カナダで78%がワクチン接種で先進国ではトップ、2回目に異なるワクチンは130万人

 カナダの新型コロナワクチン接種は7月8日に更新されたカナダ政府の発表によると、12歳以上で1回目を終えた人が26,075,523人で、接種可能な人口の77.92パーセントに、ワクチン接種完了は15,080,877人で45.1パーセントとなっている。すでに5000万回分以上が製造会社から供給され、81パーセントが接種されている。

 この日会見したカナダ公衆衛生局長テレサ・タム博士は、カナダ政府が目標としているワクチン接種完了者80パーセントにこのままのペースでいけば達成できるだろうと語ったが、1回目のワクチン接種者の増加率が鈍っていることに懸念も示した。特に若者や社会から疎外された人々、また全国的に特定の小さなコミュニティでワクチン接種に積極的でない傾向にあるという。

 ワクチン接種については州政府の管轄で、各州ではあの手この手で進めている。アルバータ州やマニトバ州では宝くじを取り入れたり、オンタリオ州トロントでは人気の地元NBAチームの本拠地で「トロントワクチンデー」を実施し、1日で26,771人に接種しカナダ記録を作ったりしている。

 7月8日に発表された接種率では、ケベック州で81.3%(1回目)、40.3%(2回目)、ブリティッシュ・コロンビア州では78.3%、38.2%、オンタリオ州77.3%、48.4%となっている。最も高いのはユーコン準州で91.9%、82.6%、1回目が最も低いのはサスカチュワン州の71.2%、2回目はニューファンドランド&ラブラドール州の26.4%。

 連邦政府がワクチン接種完了を推進する理由は変異種による影響を懸念するためで、秋や冬の再び屋内での活動が増える前に「できるだけ多くの人がワクチン接種をなるべく早く完了することが望ましい」とタム博士は語っている。

 カナダ政府は、今月末までに国民全員が2回接種できるだけの十分な量のワクチンが供給される予定としている。

1回目と2回目に異なるワクチンを接種したのは130万人

 カナダ保健省は、7月5日付の報告書で6月に1回目と2回目で異なるワクチンを接種した人は約130万人だったと報告した。5月31日から6月26日までに2回目を接種したのは650万人で、約20パーセントが異なったワクチンを接種したことになる。

 このデータには、1回目がアストラゼネカ製で2回目がファイザー製かモデルナ製のmRNAを接種した人と、1回目も2回目もmRNAだが異なったワクチンを接種した人の両方が含まれている。

カナダのワクチン接種率は先進国でトップ

 ワクチン接種が世界中で進んでいるが、国民総数に対する1回目の接種率では現在カナダが先進国トップとなっている。次いでイギリス、ベルギー、オランダ、シンガポール。ただ2回目の接種率となるとやや遅れて、先進国でトップはイギリス、次いでアメリカ、スペインやドイツもカナダよりも高い接種率となっている。

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