大リーグ(MLB)でオンタリオ州トロントを本拠地とするトロント・ブルージェイズが6日から練習を開始した。チームはアメリカ・フロリダ州でシーズン開始前のトレーニングを実施していたが、今月から4カ月遅れてシーズンが開幕するのを前に本拠地に戻ってきた。
7月3日には連邦、州、市の公衆衛生局からチーム全体が自己隔離状態となることで入国が許可され、5日夜にトロント入り。空港から直接ホームグラウンド、ロジャーズセンターに隣接する宿泊施設に移動し翌日からトレーニングを開始した。
一部フロリダで新型コロナウイルス陽性反応が出た選手やスタッフは現地にとどまっているとアメリカのスポーツニュースが伝えている。選手の感染については、チームは公式に発表していない。
シーズン中の米加国境往来は不可能か?
今回のアメリカからの入国については、国境閉鎖措置が取られているためカナダに入国する場合は14日間の自己隔離義務が課せられる。
カナダ公衆衛生局長テレサ・タム博士は7月3日の会見で、チーム全体を一つの単位として14日間の自己隔離を実施し、この間はファンらとの接触はもちろん外出も禁止されていると説明した。
今回のアメリカからの入国許可はあくまでもトレーニングのためのもので、シーズンが開幕しチームが国境を行き来できるかは全く別の問題と同席した公衆衛生副局長ハワード・ヌー博士が説明した。
大リーグで唯一カナダを本拠地とするブルージェイズがシーズン開幕後に相手チームも含めて国境を行き来できるかは現時点では不透明だ。
他の北米プロリーグMLS(メジャーリーグサッカー)は全試合をフロリダで、NHLはプレーオフをカナダ2都市で実施する予定と報道されている。
NHLのプレーオフについては、オンタリオ州トロントとアルバータ州エドモントンが候補地となっているが、すでに連邦政府の許可は出ている。それでも「カナダ国民の安全が最優先」として、選手やスタッフが感染した場合に開催都市で市民の検査機会が影響しないことを約束している。
両リーグとも公式戦で米加の国境を超えることはない。今後のMLBの説明が待たれる。
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