Vancouver Airport, British Columbia; File Photo by Japan Canada Today
Vancouver Airport, British Columbia; File Photo by Japan Canada Today

~航空券予約、成田で入国、唾液検査、自己隔離(Part 1/4)~

 日本政府が3月に決定した「新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う水際対策強化に係る新たな措置」で、9月20日現在もカナダから日本に渡航すると2週間の自己隔離が必要とされている。また、入国時の空港検疫では唾液によるPCR検査が7月から導入された。

 今回は、9月に日本航空を利用して成田空港から日本に入国した、ローラさん(22歳、女性)による入国時の体験談を4回に分けて紹介する。ローラさんは唾液検査を受けて入国、成田のエアB&B(Airbnb)で自己隔離した。1回目は航空券購入について。

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航空券購入

 4月に講義、試験を終えて、大学を卒業。コロナがなければ日本に一時帰国する予定でした。コロナのこの時期に帰るか悩みましたが、大阪にいる祖父が入院しています。母が仕事の関係でカナダを離れられないので、家族で話し合い、私が予定どおり日本に帰国することにしました。

 日本帰国で一番のネックは2週間の自己隔離でした。日本では帰国の際に受けるPCR検査が陰性だったとしても、公共交通機関を利用できません。

 祖父のいる大阪に行く前に羽田や成田で2週間隔離すると、かなりの出費になります。日本航空だとアメリカ経由で関空直行もあるということで、関空に到着するなら祖父の家までハイヤーで行って自己隔離できます。でも、コロナ状況がひどいアメリカを経由するのも怖い…ということで、思い切って、7月になってバンクーバーから成田に飛ぶチケットをJALのウェブサイトで購入しました。

 チケット代が当時は安かったこと、変更手数料が1回は無料だったことで、思い切って購入することができたと感じています。コロナで何が起こるかわかりませんから。予約変更が可能というのは、気持ち的に楽でした。

 さぁ、チケットを買ったぞ! 次は座席を指定、とサイトに行って驚きました。エコノミ―の座席の空席があまりなかったのです。隣同士埋まっている座席もたくさんあります。コロナで隣の人との間に一席空けると聞いていましたが、座席表を見る限り、かなり混んでいるようでした。(後で実際は空いていたことがわかりましたが)

 後で聞くと、一席、空けるのは6月末まで。既にサービス期間は終了していたそうです。

 いつもはバンクーバー・大阪で予約しますが、困ったことにウェブサイトでは大阪まで通しのチケットが買えませんでした。日本に到着して2週間は飛行機を含め、公共交通機関を利用できないからのようです。お金がないので東京・大阪間は夜行バスにするか? ピーチなら安いのか? とりあえず少し悩むことにしました。

 大阪行きについては結局、出発3日前にJALに問い合わせて、大阪まで追加料金9ドル40セントで購入できることが分かりました。成田でストップオーバーの扱いになるそうです。

 成田から関空か伊丹に飛びたかったのですが、現在、JALの成田・大阪間の飛行機はないとのこと。バンクーバーから成田、で14日間の隔離の後、羽田・伊丹にチケットを変更しました。東京はコロナがひどいというので、東京には寄らずに成田から飛びたかったのですが仕方がありません。

 さて、予約変更の時に、飛行機の混み具合を確認したら、3割程度しか埋まっていないとのことです。「座席を選んだ時に混んでいるように見えたのですが」とカスタマーサービスの人に言うと、安いチケットだったので、予約当初、利用できる座席が制限されていたと教えてくれました。

 出発まで72時間を切ったので、今なら全席から選ぶことができますと言われました。電話を切って、座席を調べると確かに空いています!窓側席が好きなので、窓側の前列を予約しました。

新型コロナウイルス禍のJALシートマップ
JALのシートマップ。こんなに空いているのになぜ隣同士座っているのかと思ったら、予約が入ると、JALがブロックしてくれていたようです © the Vancouver Shinpo

*記事中の個々のサービスに関する感想は取材協力者の個人的な感想です。

(取材 西川桂子)

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