世論調査会社アンガスリードが8月22日発表した急激なインフレへの対応についての調査で、80%の国民が、何らかの形で出費を抑えていることがわかった。今年2月に実施した前回調査時の74%よりも増加した。
カナダ統計局が今月発表した7月の消費者物価指数は前年同月比で7.6%上昇。6月の8.1%よりも上昇率は下がったものの、主な要因はガソリン価格の下落によるもので、食料品の価格は9.2%上昇している。
食料品といった生活必需品の価格上昇により、国民はそれ以外の支出を抑えていると回答。これまで自由に使えていた金額を減らしたが57%、大型の買い物を先に延ばしているが42%、車の運転を控えている41%、旅行を中止・縮小が32%、寄付やチャリティの額を減少しているが27%、RRSP・TFSAへの金額をほかに回しているが19%だった。
また国民の生活逼迫度についての調査では、52%が1,000ドル以上の急な出費に対応できないと答え、そのうち13%はあらゆる急な出費に対応できないと回答した。5,000ドルのボーナスをもらったらどのように使うかという質問については、38%は借金の返済に充てると回答。すぐに日々の出費に充てるは10%にものぼった。貯蓄は43%、大きな買い物をするは9%だった。
地域別では、サスカチュワン州で58%が、東海岸州では50%が、5,000ドルのボーナスを借金返済に充てると回答し、他州よりも多くなっている。また、東海岸州、サスカチュワン州、アルバータ州で、ここ数カ月出費を抑えていると回答した人が他州よりも多かった。
インフレ率抑制のためにカナダ銀行が金利引き上げを実施しているが、借金額が大きすぎて心配していると答えたのは39%。
食料品店がインフレに乗じて利益を上げていると回答した人は78%だった。
カナダ銀行は9月にも政策金利を引き上げる可能性が高いとみられている。
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