カナダ10月のインフレ率、先月から横ばい

 カナダ統計局は11月16日、10月の消費者物価指数(CPI)が6.9%上昇したと発表。前月から変化がなかったことが分かった。

 6月の8.1%をピークに徐々にインフレ率は下がっていたが、10月はガソリン価格の上昇などの要因により9月から変化がなかった。住宅ローンの利息の上昇も、インフレ率に影響していると報告している。

 価格変動が大きい食料やエネルギー価格を除いたインフレ率は前年同月比で5.3%、9月の5.4%とほとんど変わらなかった。

 ガソリン価格は、前月比で9.2%上昇。9月は前月比で7.4%下落していた。前年同月比では10月は17.8%上昇、9月は13.2%上昇だった。

 一方、食料品価格は前月の上昇率に比べるとやや落ち着き、前年同月比で10月は10.1%、9月は10.3%上昇だった。特に精肉が5.5%、生フルーツ8.9%、生鮮野菜11.0%の上昇で、9月の上昇率と比較するとやや落ち着いた。ただ、店舗で購入する食料品価格は11.0%上昇と前年同月比で11カ月連続上昇している。特に、パスタ類44.8%、マーガリン40.4%、レタス30.2%、米・米製品14.7%だった。

 カナダ銀行は今年3月から6回連続で政策金利をインフレ抑制のために引き上げている。それにも関わらず10月のインフレ率は9月から横ばいだった。金利の引き上げの影響は来年にも景気後退を引き起こす可能性があるとされている。

 地域別では全国8州で前月よりインフレ率が高く、ブリティッシュ・コロンビア州は全国平均よりも約1%高くなっている。

州別の10月のインフレ率は以下の通り(カッコ内は9月のインフレ率)

  • カナダ 6.9(6.9)
  • ニューファンドランド&ラブラドール 6.5(6.1)
  • プリンスエドワード島 8.7(8.4)
  • ノバスコシア 7.7(7.3)
  • ニューブランズウィック 6.9(6.8)
  • ケベック 6.4(6.5)
  • オンタリオ 6.5(6.7)
  • マニトバ 8.4(8.1)
  • サスカチュワン 8.0(7.1)
  • アルバータ 6.8(6.2)
  • ブリティッシュ・コロンビア 7.8(7.7)

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