新型コロナウイルスワクチンの接種を完了したアメリカ国籍、もしくは永住権の所持者の観光などを目的としたカナダへの入国が、8月9日から可能になった。国籍や永住権以外にアメリカに居住していること、またカナダ政府が認めるワクチンを接種していることが条件になる。
新型コロナの感染拡大により、昨年3月よりカナダ政府はカナダ国籍や永住権、有効なビザを持つ人以外の、不要不急の理由での入国を禁じている。
カナダ、アメリカ間の国境は、アラスカ間を含めると長さ約8900キロと世界最長。アメリカ側に家族や親しい友人が住んでいるというカナダ人も多い。
国境が9日に再開されると、この日を待ちかねたアメリカ側の人たちが、長い列を作ってカナダに入国する様子を、アメリカとカナダのメディアが報じた。
しかしカナダに入国するためには、ワクチン接種を完了した証明書以外にも、入国72時間前のPCRテストで陰性証明を受けることが依然として必要となっている。9日以降はアメリカからの陸路での入国者は多くはなく、国境での待ち時間を伝えるウェブサイトでも、待ち時間は「ほぼなし」となっている。
一方、アメリカ政府では規制を続けているため、ワクチン接種を完了していても観光目的など不要不急の理由で、カナダ人が陸路でアメリカに入国することはできない。
アメリカでは規制継続は家族を離れ離れにしているほか、経済回復にも影を落としているとして、緩和を求める声も上がっている。
合わせて読みたい