バンクーバーで活躍するフラダンスグループ『Wailele Wai Wai』のメンバーであり、さまざまな音楽活動を続ける高橋梨紗さんに話を聞いた。
ハワイアン・ミュージックへ
Wailele Wai Waiとの出会いは2016年ごろ。発声指導に行ったのをきっかけに、指導者ヨシ先生の人柄とフラに魅了された。しばらくして音楽活動について迷っていたころ「ふっと踊っていた曲を口ずさむようになり、そこでビビっとハワイアン・ミュージックがとっても気持ちいいことに気がついたのです。思い切ってウクレレを買い、独学で始めました」
5月21日にはダウンタウンのレストランで『Aloha Breeze』というコンサートを開催。中島有二郎さんのギターとともに、ウクレレを弾いてハワイアン・ソングをたっぷりと歌いこなした。
合唱団で歌い、アシスタント指揮者も
フラやハワイアン・ミュージックのイメージが強いが、実は合唱畑の人でもある。
来加後19歳のときにパシフィック・スピリット・クワイヤーに入団し、翌年からアルトのリーダーおよびソリストに抜擢された。
今年4月にはウエストバンクーバー・ユナイテッド教会で、ドボルザークの『ミサ曲ニ長調』を独唱し、合唱曲『Moonset』ではタクトを振った。
「合わせるのにとても時間がかかりましたが、コンサートでうまくできたことはとてもうれしく、みんなを誇りに思いました」
バンクーバーのトップレベルのボーカル・アンサンブル『ムジーカ・インティマ(musica intima)』には2018年に入団し、現在も歌っている。
未来へつながる子ども教育
もうひとつの活動は子ども教育。リトミックやカラーストリングス・メソッドを通して、楽器を触る前の子どもたちへ音楽の基礎を楽しいアクティビティとともに指導している。
「子どもたちの見るものにはフィルターがかかっておらず、とても素直でピュア。そんな気持ちを音楽やダンスを通して表現することは、彼らの発達にも、お母さんやお父さんの気づきにも、私への影響にもなります」
さまざまな形で音楽と向き合う梨紗さんは「フラを踊ることは自然や愛とつながること。歌うことはクリエイティブになること。音楽を教えることは、これからの未来へつながること」と、とびきりの笑顔で話してくれた。
(取材 ルイーズ阿久沢)
たかはし・りさ:高校卒業後、オーストラリアでの語学留学を経て来加。バンクーバー・コミュニティー・カレッジの音楽科ピアノ専攻に入学。UBCの大学院で合唱指揮を専攻し、バンクーバー市のコミュニティ合唱団指揮者に。現在合唱団ほか、ハワイアン・ミュージックの歌手として活動中。
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