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バンクーバーでオレオレ詐欺が急増、1週間で被害額は57,000ドル

バンクーバー市キャンビー通りにあるバンクーバー市警。Photo by The Vancouver Shinpo
バンクーバー市キャンビー通りにあるバンクーバー市警。Photo by The Vancouver Shinpo

 最近バンクーバーでシニアを標的にした詐欺が急増しているとバンクーバー市警が注意を呼び掛けている。

 市警によると被害額は1月30日からの1週間で報告されているだけで57,000ドルにもなるという。

 詐欺の手口は、特殊詐欺で俗に言われる「オレオレ詐欺」。北米では”Bail Money Scam”と呼ばれている。市警によると、孫や甥・姪を装って電話をかけてきて、自動車事故にあった、逮捕されたからと緊急にお金が必要と告げるという。または警察や弁護士を装って電話をかけてくる。その後、自宅に「担当者」を送って金を受け取るか、宅配便で送るよう告げられる。

 1回の被害額は8,000ドルから15,000ドルで、中には何度も被害に遭っているシニアもいると報告している。

 市警は、詐欺電話で銀行員を含め誰にも電話がかかってきたことを言わないように念を押されたり、被害に遭ったことが恥ずかしいと感じたりするため、被害に遭っても家族や警察に相談しないことが多いと話す。

 しかし、すぐに警察に相談してくれれば払ったお金を途中で取り戻せる場合もあるため、被害に遭ったと思ったらすぐに相談してほしいと呼び掛けている。

 対策としては、あやしい電話だと思ったら電話を切って孫や家族に確認する、詐欺電話に自分の住所を告げてしまった場合はすぐに911に電話する、すでにお金を渡してしまった場合はバンクーバー市警604-717-3321に電話するなどを挙げている。

 メトロバンクーバーではポートムーディ市警が同様の被害が報告されているとして注意を呼び掛けている。

 「オレオレ詐欺」は現在北米でトップ10に入る詐欺被害になっていると報告している。

(記事 編集部)

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BC州で2.5グラムまでの違法薬物所持の刑罰免除

Image from Government of British Columbia flickr
Image from Government of British Columbia flickr

 ブリティッシュ・コロンビア(BC)州では1月31日から、18歳以上の少量の違法薬物所持が罪に問われないことになった。この措置は連邦政府による3年間のパイロットプロジェクトの一環で、2026年1月31日まで継続する予定。

 所持が合法化されるのは、2.5グラム以下のコカイン、メタンフェタミン、MDMA、オピオイド(ヘロイン、フェンタニル、モルヒネを含む)。

 ただし、違法薬物の売買や密売は、罪に問われる。また、密売を目的に違法薬物を所持していた場合も同様。

 学校や託児施設、空港での違法薬物所持も、これまで通り違法となる。また、バンクーバー市を含む複数の自治体は、市の施設やモール、カフェなどでの違法薬物の使用を禁止している。

 BC州は、致命的な薬物過剰摂取の急増を受け、2016年に「公衆衛生の緊急事態」を宣言した。宣言から今日に至るまで、約1万人が過剰摂取で死亡している。

 BC検視局(B.C. Coroners Service)は、2019年から2022年の違法薬物による死亡原因の約86%がフェンタニルとその類似品によるものと報告している。

 刑罰免除については、違法薬物に対する偏見をなくすという政治家や活動家がいる一方で、薬物死防止に効果があるのは安全な薬物供給だけという専門家の声もある。

 今回の措置は、BC州の申請に対し連邦政府が2022年5月31日、規制薬物・物質法(CDSA)の下で2023年1月31日から3年間、個人使用に限り特定の違法薬物の少量所持に対する刑事罰の免除を認めると発表したことに基づき実施された。

(記事 編集部)

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ウイリアムズレイクのレジデンシャルスクール跡地で66個の人骨の可能性

ブリティッシュ・コロンビア州カムループスのレジデンシャルスクール跡地で遺骨が見つかったあと、並べられた子ども靴とぬいぐるみ。2021年10月7日、バンクーバー市ダウンタウン。Photo by Naomi Mishima
ブリティッシュ・コロンビア州カムループスのレジデンシャルスクール跡地で遺骨が見つかったあと、並べられた子ども靴とぬいぐるみ。2021年10月7日、バンクーバー市ダウンタウン。Photo by Naomi Mishima

  Williams Lake First Nationは1月25日、ブリティッシュ・コロンビア(BC)州ウイリアムズレイクのレジデンシャルスクール(先住民寄宿学校)St. Joseph’s Mission Residential School跡地内での2回目の調査結果を発表した。地中探知レーダーで人骨の可能性を示す特徴を持つ66個の「反射物」が発見されたという。

 また、記録では、16人の子どもが同校在学中に死亡したとされていたが、今回の調査で少なくとも28人が死亡していたことが分かったと記者会見で発表した。これらの子どもの多くは、無記名の墓地に葬られたと見られている。

 Williams Lake First NationのチーフWillie Sellars氏は、今回の調査結果はあくまでも現時点のものだという認識が重要だとした。782ヘクタールの敷地内で、地中探知レーダーによる調査が行われたのは、現在時点でわずか34ヘクタールだという。

  St. Joseph’s Mission Residential Schoolは、1891年にローマ・カトリック宣教師によって開校、のちにカナダ政府に引き継がれ1981年に閉校した。2021年に行われた1回目の調査では、人骨の可能性を示す93個の反射物が確認されている。

(記事 編集部)

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自閉症の先住民少年、病院で手錠をかけられる

Photo from Metro Vancouver Transit Police website
Photo from Metro Vancouver Transit Police website

 ブリティッシュ・コロンビア(BC)州バンクーバーで1月26日、12歳の自閉症の先住民少年が、病院で床に押し付けられ手錠をかけられる事件があった。

 Metro Vancouver Transit Police(メトロバンクーバー交通警察)によると、スカイトレインの駅から通報を受け駆けつけたところ、少年が女性に暴行を加えていたという。のちに女性は少年の母親と判明。警察は、少年を言葉で説得して事態を沈静化しようとしたが、女性や他の乗客への危険防止のため、手錠を使って少年を拘束し病院に運んだと説明した。

 手錠はその後一旦外されたが、報道では母親のMiaさんの話として、BCチルドレンズ・ホスピタルに到着後、少年が再び興奮状態になり不満の声を漏らすと、警察官は彼に言葉をかけることなく背中を膝で床に押し付けて手錠をかけたと伝えている。Miaさんは、警察官を少年から引き離そうとしたができなかったため、その様子を録画しソーシャルメディアに投稿したという。

 インタビューでMiaさんは、警察を尊敬しているとしながらも病院は少年にとって安全な場所であるべきだと言い、警察が少年を大人のように扱ったのは彼が自閉症で自分たちが先住民だからだと思うと話した。

 一方で交通警察は、公共の安全のために必要な対応だったと説明している。

(記事 編集部)

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BC SPCA、ネグレクトの牛129頭を保護

 BC SPCAは、ブリティッシュ・コロンビア(BC)州内陸南部のカーストンで、深刻なネグレクトを受けたと見られる129頭の畜牛を差し押さえたと発表した。牛は、風雨などから身を守ることができない、劣悪な環境下に置かれていたという。さらに敷地内では多数の牛の死体が発見された。

 牛がいた囲いの中は、牛の脚や身体を覆うほどたくさんの泥や水、糞であふれていたという。さらに、食料や水も満足に与えられず、牛は泥の中をもがきながら動いていたと報告している。

 また、目の感染症や乳腺炎、下痢などさまざまな病気にかかっていた牛も多く、中には壊れたフェンスでけがをしたとみられる牛もいた。現在、牛はSPCAの保護下にあり、引き続き調査が進められているという。

 BC SPCAは1月11日にも、BC州内陸南部クリアウォーターで、15匹の犬を救助したと発表した。犬は、食料や水を与えられず零下の屋外に一日中放置されていたため、飢えてやせ細っていた。空腹のあまり、ブランケットの一部を食べていた犬もいたという。

 これらの犬は、個人が売買を目的に繁殖させていたと見られる。犬は病院に運ばれたが、医学的な処置のほか精神的なケアも必要だという。

 BC SPCA(British Columbia Society for the Prevention of Cruelty to Animals)は非営利の動物福祉団体。

(記事 編集部)

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カナダ銀行が8回目の金利引き上げ

 カナダ中央銀行は1月25日、政策金利を0.25%引き上げ、4.5%とした。2007年以降で最も高い金利となる。これで2022年3月から中央銀行によるインフレ率抑制のための政策金利引き上げは8回連続。前回は2022年12月7日に0.5%引き上げた。

 カナダ銀行は声明で、カナダ経済は依然過熱しているとし、同銀行理事会が再び利上げに踏み切ったと発表した。

 また「世界のインフレ率は引き続き高く、かつ広範囲に及んでいる。インフレ率は多くの国で下がっているが、これは主にエネルギー価格の低下とグローバルなサプライチェーンの改善を反映している」と分析。

 中央銀行は「世界経済の成長率は2022年に約3.5%、2023年に約2%、2024年に約2.5%に減速すると予測している」とし、この予測は10月の予測よりやや高くなっている。

 またカナダ経済については「2022年の成長率を3.6%と推定し、10月の予測より上方修正した。2023年半ばまでは成長が停滞するが、同年後半には持ち直すと予想。2023年の国内総生産(GDP)成長率を約1%、2024年を約2%と予想しており、10月の見通しからほとんど変化していない」と発表した。

 そして、経済状況が現在の予測どおりであれば、主要金利を現在の水準で維持する見込みともしている。ただしこれは一時的な措置とし、インフレ率を2%の目標に近づけるためにもっと努力する必要があれば、(金利引き上げを)実施するとカナダ銀行ティフ・マックレム総裁は話している。

 カナダのインフレ率は2022年6月には8.1%を記録。その後は徐々に下がっているが、カナダ統計局の発表では12月でも依然として高く6.3%。カナダ銀行は、2023年半ばには3%台に、2024年には2%の目標インフレ率に落ち着くと予測している。

 カナダ銀行の次回の発表は3月8日の予定。

(記事 編集部)

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サーニッチの銀行銃撃犯、目的は警察官殺害だった可能性

死亡した容疑者、双子のAuchterlonie兄弟。BCRCMPツイッターより。
死亡した容疑者、双子のAuchterlonie兄弟。BCRCMPツイッターより。

 BC連邦警察(RCMP)は1月20日、ブリティッシュ・コロンビア(BC)州サーニッチで昨年起こった銀行銃撃事件に関し、容疑者の主目的が警官の殺害だったとするThe Vancouver Island Integrated Major Crime Unit(VIIMCU)の捜査結果を公表した。

 2022年6月、22歳の双子IssacとMatthew Auchterlonie容疑者は、完全武装にSKSライフルを持ってサーニッチのモントリオール銀行を襲撃。6人の警察官が銃撃戦により負傷した。容疑者2人は射殺された。

 捜査の結果、2人は社会的に孤立しており、特に銃規制法をめぐって政府と警察に強い敵対心を持っていたという。事件当時、2人は警察が来るまでの間、16分も現場に滞在しており、そのことからも目的は現金強奪ではなく、警察官との武力衝突だったことが明らかだという。

 また容疑者は、銀行襲撃を少なくとも2019年から計画しており、当初は2023年半ばの犯行を予定していた。時期が早まったのは、2人が引っ越しを余儀なくされたからだとしている。襲撃する銀行は無作為に選んだと警察は見ている。

 犯行に第三者が関わった証拠はないという。容疑者2人に犯罪歴はなく、銃器免許も所持していたと発表している。

 サーニッチはBC州都ビクトリア近郊の静かな学園都市。そんな町で起きた銃撃事件は、住民のみならずBC州民に衝撃を与えた。

(記事 編集部)

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バンクーバー・フォークミュージック・フェスティバル2023年は中止、終了の可能性も

 キツラノの夏の風物詩バンクーバー・フォークミュージック・フェスティバルが、終りを迎える可能性が高まった。バンクーバー・フォークミュージック・フェスティバル・ソサイエティは1月17日の声明で、2023年のフェスティバルの中止を発表。さらに同ソサイエティの解散を検討していることを公表した。

 ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバー市で毎年開催される同フェスティバルは40年以上の歴史を持ち、国内外からミュージシャンが集まる人気イベント。新型コロナウイルス禍を経て2022年に再開されたが、イベント開催に関する状況は一変したという。

 多くのサービス業者やサプライヤーが去ったうえ、コスト高騰によりステージやフェンスなどの基本的な費用が増加。今夏フェスティバルを行うには50万ドルが必要だとし、それは現実的でなく継続可能でもないとしている。

 同ソサイエティは非営利団体で、夏のフェスティバルのほか、1年を通じてコンサートを開催してきた。しかし、現在の財務状況などから、受託者としての義務を確実に果たすために理事会は2023年3月までに運営を停止すべきという会員への勧告に合意したとも発表。2月1日の総会でメンバーが投票を行い、解散するかどうかを最終的に決定する。

(記事 編集部)

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バンクーバーの小学校の元校長、17万ドル以上を横領した疑い

 ブリティッシュ・コロンビア(BC)州バンクーバー市イーストバンクーバー地区の小学校の元校長が、少なくとも2年間に17万ドル以上をだまし取ったとして、バンクーバー教育委員会から訴えられている。

 資料によると、Tricia Low(Tricia Rooney)は2005年7月から2020年4月まで、バンクーバー教育委員会の学校区で小学校の校長を務めていた。現職については不明。

 Lowは2017年8月にBritannia Community Elementary Schoolの校長に就任。遅くとも同年12月には不正行為を始めたとされている。

 教育委員会は、Lowが学校の資金などをさまざまな方法で横領したと主張。例えば、ファンドレイジングのイベントで集まった資金を着服したり、援助が必要な家族に寄付されたギフトカードを不正利用したりしたという。また、学校のイベントを予約した後にキャンセルし、自分宛に返金されるようにしたと説明している。

 教育委員会は2019年9月、予算報告での学校資金の異常な赤字からLowの不正行為を疑い始めたという。その後、2020年から行われた捜査の結果、さらなる横領が発覚したとしている。

(記事 編集部)

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閉店危機のキャットカフェに10万ドル以上の支援金集まる

Photo from Catoro Cafe twitter
Photo from Catoro Cafe twitter

 閉店の危機に追い込まれていたブリティッシュ・コロンビア(BC)州バンクーバーのキャットカフェ(猫カフェ)が、息を吹き返した。

 Catoro Cafeは、バブルティーを楽しみながら保護猫と遊べるカフェで、猫のアダプション・サービスも行っている。サスカチュワン州の猫の保護団体と協力しており、2019年の開店以来、850匹以上の猫が新たな飼い主に引き取られたという。

 しかし、新型コロナウイルス感染拡大の影響と諸経費の高騰により経営が悪化、閉店の危機に陥った。そこで、オンライン・クラウドファンディングで支援を募ったところ、1週間後の1月12日には、目標額の10万ドルを超える約104,000ドルの支援金が集まった。

 CBC電子版のインタビューに対し、同店マネージャーのVictoria Vandenbergheさんは、「集まった支援金の額に驚いています。コミュニティの(店を)続けてほしいという思いを感じました」と話した。支援金はBC州外からも集まり、その多くは同店から猫を引き取った飼い主たちだったという。

 支援金の大部分は、新型コロナのために膨らんだ負債に充てるという。Vandenbergheさんは、スタッフは店の継続を喜んでいるとし、2023年は事業の拡大も考えていると話している。また、集まった支援金の一部は猫の保護団体に送る予定とも語っている。

(記事 編集部)

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カナダ最高齢とされる峯柴志げさん、113歳で死去

 CBC電子版によると、カナダ最高齢とされる峯柴志げさんが1月6日、ブリティッシュ・コロンビア州(BC)バンクーバーの自宅で死去した。113歳だった。同居していた娘の京子さんは、志げさんについて「いつも成功を信じている人でした。一生懸命がんばれば一番になれると」とCBCのインタビューに話した。

 志げさんは1909年(明治42年)5月18日、愛知県海部郡の農家に生まれた。CBCによると、1941年に生後6カ月の京子さんを養女として迎えたという。京子さんは1960年代後半にカナダに移住。志げさんも夫の一郎さん(1985年に死去)とともにトロントに移り住み、その後、京子さんと志げさんはバンクーバーに移住した。

 志げさんはカナダ最高齢と言われていたが、公式に認定されているわけではない。BC州はプライバシー保護のため、州内の最高齢者を発表していないという。

 志げさんの長寿について京子さんは、日々の喜びや周りの人々への感謝を忘れなかったことが大きいとしている。そしてさらにもうひとつ、「毎朝カップ一杯の熱すぎない抹茶」が秘訣だと、CBCに話している。

(記事 編集部)

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トイレットペーパーの有害物質、シャチの体内で発見される

Southern Resident killer whales swimming. Credit: Paul Cottrell/DFO
Southern Resident killer whales swimming. Credit: Paul Cottrell/DFO

 ブリティッシュ・コロンビア(BC)州近郊に生息するシャチの体内から、トイレットペーパー製造に使われる有害な化学物質が見つかったとの研究報告が行われた。

 ブリティッシュコロンビア大学(UBC)、カナダ漁業・海洋省、BC農業省は、2006年から2018年にかけてBC州沿岸に打ち上げられた6頭の南部生息シャチ(southern resident killer whales)と6頭のビッグスオルカ(Bigg’s orca)の組織サンプルを分析した。

 その結果、シャチの体内で発見された有害物質のうちの46%が4-nonylphenol (4NP)だったという。4NPはトイレットペーパーをはじめ、石けん、洗剤などの製造に使われており、カナダでは有害物質とされている。下水処理場や工場から海に流れ出していると考えられている。

 UBCの Institute for the Ocean and Fisheriesは1月12日に、これは警告であると声明を発表。南部生息シャチは絶滅危惧種であり、化学汚染が個体数減少に関係している可能性があるとし、一刻も早く保護するべきだとしている。

 またシャチの体内の有害物質の半数以上が、自然界に長くとどまることから「フォーエバーケミカル」と呼ばれる物質だとし、カナダで禁止されているものもあると危惧している。

(記事 編集部)

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