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Naomi Mishima

Naomi Mishima
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グラッドストーン日本語学園の1月行事「漢字検定実施」

漢字検定の様子。写真:グラッドストーン日本語学園
漢字検定の様子。写真:グラッドストーン日本語学園

 1年に2回、カナダで唯一漢字検定準会場として認定されている学園は、今年で22年目を迎えた。実施の週には大雪で公立学校は17日と18日が休校となり心配したが、交通事情には問題がなく20日に漢字検定を実施する事が出来た。

 この漢字検定は、日本国内はもとより世界の日本語学校でも受験を奨励している。海外の日本語学校にとって、日頃の学習の成果を発揮する良い機会でもある。また、自分のレベルに合わせて目標を少しずつ上げて達成感も味わえるという利点がある。

 今回、準2級から10級まで、大人から小学生までが受験した。

 受験前には問題集を見ている生徒が多く、10分前に教室に入ってからは監督からの説明に耳を傾けていた。

 10級から8級までは、40分間で早く問題を解き終えて出てくる生徒も多く「大丈夫だったと思う」と言って帰りがけに話す様子に子ども達の頑張りが伺えた。

 7級から準2級は60分だが、時間いっぱい使って顔を赤くして出てくる生徒が「四字熟語は難しい」と話していた。受験者の中に昨年学園中学科3年で3級を合格し、1年経った高等科で準2級(日本の高校生や大学生の受験が多い)に挑戦した生徒がいた。「継続は力なり」という言葉を証明してくれているようだった。

 この漢字検定結果通知は、春休み前に送られ、各設問の得点と評価や全受験者の平均が表示されるので、今後の勉強方法にも役立てる事が出来る。また、合格証書は、入試や就職の際の提出書類にもなっている。

(寄稿 グラッドストーン日本語学園)

グラッドストーン日本語学園での次回漢字検定
次回漢字検定は6月16日(日曜日)に実施予定。申込みは3月1日から4月6日。
連絡先:電話(604)515-0980
Eメール:info@gladstonejls.com

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和の学校@東漸寺 お寺deダンス*ワークショップ開催!

2月18日(日曜日)

バレンタインズデイ*スペシャル

「親子でダンス!」「子供と大人いっしょにダンス!」

午前10時~11時(対象:3歳~12歳と保護者、13歳~大人)

東京ディズニーランドでダンサー経験のある日本人講師による、こども向けダンスワークショップです。どうぞ、ご家族でご参加ください。 お寺でお待ちしております!

参加費:$12/お子様おひとり(対象年齢:3歳~12歳) 無料/保護者 $14/おひとり(13歳~大人)

 <お申し込み*お問い合わせ>和の学校@東漸寺TOZENJI コナともこ tands410@gmail.com

住所 209 Jackson street Coquitlam,B.C.

Japanese culutre school Homepage https://wanogakkou.jimdofree.com/

ダンス講師:Anna Dance StudioAnna- Akane
Tel: 604-365-9413
Mail: annadance2022@gmail.com
Instagram:@anna_dance_ak

【能登半島地震支援茶会】裏千家淡交会バンクーバー協会主催

日時: 2月11日 日曜日

場所: 東漸寺  209 Jackson St. Coquitlam, BC V3K4C1

席入り : 11:00  12:00  13:00  14:00  15:00

Fee : $30.00 plus donation

ご予約はE-Transferで Yoshino Nomura yoshinomura0330@gmail.com まで。

Comment欄に、ご希望のお席の時間、ご参加なさる方のお電話番号を記入してください。

収益金は、全て能登半島地震で被害を受けた地域への支援金として、寄付をさせていただきます。

皆様のお越しをお待ちしております。

和の学校@東漸寺から 2024年2月のお知らせ

「着付教室/着物クラブ」

2月4日、11日、18日、25日(日曜日)地下道場又は本堂にて

午前10時~午前11時半 グループレッスン(3名以上)

午後1時~午後2時半 セミプライベート(2名)&プライベートレッスン(1名)

*日時について変更もございますので、その都度ご連絡をいただけましたら幸いです。

参加費 $20/回

茶話タイム 午後12時~1時

(茶話タイム内で着物クラブも開催いたします。)

「フィルム向殺陣教室」

2月11日、25日 (日曜日)地下道場にて

2つのクラスがございます。

「殺陣*俳優&お稽古コース」午前10時~午後12時

「殺陣*初回&基礎コース」午後12時半~午後2時 

参加費 $20/回

合同茶話タイム 午後12時~1時

「キッズ&アダルト/ダンスワークショップ」

2月18日(日曜日) 午前10時~11時

参加費:$12/お子様おひとり(対象年齢:3歳~12歳) 無料/保護者

$14/おひとり(13歳~大人)

お問い合わせ、お申し込み 和の学校@東漸寺 コナともこ tands410@gmail.com  

詳しくは和の学校@東漸寺ページからご覧ください。 https://wanogakkou.jimdofree.com/

東漸寺での行事「能登半島地震支援茶会」

裏千家淡交会バンクーバー協会主催

日時: 2月11日 日曜日

場所: 東漸寺  209 Jackson St. Coquitlam, BC V3K4C1

Tel: 604-939-7749

席入り : 11:00  12:00  13:00  14:00  15:00

Fee : $30.00 plus donation

予約はE-Transferで Yoshino Nomura yoshinomura0330@gmail.com まで。

Comment欄に席入りの時間を記入してください。

収益は全て能登半島地震で被害を受けた地域への支援金として寄付いたします。

東漸寺住所 209 Jackson st. Coquitlam

東漸寺TOZENJIホームページ https://tozenjibc.ca/

2024年能登半島地震被災者支援のためのチャリティイベント開催「Noto Night」@日系センター

メトロバンクーバー在住の有志が、元旦に発生した2024年能登半島地震で被災者の支援のためのチャリティイベントの開催を計画しています。この地震は広範な地域と多くの人々に甚大な被害をもたらし、主催者はその再建と復興に協力することを目指しています。

開催日:          2024年2月17日(土)
時間:              午後7時~9時(開場:午後6時)
場所:             日系文化センター・博物館(日系センター)
                        (6688 Southoaks Cres. Burnaby)

イベントへの入場は寄付制になっており、コミュニティ全体が気持ちを一つにして団結し参加することを歓迎いたします。 集まった寄付金は全額を在バンクーバー日本国総領事館に引き渡し、被災地域に直接寄付されます。このイベントの開催においては、日系センターからは会場の確保などにおいて多大なご支援をいただきました。

「私たちは個人やコミュニティが集結したら新しい力が生まれると信じています。このイベントはメトロバンクーバーの住民が石川県、特に能登半島の方々にエールを送る機会です」と、イベントの主催者の一人である渡辺雅之さんは述べています。「私たちの寄付額は他と比べて少ないかも知れませんが、カナダからの思いと祈りが被災地の皆さんに届くことを願っています。」

イベントでは地元グループによるパフォーマンスや参加者同士の連携がより深まることを願っています。そのため、主催者はイベントの案内を広めていただく「サポーター」となる団体、企業、個人を募集しています。なお、「サポーター」の皆様にはご協力のお礼として、ポスターなどに名前を掲載させていただきます。

詳細や寄付方法については、bc.japan.friendship@gmail.com までお問い合わせください。

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“Noto Night” @ Nikkei Centre
A Fundraiser for those affected by the 2024 Noto Peninsula Earthquake

A group of Metro Vancouver residents is holding a fundraising event to provide aid and support to those affected by the New Year’s Day 2024 Noto Peninsula Earthquake. This tragic event has left many individuals and communities in need, and the organizers are dedicated to helping them rebuild and recover.

Date:                         February 17 (Sat), 2024
Time:                         7:00 PM – 9:00 PM (Doors open at 6:00 PM)
Location:           Nikkei National Museum & Cultural Centre (Nikkei Centre)
                            (6688 Southoaks Cres. Burnaby)

Admission to this event is by donation, and the community is invited to join in a spirit of solidarity. All the money raised will be handed over to the Consulate-General of Japan in Vancouver and will go directly towards the affected communities.  In addition, Nikkei Centre has generously cooperated with securing the venue and resources.

“We believe in the power of individuals and the community coming together to make a difference, and this event is an opportunity for Metro Vancouver residents to show their support for the people of Ishikawa Prefecture, particularly the Noto Peninsula,” said Mas Watanabe, one of the event organizers. “Our contribution may be small compared to others, but we hope that our thoughts and prayers from Canada will reach those in the affected areas.”

The event will feature live entertainment by local community groups and an opportunity for attendees to connect with each other.   The organizers are looking for groups, companies and individuals as “supporters” to spread the word about the event.  All the “supporters” will be acknowledged for their cooperation.

For more information or to make a donation, please contact bc.japan.friendship@gmail.com.

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2024年 第24回日系コミュニティー合同新年会

約250人が一堂を介した合同新年会 (Photo by Wendy Matsubuchi)
約250人が一堂を介した合同新年会 (Photo by Wendy Matsubuchi)

寒波の中、約250人が出席

 1月13日、ブリティッシュ・コロンビア州バーナビー市の日系文化センター・博物館で、第24回日系コミュニティ―合同新年会が開かれた。寒波に見舞われたメトロ・バンクーバーだったが、当日は約250人が一堂に介し、新年のあいさつを交わし歓談した。
 合同新年会はグレーターバンクーバーJCCA(日系カナダ市民協会)、日系文化センター・博物館、日系シニアズ・ヘルスケア住宅協会の共催で、ボランティアからなる実行委員会によって運営されている。毎年協賛団体が増加する中、個人参加も含めて今年もウエイトリストが出来た。
 司会の大和奈緒美さんと福島竜さんに紹介された日系文化センター・博物館のハーブ・オノ理事長が冒頭でスピーチし、全員で能登半島地震の犠牲者に黙とうを捧げた。続いてルイーズ阿久沢理事が「昨年コロナ禍を経て3年ぶりに開催した際には、多くの人に再会を楽しんでいただけました。今後も新しい出会いや横のつながりを大切に、新年の伝統であるこの会を続けていきたいと思います」と挨拶した。
 来賓の丸山浩平在バンクーバー日本国総領事は能登半島地震他への哀悼やお見舞いの意を述べつつ、良い一年となるよう共に取り組んで行きたいと呼びかけ、乾杯の音頭を取った。

炙りマーケット特製お節と精進料理のお弁当(Photo by Louise Akuzawa)
炙りマーケット特製お節と精進料理のお弁当(Photo by Louise Akuzawa)

 各テーブルには、カナダで初めて日本酒を作った日本人、及川甚三郎氏の貢献を記念する日本酒が振る舞われ、出席者は『炙りマーケット』特製のお節と精進料理のお弁当に舌鼓を打った。テーブル対抗ゲームは、JET同窓会BC・ユーコン支部によるミニ・ジャパンボウル。続いて岡垣さとみ首席領事のサポートによるラッフルチケット当選番号の発表。締めは恒例の盆踊り。さつき会のリードで出席者も一緒に楽しんだ。
 閉会の挨拶をした五明明子実行委員長は、チケットがまたたくまに完売しウエイトリストが出る中、当初より増やして250食をケータリングしてくれた炙りマーケット、運営資金のためのラッフルチケット販売を担当した女性企業家協会とさつき会ほか、協賛・協力団体に謝辞を述べた。またボランティアで準備を進めてきた実行委員ひとりひとりを紹介し、感謝の言葉を述べた。
 24回目を迎えた合同新年会は寒波にもかかわらず、多くの人に温かさと笑顔を残して今年も成功裏のうちに終了した。
(寄稿 日系コミュニティー合同新年会実行委員会)

冒頭のあいさつと乾杯の音頭を取った丸山浩平総領事 (Photo by Wendy Matsubuchi)
冒頭のあいさつと乾杯の音頭を取った丸山浩平総領事 (Photo by Wendy Matsubuchi)
丸山浩平総領事(右から3人目)ご夫妻を来賓に迎えて(Photo by Wendy Matsubuchi)
丸山浩平総領事(右から3人目)ご夫妻を来賓に迎えて(Photo by Wendy Matsubuchi)
乾杯!(Photo by Wendy Matsubuchi)
乾杯!(Photo by Wendy Matsubuchi)
さつき会のリードによる盆踊り(Photo by Wendy Matsubuchi)
さつき会のリードによる盆踊り(Photo by Wendy Matsubuchi)
合同新年会実行委員と当時お手伝いのみなさん
合同新年会実行委員と当時お手伝いのみなさん

第21回 何もできない私とセレンディピティ(2)

 「何もできない私」でも楽しむことはできる。美術芸術を観て聴いて楽しむ。「なけ無しのお金」でロンドンの「ローヤル オペラ」へ、ニューヨークの「メトロポリタン オペラ」、行けば安いYMCAに泊まり、地下鉄で移動。「サンフランシスコ オペラ」は娘の所に泊まり「ワーグナーのリングサイクル」4本全部見た。無論「バンクーバー オペラ」、VSO「バンクーバー シンフォニー」はシーズンパスを買い夢中になった。頑張るVMO「バンクーバー メトロポリタン オーケーストラ」の若い音楽家を応援したくて必ず行く。絵も彼方此方、ルーブルではモナリザが細い廊下の手の届く所に飾られていた1960年時代から何回行っただろう。カナダへ移民前に勤めていたドイツの航空会社ではトレーニングに毎年ゼーハイムへ行かされる。行けば街中にある無料絵画館を観て回った。無料航空券が週末貰えるので、ヨーロッパをあちこち歩き、観てまわった。自分には出来ない芸術作品だけれど観て聴いて感じて楽しむ自分がいる。それが私の「セレンディピティ」だ。

 そして、ある日私はバンクーバーの「歌声喫茶」広告を見た。昔、日本にも歌声喫茶があり、音痴の私を友人が連れて行ってくれたことがある。そこでは音痴で歌っても平気だった。色々思い出しバンクーバーの歌声喫茶に行ってみたくなった。

 日本での歌声喫茶の体験から半世紀以上たった今、ここバンクーバーの「歌声喫茶」がどんな所か知らず、一人で行くのは気が引けた。全く情報がない。そんなある日、誰かが「歌声喫茶」でピアノは「前田多枝」さんが弾いていると教えてくれた。インドの私の占い師は『あなたの寿命はインドカレンダーで82-83歳です』と言った。もう西暦で私は83歳、寿命を心配しながら、音痴、悪声でも誰かと一緒に歌ってみたい熱烈な思いがあった。

 多枝さんは私を知らない。でも私は彼女に会い、知っていた。それは、ナブコーラスの妹尾翠さん(昨年2023年4月29日に亡くなられた)がある日「北バンクーバーである日本の人達のコンサートに行こう」と小さな教会へ連れて行ってくれたのだ。日本の人達が歌う、それは楽しい素晴らしいコンサートだった。その時、前田多枝さんがピアノを弾いた。コンサートの終了後はポットラックで皆の持ち寄ったスナックがテーブルの上に綺麗に置かれ、その一つに砂糖和菓子があった。コンサートも楽しかったけれど、私の大好きな砂糖和菓子!それが綺麗で美味しくて、美味しくて忘れられなかった。

 当時、バンクーバー新報に私はコラムを書いていた。それでその楽しかったコンサートと砂糖和菓子の事を書いた。暫くして読者の一人からコメントをいただいた。コメントの主は前田多枝さんだった。其れだけではない、あの砂糖和菓子を作ったのはなんとその彼女だった。あのコンサート中、歌い手の為にピアノを弾く彼女の気配りと優しさ、機敏さを私は観客の1人としてずっと見ていた。そして、オーガナイズする人達の人力にも、感動と感謝だったのだ。
 そして、悪声音痴でも、皆と一緒に歌える多枝さんのいる「歌声喫茶」。とうとう私は思い切って2023年2月から「歌声喫茶」に出席させてもらうことにした。

セレンディピティ(英語: serendipity)とは、素敵な偶然に出会ったり、予想外のものを発見すること。また、何かを探しているときに、探しているものとは別の価値があるものを偶然見つけること。平たく言うと、ふとした偶然をきっかけに、幸運をつかみ取ることである。

許 澄子
2016年からバンクーバー新報紙でコラム「老婆のひとりごと」を執筆。2020年7月から2022年12月まで、当サイトで「グランマのひとりごと」として、コラムを継続。2023年1月より「『セレンディピティ』幸運をつかむ」を執筆中。
「『セレンディピティ』幸運をつかむ」はこちらから全てご覧いただけます。

カナダで薬剤師(1)

 令和6年能登半島地震により被害に遭われた皆様には、心からのお見舞いを申し上げます。そして、ご家族や大切な方々を亡くされた皆さまへ、謹んでお悔やみを申し上げます。また、被災地への物資輸送の際に航空機接触事故で犠牲になられた自衛隊の方々に、ご冥福をお祈り致します。

 さて、2020年に新型コロナウイルスが流行してから数年間の充電期間を経て、コラムを再開しましたが、日加トゥデイオンライン版ではきちんと私の自己紹介をしていませんでした。そこで今回は、私がどのような経緯でカナダで薬局薬剤師になったかについて書いてみたいと思います。どうか気軽に読んでください。

 まずは名前ですが、佐藤厚(さとうあつし)です。カナダで生活しやすいように、日本人でもニックネームを持っておられる方も結構いますが、私はそのまま本名で生きています。一回で名前を覚えてもらえることは稀ですが、それでもAtとsushiと綴りを分けて説明すると「おー、君はスシか!」と言った具合にスッと覚えてもらえます。

 両親ともに日本人で、生まれ育ちも新潟県という生粋の日本人ですが、「これからは海外だ!」という、田舎にしては先見の目と気合を併せ持つ母親の影響で英語と海外生活に興味を持つようになりました。大学1年生の春休みに、当時宣伝していたバンクーバー短期語学留学に参加し、人生初の海外渡航でバンクーバーを訪れました。到着早々、右側通行する車や街に溢れるコーヒーの匂い、誰でも気軽に「ハウズイッゴーイン?」と話しかけてくるような陽気でオープンかつ大雑把なところがピタッとハマり、こんなところで生活してみたいと思いました。

 また、普通の人なら渡航前に地球の歩き方のようなガイドブックで色々下調べすると思いますが、田舎者の私は世の中にそんなガイドブックがあることさえも知りません。またインターネットはようやく社会に普及し始めたばかりで、サッと調べ物ができるようなスピードではありませんでした。ですから、渡航前の資料は留学エージェントのパンフレットぐらいだったと思います。だから尚更のこと、人生で初めてみる外国カナダに、色々な意味で衝撃を受けた訳です。

 もう一つ海外を目指した理由として、ちょうど私が大学生の頃、日本の薬剤師の在り方が大きく変わろうとしていたことがあります。1990年に政府主導で医薬分業が推進されたことで、薬剤師が病院の調剤室にこもって薬を取り揃える時代は終わり、病院やクリニックの門前薬局で、薬剤師が患者さんにお薬の説明をし、服薬管理をするようになっていました。

 それでも、日本の薬剤師業務は北米より30年遅れているというのが当時の通説で、しかも当時の米国のギャロップ社による信頼される職業ランキングでは、薬剤師が毎年のように一位を獲得していた時代です。大学の入学式でも、学長先生が「北米の薬剤師に追いつけ追い越せ」という旨の訓示をされました。

 良く言えば素直、別の言い方をすれば恐ろしいほどの単純思考を持つ私は、今風にいえば「ヤバい(カッコ良すぎるという意味)!やっぱりこれからは北米で薬剤師でしょ!」と思わずにはいられませんでした。その後、毎回切羽詰まりながらも留年することなく薬学部(当時は4年制)を卒業し、また合格点ギリギリ薬剤師免許を取得。近いうちに薬学教育は6年制になるだろうということで、そのまま大学院にも進みましたが、日本国内で薬剤師として働いたり、研究者として生きていく人生は全くイメージできませんでした。むしろ海外生活への憧れは年々強まり、DVD(当時はかなり最新のテクノロジー)で米国の医療ドラマ「ER」を何度となく見て、海外の医療現場で働く自分をイメージし、鼓舞していました。

 私の海外志向が固まったのはそんな経緯ですが、その後すんなりカナダで薬剤師になれたという訳ではありません。主に薬のサイエンスにフォーカスした日本の薬学教育と、その頃すでに患者さんの薬学的ケアに重点を置くカナダのそれとは大きく異なっていたため、カナダの薬剤師国家試験で求められる知識の枠組みを理解するのに苦労しました。特に模擬患者さんに対応し、問題解決することが求められる実地試験に関しては、コツが掴めず最後まで非常に苦労しました。大きな理由として、そのような実地トレーニングをしていなかったことと、日本では薬剤師の仕事の範囲外の内容まで出てきましたから、当然といえば当然の成り行きです。

 薬局でアシスタントやボランティアとして働くことでも出来れば、現場の薬剤師のやることを習うよりも慣れる感じでどんどん吸収できたとは思いますが、長期滞在できるビザがなく、日本と往復しながら短期滞在を繰り返していたため、それも叶いませんでした。もっとも薬局マネージャーという現在の私の立場で考えれば、履歴書にどんなに立派に「日本で薬剤師、現在カナダの薬剤師免許に挑戦中です」と書いてあっても、どこの馬の骨とも分かりませんから、そんな人を短期でボランティアで預かるリスクは大です。薬剤師は人の命を預かる仕事ですし、薬局には多くの麻薬も保管してありますから、よほど信頼できる人でなければ、薬局でボランティアをするのはかなり難しいことだと思います。

 そして極めつけは、やはり日頃から英語で話せる友達やガールフレンドがいなかったことで、現実的にカナダで薬剤師として仕事ができるレベルのスピーキング力を独学で身につけるのは困難を極めました。

 では、どうしたか?

 カナダの国家試験で失敗を繰り返し、先の見えない暗いトンネルを歩いている間も時間は流れ、日本でソーシャルネットワークサイトの先駆けとも言える「ミクシィ」が流行するようになりました。そのミクシィの海外医療従事者グループで、現在はビクトリアにあるウォールマートのVictoria Hillside店で薬剤師として勤務する苗村英子さんと知り合い、アドバイスをもらうことができました。

 苗村さんは、ブリティッシュコロンビア大学(UBC)で導入されたばかりのCanadian Pharmacy Practice Program(CP3プログラム)を第2期生として受講し、その後国家試験に合格したとのこと。薬剤師の移民に免許取得をサポートする目的として、トロント大学で始まった外国人薬剤師用のブリッジングプログラムがUBCでも取り入れられ、これがかなり役に立ったとのことでした。

 その時点の私は、かろうじて筆記試験には合格したものの、実地試験は3回の失敗を重ね、次の試験が不合格なら、もう一生カナダでは薬剤師になれないというピンチな場面にありました。良くも悪くもカナダの薬剤師国家試験では受験回数に制限があるのです。

 これは人生最後のカナダ長期滞在になるかもしれないということで、この年のワーキングホリデービザを取得して渡加。まずはUBCのCP3プログラムに入ることを目標にし、英語の基準を満たすためにIELTSを何度も受験。これも私にとっては簡単なものではなく、特に悪戦苦闘していたスピーキングのテスト(当時は試験官との面接)の前にはリラックスして頭を柔らかくするためにビールを飲んでみるなど、あらゆる手を尽くしました。その甲斐もあってか、ギリギリのところでCP3の受講要件を満たすことができ、CP3プログラムに入ることができました。実際、最終スコアの通知が届いた時点で、2007年のCP3春クラスは既に始まっていましたから、滑り込みでギリギリセーフといった感じでしょうか。

 小さなクラスで10人程度クラスメートがいましたが、私と同年代か年上の人がほとんど。様々な国から同じ目的を持った人が集まり、当たり前のようにテストに合格するぞという雰囲気があったので、私も最後までやる気を維持することができました。

 4ヶ月の座学と2ヶ月の薬局実習という2部構成でしたが、もっと実地訓練が必要だと認識していた私は先生に実習の延長をお願いしてみたものの叶わずじまい。プログラム終了から試験本番までの1ヶ月間は、クラスメートと服薬指導の練習を繰り返しました。

 本当に人生最後のチャンスとなると逆に気持ちが落ち着くもので、試験中はそれなりに問題の意図を汲み取りながら対処することが出来ました。そして、30歳にして、晴れてカナダの薬剤師になることができました。

 ここに至るまで色々な出会いがありましたが、あの時ミクシィで苗村さんと出会っていなければ、私は今頃カナダで薬剤師になっていなかったと思います。また、当時バンクーバーで出会った現在の妻の励まし抜きには、今の自分はありません。

 しかし、何かになるというのは、何事においてもそうであるように、新たなスタート地点に立ったということを意味します。次回は、これまでのカナダでの薬剤師人生についてお話しします。(続く)

*薬や薬局に関する質問・疑問等があれば、いつでも編集部にご連絡ください。編集部連絡先: contact@japancanadatoday.ca

佐藤厚(さとう・あつし)
新潟県出身。薬剤師(日本・カナダ)。 2008年よりLondon Drugsで薬局薬剤師。国際渡航医学会の医療職認定を取得し、トラベルクリニック担当。 糖尿病指導士。禁煙指導士。現在、UBCのFlex PharmDプログラムの学生として、学位取得に励む日々を送っている。 趣味はテニスとスキー(腰痛と要相談)

全ての「また お薬の時間ですよ」はこちらからご覧いただけます。前身の「お薬の時間ですよ」はこちらから。

「カナダ“乗り鉄”の旅」第9回 ご乗車は「日曜はダメよ」の“ゆとり運行”路線~世界で5番目に住みやすい都市・バンクーバー編

カナダ・バンクーバーで運行している「ウエスト・コースト・エクスプレス」(WCE)の2階建て客車(2023年12月22日、大塚圭一郎撮影)
カナダ・バンクーバーで運行している「ウエスト・コースト・エクスプレス」(WCE)の2階建て客車(2023年12月22日、大塚圭一郎撮影)

大塚圭一郎

 全線無人運転の鉄道「スカイトレイン」や路線バス、水上バス「シーバス」を早朝から深夜まで高頻度で走らせているカナダ西部ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバー都市圏の運輸当局トランスリンクは、「カナダ最強の公共交通機関」と呼んでも過言ではない。ところが、そんな“働き者”のトランスリンクに似つかわしくなく平日に5往復しか運行せず、1960年の映画「日曜はダメよ」(Never on Sunday)と言わんばかりに土日と祝日は原則として運休する“ゆとり運行”の鉄道路線もある。

【トランスリンク】カナダ西部ブリティッシュ・コロンビア州(BC州)バンクーバー都市圏の公共交通機関を所管する運輸当局の通称。正式名称は「南岸ブリティッシュ・コロンビア交通公社」で、本部はBC州ニューウエストミンスター市にある。かつてはBC州の運輸当局「BCトランジット」が州内の公共交通機関を一元的に担っていたが、バンクーバー都市圏だけを管轄する当局としてトランスリンクが1998年に設立された。2023年(1~12月)の予算案によると、利用者が支払う運賃などの運輸収入は約7億カナダドル(約760億円)と、歳入全体(約21億9千万カナダドル)の約29%にとどまる。このため連邦政府や地元政府の補助金、燃料税や駐車場利用料金などの財源で賄っている。

最終列車は午前7時25分発

ウエスト・コースト・エクスプレス(WCE)の路線図(トランスリンク提供)
ウエスト・コースト・エクスプレス(WCE)の路線図(トランスリンク提供)

 鉄道路線「ウエスト・コースト・エクスプレス」(WCE)はバンクーバー市郊外の住宅地にあるミッションシティー駅と中心部のウオーターフロント駅の東西約69キロを片道1時間15分で走る。バンクーバー中心部の在住者または滞在者にとって同じ日に全線を“制覇”するのは難しい。

 というのも、運行する平日の朝に近郊の住宅地からバンクーバーの勤務先へ向かい、夕方に帰宅する通勤客向けのダイヤだからだ。ウオーターフロント発ミッションシティー行きは最初の出発が午後3時50分、最終は午後6時20分だ。

 一方、ミッションシティー発ウオーターフロント行きの始発は午前5時25分で、最後に出発するのは午前7時25分。このため、ウオーターフロント発着で同じ日にWCEで往復するのは不可能だ。

 それでは公共交通機関でウオーターフロント駅からWCEに全線乗車し、同じ日に戻れるのか。その調査結果は最後にお伝えしたい。

開業110年の元“玄関口”

バンクーバーのウオーターフロント駅舎(23年12月22日、大塚圭一郎撮影)
バンクーバーのウオーターフロント駅舎(23年12月22日、大塚圭一郎撮影)

 WCEの起点のウオーターフロント駅は今年で開業から110年。開業から約65年間はカナディアン・パシフィック鉄道<現在のカナディアン・パシフィック・カンザスシティー(CPKC)>の東部ケベック州モントリオールなどと結ぶ大陸横断列車が発着するバンクーバーの“玄関口”で、カナディアン・ナショナル鉄道(CN)の大陸横断列車と火花を散らしていた。

 しかし、両社の旅客鉄道部門が1978年にVIA鉄道カナダへ移管され、翌79年には大陸横断列車の発着がCNの使っていた現パシフィック・セントラル駅に一本化された。

 近郊と結ぶ路線が発着するのにはオーバースペックのように映る駅舎は、かつてカナディアン・パシフィック鉄道が経営するホテルの建物だった。大陸横断列車が発着していたプラットホームの跡では、現在はCPKCが所有している貨物線を活用して1995年に運行が始まったWCEが発着している。

発車までの残り時間を表示

 ウオーターフロント駅の自動改札機で集積回路(IC)乗車券「コンパス」をかざして通路を進むと、正面にはノースバンクーバー市と結ぶシーバスの搭乗口への通路、左手にはスカイトレインの路線「エキスポライン」のプラットホームに向かう下り階段があった。

ウオーターフロント駅のWCE乗り場(23年12月22日、大塚圭一郎撮影)
ウオーターフロント駅のWCE乗り場(23年12月22日、大塚圭一郎撮影)

 WCEの乗り場を探していると、斜め左に向かう通路があるのを見つけた。頭上の電光掲示板は「列車の発車まで17:38(17分38秒)」と記しており、次の列車の発車時刻までの残り時間と一致する。この通路を進むと男性係員がおり、水色の端末を指さして「ここでカードをタッチしてください」と話した。

 改札機でコンパスをかざしたばかりだが、指示通りにコンパスをかざすと「よくできました」とばかりに小さなキャンディーをくれた。クリスマスを目前に控えた時期だったためで、なんと係員はサンタクロース風の帽子をかぶっていた。

ウオーターフロント駅の隣に並んだWCEの機関車。手前がEMD製(23年12月21日、大塚圭一郎撮影)
ウオーターフロント駅の隣に並んだWCEの機関車。手前がEMD製(23年12月21日、大塚圭一郎撮影)
WCEの2階建て客車内に取り付けられた「ボンバルディア・トランスポーテーション」の銘板(23年12月22日、バンクーバーで大塚圭一郎撮影)
WCEの2階建て客車内に取り付けられた「ボンバルディア・トランスポーテーション」の銘板(23年12月22日、バンクーバーで大塚圭一郎撮影)

 階下のホームには、アメリカ(米国)のEMDが製造した機関車が、カナダの輸送機器メーカーのボンバルディアの鉄道車両部門だったボンバルディア・トランスポーテーション(現在はフランスのアルストム)が製造した2階建て客車を連結した列車が既に停車していた。トランスリンクは「利用者数に応じて客車は3~10両連結している」と説明する。

車窓に見覚えがあるコンテナ

WCEの客車の2階にある座席(23年12月22日、大塚圭一郎撮影)
WCEの客車の2階にある座席(23年12月22日、大塚圭一郎撮影)

 客車に乗り込んで2階に上がり、向かい合った4つの座席の間にテーブルを備えた一角に乗り込んだ。机上には電源コンセントも備えている。北側に当たる左手の車窓にはバンクーバー港の手前に貨物ヤードが広がっており、見覚えがある白文字で「ONE」と記された白色のコンテナが積まれていた。

 日本の海運大手の日本郵船、商船三井、川崎汽船のコンテナ定期船事業部門を統合して2017年に発足した「オーシャン ネットワーク エクスプレス ジャパン」(ONE)のコンテナだ。

ウオーターフロント駅に隣接した貨物ヤードに積み上げられた「ONE」のコンテナ(23年12月22日、大塚圭一郎撮影)
ウオーターフロント駅に隣接した貨物ヤードに積み上げられた「ONE」のコンテナ(23年12月22日、大塚圭一郎撮影)

 私が駐在している米国首都ワシントンの近郊で見る貨物列車は、ONEのコンテナを運んでいることは皆無に等しい。太平洋を挟んだカナダ西海岸が日本との貿易の最前線であることを再認識した。

延々と続く「ウオーターフロント」

WCEの車窓からのばら積み貨物船(23年12月22日、大塚圭一郎撮影)
WCEの車窓からのばら積み貨物船(23年12月22日、大塚圭一郎撮影)

 列車は定刻の午後4時20分にウオーターフロント駅を出発。左手の車窓は貨物ヤードがしばらく続いた後、カナダ砂糖大手ロジャース・シュガーの子会社、ランティックのバンクーバー製糖工場の大きな建屋が出現した。

 ウオーターフロント駅を出発したにもかかわらず、その後はバラード海峡に沿った「ウオーターフロント」の景色が延々と続いた。

 同乗していた息子が「長崎県佐世保市の風景に似ている」とつぶやいた。確かにWCEの水辺を縫うように線路が続く様子は、長崎県の早岐(はいき)駅(佐世保市)と諫早駅(諫早市)の大村湾沿いを駆けるJR九州大村線をほうふつとさせる。

長崎県を走るJR九州大村線から見た大村湾(20年2月22日、大塚圭一郎撮影)
長崎県を走るJR九州大村線から見た大村湾(20年2月22日、大塚圭一郎撮影)

 ただ、カナダ統計局の2021年調査で人口が約264万3千人に達するバンクーバー都市圏は、20年時点で約259万6千人とほぼ同規模の福岡都市圏(福岡市や糸島市など10市7町)により似ているとの印象を抱いた。海に近いエキゾチックな雰囲気も、幅広いジャンルのレベルが高い飲食店がひしめいている街の性格もそっくりだ。

 WCEから眺める水辺は夕日で染められるようになり、停泊中のばら積み貨物船や、年季が入った鉄橋のアイアンワーカーズ記念橋と見事に調和している。世界的に知名度が高い国際都市ながらも、中心部の近くで絶景を味わえるバンクーバーに改めて魅了された。

WCEの車窓からのアイアンワーカーズ記念橋(23年12月22日、大塚圭一郎撮影)
WCEの車窓からのアイアンワーカーズ記念橋(23年12月22日、大塚圭一郎撮影)

次の駅の到着は24分後

 それにしても、次のムーディーセンター駅に近づく気配が全くない。着いたのはウオーターフロント駅を出発して実に24分後だった。

バンクーバーにあるWCEのコキットラムセントラル駅舎(23年12月22日、大塚圭一郎撮影)
バンクーバーにあるWCEのコキットラムセントラル駅舎(23年12月22日、大塚圭一郎撮影)

 にもかかわらず次のコキットラムセントラル駅までの駅間距離は短く、わずか5分後に到着。本当は終点のミッションシティー駅まで乗りたかったが、コキットラムセントラル駅がスカイトレインと接続する最後の駅のため全線乗車は断念して下車した。

 下車時に、駅にある水色の端末にコンパスをかざして決済した。大人運賃は6・80カナダドル(約740円)で、現金払いの場合の8・05カナダドルより安い。

 さて、ウオーターフロント駅を発着してWCEに全線乗車して同じ日に戻れるのかを調べた。すると今年1月上旬時点のダイヤを検索したところ可能だった。

 一つのコースでは、ウオーターフロント駅の始発の午後3時50分に出る列車に乗ると、終点のミッションシティー駅に午後5時5分に到着する。

 帰路は午後5時40分に出発するBCトランジットの31系統路線バスのブルキンエクスチェンジ行きに乗り、終点で下車する。11分後に発車する1系統ハイストリート行きでハイストリートモールへ、続いて17分後に出る66系統フレーザーバレー行きで「ローヒード駅」という名称のバス停で降りる。

 目の前にあるスカイトレインの路線「エキスポライン」のローヒード・タウン・センター駅でウオーターフロント行きに乗り込めば午後8時半すぎに戻れる。バンクーバーと近郊の往復にもかかわらず約4時間40分余りの時間を要し、東海道・山陽新幹線の「のぞみ」ならば東京駅から小倉駅(北九州市)への移動時間に相当する。

 ただし、WCEが運行しているのは原則として平日だけだ。ご乗車は「日曜はダメよ」。

WCEに乗車中の筆者(23年12月22日)
WCEに乗車中の筆者(23年12月22日)

共同通信社ワシントン支局次長で「VIAクラブ日本支部」会員の大塚圭一郎氏が贈る、カナダにまつわる鉄道の魅力を紹介するコラム「カナダ “乗り鉄” の旅」。第1回からすべてのコラムは以下よりご覧いただけます。
カナダ “乗り鉄” の旅

大塚圭一郎(おおつか・けいいちろう)
共同通信社ワシントン支局次長・「VIAクラブ日本支部」会員

1973年、東京都生まれ。97年に国立東京外国語大学外国語学部フランス語学科を卒業し、社団法人(現一般社団法人)共同通信社に入社。大阪支社経済部、本社(東京)の編集局経済部、3年余りのニューヨーク特派員、経済部次長などを経て2020年12月から現職。運輸・旅行・観光や国際経済の分野を長く取材、執筆しており、VIA鉄道カナダの公式愛好家団体「VIAクラブ日本支部」会員として鉄道も積極的に利用しながらカナダ10州を全て訪れた。

優れた鉄道旅行を選ぶ賞「鉄旅(てつたび)オブザイヤー」(http://www.tetsutabi-award.net/)の審査員を13年度から務めている。共著書に『わたしの居場所』(現代人文社)などがあり、CROSS FM(福岡県)の番組「Urban Dusk」に出演も。他にニュースサイト「Yahoo!ニュース」や「47NEWS」などに掲載されているコラム「鉄道なにコレ!?」、旅行サイト「Risvel」(https://www.risvel.com/)のコラム「“鉄分”サプリの旅」も連載中。

キャピラノサスペンションブリッジで、バレンタイン・ライトアップ

つり橋がバレンタイン・ライトアップでお出迎え。揺れる橋を2人で渡るとロマンチックな雰囲気はさらに...。Photo by ©Capilano Suspension Bridge Park
つり橋がバレンタイン・ライトアップでお出迎え。揺れる橋を2人で渡るとロマンチックな雰囲気はさらに...。Photo by ©Capilano Suspension Bridge Park

 バンクーバーの観光スポット「キャピラノサスペンションブリッジ」。大きく揺れる巨大なつり橋を中心に、ウォーキングが楽しめるコースが張り巡らされ、アクティビティや風景に飽きることがないのが魅力。

 そのつり橋やクリフウォークが今年もバレンタインをテーマにしたイルミネーションに彩られる。

ロマンチックな雰囲気に包まれる公園内。Photo by ©Capilano Suspension Bridge Park
ロマンチックな雰囲気に包まれる公園内。Photo by ©Capilano Suspension Bridge Park

 まだ寒さが残るノースバンクーバーで、ロマンチックな雰囲気に包まれるキャピラノサスペンションブリッジ。期間限定で楽しめるアクティビティやパーク内レストランでは特別メニューも用意されている。

 チケットはオンラインで事前購入が必要。入園は30分単位で予定されている。ブリティッシュ・コロンビア州民対象のBC州年間パス保有者もオンラインで予約が必要。詳細はウェブサイトを要チェック。期間中はバンクーバー・ダウンタウンのカナダプレースからは無料シャトルバスが往復している。

Capilano Suspension Bridge Park featuring Love Lights

日時:2月2日~25日 10:00 am~ 8:00 pm、14日~18日 10 am~9 pm
場所:Capilano Suspension Bridge Park(3735 Capilano Road, North Vancouver)
ウェブサイトhttps://www.capbridge.com/events/love-lights/

クリフウォークを渡り切ったところにあるArc de Lumina。Photo by ©Capilano Suspension Bridge Park
クリフウォークを渡り切ったところにあるArc de Lumina。Photo by ©Capilano Suspension Bridge Park
イルミネーションに彩られたクリフウォーク。それでも渡るときはやっぱりドキドキ...。Photo by ©Capilano Suspension Bridge Park
イルミネーションに彩られたクリフウォーク。それでも渡るときはやっぱりドキドキ…。Photo by ©Capilano Suspension Bridge Park
つり橋には赤いイルミネーションも。Photo by ©Capilano Suspension Bridge Park
つり橋には赤いイルミネーションも。Photo by ©Capilano Suspension Bridge Park
つり橋と一緒に、キャピラノ渓谷もバレンタイン・ライトアップ。Photo by ©Capilano Suspension Bridge Park
つり橋と一緒に、キャピラノ渓谷もバレンタイン・ライトアップ。Photo by ©Capilano Suspension Bridge Park

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2月のお知らせ 日系文化センター・博物館

日系文化センター・博物館
Nikkei National Museum & Cultural Centre
6688 Southoaks Crescent, Burnaby BC V5E 4M7
TEL 604.777.7000
info@nikkeiplace.org   centre.nikkeiplace.org
受付・ミュージアム営業時間:火~土 午前10時~午後5時 休館日:日月祝

雛まつりに先駆けて2月21日から3月2日まで、雛人形を展示します。ぜひお越しいただき、鑑賞の際に写真をお撮りください。一部の雛人形はご購入いただけます。雛まつりに関連した文化プログラムも予定しておりますので、詳細はウェブサイトをご覧ください。

プログラム

日系センターでは、日本語でのプログラムも開催しております。柔道、合気道、書道、歌声喫茶、日本舞踊、囲碁、将棋、そろばん、和太鼓、フラダンス、ラインダンス、バドミントン、ピクルボール、シニアカラオケなど、ぜひご参加ください。

日系ブックストア

毎週 火・木・金・土、午前11時~午後3時、2階
状態の良い本の寄付を受け付けております。

常設展:「体験:世代を超えて受け継がれる、困難を乗り越え立ち上がる力」では、日系人の歴史を日本語でご紹介しております。2階の入場は無料です。

ミュージアムショップ

日系の歴史に関する書籍や、日本からの輸入品、地元作家によるハンドメイド品を取り揃えております。お気軽にお立ち寄りください。

会員募集
日本文化と日系人の歴史をサポートいただけませんか。会費収入は施設の維持費や展示、イベント、プログラムの充実に活用されます。会員の皆様には割引特典もございます。

バンクーバー日系人合同教会から2024年2月のお知らせ

  • 毎週日曜日午前11時より教会礼拝堂で行い、礼拝の後、軽食をいただきながら親睦の時を持っています。クリスチャンでない方も留学、ワーキングホリデーで来られた方も大歓迎です。 Zoom (ID 5662538165、パスコード1225)と教会Facebookに紹介されたYoutubeでオンライン参加もできます。
  • バイリンガル礼拝案内 :2月11日(日)午前11時より
  • シニア・初心者ラインダンス 毎週土曜午前11時から12時 会費$1、ダンスの後、軽食(実費)をいただきながら交流の時を持ちます。
  • Zoomで聖書を読む会(火曜、水曜)があります。
  • ダウンタウンイーストサイドのストリートでサンドイッチ等の手渡し:木曜日午前9時から教会でサンドイッチとコーヒーの準備、10時半から11時の配布のボランティアをしてみませんか?(場所はカーネギーコミュニティーセンタ―横)
  • 結婚、葬儀、その他の人生相談をお伺いします。

お問合せ:604-618-6491(テキスト可)、vjuc4010@gmail.com  牧師 イムまで
住所:4010 Victoria Dr, (Between 23rd and 25th Ave East), Vancouver

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サレーNorthwood 合同教会 日本語会衆礼拝

2月18日(日)午後2時より。
住所:8855 156 St, Surrey, BC, V3R 4K9
お問い合わせ:604-618-6491(テキスト可)イム、kuniokazaki98@gmail.com 岡崎まで 

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