NHLプレーオフはトロントとエドモントンで開催

 NHL(ナショナル・ホッケー・リーグ)は10日夜、プレーオフ開催に向けたハブシティ2都市とスケジュールを発表、東カンファレンスはオンタリオ州トロントで、西カンファレンスはアルバータ州エドモントンで開催される。プレーオフに向けた予選の開始は8月1日から。スタンレー杯優勝決定戦は10月までずれ込む予定だ。

24チームで争う真夏のスタンレー杯

 真夏のプレーオフという前例のない形となったNHLは、新型コロナウイルス感染拡大の影響で3月12日にレギュラーシーズンを中断。通常なら4月上旬まで続くレギュラーシーズンを途中で打ち切り、8月からプレーオフに突入する。

 チームは東カンファレンス12チーム、西カンファレンス12チームで予選を行い、上位各8チームがプレーオフに進出。トロントでは東カンファレンスの予選から準決勝までを行い、エドモントンでは西カンファレンスの全試合と東カンファレンス決勝、そしてスタンレー杯決勝を開催する。

新型コロナ対策を徹底しながらの争いに

 選手やスタッフ、関係者は、ひとつの「バブル」として行動し、会場と宿泊先を移動する。一般市民とは接触しない形で試合や練習がトロント、エドモントンで行われる。選手らへの検査も定期的に実施し、陽性が確認された場合はチーム名や選手名は伏せて公表するとしている。

 NHLコミッショナーのゲリー・ベットマン氏は、「市民の医療機関受診や検査の機会に影響することがないように準備している」とカナダのメディアに出演し語っている。

 選手らは7月26日にトロント、エドモントン入りする予定で、それまでは各チーム7月13日からNHL再開第3段階の練習に入る。しかし中には感染の危険性が家族に及ぶことなどを理由に参加しないと表明している選手もいて、万全の体制とはいかにようだ。

歓迎するトロントとエドモントン、ハブシティから離脱したバンクーバー

 NHLがプレーオフに向けてシーズンを再開するにあたり、当初はブリティッシュ・コロンビア州バンクーバーが開催候補都市として最有力と言われていた。しかし、一部の条件でBC州の衛生管理局や保健省と合意できず、候補都市から離脱した。もう一つの最有力候補だったネバダ州ラスベガスは、新型コロナ感染状況が悪化したため候補地から外れた。

 そして結局カナダで立候補していた他の2都市、トロント、エドモントンに決まった。感染状況からしてカナダでの開催がベストということで選手会と合意に至ったという。

 トロント市ジョン・トーリ市長やアルバータ州ジェイソン・ケニー州首相はNHL開催を歓迎する声明を発表した。ケニー州首相は州経済に大いに貢献するとビデオレターで歓迎している。

 ただ11日に実施予定だった2都市での関係者による記者会見は急遽延期が決まった。オンタリオ州、アルバータ州では合意に至っているNHLとの条件で、カナダ政府側と最終調整が必要になったと発表している。

 果たして今年はどんなスタンレー杯となるのか。現在のところスタンレー杯決勝は9月22日開始、遅くとも10月4日には2020年覇者が決定する予定だ。

合わせて読みたいニュース記事