ウィスラー・マウンテン(標高2181 m)とブラッコム・マウンテン(標高2284m)の2つの山からなり、北米最大のスキーリゾートのひとつ、ウィスラー。2010年に開催されたバンクーバーオリンピックの会場だったことでも知られているが、冬だけでなく夏もさまざまなアクティビティを満喫することができる人気のリゾート。バンクーバーから車で片道約2時間と日帰りでも泊りでも訪れることができるのが人気の秘密だ。
近年、宿泊料金が高騰していたが、新型コロナウイルスパンデミックの今年は、例年よりお得な料金で泊まることができるようだ。そのためだろうか、週末は特に多くの人が訪れている。週末訪れる場合はシーツゥースカイ・ハイウェイが渋滞する可能性が高いので要注意だ。
注意といえば、現金ではなくクレジットカードやデビットカードのみの扱いの店舗が多いので、カードを忘れずに持って行こう。
一部のショップやレストラン・カフェは今も休業しているほか、フィジカルディスタンスで入場制限も実施している。毎年、夏の期間の日曜に開催されていたファーマーズマーケットは、フィジカルディスタンス確保のため場所を移して Squamish Lil’wat Cultural Centreで開催中だ。
それでもやっぱりウィスラーは楽しい。さあフィジカルディスタンスを確保してウィスラーを満喫しよう!!
人気のアクティビティ
ウィスラーは、夏はハイキング、マウンテンバイク、サイクリング、ゴルフほか、カヌー、ジップラインやラフティング、乗馬、ATV(全地形対応車:4輪バギー)など、アウトドア天国との呼び声も高い。今年は新型コロナウイルスのため、多くは安全対策をとって運行・運営されているが、休業しているアクティビティもある。
たとえば、夏には子どもや家族がミニゴルフやウォールクライミングなどのアクティビティを楽しめるエリアがブラッコムのふもとにあるが、今年は休業している。お目当てのアクティビティを今年もできるのか心配な場合は、運行しているアクティビティのリストがあるのでチェックしてから出かけよう。https://www.whistler.com/doors-open/activities/
ゴンドラでウィスラーマウンテン、ブラッコムマウンテンの頂上へ
ウィスラー観光の目玉、ピーク2ピークゴンドラ。ピークは山頂という意味で、名前のとおりウィスラー・マウンテンとブラッコム・マウンテンの二つの山頂を結ぶ。
このゴンドラは全長4.4km、うち約3kmは支柱なしでつなぐ、世界最長のゴンドラの一つだ。地上からの高さが最大になる地点では、なんと436m 。ゴンドラの床はガラス張りになっているので迫力満点! ウィスラー観光の目玉というのもうなずける。
ピーク2ピークに乗るには麓から山頂まで行く必要があるため、ウィスラービレッジゴンドラ、ブラッコムゴンドラも併せて利用する。
たとえば、ウィスラービレッジゴンドラでウィスラー・マウンテンに上って、山頂を散策。次にピーク2ピークでブラッコム・マウンテンへ移動し、頂上を散策してブラッコムゴンドラでビレッジに下りる。あるいは逆方向にブラッコムゴンドラで上って、ウィスラービレッジゴンドラで下りてくることもできる。
天候によっては山頂は寒いことがあるので、夏でも上着を持っていくことをおすすめする。
ウィスラービレッジゴンドラ、ブラッコムゴンドラともに下りたところにロッジがあり、トイレなどが利用できる。
現在、新型コロナウイルス感染対策でゴンドラに乗るにはマスク着用が必要だ。
料金(2020年9月7日まで)
19-64歳 | 65歳以上 | 13-18歳 | 7-12歳 | |
平日 | $75 | $66 | $66 | $38 |
週末 | $80 | $71 | $71 | $40 |
6歳以下は無料。
オンラインでの予約は2日前までに。2日以内なら電話1-800-944-7853かビジターセンターでチケットを購入できる。
山頂からのハイキングコース
ウィスラー・マウンテン、ブラッコム・マウンテンとも山頂から初心者から上級者向けまで様々なハイキングコースがある。
ウィスラー・マウンテンから
初級者向け
Peak Express Traverse
距離: 0.6km
標高差: 63m
ウィスラービレッジゴンドラとPeak Express チェアリフト(今夏は休業)の間のループ。
Spearhead Walk
距離: 1.2km
標高差: 20m
ウィスラービレッジの眺望が楽しめるループ。途中、湖もあり。
中級者向け
Harmony Lake Loop
距離: 1.9km
標高差: 120m
散策ではなく、ちゃんと歩きたい、でもハードなハイキングはしたくないという人におすすめ。名前のとおりハーモニー湖までのループ。
上級者向け
High Note Trail
距離: 9.4km
標高差: 420m
エメラルドグリーンのチェカマス湖の眺望が美しいと人気のコース。時期によっては途中、美しい高山植物も見ることができる。
ブラッコム・マウンテンから
初級者向け
Alpine Loop
距離: 1.4km
標高差: 72m
フィッツシモンズ・バレーの眺めを楽しむループ。
中級者向け
Overlord Trail
距離: 8km
標高差: 200m
高山植物が美しい草地を歩くコース。Alpine Loopからさらに歩いて戻ってくる。
Lakeside Loop
距離: 2.2km
標高差: 72m
Alpine Loop、Overlord Trailと進み、ブラッコム湖を訪れて戻るコース。
上級者向け
Decker Loop
距離: 3.3km
標高差: 214m
*難易度は www.whistler.com の評価を参照した。
*山頂のトレイルマップはこちら。 https://www.whistlerblackcomb.com/-/media/whistler-blackcomb/products/pdf/summer/sum20_trailmap_web_fn_0820.ashx
ハイキング
ゴンドラは高いな、という人、あるいは興味がないという人も大丈夫。ゴンドラを利用しなくても美しいハイキングコースには事欠かない。ビレッジ周辺には、舗装された遊歩道バレートレイル(Valley Trail)があり、近くの湖や公園にのんびり歩いて訪れることもできる。そのほか、お勧めコースを一部紹介する。
初級
Lost Lake Loop
距離: 5km
標高差: 50m
ロストレイクまで行って、湖をぐるっと回ってビレッジに戻ってきて5キロ。時間や体力がない場合は湖の往復だけでも十分楽しめる。気軽に訪れることができるコース。
Whistler Train Wreck
距離: 2km
標高差: 30m
脱線した貨物列車が放置され、グラフィティが描かれていて、屋外アートギャラリーのようになっていて興味深い。急流のチェカマス川沿いを歩くところもあり、景色も楽しめる。
ビレッジからトレイルヘッド(登山口)となる Function Junction までは車を利用する。Google などで Parking Lot For Train Wreck Trailと入力してチェック。
中級
Ancient Cedars
距離: 5km
標高差: 175m
針葉樹の森を歩いて森林浴。途中には滝もあるので、マイナスイオンも浴びることができる。ビレッジからトレイルヘッド(登山口)までは車で。未舗装の林道を通るので4WDがあるほうがいいかもしれない。
Cheakamus Trail
距離: 16km
標高差: ほぼなし
平坦な道だが距離が長い。エメラルドグリーンのチェカマス湖を訪れるコース。ビレッジからトレイルヘッド(登山口)までは車を利用。Cheakamus Lake Rd Parkingで駐車する。
上級
Rainbow Lake
距離: 16km
標高差: 850m
16kmで850m登るので、傾斜はそれほどきつくない。小川にかかる橋をいくつか超えてレインボー湖へ。ビレッジからAlta Lake Roadにあるトレイルヘッド(登山口)までは車を利用。
サイクリング・MTB(マウンテンバイク)
ビレッジではレンタルできる店も多数あるので、レンタルしてよし、マイ自転車を持参してもよし。ビレッジ周辺は舗装されたサイクリング用の道が整備されているいて快適にサイクリングが楽しめる。MTBツアーもあるので、利用を検討している場合はビジターセンターで問い合わせよう。
ゴルフ
世界中からゴルファーが集まるウィスラーには、チャンピオンシップコースが3つある。新鮮な山の空気を吸いながらのゴルフはどうだろう。
Nicklaus North Golf Course
パー71、6908ヤード
設計: ジャック・ニクラウス
www.nicklausnorth.com
Whistler Golf Club
パー71、6722ヤード
設計:アーノルド・パーマー
www.whistlergolf.com
打ちっぱなしもあり、50球12ドル~。ゴルフクラブのレンタルはできるが、ウエアや靴が必要。
Fairmont Chateau Whistler Golf Club
パー72、6635ヤード
設計: ロバート・トレント・ジョーンズ・ジュニア
https://www.fairmont.com/whistler/golf/fairmont-chateau-whistler-golf-club/
フェアモントシャトーウィスラーのゴルフコース。
カヌー・カヤック
アルタレイクの レイクサイドパークにあるBackroads Whistler Boat Rentalなどで、カヌーやカヤック、SUPのレンタルができる。
その他、ジップラインやラフティング、乗馬、ATVツアーをはじめ、さまざまなアクティビティが楽しめる。マスク着用や人数制限といった新型コロナウイルス感染対策も行っている。
(取材 西川桂子)
*トップの写真 Photo ©Tourism Whistler / Mike Crane