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Keiko Nishikawa

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171 子ども達への「認知症」教育

~認知症と二人三脚 ~

ガーリック康子

 「認知症」は、高齢者だけでなく、若い人でもなる疾患であることが、社会的に認識されつつあります。小中学校に通う年齢の子ども達の祖父母や、30代、40代の両親でも「認知症」と診断される可能性があります。

 そうなった時、子ども達は「認知症」による家族の変化についていけるでしょうか? 周りの大人は、 「認知症」のことを、子ども達にどのように説明すればいいのでしょうか?

 今年7月に開催された「アルツハイマー病協会国際会議 2021年」で、世界の「認知症」になる人の数は、2050年までに、2019年の推定人数のほぼ3倍の、1億5280万人以上になるという推計が発表されました。この研究を行ったチームは、さらに、 喫煙、高肥満度指数(BMI)、高空腹時血漿ブドウ糖に起因する認知症患者の数を、これらのリクス因子と認知症有病率の間の予想される関係を用いて予測しています。これらの予想される変化が原因となり、2019年から2050年の間に、認知症患者数が世界で680万人増えるとしています。

 もうひとつの研究では、 予想される教育水準の変化が、同じ期間に、世界で620万人の認知症患者の減少に繋がるという、反対の結果が出ています。この相反する傾向がバランスを保ちながら、「認知症」患者の数が増えていくことが予測されています。

 「認知症」の患者数が増え続ける中、将来、「認知症」になっても安心して暮らせる地域社会を作ることが、緊急の課題となっています。しかし、「認知症」と診断される人の数が増加する一方で、「認知症」に詳しい専門家の数も同じように増えない限り、行政や介護福祉部門、医療機関に頼るだけでは、「認知症」の人を支えるには十分な支援が行えなくなります。そのため、生活の場である「家庭」で、一緒に日々を過ごす家族による「認知症」の正しい理解が、さらに重要になると考えられます。これは、介護をする家族が介護のすべてを担うということではなく、「認知症」と診断された人やその家族が、それまで通り、安心して地域で生活し続けられるように、より幅広い世代の人の「認知症」への深い理解が求められるようになるということです。

 特に、将来、地域の社会を支えることになる学齢期の子ども達の世代が、「認知症」についての正しい知識を持ち、理解することにより、安心して生活できる地域社会の将来を担う重要な存在となります。「認知症」についての教育の対象も、大人だけでなく、学齢期の子ども達に、学校教育の一環として「認知症」について知る機会を設けることで、「認知症」の普及啓発活動の裾野を広げることになります。これには、日頃、子ども達と接する機会の多い学校の先生も関わることで、先生達自身も知識を深めることができます。

 30代や40代で、「若年性認知症」と診断されるケースはありますが、多くの場合、「認知症」と診断されるのは高齢者です。「認知症」の高齢者の介護者となるのは、主に配偶者や 「子ども世代」である娘や息子です。しかし、直接介護に関わらなくとも、学齢期の孫やひ孫の「孫世代」の子ども達が 、「認知症」について正しく理解していれば、「認知症」に対する必要以上の恐怖心や不安を感じることはないはずです。そうすれば、例え、自分の家族である祖父母が「認知症」と診断されても、祖父母の人間としての尊厳を尊重し、人間らしい関わりを保つことができるでしょう。また、「孫世代」の子ども達が「認知症」について学び、学んだことを家族に伝えることで、将来、介護者となる可能性のある「こども世代」の親が「認知症」を正しく理解するきっかけにもなります。家族が「認知症」になると、その診断を受けた本人の生活だけでなく、家族の生活にも大きな変化をもたらします。そんな状況の中で、子ども達が間接的に介護者をサポートできるようになるかもしれません。

 「認知症と診断されたら、人生終わり」と多くの人が考えていた時代は、とっくに終わっています。

 正しい知識と理解があれば、誤解や偏見による先入観から、敬遠したり、差別とも言える対応をしたりすることなくなっていくはずです。

参考
「アルツハイマー病協会国際会議 2021年」
https://www.alz.org/aaic/releases_2021/global-prevalence.asp

*当コラムの内容は、筆者の体験および調査に基づくものです。専門的なアドバイス、診断、治療に代わるもの、または、そのように扱われるべきものではないことをご了承ください。

ガーリック康子 プロフィール

 本職はフリーランスの翻訳/通訳者。校正者、ライター、日英チューターとしても活動。通訳は、主に医療および司法通訳。昨年より、認知症の正しい知識の普及・啓発活動を始める。認知症サポーター認定(日本) BC州アルツハイマー協会 サポートグループ・ファシリテーター認定。

BC州、豪雨被災者への緊急支援金の給付拡大

2021年の豪雨でBC州は大きな被害を受けた。Photo courtey of BC Ministry of Transportation and Infrastructure
豪雨でBC州は大きな被害を受けた。Photo courtey of BC Ministry of Transportation and Infrastructure

 ブリティッシュ・コロンビア(BC)州が11月14日からの豪雨の被災者に対する、緊急支援金の給付を拡大する。12月5日に州政府が声明を出した。

 BC州の緊急支援金は、11月14日から12月2日までの豪雨で大きな被害を受けた人が生活を再建するためのプログラムで、州の北西部、南西部、中央部、南東部およびバンクーバー島の被災者に対象を拡大した。

 また、この緊急支援金は損失を補てんする保険がないホームオーナーや借家人・テナント、農場を持つ人、慈善団体が、申請することができ、承認を受けた損失額の80%が支払われる。ただし、損失額は1000ドルから30万ドルまでとする。申請期限は2022年3月3日。

 これに先立ち州政府は、11月14日から16日に発生した豪雨の一部被災者に、一世帯あたりで2000ドルを支給することを11月23日に発表している。

 支給を受けるのは、11月14日から16日に起きた洪水や土砂崩れでプライマリーレジデンスが避難命令を受けた世帯となっている。受給対象世帯にはカナダ赤十字を通じて2000ドルが支給される。

 カナダ赤十字では被災者への義援金も受け付けている。
オンラインでは redcross.ca
電話 1-800-418-1111

 さらにカナダ連邦政府とBC州政府は、11月17日から12月26日までは豪雨被災者へのカナダ赤十字への寄付に対して、それぞれ同じ金額を上乗せしている。つまり1ドル寄付すると、連邦政府と州政府が1ドルずつ上乗せするので3ドルが義援金となる。

豪雨被害者に対するBC州政府の各種サポート
https://www2.gov.bc.ca/gov/content/natural-disaster/support/home

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ロマンス詐欺にご用心

ロマンス詐欺に注意。©The Vancouver Shinpo

 パンデミック長期化にしたがい、他人と出会う機会が減っている。一方、マッチングアプリやソーシャルメディア(SNS)をはじめとするインターネット上の交流が一般的になり、「ロマンス詐欺」と呼ばれる犯罪が増加。カナダでもカナダ連邦警察(RCMP)が繰り返し、警戒を呼び掛けている。

 ロマンス詐欺はインターネットで知り合った人と連絡を取り合ううちに、金銭をだまし取る特殊詐欺で、被害者に恋愛感情を抱かせるのが特徴となっている。加害者が持ち掛けたFXや仮想通貨の儲け話を信じた被害者が投資して、大金をだまし取られてしまう。

 リッチモンドRCMPは11月前半の10日間に5件の被害届があったとして警告を行った。2021年では通算73件となっている。

 サレーRCMPも10月に注意喚起の声明を出している。サレー市では2021年1月から8月までの間に29人が被害届を出し、被害総額は136万ドルに上った。ロワーメインランドでは同時期の被害者数は213人、合計にして2246万ドルをだましとられた。

 加害者らは
・デートアプリやSNSからアプローチして、オンラインで親しくなってから投資話を持ち掛ける。数回にわたる投資で被害者は大きな金額を失うことになる。(1回だけではなく、複数回、投資させる)
・被害者の友人のSNSのアカウントを乗っ取り、友人のふりをして投資させる。
・加害者は被害者のSNS投稿などで下調べした上でアプローチする。
・投資話を持ち掛ける際に、被害者のコンピュータにアクセスするための情報も獲得。ハイリターンを約束するウェブサイトを見せて被害者をだます。
・仮想通貨を購入すると言って投資させ、資金を受け取ったら、連絡が取れなくなる。

といった手口を用いているという。 

 対策としてはRCMPでは
Google で検索。
デートアプリなどでアプローチしてきた相手の写真をGoogleで検索する。インターネット上から取り込んだ写真を用いて、他の人になりすましていないかチェックする。

送金しない!
「会いたいのだけど、車が故障している。修理費を送って欲しい」などと言って来たら要注意。

簡単に恋に落ちるような相手には注意!
実際に会いもしないで、少しやりとりしただけで、恋愛感情を抱いたと言うような相手には要注意。なりすましの可能性が高い。

実際に会おうとしない人
真面目に自分のことを想ってくれているようでも、電話やメールでのコミュニケーションだけで、実際に顔をみせないような相手には注意。
とアドバイスをしている。

 リッチモンドRCMPのアドリナ・オマリー巡査は「ロマンス詐欺の被害者は本当にロマンチックな関係にあると信じていただけに、騙されたと知ると心に深い傷を負っています」と語った。


NACIが 50歳以上のブースターを接種推奨

canada vaccine

 カナダの予防接種に関する諮問委員会(NACI)が12月3日、新型コロナウイルスワクチンのブースター接種について新たな勧告を行った。その中で50歳以上の3回目接種を推奨した。NACIは公衆衛生庁に対してワクチンなどに関する医学的、科学的、公衆衛生学的な助言を行っている。

 3日付けの勧告では
・50歳以上
・高齢者向け長期介護施設など、高齢者をケアする施設で暮らしている人
・2回ともアストラゼネカのベクターワクチンを接種した人、ジョンソン・エンド・ジョンソン(ヤンセン)のベクターワクチンのみを接種した人
・ファーストネーションズ、メティス、イヌイットのコミュニティ出身者、もしくはコミュニティに現在住んでいる人
・医療従事者

はmRNAワクチンのブースター接種を接種すべきとしている。

 また、18歳から49歳までは2回目接種から6カ月以上経過してからブースターショットを受けるべきという。

 NACIの声明に先立ち、オンタリオ州では50歳以上のブースタ―接種の予約受付を12月13日に開始することを既に12月2日に発表していた。一方、ブリティッシュ・コロンビア(BC)州では現在のところ70歳以上のブースター接種を行っている。70歳未満は2022年1月以降の予定。アルバータ州は12月2日から60歳以上のブースター接種の予約を開始した。

 オミクロン株出現で、世界でブースター接種が加速している。アメリカの疾病対策センターは11月29日に18歳以上は全員、ブースター接種を受けるべきとの声明を出した。イギリスも11月29日、ブースター接種の2回目接種との間隔を6カ月以上から3カ月以上に短縮する方針を出した。

 BC州の50歳以上の中には既に2回目接種から6カ月を経過している人もいて、州政府の対応に不安の声が上がっている。

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Commemorating Japanese Canadian veterans and praying for peace ~Remembrance Day 2021

The Japanese Canadian War Memorial in Stanley Park, Vancouver, BC and wreaths; Photo by ©︎Toru Furukawa/ The Vancouver Shinpo Photo by ©︎Toru Furukawa/ The Vancouver Shinpo
The Japanese Canadian War Memorial in Stanley Park, Vancouver, BC; Photo by ©︎Toru Furukawa/ The Vancouver Shinpo Photo by ©︎Toru Furukawa/ The Vancouver Shinpo

A Remembrance Day memorial service was held in front of the Japanese Canadian War Memorial in Stanley Park, Vancouver, British Columbia, in commemoration of the Japanese Canadians who participated in the war on November 11, 2021.

December 7th, 2021 marks the 80th anniversary since Canada’s declaration of war against Japan, in response to Japan’s attack on Pearl Harbor in December of 1941. All Japanese-Canadian were subsequently forced to leave their homes and were forcibly relocated to isolated internment camps. 

司会進行をするデビッド・イワアサさん。Photo by ©︎ 古川透 / バンクーバー新報
Mr. David Iwaasa was the moderator of the ceremony; Photo by ©︎ Toru Furukawa / The Vancouver Shinpo

Due to COVID-19, approx. 200 people attended from outside the restricted area

Due to COVID-19 regulations, the number of attendees allowed inside the restricted area was limited to 50 people. However, approximately 200 people attended from outside the area.

The ceremony began at 10:30 am with a greeting from the moderator, David Iwaasa. It was followed by Kevin Takahide Lee’s performance of “O Canada”, then proceeded by David Iwaasa introducing the representatives of each group who donated a wreath to the service, and a video showing footage of Japanese Canadian soldiers in World War II.

Reverend Roderick Hashimoto of the Konko Church in Vancouver then gave a touching speech, followed by a trumpet performance and a moment of silence.

At 11:00 am, a lament was performed on the bagpipes, followed by another song played on the trumpet. Eileen Kitamura then read “In Flanders Fields” and David Mitsui gave a speech commemorating the 90th anniversary since Japanese Canadian veterans from WWI won the right to vote in Canada.

Subsequently, three attendees, including the honourable Dr. Hedy Fry, MP of the Vancouver Center, gave heartfelt speeches. Finally, the representatives of each group donated their wreath to the memorial stand, and the one-hour ceremony ended with Kevin Takahide Lee performing “God Save the Queen.”

After the ceremony, other attendees started offering their own lapel poppies to wreaths at the memorial stand.

“I hope that the more recent Japanese immigrants coming to Canada will also be interested in this history.”

The Consul General of Japan in Vancouver, Takashi Hatori, attended the ceremony and told us that this is his fourth time attending the memorial since his first arrival in Vancouver as Consul General. He emphasized the importance of Remembrance Day in commemorating the Japanese immigrants and Japanese Canadians who suffered during the war. He additionally hopes that the more recent Japanese immigrants coming to Canada will also be interested in this history.

Takashi Hatori, Consul General of Japan in Vancouver laying the wreath on November 11, 2020. Photo by ©︎Toru Furukawa/ The Vancouver Shinpo
Mr. Takashi Hatori, Consul General of Japan in Vancouver laying the wreath on November 11, 2020; Photo by ©︎Toru Furukawa/ The Vancouver Shinpo

“You are your best advocate, so be grateful we are all in this position. Pave the way to be stronger than the last.”

Mr. Mike Yamauchi, a 29-year-old fourth-generation Japanese-Canadian, Photo by ©︎Toru Furukawa/ The Vancouver Shinpo
Mr. Mike Yamauchi, a 29-year-old fourth-generation Japanese-Canadian; Photo by ©︎Toru Furukawa/ The Vancouver Shinpo

Mike Yamauchi, a 29-year-old fourth-generation Japanese-Canadian whose grandfather fought and was a troop to Europe in World War II, said “I believe that Covid-19 has affected the economy and biased people towards racism and nationalism. However, I also think that it was a wake-up call for our society, as we were able to take a step back and realize what is important in life.

Reconciliation for Indigenous communities that faced the atrocity of residential schools are finally getting recognition.

People are standing up to their employers and demanding fair treatment. The everyday unnecessary actions are being rethought, moving to working from home, and meetings over zoom.”

He added, “The most important thing in my life is my current family and pets. It has taught me to cherish the items I have and the relationships I continue to have, as my family who didn’t go to war during WWII were stripped of their possessions and sent to internment camps.”

He advised the youth “to speak up and fight for what’s best for yourself even if it causes turmoil with others. You are your best advocate, so be grateful we are all in this position because before the war, it wasn’t like this. Spend time learning about the previous generations, what they experienced, what they went through, and pave the way to be stronger than the last.” On a final note, he suggested the youth to “learn from our elders so we don’t make the same mistakes.”

The live streaming of the memorial service has been released and can be accessed here. Remembrance Day 2021 at the Japanese Canadian War Memorial in Vancouver, live stream

Wreathe Laying:

  • BESL legion #9
  • S-20 & Nisei Veterans Association
  • In honour of Roy Kawamoto
  • Government of Canada
  • Consul General of Japan
  • RCMP
  • VPD and Mounted Squad
  • NAJC
  • NNMCC
  • City of Vancouver
  • Vancouver Parks Board
  • GVJCCA
  • Tonari Gumi
  • VJLS & Hall
  • BC Jodo Shinshu Temples
  • Vancouver Konko Faith
  • Vancouver Japanese United Church
  • Vancouver Holy Cross Church
  • Seicho-No-le Church
  • North American Daughters of the Revolution

(Reporting in Japanese/Photos by Toru Furukawa; Translating and editing by Keiko Nishikawa; Video by Koichi Saito)

RCMP Mounted Squad, on November 11, 2021. Photo by ©︎Toru Furukawa/ The Vancouver Shinpo
RCMP Mounted Squad, on November 11, 2021. Photo by ©︎Toru Furukawa/ The Vancouver Shinpo
Many attended outside the restricted area; Photo by ©︎Toru Furukawa/ The Vancouver Shinpo
Many attended outside the restricted area; Photo by ©︎Toru Furukawa/ The Vancouver Shinpo
Due to COVID-19, social distancing protocols were adhered; Photo by ©︎Toru Furukawa/ The Vancouver Shinpo
Due to COVID-19, social distancing protocols were adhered; Photo by ©︎Toru Furukawa/ The Vancouver Shinpo

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今年は不足?生木のクリスマスツリー

ガーデンショップに並ぶ生木のツリー Photo by Keiko Nishikawa
ガーデンショップに並ぶ生木のツリー Photo by Keiko Nishikawa

 生木のクリスマスツリーの売れ行きが良好だった2020年に続き、今年はサプライチェーンの問題があり生木のクリスマスツリーが不足しているという。IKEAでは例年、駐車場で生木のツリーを1本20ドル程度で販売しているが、11月半ばには供給不足により今年は販売しないことを発表した。

 さらにブリティッシュ・コロンビア(BC)州を今年襲った夏の熱波、水害が追い打ちをかけて、カナダ全国でツリーが足りなくなっている。昨年も早いうちに売り切れとなり販売中止となったので、生木を求める人は早いうちに調達する必要がありそうだ。あるいは人工のツリーにするかだ。

 ツリーについては毎年使うことができる人工のツリー派と香りのよい生木派と好みが分かれるが、今回は生木のツリーについて調べてみた。

生木ってエコ?

 クリスマスが終わってゴミとして出される生木のツリーを見ると、使い捨ての生木はエコには見えない。クリスマスツリーのために木を伐採するという行為も環境にやさしいようには思えない。実のところはどうなのだろう。

 雑誌『BBC Science Focus』によると、生木のツリーのカーボンフットプリントは廃棄方法により異なるものの、高さ2メートルの生木のツリーを粉砕機で処分するか、または焼却処分すると3.5kg 。一方、2メートルの人工ツリーのカーボンフットプリントは40㎏とみられている。

 単純計算するなら、40÷3.5 =11.4…。12年以上にわたって使う場合は、人工ツリーのほうが環境にやさしいという計算となる。

 David Suzuki Foundationは、PVC(ポリ塩化ビニル)でできた人工ツリーよりもエコだとして、生木のツリーを勧めている。鉢植えの場合はなおよいという。さらに生木のツリーだと「屋内で森林浴ができる」、「自然に触れることで、ストレスや血糖値を下げるという健康への利点もある」と説明する。

生木ツリーの購入

 生木のツリーはHome Depots、Lowes、Ronaなどのホームセンター、クリスマスツリーロット、クリスマスツリー農場、あるいはメトロバンクーバーならGarden Works、Hunters Garden Centreといったガーデンショップで手に入る。

ツリーを設置してライトを巻いたら、オーナメントを飾る Photo by © The Vancouver Shinpo
ツリーを設置してライトを巻いたら、オーナメントを飾る Photo by © The Vancouver Shinpo

クリスマスツリーロット

 フォスターケア、つまり里子となっている子どもたちや若い母親を支援する福祉団体Aunt Leahが運営するクリスマスツリーロット。教会の駐車場などでクリスマスツリーを販売している。今年はバーナビー、コキットラム、バンクーバーで。

Aunt Leah’s Christmas Tree Lots
https://www.auntleahs.org/social-enterprises/christmas-tree-lots/
Email treelot@auntleahs.org
Phone 778-773-0857 
(返事に時間がかかる可能性があるという)

バーナビー(All Saints Anglican Church)
住所 7405 Royal Oak Avenue, Burnaby

コキットラム(Eagle Ridge United Church)
住所 2813 Glen Dr, Coquitlam

バンクーバー(St. Stephen’s United Church)
住所 7025 Granville St, Vancouver 

農場

 供給不足なので訪れる前に電話などで在庫を確認することを勧める。U-Cutの場合はのこぎりを持参。チェーンソーは使用不可で、手ノコのみの場合もある。自分たちで選んだツリーを切って持って帰るのはなかなか楽しい。 

Z & Z Christmas Trees
既に切ってあるPrecutと自分たちで木を切るU-Cutの両方。Precutは月曜から金曜11:00 am~ 9:00 pm、週末は9:00 am ~9:00 pmまで。U-Cutは週末のみ、9:00 am ~ 4:30 pmのオープン。12月12日まで。

住所 6980 Steveston Hwy, Richmond(Gilbert and Steveston Hwyの角)
Phone 604-788-1129
http://www.zzchristmastrees.ca/

Giesbrecht’s Tree Farm
U-Cutのみ。ノーブルファー、フレイザーファー、グランドファー、ダグラスファーの4種類。9:00 am~ 3:30 pmのオープン。

住所 5871 – 248th Street, Langley
*一般の利用者向けの電話番号、email アドレスは公表されていない。Facebookでメッセージを送ることができる。
https://www.giesbrechtstreefarm.com/
https://www.facebook.com/Giesbrechts-Tree-Farm-119473398163010/?bookmark_t=page

Oh Christmas Tree Farm
17エーカーの農場で、お気に入りのツリーを選んで切って帰る。9:00 am ~ 4:00 pmのオープン。
住所 21858 Maxwell Crescent, Langley
Phone 604-805-5052 
www.ohchristmastreefarm.com

クリスマスツリーの種類

 生木のツリーにも幾つかの種類がある。Aunt Leah’s PlaceとGarden Worksのツリーの種類を参考にまとめた。木の名称の後ろの括弧内は、Aunt Leah’s Placeが販売しているツリーのサイズ。

インテリアダグラスファー (2’ – 11’)
別名ロッキーマウンテンダグラスファー。B.C.州産。コーストダグラスファーと異なり、あまり香りはしない。

ダグラスファー(4’ – 9’)
コーストダグラスファーを通常、ダグラスファーと呼ぶ。葉の長さ2~4 cmで深緑。値段が手ごろで最も人気がある。

グランドファー(3’ – 8’)
葉が落ちやすいので、Aunt Leah’s Placeによると、「掃除が好きでない場合は勧めない」とのこと。ダグラスファーほど深い色ではない。柑橘系のような香り。

フレイザーファー(5’ – 9’)
ノーブルファーに次いで葉の「持ち」が良い。香りも良く、ホワイトハウスのクリスマスツリーに使われることが多い。今年も、ホワイトハウスはフレイザーファーだったそうだ。形状が細身なので、狭い場所に置くのに適している。

ノードマンファー (5’ – 8’)
美しい葉で、かつ「持ち」が良い。枝がしっかりしているので、大きめのオーナメントを付けることができる。

ノーブルファー (8′ – 12’)
最も葉の「持ち」が良い。水やりさえすれば、12月頭に購入してクリスマスが終わるまで、購入時と同様に美しい。クラシックな三角形の樹形。通常、青っぽい緑。香りが良い。

気になるお手入れ

ガーデンショップで購入すると、切ってもらうこともできる。Photo by © The Vancouver Shinpo
ガーデンショップで購入すると、切ってもらうこともできる。Photo by © The Vancouver Shinpo

 生木のツリーは「生き物」なので、美しいツリーを維持するためにも、水をあげたり手入れをする必要がある。

・ツリースタンドに立てる前にツリーの根本を最低1センチは切る。吸水をよくするため。
・毎日、たっぷり水をあげる。特に設置して最初の1週間は朝晩、水の量をチェック。
・暖炉や換気口などから離れた場所に設置。テレビのそばにも置かないほうがよい。部屋が乾燥しがちなら、加湿器をおく。

生木の場合、ツリースタンドが必要 Photo by © The Vancouver Shinpo
生木の場合、ツリースタンドが必要 Photo by © The Vancouver Shinpo

処分はどうすればいいの?

・自治体で期間限定で回収がある。
・枝や葉を2.5~5センチの大きさに切ってマルチにすることもできる。
・コンポストにする場合は、分解が遅いため葉は入れないほうが良い。
・チャリティイベントの利用。地域の消防署やライオンズクラブなどで、チャリティイベントがある。処分に持ち込む際に寄付をすると、主催団体がフードバンクなどに届けてくれる。

チャリティイベント

UBC Botanical Garden

https://botanicalgarden.ubc.ca/news-events/events-activities/christmas-tree-recycling/
12月26日~1月9日まで。
10:00 am~2:00 pm
6804 SW Marine Drive, Vancouver

スカウト(Scout Christmas Tree Chip-Up)

http://www.scouschristmastrees.com/chip-up/

ノースバンクーバー
Westview Shopping Centre 
1月1、2日
9:30am~4:30pm

Chevron Gas Station in Edgemont Village
1月1、2日および8、9日
9:30am~4:30pm

参考 
https://www.sciencefocus.com/planet-earth/is-it-more-environmentally-friendly-to-buy-a-fake-christmas-tree-or-a-real-one/
https://davidsuzuki.org/queen-of-green/eco-friendly-christmas-tree-ideas/

(取材 西川桂子)

JETプログラム帰国者歓迎レセプション

レセプションにはJETプログラム帰国者や日系関連組織関係者らが出席した。Photo courtesy of Consulate-General of Japan in Vancouver
レセプションにはJETプログラム帰国者や日系関連組織関係者らが出席した。Photo courtesy of Consulate-General of Japan in Vancouver

 JETプログラム参加者の帰国を歓迎するレセプションが、11月18日に在バンクーバー日本国総領事公邸で開かれた。新型コロナ感染拡大により昨年は開催されなかったことから、二年ぶりの歓迎レセプションとなった。

 2020年と2021年にプログラムを終えて帰国した8人をはじめ、JETプログラム同窓会BC・ユーコン支部(JETAABC)関係者、ブリティッシュ・コロンビア日加協会、日系文化センター・博物館など日系関連組織関係者、日本語教育関係者ら合計24人が懇親を深めた。

 JETAABCのダニエル・マルキエビッチ会長の挨拶の後、帰国者は一人ずつ挨拶をして日本での思い出を語った。

 羽鳥隆総領事は乾杯の挨拶で、JETプログラム参加者らは、いわば「非公式」の外交官として、日本とカナダの異文化理解に貢献したと述べた。そして、日本について学んだことをカナダの人たちに伝えることで、これからも2国間の架け橋として活躍して欲しいと励ましの言葉を贈った。

乾杯の挨拶をした羽鳥隆総領事。Photo courtesy of Consulate-General of Japan in Vancouver
乾杯の挨拶をした羽鳥隆総領事。Photo courtesy of Consulate-General of Japan in Vancouver

 懇談では出席した人たちは、日加両国間の絆を深めて帰ってきた、プログラム参加者の経験に耳を傾けた。

 JETプログラムは「語学指導等を行う外国青年招致事業」(The Japan Exchange and Teaching Programme) の略称で、外国語教育の充実を図るとともに、地域レベルでの国際交流を推進することを目的としている。 日本政府は毎年57カ国以上から大学を卒業した青年を外国語指導助手(ALT)として公立学校へ、あるいは国際交流員(CIR)として地方公共団体の国際交流担当部局へ派遣している。

ブリティッシュ・コロンビア日加協会のドナルド・キャンベル代表の挨拶。Photo courtesy of Consulate-General of Japan in Vancouver
ブリティッシュ・コロンビア日加協会のドナルド・キャンベル代表の挨拶。Photo courtesy of Consulate-General of Japan in Vancouver
JETAABCのダニエル・マルキエビッチ会長。Photo courtesy of Consulate-General of Japan in Vancouver
JETAABCのダニエル・マルキエビッチ会長。Photo courtesy of Consulate-General of Japan in Vancouver

日本での経験を語るアンドレア・シャグノンさん。Photo courtesy of Consulate-General of Japan in Vancouver
日本での経験を語るアンドレア・シャグノンさん。Photo courtesy of Consulate-General of Japan in Vancouver
JETAABCのダニエル・マルキエビッチ会長の話に耳を傾ける出席者ら。Photo courtesy of Consulate-General of Japan in Vancouver
公邸料理人、竹内えみさんの料理で懇談。Photo courtesy of Consulate-General of Japan in Vancouver

(取材 西川桂子)

備えあれば憂いなし?! 車に常備したい緊急用品

空軍ヘリで救助される人たち。Photo courtesy of RCAF Operations

 集中豪雨がブリティッシュ・コロンビア(BC)州を11月13日から15日にかけて襲ったことで、洪水や土砂崩れが発生。リルエット付近で発生した土砂崩れでは4人が死亡し、1人が行方不明となっている。

 東へ向かうコカハラハイウェイや西へのハイウェイ1号、7号線などが通行停止となったホープでは、約1200人が足止めとなった。中にはケロウナでのトーナメントを終えて、メトロバンクーバーに戻ってくる途中のホッケーチームも数チーム含まれた。一部の人らは車を置いてヘリコプターで帰宅したが、大半は避難所となった高校の体育館や、あるいは車内で道路の復旧を待った。

 ハイウェイ7号線が復旧したのは17日の5時のことだった。

懐中電灯、ラーメンや飲料水、毛布は車に常備

 ボストンバーに出かけていて、ホープで足止めになった日本人男性に話を聞いた。ハイウェイ1号で帰宅するつもりが通行止めだったため7号線へ。しかし7号線も土砂崩れで動けなくなった。13日は暗闇のハイウェイで車中泊したが、翌日にホープまで戻ったという。

 「車には毛布や懐中電灯、飲料水、インスタントラーメンやパワーバーのような食料を普段から用意しています。でも、食料もなくなってくるし、ガソリンスタンドに行き、追加の水や食料を確保しました」とバンクーバー新報の取材に答えた。

 ホープは比較的大きな街でグローサリーストアも数軒あり、生鮮食料品以外の食料品は手に入った。また、ヘリコプターが物資を運んでいたという。ただし、3日間、帰宅することはできなかった。

 今回の経験で「今後は車に寝袋も載せておこうと思いました。毛布はありましたが寒かったです。常に最悪の事態を想定して、準備をしておくことの大切さを実感しました」と語った。

土砂崩れに巻き込まれた女性が語った、準備しておけばよかったもの

 ハイウェイ7号線のアガシーとホープ間で、土砂崩れに巻き込まれたものの助かったチェルシーさんは、その経験をFacebook上に投稿している。サマーランドの友人を訪ねて、帰宅する途中だったという。

 1号線が閉鎖されていたため7号線に迂回、道路をめがけて滑り落ちてくる木に気付いた直後には土砂に巻き込まれていた。1キロほど流されて、ようやく停止。シートベルトをはずして、壊れたサンルーフから外に出ることができた。車の上には木が倒れていた。

 後ろを走っていた、大学生4人が乗っていた車も土砂に流されたが、全員無事だった。チェルシーさんが被災したときに身に着けていたのはパーカーとサンダルのみ。ジャケットや靴は履いていなかった。大学生らも薄着で、4人で1枚のジャケットで暖を取ろうとしていた。5人は震えながら、5時間半、救助を待つことになった。

 土砂崩れは午後7時ごろに発生して、救助されたのは深夜12時半ごろだった。長い5時間半だった。

この体験から
- 運転席側にシートベルトカッターと脱出用ハンマーのような窓を割るものを用意しておく。
- 車内では適切な靴を履いて、ジャケットを手の届く場所に置いておく。
- キーチェーンに救急用ホイッスルをつけておく。
- 懐中電灯、キャンドル、ライターを準備しておく。
などとアドバイスをしている。

 「車に閉じ込められたときには、ヘッドレストの金属部分を使って窓を割ることもできる」、「あるいはリアガラス(後部窓)を蹴って脱出することもできる」とチェルシーさんは書いている。*

*国土交通省の「自動車ユーザーの皆様へ ―車両からの脱出手順について」には、「ドアも窓も開かない場合は、脱出用ハンマーで窓を割って脱出する。ただし、フロントガラスに使 用されている『合わせガラス』は、割れません。更に、一部の車種では、ドアガラスやリアガラス にも『合わせガラス』が採用されていることがあります」とある。

 ハイウェイ7号線のアガシーとホープ間では複数の場所で土砂崩れが発生して、道路で数百人が立ち往生となり、カナダ空軍が救助した。救助されたのは311人、犬26匹、猫1匹だった。

カナダ空軍が救助の様子をTwitterに投稿している。

カナダ政府が勧める車載用防災グッズ

 今回の豪雨で防災用品の準備の必要性について改めて考えたという人も多いのではないだろうか。カナダ政府の災害に対する備えについてのウェブサイト、「Get Prepared」には車載用防災グッズのリストがある。

基本の車載防災グッズ

・食料
 グラノラバーなど日持ちのするもの
・飲料水
 6カ月に一回入れ替える。凍っても割れないようにペットボトルのもの。
・毛布
・予備の洋服と靴
・救急セット
・シートベルトカッター
・小さなスコップ、アイススクレーパー
・ロウソクとマッチ
・手回し充電ライト
・ホイッスル
・地図
・緊急時プラン

トランクに入れておくもの
・砂、融雪剤、猫砂
・アンチフリーズ(不凍液)/ウインドウォッシャー液
・牽引ロープ
・ブースターケーブル
・消火器
・非常信号灯または発煙筒

 日本自動車連盟 (JAF)によると、砂は「スタックしてタイヤが空転したときに、滑り止めの砂を使うとスタックから脱出できることも」あるため、雪道を走る前の準備として勧めている。スコップは、「駐車場に積もった雪の除去や、スリップして動けなくなったときの除雪作業などに便利」という。

 毛布は車内での防寒具としてだけではなく、雪道でスリップして動けなくなったときに、タイヤと雪の間に挟めば、脱出することができる。

Preparing an Emergency Kit for Your Car
https://www.getprepared.gc.ca/cnt/rsrcs/sfttps/tp201012-en.aspx

Emergency Car Kit
https://www.getprepared.gc.ca/cnt/kts/cr-kt-en.aspx

雪道を走る前に準備しておきたいものとは?
https://jaf.or.jp/common/kuruma-qa/category-natural/subcategory-snow/faq143

(取材 西川桂子)

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オキュペーショナル・セラピスト(作業療法士)が詳しく説明する転倒予防 1

高齢者が健康に過ごすためにも転倒防止は重要。©the Vancouver Shinpo
高齢者が健康に過ごすためにも重要な転倒防止について、オキュペーショナル・セラピストが説明。©the Vancouver Shinpo

「オキュペーショナル・セラピスト(作業療法士)とは」「ホームヘルスサービスを受けるには」 

 隣組が毎月第4金曜日に開催しているシニアライフセミナーではシニアの生活に役立つ情報を提供している。9月には「オキュペーショナル・セラピスト(作業療法士)」のタイトルで開催された。

 高齢者が転倒すると寝たきりになることもよくある。高齢者本人や家族に高齢者がいる人に有益な情報が満載のセミナーだった。内容を3回に分けてリポートする。

 1回目はオキュペーショナル・セラピスト(OT)とはどのような人をサポートしているのか? OTがサポートするのは高齢者だけではないという。また、ホームヘルスサービスをどうすれば受けることができるかについて。

 講師はバンクーバー・コースタル・ヘルス(VCH)に所属するフジノ・ミドリさんで、日常生活の行動が困難な人の手助けをする作業療法士(オキュペーショナル・セラピストOT)として活躍している。

作業療法士、オキュペーショナル・セラピスト、OTとは?

 日本作業療法士協会のウェブサイトによると、作業療法とは「健康と幸福を促進するために、医療、保健、福祉、教育、職業などの領域で行われる『作業』に焦点を当てた治療、指導、援助」とある。

 また「作業」とは、対象となる人々にとって目的や価値を持つ生活行為を指す。
 (https://www.jaot.or.jp/about/definition/ より)

 セミナーは高齢者の転倒防止の話だったが、OTのサービスを受ける対象者は新生児から高齢者までと幅広い層にわたる。また、身体機能やメンタルヘルスの問題を抱える人、認知症の患者などもサポートしているという。OTの勤務先には在宅ケア、コミュニティヘルスセンター、クリニックや病院、介護センターをはじめとする各種施設、また保険会社などがある。

家庭でケア、ホームヘルスサービスを受けるには

 家庭でケア、ホームヘルスサービスを受けたいものの、申し込み方が分からない人もいるかもしれない。ホームヘルスサービスはBC州に住む19歳以上のカナダ人、または永住権を所持している人が対象。

 VCHのホームヘルスでは、看護師、栄養士、フィジオセラピスト(物理療法士)、オキュペーショナル・セラピスト(作業療法士・OT)、リハビリテーションアシスタント、言語聴覚士(SLP)、ソーシャルワーカー、ケースマネージャー、ホームサポートワーカーの支援を受けることができる。

サービスを受けるには
1. 入院など病院にいる場合は、医師や看護師、OTをはじめ病院のスタッフと話をして、ホームヘルスプログラムに照会してもらう。
2. 「Central Intake」に本人や家族が電話で申し込み、アセスメントを受けた上で、どのようなサービスが適用されるか決定する。
3.電話で申し込む。
・バンクーバー市内:604-263-7377
・リッチモンド市内:604-675-3644
・ノースショア:604-986-7111
・フレイザーヘルス管轄地域:1-855-412-2121

 その他、医師やその他、医療関係者から照会してもらうこともできる。

編集部注

ホームヘルスサービス
http://www.vch.ca/your-care/home-community-care

 ホームヘルスサービスは、急性期、慢性期の患者のケア、緩和ケア、リハビリテーションと、さまざまなケアやサポートを提供する。

 利用できる可能性があるのは
・退院したばかりで、短期的にサポートが必要な人 
・慢性期疾患、継続的な健康問題で患者本人や家族がサポートを必要としている人
・健康状態が悪化していて、今後も自宅で暮らし続けるためにサポートが必要な人
・自宅で安全に暮らし続けるのが不可能となるような健康問題がある人
など。

 費用は無料のものもあるが、収入に応じて支払いが必要なケースもある。

作業療法士
 日本作業療法士協会は、日本における作業療法士の仕事を分かりやすく紹介した文書もウェブサイトで公開している。

・「まんがでわかるメディカルスタッフの仕事」作業療法士
 https://www.jaot.or.jp/files/page/wp-content/uploads/2017/11/ef54c265196f793312af47b105211c3c.pdf

 (転倒予防について詳しく解説する「2」に続く)

(取材 西川桂子)

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MOM出産準備クラス2022年1月コース参加者募集

(出産予定2022年3月後半~2022年5月)

 MOMの出産準備教室は、日本語で妊娠、出産、育児の基礎知識を学ぶ集まりです。 

 また、国際結婚家庭のご主人やご家族にも十分に理解して協力していただくために、英語の同時通訳者も用意していますから、日本語がわからない方も安心してご参加ください。   

 この集まりに参加することにより、同じ環境、立場にある新しい友達を見つけていただくことも皆さんの不安を解消する一助となるでしょう。   

 出産準備教室は全4講義で構成。参加者は出産後の日本人看護婦による産後訪問指導と母乳マッサージを割引料金で受けることもできます。産後すぐに看護婦が訪問しての指導は、実際の赤ちゃんを通して、お風呂の入れ方、日常の世話、授乳の方法、母乳分泌のチェック、授乳量の測定、母乳育児の成功への指導、母体のチェック、赤ちゃんのチェックなどあらゆる不安を解消をします。   

 出産準備教室には参加していない方でも産後訪問指導だけを別途受けることも可能です。(別途お問い合わせください)  

 現在オンライン講義となっておりますので、遠方の方でも参加できます。 

MOM 出産準備教室 講義内容 
・第1回 1/27 
 妊娠全期間の基礎知識、生理、身体変化とその対処法、異常の早期発見、栄養、体操 

・第2回 2/10 
 分娩の実際、過程、陣痛緩和の胸式呼吸法、産後の生活指導について 

・第3回 2/24 
 新生児について、沐浴指導、育児の基礎知識、赤ちゃんの成長過程、産後の母体ケア 

・第4回 3/10 
 母乳育児のための産前産後の乳房ケア、授乳法、マッサージなど 

 なお、上記の他に出席者交流会を行います。  

19時開始~21時45分終了予定 
(現在オンライン講義となっております)  

参加費用 
全4回講義+テキスト 
$200  

・クラスは2ヶ月ごとに新コースがスタートします。 

MOM Family support
お申し込み、お問い合わせは

E-mail 
momwestcanada@hotmail.com
Tel
778-862-8539

Michelle Yuki Leon MOM Family Support
http://www.canadamombaby.com/

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2021アートリッチ展:リッチモンド美術館バーチャルツアー~S.U.C.C.E.S.S.

無料Zoomワークショップ(日本語通訳付き

 このバーチャルツアー(日本語通訳付き)ではリッチモンド美術館学芸員のメラニー  デヴォイさんが「2021アートリッチ展」の作品を紹介してくださいます。「アートリッチ展」は半年に一度開催される、コミュニティ参加型の展示会です。地元の才能あふれる新興アーティストや既に定評のあるアーティスト達の作品に触れる良い機会です。

 アートに触れて自分と向き合う、そんなリラックスした年の瀬はいかがでしょうか?展示会は12月3日から31日までリッチモンド美術館で開催されています。

日時:
12月20日金曜日 
13時~14時(無料)

申し込みリンク: 
https://bit.ly/3E9x3tj

要予約:
移民の方、住み込みケアギバーの方、難民指定を受けている方、カナダから保護認定を受けて在住されている方が対象のプログラムです。

Phone: 604-279-7180 / 236-880-3392


「笑いヨガ」で初笑い 

~Ho, Ho, ha-ha-haで福を呼ぶ~

 「笑い」には、(1) 脳の活性化、(2) 血行促進、(3) 新陳代謝の活性化、(4) 自律神経のバランス調整、(5) 筋力アップ、(6) 幸福感と鎮痛作用をもたらすなど、多くの効果があると言われています。また、周囲が明るくなり、人間関係も良好になります。

 このように「笑いや笑顔」には、人も自分も『幸せにするチカラ』があります。『笑う門には福来たる』です。

 さあ、新しい年を迎え、皆さんとご一緒に「笑いヨガ」で初笑いと洒落込みましょう!

開催日時: ‪2022年1月7日 (金)午後8時から午後9時
会場:Zoom
講師: ガーリック康子、福島誉子 
(笑いヨガリーダー、日本語認知症サポート協会メンバー)  
参加費:初回無料、2回目からはドネーション(e-Transfer、Paypalまたは小切手にて)
申し込み締め切り:2022年1月3日 (月) 
お申し込みリンクhttps://forms.gle/brrWEVwa34Ltbjau9 
*お申し込みいただいた方には、追って、参加方法をご案内いたします。
お問い合わせ先orangecafevancouver@gmail.com
主催:日本語認知症サポート協会(Japanese Dementia Support Association)
http://www.japanesedementiasupport.com
メディアスポンサー:バンクーバー新報、ふれいざー、Oops!

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