レストランクオリティの食材を店舗で直販するというフード業界で革新的なコンセプトとなる「Aburi Market」が、ウエストバンクーバーの高級住宅街アンブルサイドに6月1日オープンした。
「レストランでもなくグロサリーでもない、その中間を目指す」とAburi Restaurants Canada社長中村正剛氏。5月30日には、メディア関係者を対象に店内のツアーや料理サンプルが提供された。
ビーチをバックにした絶好のロケーションで高級和食食材を楽しむ
マーケットは、パークロイヤルから徒歩で約10分。アンブルサイドビーチをバックにした絶好のロケーションにある。マーケットの地下駐車場を含め、2時間のフリーパーキングも近辺にたくさんあり、車でアクセスするのにも便利だ。
モダンな店内は、入ってすぐ右側に、空輸で直輸入した岩手県産A5等級和牛が並ぶ。本格的すき焼きやしゃぶしゃぶが自宅で楽しめるようにと、岩手から招いたブッチャーが肉のカットをし、各種ソースも揃えている。
奥に進むと、Aburi押し寿司、刺身セット、ちらし寿司、精進料理、弁当、惣菜など、見ているだけで思わず舌鼓を打ってしまいそうな和食がずらり。ミク(Miku)やミナミ(Minami)レストランの料理人チームと本店舗料理人チームが、カウンター越しでテイクアウト料理を準備する。
さらにはAburiグループ子会社Gyoza Bar(622 W Pender St)のレシピを使ったラーメンエリアも。普通の麺に加え、ケール麺、グルテンフリー麺もあり、卵、メンマ、チャーシューなどトッピングも選べて、お店でしか食べられなかったラーメンが自宅で楽しめる。
「ふだんレストランに行かないと体験できない食べ物を、本マーケットでは手軽に買って帰れるようにしています。また家庭で簡単に調理できる美味しい和牛料理セットや、職人の目線で見つけた高品質な素材を日本から持ってきています」と中村社長は話す。
和食へのこだわりは食器にも、目でも舌でも楽しませるのが日本食文化
店内のツアーをしてくれたAburi Restaurants Canada COO(最高執行責任者)大久保紀章さんの一押しは「うに御飯」セット。「お米をといで、浸水して、炊く前にこの『うに御飯』セットを入れると、完璧な『うに御飯』ができます。これはむちゃくちゃ美味しいですよ!」と話す。ほかにも、天然素材の味を上手く活かしたニンジン、タマネギ、レモンのドレッシングも大久保さんのお気に入りだという。Aburiブランドの醤油(5.99ドル)もグルテンフリーとレギュラーの2種類があり、こちらもこだわりの一品。
これら絶品の和食は、和食器と組み合わせることで、より一層美味しさが引き立つ。それが日本の食文化。店内左側には有田焼の磁器も販売されている。日本食文化は和食器抜きでは語れないと、ここにも中村社長の食に対するこだわりが垣間見られる。
また、ローカルカナダ人にも人気のアイテムを揃えているのも特長だ。冷凍食品コーナーでは、ラーメンキットや刺身、餅アイスクリームなど、海外に住んでいる日本人は言うまでもなく、今や日本食を知らないカナダ人にすら市民権を得た人気の商品もズラリと並んでいる。
まだまだこれだけでは終わらない。日本から輸入したお菓子やソース類なども取り揃えている。
食だけではなくもっと日本をという人には、京都在住アーティスト木村英輝氏がデザインした力強い鯉のTシャツや和雑貨も。
「今の日本のトレンドをふんだんに取り入れた、高品質かつ特長のあるものをメインで仕入れています」と大久保さん。
モダンでハイエンドな和食を新しいコンセプトで届けるAburiマーケット。日本食スーパーや和食レストランが少ないノースショアの住人だけでなく、「今」の日本を求める消費者にとってもうれしい「マーケット」が開店した。
Aburi Market
場所:1350 Marine Drive, West Vancouver, BC, V7T 0B5
営業:水~日曜 午前11時~午後7時
ウェブサイト:https://www.aburimarket.com/
(取材 小林昌子)
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