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BC州南西部でマグニチュード4.7の地震発生、バンクーバーでも揺れを感じる

Earthqueake Canada ウェブサイトより。
Earthqueake Canada ウェブサイトより。

 カナダ天然資源省によると、2月21日午後1時26分(太平洋標準時)に、ブリティッシュ・コロンビア(BC)州サンシャインコーストのセシェルトの北北東24キロを震源とする地震が発生した。震源の深さは1キロメートル、地震の規模はマグニチュード(M)4.7。この地震による津波の心配はないという。エマージェンシー・インフォBCによると午後3時頃の時点で家屋の倒壊などの被害は報告されていないという。

 震源地はバンクーバー市から約60キロの場所で、BC州南西部沿岸からバンクーバー市を含むメトロバンクーバーやビクトリア市のあるバンクーバー島南部でも広く揺れを感じた。揺れは20秒から30秒続いたと報告されている。バンクーバー市は午後4時ごろに、市の地震対応計画レベル1対応だったと発表した。

 BC州南西部では地震が頻発している。最近では今月13日にビクトリアの南南東17キロの地点でM3.6の地震が発生している。

 カナダの地震学者によると、バンクーバーでは巨大地震がいつ起きてもおかしくないと状況という。カナダ天然資源省によると、BC州沿岸では定期的に巨大地震が発生しており、最大は1700年にBC州からアメリカ・カリフォルニア州にかけて起きたM9.0と記録している。1872年にはBC州との国境に近いアメリカ・ワシントン州でM7.4の地震が起き、ビクトリアやニューウエストミンスターでも大きな揺れを感じたと記録されている。

 最近では、1946年1月23日にバンクーバー島中央部でM7.3、1949年8月22日にハイダグワイ沖でM8.1、1970年6月24日にハイダグワイ南部でM7.4、2012年10月28日にハイダグワイ南部沖でM7.7の地震が起きている。

(記事 編集部)

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トロント、モントリオール、ハリファックス、カナダ東部を大雪が襲う

自宅の前にある湖。凍った上に雪が積もる。ノバスコシア州ハリファックス近郊。写真:読者提供
自宅の前にある湖。凍った上に雪が積もる。ノバスコシア州ハリファックス近郊。写真:読者提供
自宅前で氷かきをする男性。ノバスコシア州ハリファックス近郊。写真:読者提供
自宅前で氷かきをする男性。ノバスコシア州ハリファックス近郊。写真:読者提供

 今月に入りカナダ東部で大雪が続いた。オンタリオ州トロントでは2月8日から16日までに3度の大雪に見舞われ、最大で50センチメートルも積もった。同州ではどの地域も同じ状況で、除雪には数日かかるという。気温も氷点下15度まで下がる日もあり、厳しい2月の寒さとなった。この大雪のためトロント空港は欠航や遅れが生じ、混乱した。

 オンタリオ州の北東に隣接するケベック州でも同様に大雪となった。モントリオールでは2月13日から16日の4日間で約70センチも降ったという。短期間にこれだけの雪が降るのは1898年以来の記録とウェザーニュースが伝えた。

 雪は東海岸州も襲った。海沿いのため例年なら雪が積もっても凍ることはほとんどないというノバスコシア州でも、大雪の上に気温が低く解けかかった雪が翌朝に凍りつくため雪かきならぬ氷かきに追われる毎日という。ハリファックス市に近い郊外に住む50代男性は、道路に出る自宅前のドライブウェイが凍りついているため氷を割って除去するのに4日かかったと語った。

 来週にかけては各地とも大雪などの厳しい予報は出されていない。

自宅の前にある湖。凍った上に雪が積もる。ノバスコシア州ハリファックス近郊。写真:読者提供
自宅の前にある湖。凍った上に雪が積もる。ノバスコシア州ハリファックス近郊。写真:読者提供

(記事 編集部)

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アルコール提供時間の延長についてバンクーバー市が意見を募集

バンクーバー市役所。Photo by Japan Canada Today
バンクーバー市役所。Photo by Japan Canada Today

 ブリティッシュ・コロンビア(BC)州バンクーバー市は、市内のレストランやバーなど飲食店でのアルコール提供時間について、延長するべきかどうか市民の意見を募っている

 バンクーバー市の現行ルールでは、レストランがアルコール類を提供できるのは平日が午前1時まで、週末は午前2時まで。一方、バー・パブ・ナイトクラブなどでは、午前1時〜午前3時と店舗の場所と曜日によって異なる。午前3時まで許可されているのはダウンタウンの一部地域のみ。

 今回の議案では、アルコール提供時間をバンクーバー市内全てのレストランで平日・週末とも午前2時まで、ダウンタウンの全てのバー・パブ・ナイトクラブでは平日・週末とも午前3時までに延長する。

 市の発表によると、これはビジネス界からの要望に基づくもので、現行法は2004年以来ほぼ変更されていないという。市民の健康や安全を優先しつつ、ビジネスの規制を緩和し、地域の振興を図るとしている。

 同案が可決された場合、アルコール提供時間の延長を希望する飲食店はBC州政府とバンクーバー市の認可が必要となる。州政府と市は、騒音など地域への影響について調査を行い、申請の可否を決定する。

 この案についての意見はバンクーバー市のウェブサイトから提出することができる。提出は3月9日まで。https://www.shapeyourcity.ca/liquor-hours

(記事 編集部)

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BC州医療検査機関LifeLabsがストにより交代で臨時休業、利用者はウェブで確認を

 ブリティッシュ・コロンビア(BC)州のライフラブズ(LifeLabs)職員が給与や業務環境改善を求めて、2月20日からストライキを実施している。州内のセンターが交代で臨時休業する予定で、20日はバンクーバー市内の4カ所が休業した。

 ライフラブズは血液検査などを行う医療検査機関。従業員約1,200人を代表する組合BCジェネラル・エンプロイズ・ユニオン(BCGEU)は、数カ月にわたる雇用側との労使交渉が決裂したことを受けて2月17日に72時間前のストライキ通告を行った。2024年4月1日以降、契約が切れているという。

 BCGEUによると、ライフラブズ従業員の賃金は病院での同様の業務に比べ4%から16%低く、賃金格差が離職へとつながり、人員不足が残業やストレスを招いているという。

 ライフラブズ側は声明で、エッセンシャルサービス提供施設としてストによる影響を最小限に抑えるとしているが、施設が交代で実施する臨時休業は避けられないと述べている。利用者は、自分が利用する施設をウェブサイトで検索し、各センターの営業状況を確認するよう呼び掛けている。

(記事 編集部)

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トロント空港で着陸した旅客機がひっくり返る事故、滑走路一部閉鎖で運航に影響

 オンタリオ州トロント・ピアソン国際空港で2月17日午後2時頃、旅客機が着陸に失敗し、機体がひっくり返る事故が起きた。

 事故を起こしたのはアメリカ・ミネアポリス発トロント行きのデルタ航空4819便。ソーシャルメディアに投稿されたビデオには着陸した直後に機体から出火した様子が映し出されていた。続いて黒い煙が上がり機体は上下にひっくり返った。

 カナディアン・プレスは、ピアソン空港の管制塔の音声記録によると、同機は午後2時過ぎ(東部標準時)に着陸が許可され、管制塔は前方の航空機によるグライドパス(降下経路)内での気流の乱れ「ぶつかり」が発生する可能性があることをパイロットに警告していたと伝えている。

 事故当時、機内には乗客76人と乗務員4人がいたが全員無事に脱出し、死亡者はいなかった。けが人の数は、21人が病院に運ばれ19人がすでに退院したとデルタ航空が発表している。オンタリオ州救急輸送機サービス・オルンジによると、子ども1人を含む3人が重症で搬送されたという。しかしグレーター・トロント空港局デボラ・フリントCEOは18日の記者会見で、命に関わるようなけが人は出ていないと話した。

 事故原因について当局は、捜査中であるとして詳細を明らかにしていない。事故機は、アメリカ・ミネソタ州ミネアポリスに本拠を置くデルタ航空の地域航空子会社エンデバー航空が運航するボンバルディア社製カナデア・リージョナル・ジェット(CRJ)。事故原因解明には、カナダ運輸安全委員会(TSB)とアメリカ国家運輸安全委員会(NTSB)の調査員の他、三菱重工業とデルタ航空の関係者も加わることをフリントCEOが17日の会見で発表した。三菱はボンバルディア社から売却されたCRJ航空機プログラムを所有している。

 空港によるとピアソン国際空港は17日午後5時には離着陸を再開している。しかし調査のために滑走路2本を閉鎖しているため運航に支障が出ている。欠航便数について空港側は明らかにしていないが、影響は今後も数日続くと見られている。バンクーバー空港でもトロント行きの便については運航状況を確認するよう呼び掛けている。

(記事 編集部)

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事故が多発するメトロバンクーバーの橋上でまたも衝突事故、3人死亡

 ブリティッシュ・コロンビア州のニューウエストミンスター市とサレー市をつなぐペテロ・ブリッジで2月14日、車3台が絡む事故が発生した。

 サレー市警察によると事故が起きたのは午後10時ごろ。橋の南行きの車線で乗用車2台とセミトレーラートラックが衝突した。駆けつけた救急隊員が救命措置を行ったが、19歳から20歳の3人が現場で死亡、1人が病院に搬送され重体という。4人は同じ乗用車に乗っていた。

 もう1台に乗車していた人とトラックの運転手にけがはなかった。事故原因について警察は「非常に複雑でまだ公表する段階にない」としているが、乗用車2台は猛スピードで走っていたと見られ、スピードが要因の一つと見られている。

 事故の影響で橋は一時閉鎖されたが15日正午ごろには再開した。

 ペテロ・ブリッジでは1月26日にも車5台が絡む事故が発生し、1人が死亡、2人がけがをして病院に運ばれている。サレー市警察リンゼイ・フートン巡査はメディアの取材に対し、ペテロ・ブリッジでは最近10年間で何度も重大事故が起こっていると話し、利用者には橋の車線は狭いため大型トラックは車線をはみ出てしまう場合があると注意を促している。

 事故を目撃、もしくはドライブレコーダーの映像がある場合は、604-599-0502まで連絡するよう呼び掛けている。

(記事 編集部)

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「メープルリーフを掲げてカナダのプライドを示そう」と元首相らが呼び掛け、米51番目の州発言にアメリカ回避の動き

2017年カナダ建国150周年を記念するメープルリーフ。2017年7月1日、バンクーバー市。File photo by Japan Canada Today
2017年カナダ建国150周年を記念するメープルリーフ。2017年7月1日、バンクーバー市。File photo by Japan Canada Today
ブリティッシュ・コロンビア州ウィスラーではためくメープルリーフ。File photo by Japan Canada Today
ブリティッシュ・コロンビア州ウィスラーではためくメープルリーフ。File photo by Japan Canada Today

 カナダの元首相5人が2月15日には「カナダ国旗メープルリーフを掲げて、カナダのプライドを示そう」と呼び掛ける異例のオープンレターを発表した。

 呼び掛けたのは、ジョー・クラーク、キム・キャンベル、ジャン・クレティエン、ポール・マーティン、スティーブン・ハーパー元首相たちだ。保守党、自由党は関係なく、「世界に向けて、私たちが自国の歴史と国を誇りに思っていることを示そう」と国民に呼び掛けた。

 2月15日は1965年に現在のメープルリーフが国旗として正式に国会議事堂に掲げられた日「フラッグ・デー」。今年は60周年となる。

 元首相5人は、「カナダの誇りと愛国心の高まりを目の当たりにした」、多くの人々が「我が国への愛とカナダの価値観や独立を守る決意を示すために一つになっている」ことに勇気づけられていると記している。

 アメリカのトランプ大統領によるカナダに対する関税措置や「カナダをアメリカの51番目の州に」という発言には、カナダ国内ではさまざまな動きが起きている。

 まずカナダ製品を購入する動きが加速している。アバカスデータが2月10日に発表した調査によると、42%がアメリカ産、もしくはアメリカ企業の製品をできる限り購入しないと回答したという。さらに調査対象の84%が「ここ数日でカナダ製品をより多く購入することを考えた」と回答し、34%がアメリカへの旅行をキャンセルし、32%がアメリカ企業が所有するストリーミングサービスをキャンセルした、または真剣にキャンセルを検討したという。

 ただカナダ製品の積極的購入にはややハードルもあるようだ。アバカスデータによるとカナダ製とアメリカ製の区別がつかない人も多いという。そんな悩みを解消するためか、SKUコードをスキャンするだけでカナダ産かどうかを見分けるアプリ「CanMade」を開発したつわものも出てきた。食料品に対応し、カナダ産だとメープルリーフが表示される仕組み。アップルストアでダウンロード数を伸ばしているという。

 アメリカ旅行キャンセルでは、13日にアルバータ州カルガリー市で会見したカナダ第2の航空会社ウエストジェット社CEOアレクシス・フォン・ヘーンスブロック氏によると、トランプ大統領が関税を発表して以来「アメリカ行きの販売は大幅に減少している」という。約25%の減少で、要因には為替レートもあるとしているが「今後の動向を注視する」としている。

 カナダからアメリカへの輸入品に関税25%が課されるのは3月4日からの予定で、3月12日にはさらに鉄鋼・アルミニウムへ関税25%が課される予定。カナダ政府は、アメリカがカナダからの輸入品に関税を課した場合、報復措置も辞さない構えを見せている。

 アメリカとの関税の応酬はアメリカよりもカナダに大きな損害を与える。それでも、ハーパー元首相はオタワでの講演で、もし自分が首相だったら「国の独立を守るためなら、どんな損害も受け入れるつもりだ」と語ったとトロントスター紙が伝えている。

(記事 編集部)

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駐車場で盗難「注意をそらせて盗む」窃盗に注意

 ブリティッシュ・コロンビア州のリッチモンドRCMP(連邦警察)は2月13日、最近増加している「被害者の注意をそらせ、そのすきに盗む」タイプの窃盗に注意を呼び掛けた。

 その一例が2月6日に起きた事件だ。午後10時過ぎ、リッチモンド市のランズダウン・ロードとナンバー3ロードの駐車場で女性が自分の車の中にいたところ、知らない女が窓をたたきタイヤがパンクしていると注意したという。そこで女性がタイヤを確認しようと車を降りたすきに、男が近づきフロントシートから女性の財布を盗んだ。

 容疑者の男は被害者女性と口論になった際に財布を落とし、走って逃げようとした。しかし、周囲にいた人たちが男を取り押さえ、警察が来るまで捕まえていた。容疑者はマルコ・ブライアンズ・ネイラ・サンチェスで窃盗の容疑で逮捕された。

 RCMPによると最近似たような窃盗事件がたびたび起きているという。今回の事件では容疑者が逮捕されたが、まだ捕まっていない加害者がいるとみている。警察は、誰かが車に近づいてきたら警戒を怠らないようにすること、必ず車をロックすること、車内から状況を確認すること、そして必要に応じて助けを求めることをアドバイスしている。

 もし加害者の情報を知っていたり、同様の事件を見かけたりした場合は、リッチモンドRCMP(604-278-1212)にファイルナンバー2025-4135で連絡するよう呼び掛けている。

(記事 編集部)

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BC州政府、選挙公約の食料品補助金1,000ドルを取り消し

The Legislative Assembly of British Columbia, Victoria, Canada.
ブリティッシュ・コロンビア州の州都ビクトリアにある州議事堂。

 ブリティッシュ・コロンビア(BC)州政府ブレンダ・ベイリー財務大臣は2月13日に会見し、約束していた州民への1,000ドルの補助金支給を実行しないと明らかにした。

 「グロセリー・リベート」としてインフレで高騰する生活費を援助するために州民に1,000ドルを支給するという昨年10月のBC新民主党(NDP)としての選挙公約を破棄した。公約では今年度内(2025年3月末まで)に全ての世帯に支給するとしていた。

 ベイリー大臣によると、トランプ大統領が発表したカナダに対する関税などアメリカの「不確実性」に備えるために予算内で資金を確保する必要があるという。BC州の予算案は3月4日に提出する。この日は2月3日に発表されたカナダ製品への関税25%1カ月停止が終了する日。さらに3月12日にはアメリカに輸入される全ての鉄鋼・アルミニウムに関税25%が課される可能性がある。

 BC州政府はこうした予期不可能な事態に備えるため、補助金支給以外にも一部の公務員の採用も凍結すると発表。政府の支出を見直すとも会見で語った。

(記事 編集部)

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カナダからの鉄鋼とアルミニウムにも例外なく関税25% カナダは報復措置か?

Parlament, Ottawa, Canada; File Photo by Japan Canada Today

 アメリカのドナルド・トランプ大統領は2月10日、アメリカが輸入する全ての鉄鋼とアルミニウムに関税25%を課す大統領令に署名した。大統領はこの措置に例外はないと説明、カナダからの輸入も対象となる。関税は3月12日から実施される予定。

 この件についてトランプ大統領はアメリカの鉄鋼とアルミニウム産業を支援するためだとしている。それに関連して大統領は再度「カナダはアメリカの51番目の州になるべきだ」と述べた。

 ドイツの調査会社スタティスタのデータによると、カナダはアメリカの鉄鋼・アルミニウムの最大輸入元で、2024年では鉄鋼は23%、アルミニウムは約60%をカナダから輸入している。一方カナダの鉄鋼・アルミニウムの輸出先は2023年で約90%がアメリカだ。

 AI国際会議に出席するためパリに滞在中のジャスティン・トルドー首相は11日、記者団に関税は「受け入れられない」と述べ、世界各国と協議して対応を考えると語った。また報道によるとこの日は会議に出席していたアメリカのバンス副大統領と言葉を交わしたという。

 報復措置に踏み切るかは不明だが、フランソワ=フィリップ・シャンパーニュ産業大臣は10日、「カナダ政府はカナダのために立ち上がる。労働者を支援して産業を守る」との声明を発表した。野党も揃って報復措置を取るべきとの考えを表明した。

 カナディアンプレスが伝えたところによると、1カ月延長されたカナダへの関税が仮に3月初旬から実施されると、鉄鋼・アルミニウムへの関税25%は追加関税となるという。

 カナダ鉄鋼生産者協会キャサリン・コブデン会長はCBC電子版の取材に、関税はエネルギーから建設まで広範な業界に衝撃を与えるだろうと危惧している。

(記事 編集部)

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2025年インビクタス・ゲーム、バンクーバーで開幕

空中に浮かぶクジラの下を選手入場。Photo from Invictus Game 2025 website
空中に浮かぶクジラの下を選手入場。Photo from Invictus Game 2025 website

 戦闘で障害を負った傷痍(しょうい)軍人のための国際的なスポーツ大会「インビクタス・ゲーム」の開会式が2月8日、ブリティッシュ・コロンビア(BC)州バンクーバー市のBCプレースで行われ、9日間に及ぶ熱い戦いの幕が開けた。

 インビクタスはイギリスのハリー王子が2014年に創設した大会で今年は第7回となる。カナダで開催されるのは2回目で、バンクーバー市とウィスラー市に集まった23カ国約550人のアスリートが火花を散らす。

 座位バレーボール、車いすラグビー、車いすバスケットボールなどのほか、今回は初めて冬季スポーツが行われ、スケルトン、スキー、車いすカーリングなどが実施される。

カナダ選手入場。Photo from Invictus Game 2025 website
カナダ選手入場。Photo from Invictus Game 2025 website

 開会式は地元先住民のウェルカム・パフォーマンスで幕を開けた。今大会は先住民との共催で「カナダの先住民と癒やしの旅を共有する」ことを掲げている。続いて、海を表す青い布と空中に浮かぶイルカや鯨のバルーンに迎えられて、選手たちが入場した。

 式典には多くのミュージシャンも出演。トップを飾ったのはBC州ビクトリア市出身のネリー・ファータドさん。ほかにも、ケイティ・ペリーさんや人気バンド、コールドプレイのクリス・マーティンさんなどがステージを飾った。

トップを飾ったBC州ビクトリア市出身のネリー・ファータドさん。Photo from Invictus Game 2025 website
トップを飾ったBC州ビクトリア市出身のネリー・ファータドさん。Photo from Invictus Game 2025 website

 開会式の最後にはハリー王子がステージに登場。インビクタス創設の経緯を振り返るとともに、選手たちに「あなたたちの勇敢さを世界に見せてください」と語った。

ステージに立ちスピーチするハリー王子。Photo from Invictus Game 2025 website
ステージに立ちスピーチするハリー王子。Photo from Invictus Game 2025 website

 2025年インビクタス・ゲームスは2月16日まで。ロジャーズ・アリーナで行われる閉会式には、カントリー・シンガーのジェリー・ロールさんやカナダのロックバンド、ベアネイキッド・レディーズなどが出演する。

(記事 編集部)

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バンクーバー・ダウンタウンとボーエン島、サンシャインコーストを結ぶ電動フェリーを計画

 バンクーバー・ダウンタウンと周辺都市が新航路で近くなる。ブリティッシュ・コロンビア(BC)州に本社を置くグリーンライン・フェリー社は2月7日、バンクーバー市と周辺都市を結ぶ新しいフェリー就航について発表した。

 新航路では高速電動フェリーを使用、バンクーバー市ダウンタウンとボーエン島を約40分(1日3便を予定)、バンクーバー市とサンシャインコーストのギブソンズを約70分(1日4便を予定)で結ぶ。フェリーは乗船者のみで車両の積載はないが自転車20台と車椅子4台を積み込み可能。同社創業者カラム・キャンベル氏によると1日約1,000人の乗客を見込んでいる。

 このプロジェクト案はバンクーバー市レベッカ・ブライ市議とバンクーバー公園庁の委員2人が2月26日に市議会に提出する予定。可決されれば2027年のサービス開始を予定しているという。連邦、州政府も新航路就航を支持している。

 ボーエン島、ギブソンズの市長も新サービスを歓迎している。ボーエン島アンドリュー・レオナルド市長は、フェリーは島民と仕事、ヘルスケア、学校などを繋ぐものと重要性を強調した。

 バンクーバー市側の拠点はコールハーバーの公園に隣接するハーバー・グリーン・ドック。キャンベル氏によると大幅な改修などの必要はなく、公園自体にも変更はないという。

 バンクーバー公園庁ブレナン・バスチョバンスキー委員はハーバー・グリーン・ドックについて「ウォーターフロントの重要なポイントながら、これまでその可能性を活かしきれていなかった」と説明、レクリエーションの場としての価値を失わずにサステナブルな交通手段を導入できるこのプロジェクトに期待を寄せている。

 バンクーバー・ダウンタウンと周辺都市を結ぶ航路は2023年にバンクーバーアイランド・フェリーカンパニーがバンクーバー島のナナイモに高速艇Hulloを就航している。

(記事 編集部)

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