BC州政府、若者の電子タバコの規制強化

 ブリティッシュ・コロンビア(BC)州政府は7月20日、若者の電子タバコを規制する施策を実施すると発表した。これにより、BC州の電子タバコ製品の中身、フレーバー、包装・パッケージ、広告、販売が規制される。
 
 今回の規制強化は、2019年11月に発表されたアクションプランに基づくものだ。エイドリアン・ディクス保健大臣は「電子タバコの会社が、重大な健康上、そして依存症のリスクを伴う製品で若者をターゲットにしていると、州の若い人たちから聞いている」と説明。若い人たちの肺を守り、ニコチン依存症となるのを防ぐため対策だという。規制により、ノンニコチン(ニコチンを含まない)電子タバコ、およびニコチンと大麻成分を含む電子タバコ製品の販売が直ちに禁止された。

 バス停や公園などでの若者の目に入る広告も禁じられた。2020年9月15日以降は、フレーバー付き電子タバコの販売を大人のみが利用できる店舗のみとし、ニコチン濃度の上限は20mg/mlに制限する。ガソリンスタンドやコンビニエンスストアなどの誰でも利用できる店舗での販売はできなくなる。フレーバー付き電子タバコは特に若者に人気が高いことで問題となっている。

 州政府では教育省と保健省が共同で若者の電子タバコ問題に取り組む委員会を立ち上げ、今年9月には若者主導で活動を開始させる計画だ。「電子タバコが自分たちの健康や身体の発達にどのような影響を与えるか、若い人たちと話しをするのに学校は最適の場所だ」とロン・フレミング教育大臣は述べた。委員会では若者の電子タバコの使用を減らすための対策を考え、実施する。

 その他、若者主導で反電子タバコSNSキャンペーンも今年2月に既に始まっていて、大きな反響を得ている。2019年にBC州肺協会(BC Lung Association)は若者向けに、電子タバコ使用防止のためのツールキットを作成して、州内の全てのK-12年生までの学校に配布した。ツールキットは教育に携わる人や保護者、そして若者に電子タバコについての情報を提供する。

 電子タバコについては健康被害が拡大して、特に若者の使用が急増していることから政府が規制に乗り出した。BC州政府は、2020年1月1日より電子タバコ販売の税金を引き上げた。

ブリティッシュ・コロンビア州の声明: https://news.gov.bc.ca/releases/2020HLTH0038-001324

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