最初にボトルに入った水と消毒グッズ(手指消毒液とアルコールワイプ)、イヤホンのセットが配られる。 Photo © the Vancouver Shinpo
最初にボトルに入った水と消毒グッズ(手指消毒液とアルコールワイプ)、イヤホンのセットが配られる。 Photo © the Vancouver Shinpo

~航空券予約、台北乗り継ぎ、関空で入国、唾液検査(Part 1/2)~

 日本政府が3月に決定した「新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う水際対策強化に係る新たな措置」で、日本に渡航すると、空港からの移動には、公共交通機関(鉄道、バス、タクシー、航空機 (国内線)など)は使用できず、事前に家族らによる送迎、レンタカーを手配するなどの移動手段の確保が必要になっている。(11月14日現在)

 今回は、11月に台湾系航空会社EVA AIRで関西国際空港から日本に入国した体験談を紹介する。カナダから日本への直行便は現在、成田空港か羽田空港にしか飛んでいない。国内線に乗ることができない現在、関西空港で入国ができるルートはありがたかったという。Part 1はバンクーバーから台北桃園空港を経由して関空に向かうまで。

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台北経由で日本の国内線を利用せず大阪へ

 家族が亡くなったと連絡があったのは11月4日(水曜)の朝だった。大阪に実家がある私は成田や羽田から入国すると、大阪までレンタカーかハイヤーで行かなければならない。EVAで台湾経由で飛ぶと関空から入国できることが分かった。ただし4日の時点では木曜深夜出発の週1本のみ。幸いにも水曜の朝に連絡を受けた私にとってパーフェクトなタイミングだったため、EVAで飛ぶことにした。

 渡航当日のチケット購入だったために、旅行会社では座席を取ってもらうことはできなかった。購入手続き終了後すぐに、自分でチェックイン。私は前方座席が好きなのだが、既に割り当てされていた座席は2つ目のコンパートメントだった。座席を変更しようとしたが、ブロックされていたため、カウンターで変更してもらうことにした。

 EVAの台北経由関空行きは深夜0:45の出発だった。11時過ぎに空港に到着して、カウンターに向かうと予想どおり空いていた。

 チェックインをしている時に見かけた他の乗客は、マスクにフェイスシールドの人がいたりで、コロナ禍の中、できるだけ対策をして搭乗するように感じた。

 地上係員にエコノミー席の前方座席へと変更を頼んだが、乗り継ぎのある乗客は後方座席になっているとのことだった。”Passenger Health Declaration Form” を渡されて記入する。いつもの国際線のセキュリティではなく、国内線のバンクーバー水族館のショップの前のセキュリティを利用した。開いているのはこのセキュリティのみのようだった。セキュリティでは検温があった。

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 私の前には同じくEVAの搭乗券を持った、お母さんと3歳ぐらいの子どもが並んでいたが、2人ともビニール製のようだがシールドのようなものがついた帽子を着用。お母さんはペラペラの100円ショップで買えるようなレインコートのような防護服を着ていて、セキュリティを通過したら、脱いで捨てていた。

制服の上に防滴防護服、マスク、保護メガネ、手袋を身に着けていたEVAのCA Photo © the Vancouver Shinpo
制服の上に防滴防護服、マスク、保護メガネ、手袋を身に着けていたEVAのCA Photo © the Vancouver Shinpo

 搭乗ゲート付近は思ったよりも人が待っていたと感じたが、大きな飛行機だったからか機内はガラガラだった。座席の配列は3x3x3だった。

 客室乗務員(CA)は制服の上に防滴防護服、マスク、保護メガネ、手袋を身に着けていた。最初にボトルに入った水と消毒グッズ(手指消毒液とアルコールワイプ)、イヤホンのセットが配られる。スナックはなく、次に食事と飲み物が出された。私がこれまでに乗ったエアカナダ、JAL、ANAと比べて量は少なく感じた。チキンかビーフかなどといった食事の選択肢はなく、感染拡大防止に配慮した食事ということだった。

 空いているので3席分占領して横になってしっかり眠ることができた。ただ、東京接続と比べて遠いからかお腹がすいた。着陸前に朝食が出る。

最初に出された食事。面白いと思ったのはEVAではお箸がついていなかったこと。 Photo © the Vancouver Shinpo
こちらは最初に出された食事。面白いと思ったのはEVAではお箸がついていなかったこと。 Photo © the Vancouver Shinpo

 台北空港に着くと、台北で入国する乗客がまず降りて、続いて私たち乗り継ぎのある乗客の番だった。降りたところでリストを持った地上係員が待っていて、順番に名前を呼ばれて、それぞれ次の便名が書かれたスティッカーを渡される。乗り継ぎのある乗客全員の確認ができてから、係員のエスコートで待ち合い場所に移動した。乗り継ぎのある乗客は勝手に台北の空港内を動き回ることはできないそうだ。

 移動時に見かけた店舗はすべて閉まっていた。待ち合い場所にはミニ冷蔵庫があり、飲み物が必要な場合は購入することもできるようだった。私たちが乗り継ぎを待っていた場所は、ゲートではなかったが、飛行機が見える大きな窓のあるエリアで、椅子が並んでいて、その横には3台、テーブルが設置されていた。ただ、電源などはなかったので充電したい場合は困るなと思った。トイレもあったのと、少し驚いたことに、カナダではコロナ以後、使用禁止になっている、ウォーターファウンテンが利用できた。

乗り継ぎ便を待ったエリアにはテーブルが。 Photo © the Vancouver Shinpo
乗り継ぎ便を待ったエリアにはテーブルが。 Photo © the Vancouver Shinpo

 私が待っている間に、アメリカからの乗り継ぎグループが到着したほか、マニラ行き、セブ行きの乗客が乗り継ぎに移動した。関空行き接続は約3時間。順番になると “Kansai Aiport” とお呼びがかかった。今回もリストをもとに乗客を確認してから搭乗ゲートまで移動した。台北空港での乗り継ぎの移動は、常に地上係員がリストで名前を確認して、グループでエスコートして、しっかりと管理しているという印象を受けた。

 関空便に搭乗。消毒キットの配布はあったが、今回は水とイヤホンはなかった。食事も出た。

台北桃園空港から関空間のフライトでの食事 Photo © the Vancouver Shinpo
台北桃園空港から関空間のフライトでの食事 Photo © the Vancouver Shinpo

航空券予約、台北乗り継ぎ、関空で入国、唾液検査(Part 2/2)に続く

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