示しながら、「故郷で生計を立てることが難しくなった人々が、希望を求めてカナダへ渡った」と説明した。

滋賀とカナダを結ぶ移民の歩みを辿る ― 松宮哲さん、バンクーバーで講演

また、滋賀県は古くから「近江商人」と呼ばれる行商の伝統を持ち、全国を歩いて商売を営んできた歴史がある。その精神が海外移住にも受け継がれたと指摘。カナダに渡った滋賀県人が、商店経営や製材業に活躍の場を見出したのは必然だったのかもしれないと語った。

コミュニティとバンクーバー朝日

滋賀県出身者はやがてパウエル街を拠点にコミュニティを形成。商店や料亭、理髪店などが立ち並び、街は活気にあふれた。講演では当時の写真や映像も紹介され、参加者は往時の賑わいを思い描いた。また、娯楽として親しまれたのが野球である。滋賀出身者も多数参加した「バンクーバー朝日」は、カナダ野球史に名を残す強豪チームへと成長した。

滋賀とカナダを結ぶ移民の歩みを辿る ― 松宮哲さん、バンクーバーで講演

戦争と収容、そして和解へ

しかし日系移民の歴史は順風満帆ではなかった。1907年には反アジア排斥運動による暴動でパウエル街が襲撃され、多くの商店が被害を受けた。さらに第二次世界大戦中には、日系カナダ人が強制収容され、家や財産を失った。

松宮さんは「戦争によってコミュニティは分断されたが、人々は助け合いながら収容所で生活を築いた」と語った。その後、1988年にカナダ政府が公式に謝罪し補償を行ったことにも触れ、「苦難の歴史を乗り越えてきた人々の歩みを忘れてはならない」と訴えた。

滋賀とカナダを結ぶ移民の歩みを辿る ― 松宮哲さん、バンクーバーで講演

会場の声

参加者からは、滋賀県とカナダのつながりを知り、移民の歴史の重みを改めて感じたという声が聞かれた。戦時下の日系カナダ人の強制移動や財産没収の事実に驚く人も多くみられた。またある参加者は「自分の家族のルーツと重ね合わせて考えるきっかけになった」と語り、歴史を学ぶことの意義を実感していた。

本セミナーは、滋賀とカナダを結ぶ過去と未来を照らし出す貴重な場となった。歴史に光を当てる取り組みは、カナダの日系社会のルーツを再確認し、次世代へと受け継いでいく力となるだろう。

滋賀とカナダを結ぶ移民の歩みを辿る ― 松宮哲さん、バンクーバーで講演

主催:滋賀・カナダ移民研究所、滋賀大学・びわ湖東北部地域連携協議会
共催:日本・カナダ商工会議所
著者:西田珠乃
撮影:乘峯良輔
寄稿:日本・カナダ商工会議所

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北中米W杯2026組み合わせ抽選会、開催都市バンクーバーでも注目

進行役のシンクレアさん(左)。2025年12月5日、バンクーバー市。Photo by Koichi Saito/Japan Canada Today
進行役のシンクレアさん(左)。2025年12月5日、バンクーバー市。Photo by Koichi Saito/Japan Canada Today

 カナダ、アメリカ、メキシコで開催されるワールドカップ(W杯)北中米大会の組み合わせ抽選会が12月5日、アメリカ・ワシントンDCで行われた。開催都市バンクーバーでも朝から抽選会を生中継で見守った。

 FIFAワールドカップ2026バンクーバー開催都市実行委員会が開催した抽選会生中継パーティには、カナダ女子代表元キャプテンのクリスティーン・シンクレアさんが登場したほか、ブリティッシュ・コロンビア州デイビッド・イービー州首相、同州ツーリズム・芸術文化・スポーツ大臣アン・カン議員とバンクーバー市からも市議が参加して、抽選会の様子に注目した。

 開催国カナダ(27位)は1次リーグB組で、カタール(51)、スイス(17)と欧州プレーオフ枠パスA勝者(イタリア、ウェールズ、ボスニア・ヘルツェゴビナ、北アイルランドの勝者)と対戦する。日本(18)はF組となり、オランダ(7)、チュニジア(40)、欧州プレーオフ枠パスB勝者(アルバニア、ウクライナ、スウェーデン、ポーランドの勝者)となる。

 カナダではバンクーバーで7試合、トロントで6試合が予定されている。大会スケジュールは12月6日に発表される。

あいさつするBC州イービー州首相(左)と、カン大臣(左から2番目)、バンクーバー市議2人。2025年12月5日、バンクーバー市。Photo by Koichi Saito/Japan Canada Today
あいさつするBC州イービー州首相(左)と、カン大臣(左から2番目)、バンクーバー市議2人。2025年12月5日、バンクーバー市。Photo by Koichi Saito/Japan Canada Today

(記事 三島直美/写真 斉藤光一)

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バンクーバー・ホワイトキャップス、球団史上初のMLSカップ決勝へ

インテル・マイアミのメッシのシュートに構えるGK高丘。2025年4月24日、BCプレース。Photo by Saito Koichi/Japan Canada Today
インテル・マイアミのメッシのシュートに構えるGK高丘。2025年4月24日、BCプレース。Photo by Saito Koichi/Japan Canada Today

 バンクーバー・ホワイトキャップスが球団史上初のMLSカップ決勝進出を決めた。11月29日、サンディエゴで行われた西カンファレンス決勝でサンディエゴFCに3-1と快勝。前半に3点を入れたホワイトキャップスが、後半GK高丘の好セーブもありリードを守り切った。

 西カンファレンス優勝を果たしたホワイトキャップスの次の相手は、MLSスーパースー軍団インテル・マイアミCF。リオネル・メッシ、ルイス・スアレス、セルヒオ・ブスケツ、ジョルディ・アルバなど、サッカーファンなら誰も知る名前が並ぶ。ただ、マイアミも今回が初のMLSカップ決勝進出となる。

 MLSレギュラーシーズンではないものの、ホワイトキャップスとは今季CONCACAFチャンピオンズカップで2度対戦。ホーム&アウェイで2試合ともホワイトキャップスが勝利している。8月にホワイトキャップスに入団したミュラーとインテルのメッシはMLSでは初顔合わせとなる。

 MLSカップ決勝はフロリダ州フォート・ローダーデールのチェイススタジアムで12月6日(土)午前11時30分(太平洋標準時)にキックオフ。Apple TVとTSNで生中継される。

人工芝でドリブルするインテル・マイアミのメッシ。昨季は人工芝を理由にバンクーバーに来なかったためかファンからはブーイングが...。2025年4月24日、BCプレース。Photo by Saito Koichi/Japan Canada Today
人工芝でドリブルするインテル・マイアミのメッシ。昨季は人工芝を理由にバンクーバーに来なかったためかファンからはブーイングが…。2025年4月24日、BCプレース。Photo by Saito Koichi/Japan Canada Today

(記事 三島直美)

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海外移住資料館「Broken Promises 破られた約束-太平洋戦争下の日系カナダ人-」

「Broken Promises 破られた約束」のパネル。2025年10月2日、横浜市。撮影 三島直美
「Broken Promises 破られた約束」のパネル。2025年10月2日、横浜市。撮影 三島直美
「Broken Promises 破られた約束」展示会場入り口。2025年10月2日、横浜市。撮影 三島直美
「Broken Promises 破られた約束」展示会場入り口。2025年10月2日、横浜市。撮影 三島直美

 神奈川県横浜市にあるJICA横浜海外移住資料館で企画展示「Broken Promises 破られた約束-太平洋戦争下の日系カナダ人-」(12月7日まで)が開催され、オンラインではバーチャル展示(2026年3月31日まで)が閲覧できる。

 同資料館ではカナダをテーマにした企画展は2015年「Taiken体験-日系カナダ人 未来へつなぐ道のり―」に続いて2回目という。

 今年10月、同資料館で話を聞いた。

企画展について

 今回の企画展は学芸担当の小嶋茂さんが「Landscapes of Injustice」のプロジェクトメンバーだったことから依頼を受け実現したという。

 日系文化センター・博物館は「Broken Promises」の展示について、「7年間にわたる学術研究および複数の機関とコミュニティが関与した」研究プロジェクト「Landscapes of Injustice」で明らかになった、カナダ政府による日系カナダ人強制収容政策で没収された財産の全記録「敵性財産資産管理局」関連の情報を基に、強制収容経験者やその家族などの証言などを含めて制作と説明。2020年9月から21年6月27日まで同センター内「カラサワミュージアム」で展示された。

 それを「Broken Promises 破られた約束」日本巡回展示実行委員会が日本向けに編集してカナダ移民に関係が深い関西圏を中心に巡回展示している。資料館の展示では、さらにカナダへの日本人移民の歴史を知らない人でも理解できるようにと移民の歴史から説明したという。同資料館学芸員の原本義浩さんは「カナダへの移民というところから歴史を語らないと強制収容から財産没収、リドレスまでたどり着けないと感じました」と振り返る。

カナダへの移民の歴史を紹介するパネル。2025年10月2日、横浜市。撮影 三島直美
カナダへの移民の歴史を紹介するパネル。2025年10月2日、横浜市。撮影 三島直美

 膨大な英語の資料を参考にして11枚のパネルにまとめた。そこにはカナダへの移民の始まりから、日系人への差別、真珠湾攻撃を機に始まったカナダ政府の日系人強制収容と財産没収、終戦後も続いた強制移動政策、そしてリドレス運動などを紹介している。移民がいつ始まって、なぜブリティッシュ・コロンビア州南西部に超局所的に生活していたのか、それに対してそこにいたカナダ人の感情はどうだったか、第2次世界大戦で同じくカナダと戦ったドイツ系やイタリア系はどのような扱いを受けたのか、そこまで紹介しないと事実の裏にある全体像が見えてこないと話す。「ただ単に、カナダ政府がひどいことをしました、日系カナダ人がひどい目に遭いました、という展示で終わりたくないと思っていました」。

 心がけたのは、「(Landscapes of Justice)プロジェクトが目指していたものをきちんと勉強して、なるべくそれに沿った形で日本語に訳して提供すること」。資料館での展示に当たっては日系文化センター・博物館のシェリー・カジワラ館長と親切なボランティアスタッフの助けを借りて「可能な限り事実に即したものを作ろうと思ったんです」。ただ展示準備中にバンクーバーに行く機会はなく、「カナダに漂う『公正』の概念の空気感が想像でしかなかったので、実際のカナダの方々の心みたいなものを伝えられるかなというのはありました」。

 それでも来館者の反応はポジティブなものが多く、カナダの歴史があまり知られていない中で今回の展示では「本当に勉強になりました」という声が多かったという。「多様性社会というイメージを持っていたが、日本人も含めて差別された歴史があったことに驚いた」「アメリカへの移民は聞くがカナダにもそれほど多くの日本人が移民していることは知らなかった」といったものや、中にはカナダへの移民という局所的な事象にとどまらず、移民、差別、補償、さらには先住民族の権利など「社会全体の正義・公正にも触れているという意見や日本ではどうなのかなど自分事としてユニバーサルに捉えてみてくれているコメントもあり、作った側としては意図が伝わって本当にうれしかった」と語った。

パネルだけではなく、映像や実際の書類も閲覧できる会場。2025年10月2日、横浜市。撮影 三島直美
パネルだけではなく、映像や実際の書類も閲覧できる会場。2025年10月2日、横浜市。撮影 三島直美

 「今回の展示に関わらせていただいてすごくラッキーだったなと思います」と原本さん。カナダの資料がデジタル化され充実してきた中で今後につながると思うと期待している。できればカナダ人の「ジャスティス(公正)」に対する感覚に肌で触れてみたいとも語った。

 「Broken Promises 破られた約束-太平洋戦争下の日系カナダ人-」3Dバーチャルツアーは2026年3月31日まで無料で利用できる。資料館に展示されているパネルを見られるほか、日本語のみのパネル部分には英語の解説がポップアップで見られるようになっており、動画や資料なども英語で閲覧できる仕組みなっている。

リンクはこちらから。https://my.matterport.com/show/?m=wBk7qKMNLzj&back=1

日系文化センター・博物館の「Broken Promises(英語)」のサイトはこちらから。https://centre.nikkeiplace.org/exhibits/broken-promises/

「Broken Promises 破られた約束」日本巡回展示実行委員会のサイトはこちら。https://brokenpromisesjapan.com/

講演会 After the Broken Promises 破られた約束のその後

講師:ジョーダン・スタンガー・ロス (Jordan Stanger-Ross) 氏(カナダ ビクトリア大学 歴史学教授 “Landscapes of Injustice”(不正義の風景)プロジェクトディレクター)
日時:2025年12月6日(土)14:00~15:30(13:30開場・受付開始)
会場:JICA横浜1階 会議室1
言語:英語(日本語通訳あり)
主催:JICA横浜 海外移住資料館

「海外移住資料館」について

 独立行政法人国際協力機構(JICA)横浜センター内にあり、日本人の海外への移民について情報提供している。資料館の学芸担当研究員・小嶋茂さんに話を聞いた。

歴史を未来へつなぐ拠点「われら新世界に参加す」

 海外移住資料館は2002年10月4日に、日本人の海外移住の歴史を日本人だけでなく、日系人、特に若い世代へ伝えることを目的として設立されたと説明した。資料館を設立するプロジェクトは2000年4月1日に正式に始動し、国内外の資料収集や展示構想の策定を経て開館に至ったという。

 設立の背景にあったのは「移民」に対する誤った認識が日本にあったからだと振り返る。1980年代半ばから、中南米から日本人移民と日系人の出稼ぎ現象が起き多くが来日したことを契機に、国内で「日本人の顔をしているのに日本語を話さない」と言われるなど言語や文化の違いからさまざまな摩擦が生じたという。当時、日本の公的な教育では海外移住の歴史がほとんど扱われず「大勢の日本人がかつて海外へ移住していった」という事実すら広く知られていなかったというのが現実的にあった。

 こうした状況を踏まえ、毎年開催されている海外日系人大会などで「移住の歴史を伝える施設を作ってほしい」という要望が繰り返し寄せられ、資料館設立へとつながったと説明した。

 展示コンセプトは「われら新世界に参加す」。これは「大阪の国立民俗博物館初代館長の梅棹忠夫先生が1978年にブラジルでの基調演説で提言されたコンセプトです」。民族学者の梅棹忠夫氏は、移民は「棄民」として捉えられることもあるが、実際には移住先の社会に参加し、貢献してきた存在であるという肯定的な視点を示した。小嶋さんは「『棄民』には『日本を捨てて行った人たち』と、『日本国から捨てられた人たち』という2重の意味がある」と説明。しかし、「(梅棹氏の)肯定的な捉え方をすべきであるというメッセージを受けて、資料館では移民とは移住先の国々における参加と貢献であるという視点から移住をお伝えするということで始まりました」。

 常設展示は大きく分けて2つ。前半は、ハワイ移住から2000年までの日本人海外移住の歴史、後半はコンセプトを具体的に紹介する内容になっているという。移住の理由、渡航手段、生活やコミュニティ形成を、国別ではなくテーマ別に多角的に構成し、肯定的な理解を促している。最近は20周年を機にリニューアルが進められ、オンラインのデジタルコンテンツも充実を図っている。

 日本でまだ誤解されていることが多い日本人移民だが、日系人が直接日本人を助けた例として、戦後直後の1946年から1952年にかけて日系人が中心となって展開された救援活動「ララ物資」を挙げた。第2次世界大戦中は、カナダやアメリカでは強制収容、南米でも敵性外国人扱いをされて、日系人も決して裕福ではなかったはずだが、ララ物資を通して日系人の日本への支援は現在の金額に換算すると約1200億円にもなるという。ララ物資全体の約20%を占めていたと説明した。日本人の6人に1人がララ物資の恩恵を受けたとされる。粉ミルクや毛布、薬などの支援は、戦後の困窮する人々の命を救った。「この活動が日系人主導であったことは広く知られていないですが、忘れてはいけないと思っています」。

 日本人移民の歴史は、現代日本が外国人を受け入れる際の重要な示唆を与えるとも語る。偏見や摩擦は避けられないが、日系人は海外でそれを乗り越えてきた歴史があり、「そこから学ぶことはたくさんあると思います。そうしたアメリカ大陸に渡った日本人の歴史を学べるのがこの資料館です」。

海外日系人博物館の未来をつなぐ―ネットワークで再活性化を目指す

 日本人移民の歴史を伝える博物館は北米や南米に数多く存在するという。しかし、南米ではその多くが設立後に関心を失い、来館者が減少し「幽霊博物館」と化してしまう現状を危惧していると話す。背景には、設立を担った1世・2世が高齢化し、次世代である3世・4世が十分に継承できないという課題がある。

 こうした状況を打破するため「ネットワークによる連携と再活性化」を模索していると話す。「例えば、複数の館が協力して、祭りと食文化など共通のテーマで資料を整理し、パネル展示などで共同開催することで関心を呼び戻す取り組みが可能だと思っています。そうすれば来館者が異なる地域の展示に興味を持ち、ブラジルに行ってみようとか交流の機会が生まれることも期待されます」。

 北米ではボランティア活動が比較的活発で一定の支援体制があるため、南米ほど深刻な幽霊博物館化は少ないという。「それでも3世ならば祖父母への関心があっても、5世6世と世代が進む中で関心の低下は避けられないと思いますし、そこを食い止めて大事な歴史を次の世代に伝えていくには連携ネットワークの力が重要だと思っています」。

 今回の「Broken Promises」プロジェクトは博物館連携の新しい可能性を示したと語る。今後は「ブラジル、ボリビア、パラグアイ、アルゼンチンなどの博物館が連携し、みんなの力で活性化できないかを提案していきたいと思っています」と話した。

JICA横浜 海外移住資料館:https://www.jica.go.jp/domestic/jomm/index.html

「Broken Promises 破られた約束」のパネルの前で。左から、小嶋さん、原本さん、渡辺さん。2025年10月2日、横浜市。撮影 三島直美
「Broken Promises 破られた約束」のパネルの前で。左から、小嶋さん、原本さん、渡辺さん。2025年10月2日、横浜市。撮影 三島直美

(取材 三島直美)

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建友会第13回(2026年度)年次総会開催

あいさつする松原会長。建友会第13回(2026年度)年次総会。2025年11月25日、バンクーバー市。写真 建友会。
あいさつする松原会長。建友会第13回(2026年度)年次総会。2025年11月25日、バンクーバー市。写真 建友会。

11月25日に、第13回建友会年次総会(2026年度)を、ガーデナーズ協会2階会議室をお借りして開催しました。

25名の会員が会場に来場して出席し、2名の会員がZoomにて出席しました。

年次総会の開始に先立ち松原会長より挨拶、穴澤役員、和田会計役員から2025年の活動、会計報告がなされ、引き続き2026年度の活動、会計計画案が説明されました。

その後、2026年度の役員として、松原昌輝が会長、穴澤龍哉が副会長、和田健治・牧田仁美が会計、伊藤、吉武、Plamer、花木、村山、佐藤が役員の総勢10名が立候補・承認され、無事年次総会は終了しました。

年次総会終了後、食事と歓談をしたのち、穴澤副会長と和田役員をMCとして、ざっくばらんに会に参加した会員の方々に自己紹介等を行ってもらい会員間の交流を深めました。

会の最後は、穴澤新副会長の閉会の挨拶により締めくくり、2026年度も、役員・会員力を合わせ、建友会および日系コミュニティをより一層盛り上げていくことを決心しました。https://kenyukai.ca/2025-agm/

建友会第13回(2026年度)年次総会。2025年11月25日、バンクーバー市。写真 建友会。
建友会第13回(2026年度)年次総会。2025年11月25日、バンクーバー市。写真 建友会。
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建友会第13回(2026年度)年次総会。2025年11月25日、バンクーバー市。写真 建友会。
建友会第13回(2026年度)年次総会。2025年11月25日、バンクーバー市。写真 建友会。
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建友会第13回(2026年度)年次総会。2025年11月25日、バンクーバー市。写真 建友会。
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建友会第13回(2026年度)年次総会。2025年11月25日、バンクーバー市。写真 建友会。
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(寄稿 建友会)

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モントリオールからのアルバム11月

霜月の風景 ♪

モントリオールダウンタウン、霜月の風景

写真撮影:鎌田珠代

ダウンタウンのイルミネーション。

教会

HAB-モントリオールのホッケーチーム、Montreal Canadiensの拠点、Bell Centre付近の風景

写真撮影:鎌田珠代

霧雪(せつ)

モントリオール サンタクロースパレード 11月22日

Saint-Henri Ghost Tag

誰が深夜にこっそり描いたのだろうか?グラフィティの世界ではKIA(Killed in Action)はよく使われるスラングで、

・描いた本人の象徴(=危険を冒して描いた)
・亡くなった仲間のタグを残す追悼タグ

どちらの意味にもなることがある。
この写真の雰囲気が一気に重く、深くなります。

文と写真:鎌田淳平
Instagram:junpeke1984

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大人のためのワクチンリスト

 前回のコラムでも書いたように、町で唯一のインフルエンザ接種機関として、マネージャーの私が自ら最前線に立って、多くの患者さんにワクチン接種を行ってきました。久しぶりに顔を見る患者さんとは話が盛り上がり、また最近の患者さんが注射について気になっていることなどが分かって、大変参考になりました。

 一方で、たまった通常業務を片づけるために、夜遅くまで仕事をしている日も少なくありません。日本がバブル絶頂期だった昭和から平成にかけて育った世代なので、毎日の残業もあまり苦になりません。今どき「馬車馬のように働いていただく」なんて言ってしまう高市早苗首相とは、気が合うかもしれません(笑)。

 沢山働くのは良いと思いますが、誰もが年を取ると免疫力は下がりますよ、年齢に応じてワクチン接種を受けましょう!というのが今回のお話です。

免疫老化とは

 人間は歳を重ねるにつれ、免疫機能は自然と低下し、これを免疫老化と呼びます。免疫老化は、免疫応答に関わる細胞の機能が低下し、加齢に伴い感染症に対する抵抗力が弱くなります。このため、高齢の方はインフルエンザや肺炎球菌のような感染症、また帯状疱疹にかかりやすく、重症化のリスクも高まります。だからこそ、ワクチンで予防できる病気については、その力をうまく利用して、健康を守る手段として役立てて頂ければと思うわけです。以下、秋から冬にかけて検討したい、大人のためのワクチンリストです。

RSVワクチン

 呼吸器合胞体ウイルス(Respiratory syncytial virus: RSV)は乳幼児から高齢者まで幅広い年齢層で呼吸器感染症を引き起こすウイルスです。冬に流行し、乳幼児だけでなく高齢者にも重篤な肺炎や呼吸不全を引き起こします。75歳以上や心肺疾患のある方、COPDや喘息の方は特にリスクが高いです。80歳以上や基礎疾患のある高齢者では、RSVによる入院や死亡のリスクはインフルエンザと同程度まで高まることが報告されています。

 2023年に承認された2つのRSVワクチン(Arexvy®とAbrysvo®)は、いずれも重症化を約80%防ぐとされ、安全性も良好です。Arexvyは高齢者向けワクチンで主に65歳以上を対象としているのに対し、Abrysvoは高齢者向けに加え、妊婦さんに接種することで、生まれてくる赤ちゃんをRSVから守る目的でも使用されます。

 薬局によって多少の差はありますが、1回あたりおよそ270〜300ドル前後です。民間保険で一部または全額がカバーされる場合もあります。

 臨床試験では、Arexvyで3シーズン目、Abrysvoで2シーズン目まで一定の有効性が示されていますが、実際にどのくらい長く効果が続くかはまだ評価途上です。現時点でカナダのガイドラインでは追加接種(ブースター)は推奨されておらず、今後のエビデンスを踏まえて接種間隔が検討される見込みです。

肺炎球菌ワクチン

 肺炎球菌は細菌性肺炎の代表的な原因菌で、高齢者の肺炎による死亡に大きく関わっています。特に65歳以上で発症率が高く、肺炎だけでなく敗血症や髄膜炎の原因にもなります。

 これまで成人の肺炎球菌予防には、20種類の血清型をカバーする20価ワクチン Prevnar 20®と、23種類をカバーする23価ワクチン Pneumovax 23®が使われてきました。以前は、公費で接種できる Pneumovax 23®が主流でしたが、Prevnar 20®は糖鎖をタンパク質と結びつけた「結合型ワクチン」と呼ばれ、より質の高い免疫応答が期待できることから、自費接種ながらもこちらを選ぶケースが徐々に増えていました。そして2025年7月からは、65歳以上の方には Prevnar 20®が公費負担へ切り替わりました。副反応は腕の痛みなど一時的で軽いものが多く、一度だけの接種になります。ぜひ65歳以上の皆さんには受けて頂きたいワクチンです。

インフルエンザワクチン

 インフルエンザウイルスは毎年変異し、ワクチンも流行株に合わせて更新されます。ただ、今年11月に入って、今年はワクチンの型と流行型のミスマッチであるという報道(https://www.cbc.ca/news/health/cbc-explains-flu-shots-influenza-vaccine-2025-9.6976530)が出てからというもの、予防接種の意義についての質問が相次ぎました。煽り気味の記事でなんと厄介な報道が出たなと思いましたが、最後の方にはちゃんと効果はゼロではありませんから、接種を受けるようにしてくださいと書いてありました。

 BC州では6か月以上の住民に無料で提供されており、注射型のワクチンが中心ですが、子供向けに鼻にスプレーするタイプのワクチンも使用されています。高齢者用には抗原量が通常の4倍の高用量ワクチン(Fluzone HD®)もありますが、こちらは自己負担が発生します。在庫のない薬局も多いので、今から希望される方は予め薬局に連絡を取ることをお勧めします。

COVID-19ワクチン

 パンデミックの危機は過ぎても、COVID-19は無くなったわけではありません。そのため最新のワクチン接種が重症化を防ぐ鍵と言えます。アルバータ州ではCOVID-19ワクチンは約130ドルの自己負担となったのに対し、BC州では無料で提供されています。副反応で具合が悪くなるようなことがない限り、ぜひCOVID-19の予防接種を受け続けて頂くのが賢明かと思います。

帯状疱疹ワクチン

 帯状疱疹は、水痘ウイルス(chickenpox)が体内に潜伏したまま、加齢などで免疫力が低下した際に再活性化して起こる病気で、50歳頃から発症率が急増します。帯状疱疹そのものの痛みに加え、30%以上の高齢者でみられる帯状疱疹後神経痛は、日常生活に大きな支障を来すことがあります。季節性はなく、免疫力が落ちたタイミングで、年間を通じて誰にでも起こり得ます。

 現在使用されている帯状疱疹ワクチンShingrix®は、2〜6か月の間隔で2回接種されます。2回接種を完了することで、帯状疱疹の発症をおよそ80〜90%抑えることができます。一方で、副反応として接種部位の痛みや腫れ、発赤のほか、発熱、悪寒、倦怠感、頭痛、筋肉痛などの全身症状が比較的よくみられます。これらの症状は通常1〜3日程度で自然におさまりますが、2回目の接種後の方が、これらの症状がやや強く出る人が多いです。

 BC州では現在Shingrix®は自己負担(1回につき190ドル前後)のワクチンですが、民間保険が一部または全額を補助することがあります。2回接種で約400ドルと決して安いワクチンではありませんが、「帯状疱疹後神経痛だけは経験したくない」と接種を希望される方は後を絶ちません。

 最後になりますが、予防接種は保険のようなもので、万が一のときに備える手段のひとつです。年齢や持病の有無、生活スタイル、そしてお財布事情も含めて、ご自分にとってどのワクチンを受けるのが適当かをファミリードクターや薬剤師と相談しながら考えて頂ければ幸いです。

*薬や薬局に関する一般的な質問・疑問等があれば、いつでも編集部にご連絡ください。編集部連絡先: contact@japancanadatoday.ca

佐藤厚(さとう・あつし)
新潟県出身。薬剤師(日本・カナダ)。 2008年よりLondon Drugsで薬局薬剤師。国際渡航医学会の医療職認定を取得し、トラベルクリニック担当。 糖尿病指導士。禁煙指導士。現在、UBCのFlex PharmDプログラムの学生として、学位取得に励む日々を送っている。 趣味はテニスとスキー(腰痛と要相談)

お薬についての質問や相談はこちらからお願い致します。https://forms.gle/Y4GtmkXQJ8vKB4MHA

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