ジャスティン・トルドー首相は、早ければ夏にも海外旅行が可能になるだろうとの見解を4日の会見で示した。その際、ワクチン接種を証明するもの、いわゆるワクチンパスポートを導入することも検討していると語った。
「すべてがうまくいけばおそらく今年の夏ごろ、人々が旅行を始めるようになると、なんらかのワクチン接種証明書のようなものについて世界中のパートナーと連携することは理にかなっていると思う」と語った。
「カナダは関係国、特にヨーロッパの国々と、これについて連携を進めている」とも明らかにした。ただ証明書のようなものを導入するかどうかは、各国の判断に委ねられるとし、カナダでも導入を検討しているという。
「カナダ政府としての責任は、国民を守るために必要なことをすべて行うことであり、仮に(ワクチンパスポート導入について)相手国の対応がカナダとは異なったとしてもカナダで実行するつもりだ」と述べた。
カナダにとって最も気になるのはアメリカの動向。現時点では、ケベック連合党イブ-フランソワ・ブランシェット党首が語ったところによると、アメリカでは海外旅行者へワクチン接種証明書を必須条件することに積極的には取り組まないようだという。
現在アメリカとの国境は5月21日まで閉鎖されているが、夏までに自由に行き来できるかについてカナダ政府は明確に言及していない。
アメリカからの旅行者に大きく依存している旅行業界などにとって、今夏アメリカらかの旅行者が入国できるかは影響が大きい。ヨーロッパではワクチン接種を完了したアメリカ人旅行者を受け入れることを検討していると発表している。
トルドー首相は、カナダ国内で6月末までには接種対象となる希望者全員への1回目のワクチン接種を終わらせるとしている。
ワクチンパスポート、BC州での導入には消極的
ブリティッシュ・コロンビア(BC)州衛生管理局長ボニー・ヘンリー博士は、6日の会見で、BC州内でのワクチン接種証明の導入には消極的との見解を示した。
ケベック州では5月13日からQRコードでのワクチン接種証明を発行するという。これに対しヘンリー博士は、BC州でQRコードを発行するということはないとし「ワクチンを接種した州民は自身の接種記録を電子版で受け取ることができるシステムを構築している」と語った。
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