豪雨による被害のBCで食料品店の棚が空に。州政府は買い占めをやめるよう呼びかけ

 ブリティッシュ・コロンビア(BC)州政府が州民に「買い物は通常どおりに」と呼びかけている。

 現在、BC州では豪雨による土砂崩れと重大な水害で輸送網や物資の動きが広い範囲で遮断されている。カナディアン・パシフィック鉄道(CP Rail)は、一部区間で不通となっていることを声明で発表した。

 カナダのトラック協会、Canadian Trucking Allianceもウェブサイトで、「内陸と沿岸部を結ぶ幹線道路は通行止めとなっている」「ハイウェイ1号線と5号線の通行止めは長期にわたる可能性が極めて高い」と明らかにした。

 サプライチェーンが寸断されたことから、買い占めパニックが起き、ケローナやチリワックなど州内の一部地域ではスーパーから食料品が消えるという事態になっている。州政府の呼びかけはこの状況を受けてのことで、ジョン・ホーガン州首相は17日の会見で「他の人のことも考えて、買い占めはしないで欲しい」と述べた。

 特に被害が大きいアボツフォードはBC州有数の農業地帯であることも、消費者の不安を強める一因となっている。酪農家の組織、BC Dairy Associationによると、現在、フレーザーバレーで63軒の酪農家が避難しているという。

バーナビー市のアジア系スーパーの野菜売り場には18日午後、十分な商品があった。©the Vancouver Shinpo
バーナビー市のアジア系スーパーの野菜売り場には18日午後、十分な商品があった。©the Vancouver Shinpo
『National Post』が報じたケローナのスーパーストア。棚が空に。