マスク着用を巡って相変わらず議論が続いているカナダ国内だが、この日記者会見したオンタリオ州トロント市ジョン・トーリ市長は、市内の屋内公共施設でのマスク着用を義務付けることを発表した。市の公衆衛生局長アイリーン・デビラ博士が推奨し、市議会でも同日可決された。
トーリ市長は「マスク着用はお互いを尊重し保護する行為」と記者会見で語り、「多くの市民に店内や公共の職場でマスクを着用してほしい。経済活動再開と、ある程度普通の生活に近い形に戻るためには必要」と要請した。トロント市でも規制緩和が第2段階に入り、多くのビジネスが再開を始めている。
モールやコンビニ、スーパー、レストラン、図書館、コミュニティセンター、協会、美術館、ホテルのロビーなど多くの人が利用する店舗や公共の施設が対象。
カナダでも、一部の特に高齢の男性から、マスク着用が「男らしくない行為」と受け取られているということがあり、マスク着用に抵抗があるとする人も少なくない。トーリ市長は以前にも「マスクを着用したからといって男らしくないということはない」と記者会見で語っている。
トロント市はすでに公共交通機関を利用する場合には、7月2日からマスク着用を義務付けている。今日の決定は7月7日から実施される。
トーリ市長によると、違反者を取り締まることは現状ではしないという。着用していな人には、着用を促す注意にとどめるとしているが、罰金の設定は予定していると発表している。
トロント市近郊のミササガ市やブランプトン市でも同様の措置を取ることが発表されている。
一方で、オンタリオ州ダグ・フォード州首相は同日の会見で、州全土に同様の規制を導入することは現時点では考えていないと語った。州内でも地域によって新型コロナウイルス感染状況が違うためと説明した。
トロント市は2歳以下の子どもや呼吸器系に疾患がある人などは対象外としている。
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