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ICBC、自動車保険の110ドル払い戻しと基本保険料据え置きを発表

The Legislative Assembly of British Columbia, Victoria, Canada.
ブリティッシュ・コロンビア州の州都ビクトリアにある州議事堂。

 ブリティッシュ・コロンビア(BC)州の自動車保険を扱う州営公社ICBCは5月8日、昨年度の堅調な財務状況を受け110ドルの払い戻しを行うと発表した。

 2024年2月時点で、BC州で義務付けられている基本保険に加入している乗用車・商用車所有者のほとんどが払い戻しを受けることができる。払い戻しは保険契約ごとで、自動車を2台所有している場合は2台分を受け取れる。

 払い戻しは5月末から始まり7月末までに対象者に入金される予定。入金は、保険料をクレジットカードで支払っている場合はカードに、現金や小切手、デビットカードで支払っている場合には小切手か口座振込となる。

  また、基本保険料を2026年3月31日まで値上げしないと発表した。すでに2025年3月までの据え置きが発表されていたがさらに延長した。保険料は2019年から上がっていない。

 デイビッド・イービーBC州首相は声明で「6年の保険料据え置きと4度目の払い戻しは、ICBC変革の成果である」と述べ、対象者は平均約2,000ドルを節約しているとした。

 州政府によると、ICBCが2021年5月にEnhanced Careモデルを導入したことにより保険料率引き下げにつながり、ICBCのキャピタルリザーブ形成の助けとなったと説明している。ICBCの昨年度暫定決算によると純利益は15億ドルと試算されている。うち払い戻しと払戻費用は約4億ドル。

(記事 編集部)

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「国家アクター」、BC州政府のシステムにサイバー攻撃を試みる

The Legislative Assembly of British Columbia, Victoria, Canada.
ブリティッシュ・コロンビア州の州都ビクトリアにある州議事堂。

 ブリティッシュ・コロンビア(BC)州公共サービスの責任者シャノン・ソルター氏は5月10日、BC州政府のシステムに仕掛けられた高度なサイバー攻撃について説明した。先月から3回に渡り行われた攻撃は、他国、もしくは他国の支援を受けた「アクター」による可能性が非常に高いという。

 サイバー攻撃については5月8日にデイビッド・イービーBC州首相が、「高度なセキュリティ問題」が発見されたと発表し、Canadian Centre for Cyber Security(CCCS)と協力して対応に当たっていると話していた。

 ソルター氏の説明によると、4月10日に何者かがシステムを侵害しようと試みたため、州政府が捜査を始めたという。11日にはサイバーセキュリティ問題が認められた。その後、4月29日に同じアクターが再び攻撃を行ったため、州政府職員はパスワードの変更を求められた。5月6日には、さらなるサイバー攻撃が発見された。政府は、CCCSがセーフガードを設定したのちに発表に踏み切ったという。

 ソルター氏は、3件の攻撃は同じアクターによるものと見ており、現在40テラバイト以上のデータを分析中だと説明。どの国がサイバー攻撃に関与したか、どのシステムが攻撃対象とされたかなどについては、捜査中として明言していない。

 BC州マイク・ファーンウォース公安大臣は、保健データなどの重要情報が攻撃に遭ったという確証はなく、金銭要求も受けていないと語った。政府の業務やサービスに支障はないという。政府内では76人のスタッフが年間を通してシステムのセキュリティに関わっていると話している。

 イービー州首相は、先月発生したロンドンドラッグスへのサイバー攻撃とは無関係との見解を示している。

(記事 編集部)

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制御不能の山火事でフォート・ネルソン住民に避難命令

The Truax Creek wildfire (K70302) located approximately 12 kilometres northeast of Gold Bridge. The BC Wildfire Service Facebookより
The Truax Creek wildfire (K70302) located approximately 12 kilometres northeast of Gold Bridge. The BC Wildfire Service Facebookより

 制御不能な山火事の影響で、5月10日、ブリティッシュ・コロンビア(BC)州北東部のフォート・ネルソン全域と近隣の先住民コミュニティに避難命令が出された。約3,000人が対象となっている。

 火災は5月10日午後にコミュニティから約12キロメートル西の地点で発見され、その後早急に広がりを見せている。Northern Rockies Regional Municipalityは同日午後7時頃、現場付近の住民に、ただちに南のフォート・セントジョン市に向けて避難するよう勧告した。

 BC Wildfire Serviceによると、火災は10日午後5時30分頃には50ヘクタールと見積もられていたが、午後8時までに800ヘクタールに広がり、5月11日には1,696ヘクタールまで広がっているという。またこの火災は人的原因によるものとみられている。

 Northern Rockies Regional Municipalityエリアでは、この他にも制御不能な山火事が2件発生しており、避難警報が出されている。ひとつはアラスカ・ハイウェイとハイウェイ77のジャンクションから40キロメートル離れたペイトリー・クリーク地域で、もうひとつはフォート・ネルソンから60キロメートル離れたノガ・クリーク地域。

 5月9日には当局が今後数日の気温上昇や風による火災発生を懸念していた。フォート・ネルソンには山火事マネジメントチームが派遣されている。

(記事 編集部)

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サイバー攻撃を受け閉鎖状態だったロンドンドラッグスが再開

閉鎖されたロンドンドラッグス。2024年4月29日。Photo by Japan Canada Today
閉鎖されたロンドンドラッグス。2024年4月29日。Photo by Japan Canada Today

 カナダの大手ドラッグストア、ロンドンドラッグスが4月28日から一時閉鎖していたが、対象となっていたブリティッシュ・コロンビア(BC)州、アルバータ州、サスカチュワン州、マニトバ州のカナダ西部4州で79店舗すべてがすでに再開したと発表した。

 サイバー攻撃を受けたため「ネットワークとデータを保護するため、第三者のサイバーセキュリティ専門家に依頼して、封じ込めや修復、フォレンジック調査を即座に実施した」と説明していたが、顧客情報や従業員のデータなどが漏洩したとする痕跡はないと発表している。

 ロンドンドラッグスの代表クリント・マルマン氏はメディアのインタビューで、サイバー攻撃をしてきた相手と交渉したかなどの詳細については明らかにできないと語った。

(記事 編集部)

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BC州内の複数の大学で親パレスチナ派抗議キャンプが設置される

ブリティッシュコロンビア大学(UBC)構内で親パレスチナ派抗議キャンプが設置される。2024年5月4日。Photo by Japan Canada Today
ブリティッシュコロンビア大学(UBC)構内で親パレスチナ派抗議キャンプが設置される。2024年5月4日。Photo by Japan Canada Today

 ブリティッシュ・コロンビア(BC)州の複数の大学で、親パレスチナ派がイスラエル・ハマス間の紛争に対する抗議活動として、大学構内にキャンプを設置した。こうした動きはアメリカ国内で広まっているがカナダでも複数の大学で行われている。

 ブリティッシュコロンビア大学(UBC)にキャンプが設置されたのは4月の終わり。ガザでの紛争終結とともに、大学側に対し、紛争に「共謀している」企業との関係を切るよう求めている。5月2日現在、テントは約100あり、パレスチナの旗や「パレスチナに自由を」と書かれたバナーが見られる。

 UBCは言論の自由と平和的な抗議活動を尊重するとし、同時に警察と連携しながら事態を注視するとしている。アメリカでは、キャンプ参加者と反対勢力との衝突が問題となっているが、UBCのキャンプ広報担当者サム・グプタ氏はCBC電子版の取材に対し、そうした衝突は最小限にとどまっていると話している。

 BC州内ではUBCのほかに、ビクトリア大学とバンクーバーアイランド大学で抗議キャンプが設立された。カナダ国内では、オンタリオ州のトロント大学、ウェスタン大学、オタワ大学、ケベック州のマギル大学で、同様の抗議活動が行われている。

(記事 編集部)

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BC州の図書館がサイバー攻撃で金銭を要求される

バンクーバー図書館。File Photo: Japan Canada Today
バンクーバー図書館。File Photo: Japan Canada Today

 ブリティッシュ・コロンビア(BC)州の図書館がハッカーに攻撃され、金銭要求に従わないとユーザーのデータを公開するとの脅しを受けたと5月3日CBC電子版が伝えた。

 BC州内の図書館にシステムを提供しているB.C. Libraries Co-operativeは、4月29日にハッカーがログファイル・データにアクセスし、メールサーバーからデータを盗んだと発表。調査の結果、パスワードやメール内容、タイトルなどは漏洩しておらず、ハッカーが得た情報は、あるアドレスがどのアドレスにメールを送ったかを示す情報だという。B.C. Libraries Co-operativeはデータ漏洩は最小限だとしつつ、こうした事態が起こったことに謝罪の意を表している。

 カリブー地域の図書館も今回の事件に巻き込まれた図書館のひとつ。Cariboo Regional Districtによると、B.C. Libraries Co-operativeが被害にあったメールアドレスの開示をしなかったため、ウェブサイトで図書館利用者に注意喚起を行ったという。

 今回の事件は最近立て続けに起きているサイバーセキュリティ問題のひとつ。大手ドラッグストアチェーンのロンドンドラッグスは4月28日にサイバー攻撃を受け、西部カナダ約80店舗の閉鎖を余儀なくされている。昨年10月にはオンタリオ州トロント公立図書館がサイバー攻撃され、再開に4カ月を要した。

(記事 編集部)

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サレーのシーク活動家射殺事件で容疑者3人を逮捕

 ブリティッシュ・コロンビア(BC)州サレー市で2023年6月にシーク教徒活動家リーダーのハーディープ・シング・ニジャール氏が殺害された事件で5月3日、警察は男3人を逮捕したと発表した。

 ニジャール氏は会長を務めていたシーク教寺院で射殺された。裁判所の書類によると、逮捕されたのは、カランプリート・シング容疑者(28)、カマルプリート・シング容疑者(22)、カラン・ブラー容疑者(22)で、いずれも第一級殺人罪などに問われている。3人ともインド国籍でアルバータ州エドモントン市在住。それぞれ3年〜5年カナダに滞在しているが永住権は保持していない。

 同事件はカナダとインドの外交関係にも影響を与えている。ジャスティン・トルドー首相は以前に、この事件にインド政府が関与しているとみて捜査中であることを明言し、インド政府の反発を招いた。

 記者会見でサレーRCMP(連邦警察)は、今回の事件とは別の捜査も進行中でインド政府の関連についても調べていると話した。ただ、数カ月に及んだ捜査がどのように3人の逮捕に繋がったかについて関係者は口を閉ざしている。CBC電子版の報道によると、警察は現在今回の事件に関連するものとして、ほかに3件の殺人事件を捜査中で、その中にはエドモントン市で起きた11歳少年の射殺事件も含まれているという。

 ニジャール氏はシーク教徒の多く住むインド・パンジャビ地方の独立を掲げていた。インドではテロリストとみなされ指名手配されていた。

(記事 編集部)

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今年も山火事が頻発する可能性をカナダ政府が警告

順調に鎮火活動が進んでいるthe Trumpeter Mountain (VA1465) wildfire, southwest of Anahim Lake. 2023年8月22日。Photo from BC Wildfire Service Twitter
順調に鎮火活動が進んでいるthe Trumpeter Mountain (VA1465) wildfire, southwest of Anahim Lake. 2023年8月22日。Photo from BC Wildfire Service Twitter

 カナダ政府は4月10日、今年も山火事が全国で頻発する可能性があるとして記者会見を開いて警告した。

 連邦政府によると、この冬のカナダは例年になく暖冬で、今後数カ月は平年を上回る気温が予想されるため、昨年同様の大規模な山火事シーズンに直面する可能性があるという。

 カナダ政府によると昨シーズンの山火事による全国の焼失面積は約18万平方キロメートル(1800万ヘクタール)で過去最高を記録。ただ発生件数は約6,600件と過去最高を記録した1989年の11,000件よりも少ない。

 カナダの山火事シーズンは春から夏までだが、今年は早めに始まっている。国土の大半が乾燥し、積雪量も例年より少なかったことが理由と説明する。ハージット・サージャン緊急事態準備大臣は「全国的な暑さと乾燥により、今年の山火事のシーズンは早く始まり、遅く終わるだろう」と記者会見で語った。

 毎年山火事が多く発生するブリティッシュ・コロンビア(BC)州では州政府が3月にはすでに山火事シーズンについて警告した。3月18日、山火事に備えて早めの準備をと呼び掛けた。

 2023年はBC州にとって最悪の山火事シーズンとなった。28,400平方キロメートル(284万ヘクタール)を焼失し、家屋約600戸が全焼もしくは一部焼失した。48,900人に避難命令、137,000人に避難勧告が出された。州政府によると今年のシーズンは3月の時点ですでに始まっているという。

 5月に入りこれから本格的な山火事シーズンを迎えるBC州で、州政府は避難計画、住宅保険の見直し、緊急時の正確な情報収集、気象警報の取得など、州民ができる準備をするよう呼び掛けている。

 山火事や洪水などに対応するためのBC州政府によるPrepared BCウェブサイト:http://www.preparedbc.ca

(記事 編集部)

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カナダ3月のインフレ率は2.9%、カナダ銀行は金利据え置き

File photo by Japan Canada Today
File photo by Japan Canada Today

 カナダ統計局が4月16日に発表した3月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比で2.9%上昇し、2月の2.8%を上回った。ガソリン価格や住宅関連価格の上昇が大きく影響した。

 ガソリン価格は2月の0.8%から大きく上昇し、3月は4.5%だった。

 住宅関連価格は住宅ローン金利と家賃の指数が全品目CPIの前年比上昇に最も影響した。3月は前年同月比6.5%上昇し、2月と同率。住宅ローン金利は2月の26.3%に続き、3月は25.4%上昇。家賃は2月の8.2%に続き、3月は8.5%上昇した。

 食料品は一時より上昇率は抑えられたものの3月も3%上昇。前月は3.3%だった。

 カナダ中央銀行は4月10日、翌日物金利を5%に据え置くと発表した。声明では、「2月のCPIインフレ率は2.8%に鈍化し、物価上昇圧力が緩和して財・サービス全般に及んでいる。ただ、賃貸料と住宅ローン金利の上昇に牽引され、住宅価格インフレ率は依然として非常に高い。3.5%前後で推移していたコア・インフレ率は2月は3%強に鈍化し、下降傾向を示唆している。カナダ銀行は、今年前半のインフレ率は3%付近で推移し、後半は2.5%を下回り、2025年にはインフレ目標2%に達すると予想している」と発表した。

 またインフレ率の下降傾向が持続するかを注視するとも説明。4月のインフレ率次第では次回6月の発表で金利の引き下げもあるのではないかとの予想も出ている。

(記事 編集部)

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バンクーバー島の子どものシャチ、自力でラグーンから脱出

 バンクーバー島ゼバロスのラグーン(外海から隔てられた水深の浅い場所)から出られなくなっていた子どものシャチが4月26日、無事に海へと戻ったことがわかった。

 地元先住民エハッテサトによると、kʷiisaḥiʔis(クイザヘイエス、勇敢な小さなハンターの意)と名付けられたこのシャチは、同日午前2時30分ごろの満潮時刻に自分で砂州を泳いで抜け海へと到達。クイザヘイエスに餌をやり、ラグーンで遊んでいるのを見守っていた先住民の小グループがその一部始終を見届けたという。

 クイザヘイエスは約1カ月間、ラグーンから出られずにいた。地元の先住民と海洋哺乳類研究者、カナダ漁業海洋省(DFO)が、さまざまな方法で救出を試みていたが、いずれも成功しなかった。結局クイザヘイエスは自分自身で砂州を通り抜けた。

 CBCのインタビューに答えたバンクーバー水族館のマーティン・ハウレナ氏は海に出たクイザヘイエスはまず自分の群れに戻らなければならないと話している。まだ2歳で母親や家族のサポートが必要だが、母親はラグーンから出ようとして砂州に乗り上げて死亡した。ハウレナ氏は、群れが見つかれば家族はクイザヘイエスを受け入れるだろうと推測。そのためレスキューチームは、クイザヘイエスが人間に慣れすぎないように餌やりを含む接触をできるだけ避けていたという。

(記事 編集部)

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バンクーバー近郊ホワイトロックで連続刺傷事件、1人死亡

 ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバー市近郊のホワイトロック市で、刺傷事件が連続して発生、コミュニティに不安が走っている。

 1件目の事件が起きたのは4月21日午後9時頃。ホワイトロック・ピアで、28歳の男性が凶器で刺された。男性は病院に運ばれたが命に別条はない。ホワイトロックRCMP(連邦警察)は、被害者と加害者に面識はなく、事件を引き起こすような揉めごとなどもなかったとみている。

 報道によると、被害男性はジャティンダー・シンハさんでインドから移民してきたばかり。妻と一緒にベンチに座っていたところ、背後から近づいてきた加害者に首をナイフで刺されたという。

 2件目は4月23日に発生した。午後9時30分頃、マリーンドライブ15400番台付近で、男性が刺傷を負っているとの通報があった。被害者はカルウィンダー・ソヒさんで、まもなく死亡した。事件現場はホワイトロック・ピアから数ブロックの場所だった。

 どちらの事件も逮捕者は出ていない。しかし加害者情報は似ており、いずれも黒人男性で身長180センチメートルくらい、帽子とグレーのフーディーを身につけていた。襲われたのがどちらも東南アジア系住民で、警察では2件の関連性について捜査を続けると同時に事件のあったウォーターフロント近辺のパトロールを強化しているという。

 加害者に関する情報提供先は、電話番号1-877-551-IHIT(4448)、もしくはEメール ihitinfo@rcmp-grc.gc.ca

(記事 編集部)

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ラグーンに閉じ込められた子どものシャチ、救出を延期に

 ブリティッシュ・コロンビア(BC)州バンクーバー島ゼバロスで、ラグーン(外海から隔てられた水深の浅い場所)から出られなくなっている子どものシャチが、救出チームが与えたアザラシの肉を食べたと、各社が報じた。シャチが食べ物を食べたのは、3月23日に発見されてからおそらく初めてという。

 地元先住民によってkʷiisaḥiʔis(クイザヘイエス、勇敢な小さなハンターの意)と名付けられたシャチは4週間にわたりラグーンから出られず、地元の先住民と海洋哺乳類研究者、カナダ漁業海洋省(DFO)が救出活動を続けている。クイザヘイエスが海に戻って群れと再合流するには、狭く浅い砂州を通り抜けなければならない。

 地元先住民エハッテサトのチーフ、サイモン・ジョン氏によると、4月18日の夜にナチャトラト先住民がクイザヘイエスに向かってシャチの好物のアザラシ肉の塊(約18キログラム)を投げると、クイザヘイエスは肉を口で取って水中に潜ったという。

 2度目の救出作戦のために地引網船がキャンベル・リバーからゼバロスに来ていたが、前日にクイザヘイエスが肉を食べたことで作戦は一旦中止に。ジョン氏は次の救出作戦はおそらく1週間後くらいになると言い、「一休みするのにちょうどいい」と話した。

 DFOの海洋哺乳類コーディネーターのポール・コットレル氏は、今回の件で救出の選択肢が広がり時間的余裕もできたと話す。肉でおびき寄せて海へと導くことも考えられるという。コットレル氏は「(成功するかどうかは)クイザヘイエスがどう反応するか次第だが、我々は楽観視している」と話している。

 BC州ビクトリア市を訪問していたジャスティン・トルドー首相も会見でシャチについて「みんなで状況を見守っている」と言及し、DFOが全面協力していると聞いていると話した。

(記事 編集部)

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