ニューウエストミンスター図書館では、Santa for Seniorsプログラムに参加していて、高齢者に届けるクリスマスカードを募集している。
プログラムはSeniors Services Societyとのパートナシップで行われているもので、一人暮らしの高齢者などに温かい食事とともに届けるためのクリスマスカードを募集している。カード以外にも、絵や手紙も受け付けている。
ニューウエストミンスターの市民でなくても、また子どもから大人まで誰でも参加することができる。
宗教的なメッセージは避けるほか、送り主の名前や住所など個人情報は記載しないこと。
カードなどは12月9日までにニューウエストミンスター中央図書館のChildren’s Deskで受け付けている。スキャン、もしくは写真を撮ってe-mailで、youth@nwpl.ca まで送ることもできる。
ニューウエストミンスター中央図書館
住所 716 6th Avenue, New Westminster
Phone: 604-636-4450
ウェブサイト https://www.nwpl.ca/youth/kids/
Keiko Nishikawa
シニアにクリスマスカードを!
カナックスの国歌歌手、マスク反対デモ参加で解雇か?
バンクーバー・カナックス国歌歌手、Mark Donnellyさんが、マスク反対デモに参加を予定したことで、カナックスから解雇されたと見られている。
事態が明らかになったのは、カナックスのFrancesco AquiliniオーナーのTwitterによる。
Aquiliniオーナーは12月4日、『バンクーバーサン』紙の「COVID-19: Canucks anthem singer Mark Donnelly to perform at anti-masker rally(カナックス国歌歌手、マスク反対デモでパフォーマンス予定)」とのTwitterに対して、「Hey @VancouverSun change the headline to “Former Canucks anthem singer.”」(バンクーバーサン、見出しを元カナックスの国歌歌手に変更してください)と投稿した。
Donnellyさんの参加につては、デモのオーガナイザー、Ryan Kulbabaさんが、12月2日にFacebookで明らかにしていた。「BC CHRISTMAS FREEDOM RALLY」と題したデモは5日(土曜日)の正午から午後4時までバンクーバーダウンタウンのアートギャラリー前での開催が予定されている。州政府のマスク着用命令やクリスマスの集まりを制限する動きに反対するものだ。
2011年スタンレーカップ決勝で国歌斉唱するDonnellyさん(NHLのYouTube)
B.C.州の11月の失業率、8%から7.1 %に改善
新型コロナウイルス感染拡大が続いているものの、カナダ統計局は、ブリティッシュ・コロンビア州の11月失業率は8%から7.1 %と、わずかではあるが改善していると発表した。
BC州の失業率は5月に13.4%を記録した後、その後は、6月 13%、7月 11.1%、8月 10.7%、9月 8.4%、10月 8%と7カ月連続で改善している。
11月の失業率はカナダ全国平均で8.5%。また、BC州の失業率は、オンタリオ、ケベック、アルバータとカナダの主な4州の中では最も良い数字だった。 州内地域別では、バンクーバー周辺は8.1%、ビクトリア6.3%、ケロウナ4.7%。特にバンクーバー周辺については、昨年同時期の失業率4.9%と比較して、依然、厳しい状況となっている。
12月4日、WorkBCでは過去3日間で1200件の求人があったとTwitterで発表した。
トランスリンクのネットワークに不審なアクセス
更新情報
トランスリンクは12月3日の夕方より「タップサービス」と券売機でクレジットカードとデビットカードの使用を再開した。マルウェアの一種、ランサムウェアの攻撃があったことをCEOが認めている。声明によると、詳しい状況は現在も調査中だが、トランスリンクでは第三者決済を用いているため、運賃支払に係るデータは無事だったという。
トランスリンクは不審なネットワークアクセスがあったとして、12月1日午前から、改札でのクレジットカードをタッチするだけで支払いができる「タップサービス」を停止している。また、券売機でクレジットカードとデビットカードの使用もできず、現金のみの扱いとなっている。
さらに、乗車券購入が必要な乗客の手伝いができるよう、駅に係員を通常より多く配置していると発表した。コンパスカードは使用できる。
クレジットカードなどでの支払いができなくなって、2日で二日目となる。
そのほか、トランスリンクのウェブサイトのTranslink Trip Planningにもアクセスできない。代わりに乗り換え案内についてはGoogle Mapの利用を呼び掛けている。
一方、全てのトランジットサービスは通常通り運行しているほか、安全システムも正常に機能している。トランスリンクではクレジットカードでの支払いをはじめとする一部システムの停止については、万一のための措置で、できるだけ早く再開したいとTwitterを通して発表している。
ただし、警察当局も関係して調査を行っている案件であるため、コメントはできないという。
自然療法医師 Dr. Nayumi Saiki, NDに聞く「自然療法・ナチュロパシー」:後編
近年注目され、耳にすることが多くなってきた自然療法・ナチュロバシーについて自然療法医師Dr. Nayumi Saiki, ND(齋木南友己 さいきなゆみ)さんに話を聞いた。
前編の「自然療法・Naturopathy(ナチュロパシー)とは」に続いて、後編では、自然療法医師を目指したきっかけや日加ヘルス理事としての活動について。
前編:「自然療法・Naturopathy(ナチュロパシー)とは」はこちら。
4年かけて自然療法について学ぶ
-私がイメージを持っていたより、ずっと専門的なようですね。なゆみ先生のウェブサイトには、ブリティッシュ・コロンビア州サイモンフレーザー大学キネシオロジー*学科とトロントにあるCanadian College of Naturopathic Medicine (CCNM)を卒業とありました。どういった経緯で自然療法医師になろうと思ったのでしょうか?
私は子どものころから肩こりがひどかったり、肘や肩を脱臼したり、足を捻挫したりして、鍼や整体の治療を頻繁に受けていました。お薬を使わない治療法や鍼に魅力を感じていたので、高校生のときには鍼灸師になりたいと思っていたぐらいです。
高校を卒業するときに、日本帰国も考えていたのですが、SFUのキネシオロジー学科に合格しました。人間のカラダの勉強は興味のある分野だったので、ほかの選択肢もありましたがSFUに行くことにしました。
ただ卒業後はキネシオロジーとは全く関係のない秘書の仕事などをしていました。今、思うと、この期間にとても貴重な人生勉強ができました。これからどうしようかと自分と向き合い、幼い頃から興味のあった自然療法の道に進むことにしました。
カナダには自然療法の認定校がニューウエストミンスター(BC州)とトロント(オンタリオ州)の2カ所にあります。学校の歴史、卒業生の数、入学時期などを考慮したうえでトロントのCanadian College of Naturopathic Medicine(CCNM)に決めました。CCNM卒業後はオンタリオ州の免許を取って、しばらくはトロントで診療していました。
*キネシオロジー:Wikipediaによると「キネシオロジーとは、人間またはそれ以外の生物の身体の運動の科学的研究である。 生理学的、生体力学的、心理学的な運動原理および運動機構を扱う」とある。
-免許取得は大変だったのでは?
そうですね。CCNMでは最初の3年間で基礎医学、臨床医学、自然療法の各種を学びました。そして、4年生は丸1年間、スチューデント・クリニックでインターンとして臨床実習です。在学中は100以上の実技と筆記の試験を受けましたし、なかなか大変でした。(笑)
卒業後にNPLEX(Naturopathic Physicians Licensing Examinations)という北米統一試験とオンタリオ州の試験に合格して免許が取れました。ND免許取得後も常に勉強しています。
自然療法に関する法律や規約が州ごとに違うので、オンタリオ州の免許を持っていたとしても、BC州の免許がなければ、BC州でNaturopathic Doctorまたはナチュロパスと名乗ることも、診療することもできません。
現在、私はBC州とオンタリオ州の資格があるので、両方の州で診療を行うことができます。BC州ではNaturopathic Physicianのタイトルで診療できますが、オンタリオではPhysicianのタイトルは使えません。このように、州によって細かい規則があります。
そのため、私はBC州でもオンタリオ州でも共通のNaturopathic Doctor のタイトルを使っています。ナチュロパスということもあります。
-自然医療はMSPでカバーされていますか?
残念ながらカバーされていません。しかし、お勤め先にExtended Health Planがある場合は、「年間いくらまで」、または「一度の診察につき、いくら」というようにカバーされていることが多いです。年間の場合は、1月1日から12月31日までの単位となっているプランが中心のようです。
-なゆみ先生はクリニックで診療されているのでしょうか?
11月23日(月)からバンクーバー市内のクリニックで診療を開始しました。BC州に滞在中の方であれば、オンラインまたは電話での診察も可能です。
2020年6月6日にはNPO移民定住支援団体「S.U.C.C.E.S.S」で、日本語オンラインワークショップ「毎日の健康:おうちでセルフケア」をBC州の日本人移民向けに行いました。多くの人が参加してくださったのには少し驚きましたが、みなさん興味があるようでうれしかったです。
日加ヘルスケア新理事として
今年4月から日加ヘルスケア理事に就任。新しいことにも挑戦したいと意欲をみせている。
-現在、日加ヘルスケア協会は、どのような活動をしていますか?
BC州に暮らす日本語を話す方向けに健康や医療に関する情報などを提供しています。毎月第4木曜日の「座談会」をはじめ、会員向けのメールマガジンのほか、Facebook での情報提供もしています。また、「歩こう会」の再開に向けて調整中です。
パンデミックの影響で3月から数カ月間は座談会を休止していましたが、Zoomでの座談会に移行したことにより、コロナ禍でもみなさんと横につながることができるようになりました。8月から11月までは全4回の新型コロナウィルス対策シリーズをしました。
これまでのように会場に行って出席するというものでないので、BC州在住の方ならメトロバンクーバー以外でも自宅から参加できます。
日加ヘルスというとどこかシニアの方専用のサービスを提供というイメージですが、そういうことはないので、2021年度に向けて、新規の会員さんが増えればよいなと思っています。
ありがとうございました。
Dr. Nayumi Saiki, ND 齋木南友己(さいきなゆみ)さん
ブリティッシュ・コロンビア州College of Naturopathic Physicians of British Columbiaと、オンタリオ州The College of Naturopaths of Ontarioに登録されているNaturopathic Doctor (自然療法医師)
2020年4月から日加ヘルスケア協会理事
2020年11月23日よりCrossroads Naturopathicに勤務
Crossroads Naturopathic
Suite 350-507 West Broadway, Vancouver, BC, V5Z 1E6
T: 604-568-6899
https://crossroadsnaturopathic.com/
ウェブサイト: www.drnayumi.com
日加ヘルスケア協会: https://www.facebook.com/nikkahealth/
(取材 西川桂子)
小田原城 オンラインの忍者体験ツアー
9月に日本の城郭施設では初となる国内外向けの「能」のオンライン配信公演を開催した、小田原城からのお知らせです。
このたび小田原城NINJA館で楽しむオンラインの忍者体験ツアーを正式リリースいたしました。
現代に生きる本物の忍者から忍術を直接学んで楽しめる約40分のツアーとなっています。英語・日本語のガイド付きで、お子様でも十分楽しめる内容となっています。
公式ページは http://discoverjapan.guide/fuma-ninja-experience/
(小田原ツーリズム)
日系プレース最新情報 2020年12月
日系プレースは日系文化センター・博物館、日系シニアズ・ヘルスケア&住宅協会および日系プレース基金で構成されています。
日系文化センター・博物館ニュース
ご来館の際、館内の表示に従い、同居されている方以外との距離を保ち、マスクをご着用いただきますようお願いいたします。体調が悪い場合はご自宅に留まり、オンラインにて是非「ご来館」ください。
館内もしくはオンラインで開催されるプログラムの時間の詳細は、centre.nikkeiplace.orgにてご確認ください
オンライン博物館
楽しく・興味深く・学びましょう
オンラインでご覧いただける展示・アーカイブ・ゲーム・ビデオ・ポッドキャスト
ウェブサイト centre.nikkeiplace.org
新しいポッドキャストシリーズ——Sounds Japanese Canadian to Me: Stories from the Stage
パンデミックの時代、ポッドキャストSounds Japanese Canadian to Meでは、舞台芸術家のクンジ・マーク・イケダさんをホストに、現在、活躍中の素晴らしい日系カナダ人の舞台芸術家たちとの話をシリーズでお届けします。日系カナダ人の歴史や文化をトピックとした過去の放送回もお聴きいただくとともに、隔週水曜日にリリースされる新しいエピソードをお楽しみください。
日系センターのウェブサイトもしくは、アップルやグーグルのポッドキャスト、Spotify、Stitcherにてお聴きいただけます。
館内にて開催
展示
「破られた約束 (Broken Promises)」は、1940年代、BC州西海岸から日系カナダ人を強制疎開させ、財産を没収した実態を明らかにする「不正義の風景 (Landscapes of Injustice)」プロジェクトの展示です。
ご来場者の安全のため、感染防止の衛生設備が設置され、 ソーシャルディスタンスが実施されます。このプロジェクトは、カナダ政府の援助を得て実現したものです。開館時間、プログラムに関する最新情報は、ウェブサイトにてご確認ください。
https://centre.nikkeiplace.org/exhibits/broken-promises/
常設展
「体験:1877年からの日系カナダ人」
2階入場無料
コミュニティ
献血クリニック
12月18日(金)正午~午後8時 献血できる適性基準がありますので、詳しくはカナダ献血サービス(1.888.236.6283/ feedback@blood.ca / www.blood.ca)まで。
日系センターウェブサイトにて、さまざまな特別イベント・プログラムなどの詳細をご覧ください! (www.nikkeiplace.org)
ミュージアムショップ
クリスマスに特別なギフトをお探しですか?今年のクリスマスシーズンは、ミュージアムのオンラインショップや館内ショップでのお買い物で、日系の作家やアーティストをサポートしましょう!
館内のミュージアムショップとオンラインショップとの間で在庫の調整をしています。お探しのものが見つからない場合にはご連絡ください。jcnm@nikkeiplace.org | 604.777.7000 ext.109
ファミリーヒストリー個別相談
日系博物館の専門家と一緒にあなたの家族の歴史をたどってみませんか。リサーチ及びアーカイブの専門家のリンダ・カワモト・リードが個別に直接お手伝いします。
現在チャールズ門田リサーチセンターは、新しいパンデミック対応規定に合わせ、直接ご来館いただいての研究調査は休止していますが、新しいユニークな遠隔での個人セッションを初めて実施します。
個別セッションは1時間、電話もしくはスカイプ、ワッツアップ、グーグル・ミート、ズームで、あなたの家族の歴史についてのリサーチをお手伝いいたします。
1時間$25 + GST。メンバーは20%割引。
オンラインにて事前にお支払頂きましたら、こちらから連絡してご予約させていただきます。
お問い合わせ:jcnm@nikkeiplace.org | 604.777.7000 ext.109 (火曜~土曜)
https://centre.nikkeiplace.org/family-history-one-on-one/
チャールズ門田リサーチセンター
NIKKEIMUSEUM.ORGにて31,000点を超える所蔵物をご覧ください! リサーチセンターは安全対策を強化し、ご予約のみの受付です。
研究調査についてのお問い合わせはリサーチ・アーキビストのリンダ・カワモト・リード lreid@nikkeiplace.org まで、寄贈に関するお問い合わせはコレクション・マネージャーのリサ・ウエダ luyeda@nikkeiplace.org までご連絡ください。
戦後補償特別委員会からのご支援に感謝申し上げます。
開催見合わせ
クラフトフェア
来年開催に変更されました。ぜひローカルのベンダーさんをサポートするため、ウェブサイトよりショッピングをお楽しみください。
日系文化センター・博物館をサポートする方法
- メンバーになる。
- ボランティアに参加する。お申込み: centre.nikkeiplace.org/volunteer
- 博物館ギフトショップとオンラインショップ https://nnmcc.square.siteでお買い物をする。
月ぎめ寄付にお申込みいただく。
ミニ・ウェディングの会場として日系センターをご利用いただく。
ご寄付に関する詳細は、日系プレース基金にお問い合わせ下さい:604-777-2122 又はgifts@nikkeiplace.org。
日系文化センター・博物館 (NNMCC)受付・ミュージアムショップ営業時間:
火曜~土曜 午前10時~午後5時
日曜~月曜 休館
日系シニアズ・ヘルスケア住宅協会(NSHCHS)が、事務局長の交代を発表
日系シニアズ・ヘルスケア住宅協会(NSHCHS)が、キャシー・マキハラさんからジェイ・ハラガさんへ、事務局長の交代を発表した。
日系シニアズ・ヘルスケア住宅協会は、高齢者のための施設、新さくら荘と日系ホームを運営している。両施設は日系文化センター・博物館に隣接していて、高齢者向け集合住宅、新さくら荘が1998年に、続いてケア付き住宅、日系ホームが2002年にオープンした。
前事務局長のマキハラさんは、31年以上、日系カナダ人コミュニティでのキャリアを持つ。また、日系シニアズ・ヘルスケア住宅協会だけでなく、日系文化センター・博物館や日系プレース基金の発展に、20年以上にわたり関わってきた。
以前には日系文化センター・博物館 理事長と日系シニアズ・ヘルスケア住宅協会 事務局長の役職を兼任してきたが、業務が増えてきたことで、日系文化センター・博物館の理事長職を退任。11月までは日系シニアズ・ヘルスケア住宅協会の事務局長として、日系ホームと新さくら荘、および”イキイキプログラム”をはじめとするアウトリーチプログラムを運営してきた。
マキハラさんはスタッフとともに、革新的でクリエイティブ、また日系カナダ人のニーズに応えるプログラムを開発した。NSHCHSが始めたプログラムは業界のモデルとなっている。さらに、コミュニティとNSHCHSを結びつけることで、組織運営のための資金調達に努めた。
新型コロナウイルス感染拡大で、今年度は、アウトリーチプログラムについては休止しているものの、「難しい状況の中、NSHCHSの支援を続けてきたコミュニティの人たちに感謝します」と言う。
マキハラさんの退職に伴い、NSHCHS 理事を4年務めたジェイ・ハラガさんが11月2日に新事務局長に就任した。ハラガさんはこれまでも組織運営に関わっていて、最近ではBento Sushi の西部カナダ部門の運営を担当。スタッフの採用、チーム作り、財務管理、契約交渉などを行ってきた。また、NSHCHS 理事として、日系シニアのニーズも理解している。
(取材 西川桂子)
予防接種の時期ですが…
~お薬の時間ですよ 第102回~
10月31日のハロウィンの夜に、バンクーバーダウンタウンのグランビルストリートに大勢の若者が押し寄せたあたりから、新型コロナウイルス感染者数が再度著しく増加し、オンタリオ州のトロントとピールはロックダウンという事態にまでなってしまいました。
今年初めにコロナ騒動が始まって間もない頃、沖縄県立中部病院感染症内科医の高山義浩先生が、「新興感染症を完全に制圧するには2、3年間を要するもの」とソーシャルメディアで説明されていたのを記憶しています。メディア等では大きく報道されることはありませんでしたが、これは人類の感染症との闘いの歴史が教えてくれる時間の目安です。
日本では、11月21日からの3連休の前にして、日本医師会が「我慢の3連休」というキャッチフレーズを謳って外出自粛を求め、新型コロナウイルス感染者数の増加に歯止めをかけようとしました。でも、もうこれ以上我慢しきれない人が多いのか、観光地では多くの人出がみられたとか。
私の妻(非医療従事者)に言わせれば「もう色々と我慢するよりは、コロナにかかってでも楽しい時間を過ごしたい人が多いんじゃないの? 私も旅行がしたい!」とのことですが、医療従事者の私は「今まで我慢してきたんだから、もうちょっとだけ我慢しようよ」と思わずにはいられません。
ところで、この冬は新型コロナウイルスとインフルエンザが同時流行が懸念され、早い時期からインフエンザ予防接種(Flu shot, 以下「フルショット」)について多くの問い合わせがありました。
私の薬局でもサンクスギビングデイの直後からフルショットを開始し、通常であれば、この場を借りて「まだフルショットを受けてない方は、1日でも早く受けてください!」と呼びかける私ですが、今年は少し事情が異なります。ワクチンが足りないのです。
ブリティッシュ・コロンビア州では、65歳以上の方であれば誰でも公費負担でフルショットを受けることができるため、毎年この年代の予防接種希望者が一番多くなります。
この需要を満たすため、薬局では地域を統括する保健所から公費負担のワクチンを仕入れますが、今年は10月の4週目の時点で供給状態の雲行きは怪しくなり、11月の1週目には私の薬局への供給が停止しました。同様の状況は州内だけでなく、州外からも報告されました。
このように書くと、今年に限って一大事が起こったように聞こえますが、実は、そうでもありません。私は昨年の11月のコラムでも、同じ話題を取り上げています。ただ、今年に限っては、「ツインデミック」(Twindemic:新型コロナウイルスとインフルエンザ の同時流行)を懸念して、フルショットの希望者が増えることで、ワクチンの需要が著しく増加することは予想されていましたので、カナダの各州政府には何とかして供給不足を防いで欲しかったというのが現場の薬剤師の意見です。
一方で、CBCニュースのオンライン版に掲載された「Doug Ford is ‘gaslighting’ by blaming pharmacies for flu shot shortage: doctor」(2020年11月3日付)の記事の中では、オンタリオ州知事のダグ・フォード氏がワクチンの供給量以上の予約をとった薬局を非難しました。
薬局側の言い分を加えるとすれば、需要を満たすような大量のワクチンが一度に納入される訳ではありません。薬局とパブリックヘルスユニットは持ちつ持たれつの関係で、薬局では予想される数を報告しながら注文量を決め、パブリックヘルスユニットは薬局での予防接種の様子を伺いながらワクチンの割り当てを決めます。しかもその納入の頻度は1週間に1回から2回で、パブリックヘルスユニット小出しにしながらバランスをとる訳です。
また、今年は多くの薬局がオンラインのフルショット予約システムを導入したように、私の薬局でもこれをやってみましたが、予約開始日には電話が殺到しました。継続的に納入されるであろうワクチンの数を見積もって予約枠を設定しましたが、多くの人が一気にアクセスして、どんどんと予約が埋まったために、予約の取れない人たちからは電話で苦情が寄せられたのです。そんな鳴り止まない電話に薬局のスタッフが困り果てる様子をビデオにとって、フォード知事に送りたかったと思う薬剤師は私だけではないと思います。
ワクチン不足のため、薬局でのフルショットは当面の間は中止することになった訳ですが、「ではどうしたら良いか?」というのが一番の疑問点だと思います。そこで私からのアドバイスです。
1、外出自粛各方面から叫ばれていることですが、外出を自粛しましょう。周りの人との接触が少なければ、新型コロナウイルスにもインフルエンザ にもかかりません。ダブルの予防効果が期待できます。
2、手洗いとうがい
これはインフルエンザ予防の基本です。ただ、季節的に空気がドライなだけでなく、今年はアルコール消毒剤を手指に頻繁に使用することによる手荒れが増えています。手を洗ったあとに、保湿剤を使用すると乾燥肌を防ぐことが出来ます。
3、肺炎球菌の予防接種免疫力の低い方がインフルエンザ にかかると、合併症として肺炎が起こることがあります。しかし、この原因となる肺炎球菌に対して有効なワクチンがあります。
「Pneumovax 23」(65歳以上の場合、全額公費負担)と「Prevnar 13」(約120ドル。公費負担ではない)の2種類のワクチンあり、いずれのワクチンも、65歳以降に1回きりの接種を受けたあとの追加接種は不要です。両方のワクチンの接種を受けるのが最も効果的ですが、一定の間隔が必要で、Prevnar 13の8週間後にPneumovax 23を受ける方法と、Pneumovax 23接種の1年後にPrevnar 13を受ける方法があります。この間隔は、充分な免疫反応を誘導するために非常に重要な要素となります。
折しも、この1、2週間の間に、新型コロナウイルスのワクチンの開発について、希望の持てるニュースが多く発表されてきました。ですから、もう少しの我慢です! 寒い日が続きますが、皆様どうかご自愛ください。
佐藤厚
新潟県出身。薬剤師(日本・カナダ)
2008年からLondon Drugs(Gibsons)勤務
2011年からバンクーバー新報紙面にてコラム連載開始
2014年から薬局内トラベルクリニック担当
国際渡航医学会医療職認定
2019年から薬局マネージャー
今年も登場、トランスリンクのトナカイバス
クリスマス恒例のトランスリンクのトナカイバスが12月1日に登場した。このトナカイバスはチャリティ、Toys for Totsをサポートするために運行されていて、今年で35年目を迎える。
Toys for Totsは、オモチャや現金の寄付をLower Mainland Christmas Bureauを通して低所得世帯に届けるというもので、35年目の節目ということと、パンデミックで沈みがちな気持ちを盛り上げようと、トランスリンクでは例年は1台のトナカイバスを今年は9台に増やしたという。
9台のバスはそれぞれ、サンタのそりを引くトナカイの名前、Dasher(ダッシャー)、Dancer(ダンサー)、Prancer(プランサー)、Vixen(ヴィクセン)、Comet(コメット)、Cupid(キューピッド)、Donder(ドンダー)、Blitzen(ブリツェン)、そしてRudolph(ルドルフ) がついている。
寄付をするには、シーバスターミナルに設置された寄付ボックスか、直接Lower Mainland Christmas Bureau (https://www.lmcb.ca/)のウェブサイトを利用する。トランスリンクを通しての寄付は12月18日まで受け付けている。
トランスリンクではトナカイバスのファン向けにオンラインストアで、マグカップやソックス、マスクといった関連商品も販売している。
https://translinkstore.ca/collections/holiday-gifts
トランスリンクが発表するトナカイバス
- 昨年、プログラムで3,000点のオモチャと2,000ドル以上が Toys for Totsに贈られた
- 過去34年間に寄付されたのは8万4776点のオモチャと4万8449.05 ドル
- トナカイバスの運行ルートはターミナルで毎日エルフが決定
- エルフがトナカイバスの飾りつけを行う
隣組
101-42 West 8th Avenue, Vancouver
www.tonarigumi.ca/ja/
ニュースレター https://mailchi.mp/483474057cce/tg_newsletter_nov_2020?e=aa63ed6591
隣組アクセス制限延長のお知らせ(12月7日まで)
電話受付 月曜~木曜午前10時~午後2時
公衆衛生命令延長について
隣組会員、ボランティア、支援者の皆様
11月19日にBC州公衆衛生命令が12月7日(月)まで延長、州全域に適用する発表がありました。今回追加された公衆衛生命令にご注意ください。
- 公共の屋内施設(モール、店内、コミュニティセンター、マンションなどの共用エリア)や職場でのマスクの着用
- 個人宅での集まり(庭など屋外含む)・コミュニティイベントの禁止
- 州内または州外への移動の自粛
この規制に従い、隣組へのアクセスも12月7日まで制限することとなりました。電話受付は月曜~木曜午前10時~午後2時、電話やインターネットでのプログラムやサービスもこれまで通り行っておりますので、どうぞご参加・ご利用ください。お弁当サービスも年内は12月15日まで休まず続けます。
家で楽しめるプログラム
家から参加できる電話やビデオ通話アプリZoomのプログラムのご紹介。
電話プログラム
- 11月26日・12月3日(木)10:00-10:45 歌の会
- 11月30日(月) 10:00-10:30 日本語ローカルニュース
- 12月1日(火)1:00-2:00 おしゃべり会
- 12月2日(水)1:00-1:30 落語
- 12月3日(木)1:00-1:45 脳トレ
Zoomプログラム
11月25日・12月2日(水)11:00-12:00 日本語クラス
電話&Zoom
11月27日(金)10:00-12:00 セミナー「医療機関の渡り歩き方」(詳細は以下をご覧ください)
12月4日(金)10:00-11:30 隣組会員向けZoom・電話クリスマスパーティ!!
お問合せ、登録は604-687-2172内線106、またはメール programs@tonarigumi.ca(リエ)まで。
シニアライフセミナー
「医療機関の渡り歩き方・医療フォルダー」
日時:11月27日(金)午前10時~午後12時
アクセス:Zoomまたは電話(詳細は登録後に送られます)
講師:カレン・ワキタ(救急病棟看護師)
英語・日本語通訳付き
会員無料・非会員$8
登録はservices@tonarigumi.ca(正子)まで。
隣組オンラインショップ
ホリデーセール開催中!
どこにも売っていない隣組限定アイテムをクリスマスプレゼントにどうでしょう?隣組のオンラインショップでは、通常$40のレシピ本2冊セットがホリデー特別価格$35。
- 色々なシーンで活躍する健康的で美味しい和食レシピ集「Home Away From Home」
- 旬の和食材のレシピと日本の野菜をバンクーバーで育てる方法を解説「Our Edible Roots」
以上のレシピ本2冊または各1冊ずつのセットで$35(プラスGST+送料)。
隣組オンラインショップwww.tonarigumi.ca/ja/shop/でお買い求めいただけます。
2021年度会員登録・更新
2021年度会員登録・更新の受付を開始しました。楽しく健康で自立した生活をサポートする電話やZoomでのプログラム、セミナーやサービスへ優先的にアクセスできます。年会費$40。お支払い方法:
- 小切手(101-42 W 8th Avenue, Vancouver V5Y 1M7まで郵送)
- クレジットカード(電話604-687-2172にて)
- 規制の緩和後は現金も含めて館内でお支払いいただけます
飛翔鶴 寄付キャンペーン
隣組のプログラムやサービスはコミュニティの皆さんからの寛大なご寄付に支えられています。そしてコロナ禍で支援活動を続けていくためにはより一層のご協力とご支援が欠かせません。今回の飛翔鶴 募金キャンペーンでは一定額のご寄付を頂いた方を対象に、折り鶴バッジを進呈。隣組とシニアのサポートを通して一緒に羽ばたき、そして飛翔できることを願っています。
詳細およびオンラインでのご寄付はこちらのウェブページにて。http://www.tonarigumi.ca/ja/donate/
ウィスラーやノースショアのゲレンデがオープン
ウィスラーのゲレンデが11月26日にオープンして、スキーヤーらが初すべりを楽しんだ。
今年はパンデミックにより、屋内スペース、リフトで並ぶ際、リフトやゴンドラ内ではマスク着用が義務付けられている。また、ホテルやレストラン、スキースクールなどの支払いは現金受付をしていない。
サイプレスマウンテンはいち早く、11月13日に、またグラウスマウンテンは11月27日にオープン。マウントシーモアは12月1日に今シーズンの営業開始を予定している。
昨シーズンは新型コロナウイルス感染拡大で、各ゲレンデとも3月中旬に営業を終了した。