昨年4月にバンクーバーダウンタウンのチャイニーズカルチュラルセンターの建物の窓にアジアコミュニティに対する差別的な落書きがされた事件で、バンクーバー警察は容疑者を断定して起訴した。3月30日に出廷を求めていたが、容疑者は現れず、現在、行方を追っている。
ヘイトクライムの容疑で手配されているのは、47歳のイブズ・キャストンギー(Yves Castonguay)。昨年の事件の後、バンクーバー警察では写真を公開して、容疑者を探していた。
バンクーバーでは、昨年、アジア系カナダ人に対するヘイトクライムが急増した。バンクーバー警察が発表した2020年度の報告書によると、アジア系に対するヘイトクライムは2019年の12件に対して2020年は98件と、前年と比較して717%の増加となった。
3月31日にも東アジア系女性が市内で見知らぬ男に髪をつかまれるという事件があった。43歳の男性が逮捕されたが、捜査の結果、人種差別ではなかったことが分かったという。
ヘイトクライムが急増する中、日本人や日系住民がどのような自衛措置を取るべきか、バンクーバー新報ではバンクーバー警察に聞いた。危険を感じる、もしくは“何かがおかしい”と感じることがある場合は、安全な場所に直ちに移動して警察に通報するようにとのアドバイスがあった。恐怖や不安を感じることがあれば、それだけで警察に通報するのに十分な理由になるという。
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