~カナダ入国体験談(後編)~
先日、日本一時帰国レポートを寄せてくれた優子さんのカナダ入国編レポート後編。7月上旬にエアカナダのビジネスクラスでカナダに戻ってきた。バンクーバー国際空港に着陸してから自宅に帰るまでの様子を教えてくれた。
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わずか7時間50分のフライトです。バンクーバーに到着。陸に足がつくとガラスの壁の向こうにはがらんとしたゲートの待合室。朝だけれど、曇り空で照明がないので暗い空間が広がっています。そうか、学校のお化け話がこわいのは、大勢の人間がいる場所が空っぽという状況設定だからか、と突然納得。
エスカレータで連絡通路に上がると、そこに係員がいらっしゃいましたよ。テーブルがずらっと並んでいて上に用紙とペン。症状の有無と、機内で用紙が配布されたかと聞かれたので「NO」。私はアプリ( *編集部注 ArriveCANアプリ )で登録済みというと「あっちの係官にそう言って」とあっさり。
後続のみなさんが必要書類を記入するためにぞろぞろとテーブルに向かう。アプリはまだ導入されたばかりということでしょうか。ほとんどが日本人だからおそらくアプリは無視したか、知らなかったのでしょう。アプリで書類を提出済みだった私は記入の必要なし。出口の係員に携帯に表示された登録番号を見せて通過。
入国審査では隔離要件の説明があり、なんと違反すると罰則が最高100万ドルとのこと。思わず聞き返しました。確か、エアカナダのメールで読んだときは375ドルから3万ドルだったと思うのです。
2週間、庭には出てもいいのですが、外出は一切禁止。たとえ2メートルの距離を保っても同居人以外の訪問者は禁止。罰金を設定するのと執行とは別の話だけれど抑止効果はありますねえ。
入管審査は、アプリのおかげで私がAC4便の先頭でした。ターンテーブルで近寄ってきたポーターに言わせると私の便が当日2本目。到着時間午前10時すぎ。それは暇でしょう。同情して勧められるままに荷物を頼み、3個で10ドルの交渉成立だったけれど、4個で20ドルも払っちゃいました。
ポーターと一緒にタクシー乗り場へ。運転手がたむろしておしゃべりしている。2メートル離れていない。乗り込んでも窓は閉めたまま。密が嫌だった私は自分で窓を開けました。
我が息子は私と接触になって自分も隔離の対象になるからと迎えに来るのを拒否しおった。なのにタクシーには乗れる。マスクをすれば公共交通機関も禁止されていない。釈然としないがまあいいか。(はい、症状さえなければ、隔離場所への移動に公共交通機関が禁止されていません。)
余談。成田空港で乗る前に頼まれたタバコを買おうと思っていたら、4時半には免税店が閉まってしまい買えずじまい。機内販売もなし。空港内の売店で他に開いていたのはラウンジ周辺の伊藤園とおみやげやさんの2軒のみ。出国手続きを終えてまず通る、あのショッピングコンコースがシャッター街でした。
バンクーバー空港の入管へ向かう通路は米国行きのウイングの上を通ります。上から見下ろすとカナダ名物ティムホートンは営業していたけれど他はやはり休業中。免税店にシャッターが下りていたのが印象的。免税店のど真ん中を通ってゲートへ行く、という設計になっているし、私がカナダを出た時には営業していたのです。
というわけで、私は監視対象で13日間を過ごします。自宅で冷蔵庫を開くとぎっしりと食料が詰まっていて幸せ。はい、あらかじめ息子に買い物リストを送っておきました。(入国審査でも食料を届けてくれる人はいるか、と確認がありました。)今がシーズンのさくらんぼが2キロ、牛乳が4リットル入っていました。心配は太ることのみ。
では皆さま、くれぐれもコロナに感染することがないように、お互いに気をつけましょう。
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貴重な体験談を寄せてくれた優子さんに感謝する。
*記事中の個々のサービスに関する感想は取材協力者の個人的な感想です。
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