カナダ公衆衛生局は、カナダ食品検査庁(CFIA)が8月1日にリコールを発表したアメリカから輸入された赤玉ねぎについて、9月14日改めてサルモネラ感染症の危険があると注意喚起した。
8月31日以降、カナダで49件の感染症追加報告があり、現在国内では506人の確認症例があると発表。死亡者は2人としているが、保健当局はサルモネラ菌が死因に寄与していないと発表している。
対象となっているのは、アメリカ・カリフォルニア州ベーカーズフィールドのトムソンインターナショナル社(Thomson International Inc.)が販売したレッド、ホワイト、イエロー、スウィートイエローの玉ねぎと、これらの玉ねぎを使用した食品。
カナダ公衆衛生局は、これらの玉ねぎや関連食品を食べたり、使用したり、販売したり、提供したりしないよう呼びかけている。
カナダ国内のすべての個人ほか、小売業者、流通業者、製造業者、ホテル、レストラン、カフェテリア、病院、老人ホームなどの外食産業にも適用される。
9月14日現在で分かっている国内での対象玉ねぎに関連したサルモネラ感染症の確認症例は次の通り。
ブリティッシュ・コロンビア州116、アルバータ州292、サスカチュワン州34、マニトバ州25、オンタリオ州14、ケベック州24、プリンスエドワード島州1。
今年6月中旬から8月中旬にかけて、入院患者も71人確認されている。症状としては、発熱、寒気、下痢、腹痛、頭痛、吐き気、嘔吐など。
15日の会見でカナダ公衆衛生局長テレサ・タム博士は、サルモネラ感染症対象の玉ねぎに関して、対象玉ねぎはもちろん、産地が分からない玉ねぎも食べないよう注意を呼びかけた。
カナダ公衆衛生局は、カナダで栽培されたタマネギについては、今回の件と関連していることを示す証拠はないと発表している。
関連サイト(英語)
カナダ公衆衛生局(Public Health Agency of Canada): https://www.canada.ca/en/public-health/services/public-health-notices/2020/outbreak-salmonella-infections-under-investigation.html
カナダ食品検査庁(Canadian Food Inspection Agency:CFIA)リコール発表: https://healthycanadians.gc.ca/recall-alert-rappel-avis/inspection/2020/73639r-eng.php